D+VINE[LUV]
ブランド名 アボガドパワーズ ジャンル 本格派アクションRPG
発売日 2000.02.25 定価 \8,800
パッケージ 紙製パッケージ(210x150x35mm) マニュアル A5ブックタイプ
DISC容量 Install Disk : 397.1MB、CD-DAなし
Game Disk : 62.0MB+CD-DA=547.1MB、CD-DA26トラック
原画 本田直樹 シナリオ 三上三九三
音声 なし
インタフェース ほぼキーボードサポート 描画 フルスクリーンのみ
セーブ箇所 3箇所(自動セーブ) なし
おまけ CGモード、イベント回想、2倍3倍プッシュモード、2倍3倍速モード
対象属性 幼なじみ、セーラー服、獣、シスター、中華娘、ロリ、看護婦、女医、病弱、メイド、す巻き(笑)
1プレイ時間 約30時間 お奨め度 9

レビュー
タイトルは「D+VINE[LUV]」のハズなんですが、パッケージやゲームの
メインメニューでは「D VINE[LUV]」と書かれている…。
3本の引っかき傷みたいなのが「+」を表してるようですな。


ゲームを起動するとオープニングアニメーションが流れます。
絵はなかなか綺麗で動きも良くていい感じ。
こうなるとバックは曲じゃなくて歌を付けて欲しいところですな。


画面表示はフルスクリーンのみ。まあ、アクションゲームとなるとウインドウで
作るのはちょっと面倒なのかも知れませんが、頑張って欲しかったですね。


インタフェースはいちおーキーボードサポート。ただ、魔法や飛び道具などは
キーボードではまともに操作できなかったりします。
ただ、アボガドパワーズとしては強くマウスでのプレイを推奨したいらしい(^^;
# こんなのマウスでなんてプレイ出来ねーぞ?(^^;

ちなみに、開発初期の段階ではマウスオンリーだったようで。
体験版を出して意見を募ったところ、キーボードでプレイしたいという
我が同士(笑)の意見が多かったようで、後から付け足したようです。
そう考えると良くできてるな、と思います。付け足しのレベルじゃないですね。


絵の方は…ゲロ萌え(笑)
どのキャラもなかなか魅力的でいいですな。シリアスな表情もコミカルな
表情もイケてる(^^) とりあえず、麻里亜ちゃん萌え(爆)
# 基本的に天然ボケ。歩く人災。人の話を聞いてはいるが理解してはいない。
# その行動にはもれなく失敗が付いてくる(笑)
##今まで揉み消した数え切れないほどの医療ミス…(^^;

シヅキさんもなんか可愛いよね(^^)
テレスもけっこーいい感じですし。
どのキャラも魅力的でとってもいいですね。
# す巻ちゃん、結局最後まで名前がわからなかった…(笑)

ちなみに1枚絵もいいんですが、マップに表示されてるチビキャラもなかなか
いい感じです。ちゃんとセリフに合わせてちょこちょこと動くんですよ。
焦っているときは手をバタバタさせて汗が飛び散ったりとか、細かいところまで
凄く良く描かれていると思います。

それと、会話シーンで出てくる顔絵もいいですね。
サクラのジト目とか麻里亜ちゃんの笑った顔とか、もーさいこー(笑)


ストーリーの方は、旧世界の遺産を手に入れることを生涯の目標としている
主人公が、遺産の眠る遺跡らしいと情報を聞きつけて町にやってきて、
ひたすら遺跡を荒らして回る話。←こらこら(^^;


ゲームの方は………すっげー良くできてます。
これだけ自由度が高くて操作性も良好な2DアクションRPGって久しぶりかも。
その前はと言われると、下手すりゃYsぐらいにまで遡りますが(笑)


まず特筆すべきはアイテムの数。パッケージには「700超の大アイテム群!」と
書いてありますが、その数ちょうど800。
…なんで「800のアイテム群」って書かなかったんだろ(^^;
まあ確かに700超ではあるのですが(^^;

アイテムの種類は剣杖槍斧刀拳楯鎧服兜帽薬果物パン寿司など様々で、
アイテムにはそれぞれレア度が設けられています。
勿論レア度の高いアイテムは見つけにくいわけですな。

で、このアイテムにもレベルがあって、鍛えることによって強くなります。
ですから、気に入ったアイテムは鍛えて長く使うことも出来ますね。
# さすがに最初の方で手に入るアイテムを最後まで使うのは辛いかも
# 知れませんけど(^^;

ただ問題なのがアイテムを持てる数。主人公がアイテムを持ち歩ける数は
16個まで。(装備しているアイテムは除く)
はっきり言って、速攻で埋まります(^^; なので、どのアイテムを持って
帰るかの選択が必要になります。
# まあ、アイテムがいっぱいになる度に街に帰ってもいいのですが、
# それではなかなか先に進めないと思う(^^;

そして、レアなアイテムなんかは宿屋に預けて置くことが出来るのですが、
これも数に上限があります。その数は最初は16個で、お金を払うことによって
倉庫を拡張して、最大では256個まで預けることが出来ます。
…それでも、全アイテムは800種類あるので、全部コレクションすることは
出来ないんですけどね。

ちなみにアイテムにはシリーズという物があって、シリーズアイテムを4つ
装備すると、シリーズボーナスが貰えます。
例えばメイドの髪飾り・メイド服・シャインブルーム・ウェディングトレイを
装備すると、「ハイド de メイド」になってDEXが+20になります。
…あんまり嬉しくないです(笑)
# 中には強力なシリーズ装備もありますけどね。


レベルアップ時のパラメータ上昇は振り分け制。
好きな能力を伸ばすことが出来るので、好みのタイプに成長させることが
出来ます。ただ、戦士系に育てる場合でも、回復系の魔法は使えないと辛い
ので、最低でもグレーターヒール、出来ればリザレクションの魔法を覚え
られるぐらいには知力を上げる必要があるでしょう。
まあ、アイテムの中には装備すると能力値が上昇する物はいっぱいあります
ので、そういう物を装備すれば能力値自体は上げなくても魔法を覚えることは
出来ますが。ちなみに私はいちおー戦士系で育てましたが、魔法は1つを除き
全て覚えました(笑)


このパラメータ振り分け制と多彩なアイテムで、かなり自由度の高いキャラクター
育成が可能になっています。凄いですね。


それと、主人公がダンジョンの中で倒れても、所持金が半分になって装備して
いないアイテムが全部なくなるだけで街の入り口に戻されます。
なので、多少無茶しても平気です(笑)


ゲームの目的は遺産を手に入れること、そして遺跡の中で出会って少女ユウラの
秘密を解きあかしていくという一本道のストーリーなんですが、サブイベントと
して街にいる女の子からの依頼などがかなりの数用意されています。

本編のストーリーは若干薄めでそれだけでは物足りないような気もするのですが、
サブイベントも入れるとかなりのボリュームになって充分満足です。

シナリオは基本的に明るいコミカルな雰囲気で、サブイベントなんかはほとんど
もれなくギャグです(笑) けっこー笑えます。
さすがに本筋の最後の方はかなりシリアスになりますが。感動の方はちょっぴり
ほろっと出来る程度かな? 最後のイベントでは私はだくだく泣いてましたが(笑)


で、このゲーム、エンディングは1つだけの一本道ストーリーで、丁寧にプレイ
すれば1回のプレイで全てのイベントを見ることが出来ます。
ですので、「1回クリアしたら終わりなんて物足りない!」という人にはちょっと
つまらなく思えるかも知れません。

しかし、このゲームはひと味違います。

主人公の目的である旧世界の遺産を手に入れても、そのままプレイを続ける
ことが出来ます。そして、富、名声、この世の全てを手に入れて、海賊王に
なることが…。←出来ません(^^;

…えっと(^^;、そのまプレイを続けて、全部で800種類もあるアイテムを
全て集めたり、見逃したイベントを探すことが出来ます。

「ただ闇雲にアイテムを探すなんて、今までと同じ状態では辛い」という人も安心。
2倍モード・3倍モードというのが用意されていて、それぞれ敵の強さとレア
アイテムの出現確率が2倍・3倍になります。
これでレアアイテムのGET率も上がって万々歳ですな(笑)

てなわけで、ゲームとしてかなり遊べるゲームとなっています。
ちょっとRPGにうるさい人でも満足できることでしょう。


ちなみにプレイ時間ですが…長いです。気が遠くなりました(^^;
このゲーム、プレイ時間がセーブデータに記録されるのですが、私がクリアした
時点でのプレイ時間が約40時間。その後アイテム集めとか2倍モードなんかで
ちょっと遊んだので最終的には50時間ぐらいでした。

まあ最初はダンジョンに入らずひたすら街の中を歩いて10時間近く費やしました
ので、トータルで5〜10時間は余分にかかっているとは思いますが、それでも
かなり長いですね。

ちなみになんで最初にそんなに街をうろついていたかと言うと、街の至るところに
深緑のコインというアイテムが落ちていて、これをいくつか集めるとアイテムと
交換して貰えるのです。こいつを20枚集めると伝説の武器エクスカリバーが
貰えるということで、すげー頑張って探しました。
結局街の中で19枚と、あとはモンスターを倒したときに見つけて20枚揃えました。
…が、エクスカリバーを使うにはかなり高い能力値が必要で、そのために必死で
レベルを上げました(^^;
ちみに私がクリアしたときのレベルは84だったのですが、上手く鍛えれば60ぐらい
でクリアすることは出来るそうです(^^;
# 確かに最後は楽勝だったよ(^^;

てなわけで、最後でも余計な時間を費やしましたし、私は魔法戦士タイプに鍛えた
ので魔法使いや戦士に特化して育てるよりは余分に時間もかかっているでしょう。

ただ、スタッフルームでは18時間でクリアして時間かかりすぎとか言われて
ましたが…サブイベント全部無視してひたすら本筋のシナリオだけを進めた
としても20時間ぐらいはかかるような気がするのですが…(^^;


ゲームの難易度としては、真面目にキャラを鍛えていればそーんなに難しくは
ないと思います。
バランスはちょっと難しい程度に作ったということですが、私には比較的
簡単に思えました。開発当初は今の2〜3倍難しかったらしいですが(笑)
# それはクリア出来ん(^^;
##3倍モードはかなり辛かった(^^;


シナリオとしては、本筋のシナリオが弱めかな。
途中1回と最後は泣かせてくれましたが、全体的に薄い感じですね。

その分サブイベントがけっこー楽しかったりもするのですが、人がいなく
なったとかいう深刻なイベントが発生したときに、サブイベントが割り込んで
くるのはちょっと戴けませんね。

それと、最後の方のいいシーンで誤字があってちょっと醒めることがありました。
ハイドが「ああっ、大好きっ、ハイドっ」と言った時はどーしよーかと思った(^^;
セリフを誰が言ったかという表示の間違いが多かったです。
ちなみに音声はなしなので誰が話したかは会話の流れから読みとって推測する
しかありません(^^;

あと、後半サクラがハイドのことを心配するんですが…あのー、洞窟の中で
倒れても、所持品がなくなって所持金が半分になるだけで街には生きて
戻ってこられるんですけど…(笑)

そして、最後の最後、エンディングにはいる前にもーちょっと余韻が欲しかった
のと、エンディングの曲がちょっと雰囲気にあって無いというか、静かすぎる
気がしますね。まああれはあれでいいのかも知れませんけど。


で、お奨め度ですが、「アクションRPG好き好き〜」という人には超お奨め。
ゲームとしては本気で楽しめます。

逆に、「アクションRPGはちょっと…」という人や、「プレイ時間のクソ長い
ゲームなんてやってる時間がない」という人には向きませんね。
壮大なストーリーを求める人にもちょっと向かないかも。

「てっとり早く女の子とらぶらぶしたいぜぇっ」などという人には絶対に
向きません(笑) 一番最初のお当番シーンにたどり着くまでに、たっぷり
3時間はかかりました(^^; その次にたどり着くのにまた1時間くらい(^^;

はっきり言って、18禁ゲームというより、ちょっとおまけにお当番がある
本格的アクションRPGという感じです。
でも、お当番シーンもけっこーちゃんと描いてはあるんですけど。

ただ、あれだけ可愛い女の子と見れば節操無く襲いかかるハイドが、今まで
ずっと一緒にいたサクラに手を出していなかったというのは信じられん(笑)


これだけ遊べてハマれるゲームはそうそうないと思います。
この私が50時間もプレイしたというのが何よりの証拠(笑)
1日1時間としてまるまる2ヶ月ぐらいですもんねぇ。

アクションRPGが嫌いでなくて、ちょっと長いゲームでもプレイする余裕の
ある人には、是非やって欲しいぐらいのゲームですね。
キャラクターも可愛いですし、ゲームとしても細かいところまでよく作られて
いますし(誤字はちょっと多いけど(^^;)、そんなに損はしないと思います。


最後に。生命(いのち)ボンバイエ(笑)



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