GUN GRAVE
ブランド名 まんほーる ジャンル ガンシューティングRPG
発売日 2000.02.25 定価 \8,800
パッケージ 紙製パッケージ(166x228x42mm) マニュアル A5ブックタイプ
DISC容量 DISC1 : 208.3MB、CD-DAなし
DISC2 : 645.3MB、CD-DAなし
原画 橘セブン シナリオ 佐野一馬
音声 フルボイス、Tetsu、青木そら、大曽根徹、大春智哉、大葉ナナ、神田野弥、如月なな。、
高橋大輔、立田恵美、谷口さと、藤井雅樹、松島環、水城チカ、山川智子
インタフェース ややキーボード操作可 描画 Window・フルスクリーン両対応
セーブ箇所 30箇所 あり(1曲、OP)
おまけ グラフィック鑑賞、音楽鑑賞、ガングレファイト、エンディング回想
対象属性 西部劇、紫髪、ストッキング、ガーターベルト、金髪、リボン、眼鏡っ娘、ボクっ娘、
ピンク髪、ツインテール、ボンデージ、銀髪、ポニーテール、銀髪、ストレートロング、
お下げ、うさみみ、裸エプロン、ウエディングドレス、巫女さん
1プレイ時間 3〜4時間 お奨め度 7

レビュー
概要
主人公は何でも屋のガンマン。ある日、旅をしていた主人公は、盗賊に襲撃
された馬車と遭遇する。そして、唯一の生き残りである男に、近くの街まで
送り届けて欲しいという依頼を受ける。しかし、その男の傷は酷く、街を目前に
して、その命は尽きようとしていた。そんな時、主人公はその男に銃を整備して
やると言われる。その男はガンスミスで、最後に銃を整備したいという。男の
言うことに従って銃を整備して貰う主人公。そして次の日、整備の終わった銃を
渡され、同時にペンダントを娘に届けて欲しいという依頼を受ける。町までもう
保たないと悟った主人公は、その依頼を受け、その男の死を看取る。
そして月日は流れ、主人公はその男の娘がいる町にたどり着く。その町には、
伝説の銃・グランウォーターの言い伝えがあった。その銃を手にした者は、
巨万の富を手に入れられるという。そして、ひょんなことから主人公は、その
銃を探して欲しいと依頼される。しかし、盗賊達もその銃を狙っていた。
果たして主人公は、ペンダントを娘に渡すことが出来るのか。そして、伝説の
銃・グランウォーターを見つけることが出来るのか。グランウォーターに纏わる
この町の過去とは……という、ガンシューティングRPG。
キャラクター・CG・音声・音楽
キャラクターは以下の通り。

チェスナットー。
バー・ビッグ・イレクションのオーナー。
町のみんなからは「ママ」と呼ばれている。
主人公にグランウォーター探しを依頼する。

ペペチー。
本名、ボンゴレ・ペペロンチーノ。棺桶を背負った少女。

ミーガン・ハイリホー。
町の保安官助手。銃を嫌い、携帯していない。生真面目。

プラム・フォアグラー。
主人公の依頼主、ランペルの娘。

シナモン・ベスプッチ。
町長の娘。人の話を聞かない妄想突撃娘。

ホイップ・クリーム。
雑貨屋の娘。

タルト・クレール。
牧場で働く娘。盗賊を嫌っている。

オムレット・ゴールディ。
河原で砂金を集めている学者。金鉱脈を見つけて一攫千金を狙っている。

デリシャス・デニッシュ・デリンジャー。
通称・D3(ディースリー)。町の付近にいる盗賊の首領。政府を嫌っている。

グルメタング。
凄腕の情報屋。いつも仮面をしており、誰も素顔を見たことがない。

ヴィネガー・スコーフィールド。
騎兵隊の隊長。少佐。真面目で堅物。

チョロス・クッキーニ。
町で商売をしている娼婦。掃除が趣味。

カラスミ・スズコ。
ジャポンから修行にやってきた巫女さん。

絵の方は、可愛らしさも色っぽさもある、すっきりとした絵柄ですね。
CGの処理はやや粗く思える部分もありますが、まあ許容範囲でしょう。
立ち絵は表情変化・ポーズ変化はなし。立ち絵よりも、チビキャラとイベント
絵でゲームが進むような感じですし。

キャラクターは、非常に個性豊かな面々。マトモなキャラクターの方が少ない
ような気がします(^^; 町長の娘からしてアレですからねぇ……。
チョロス萌え。健気でええ娘やねぇ(T_T)
なにげにオムレットとか、シナモンもけっこー好きだったりします(^^)
結構魅力的なキャラクターが多いですね。

音声は……かなり微妙(^^; キャラクターとのマッチング自体はそれほど悪く
ないとは思うのですが、演技の方には不満大。感情のこもっていない棒読み、
シーンの雰囲気とそぐわないトーン、滑舌が悪く聞き取りづらいセリフなど、
各所に不満点が見受けられます。

音楽は、なんというか、「これぞゲームのBGM」と言わんばかりの、完全に
BGMに徹した感じの曲。適度に自己主張しつつも、シーンの緊迫感などを
盛り上げてくれます。

ゲームを開始すると、プロローグの後にオープニングアニメーションが流れ
ます。……アニメーションと言うにはおこがましい、ちびキャラアニメですが(^^;
歌はちょっぴり切なさの漂う、でもアップテンポでビートの効いた曲。伸びの
あるよく通る歌声はなかなかいい感じです。
ただ、映像が終わるとそこで歌がぶちっと切れてしまうのは残念。
システム
インタフェースはややキーボード操作可。メッセージ送りや選択肢決定は
キーボードで出来ますし、ガンシューティングシーンはキーボード必須な
わけですが、移動場所選択やメニューの操作はキーボードで出来ません。
キーボード必須なシステムなわけですから、全ての操作をキーボードで
出来るようにして欲しいものです。
スキップは強制スキップのみ、バックログはなし。やや貧弱です。

描画はWindow・フルスクリーン両対応。動作はやや重め。Ver.1.00では
結構軽快に動くのですが、Ver.1.03にバージョンアップすると描画が極端に
重くなるのはどうしたものやら。

セーブ箇所は30箇所。セーブは町(フィグタウン)でしか出来ないようです。
ロードもフィグタウンと、タイトルメニューからしか出来ないようです。
セーブデータはセーブ日時の他、セーブした場所が保存されます。
……フィグタウンでしかセーブ出来ないのでわ?(^^;
数としては、エンディングの数が結構あるのでもう少し欲しいところですが、
セーブデータの判別がし辛いのであまり数が多いと管理しきれなくなるので
難しいところですね。

システムは、マップ移動場所選択+選択肢決定型のAVGと、タイピング練習
風のガンシューティング、そしてマップ移動アクションRPGという感じの、盛り
だくさんなシステムになっています。
まず、マップ移動場所選択でどこに移動するかを選択し、移動した先でマップ
上に表示される自キャラを操作して移動させます。そして、会話などが発生
すると、選択肢が現れたりします。
選択肢はクール・ノーマル・おちゃらけの3種類の選択肢があり、選んだ選択
肢によって、それぞれのステータスが伸びていきます。どのステータスが高い
かによって、エンディングを迎えられるキャラクターが限定されます。
そして、敵などに遭遇すると、ガンシューティングシーンになります。
ガンシューティングはキーボードによるタイピング練習風のシステムになって
いて、表示される文字列を入力すれば命中したことになります。
文字はアルファベットの他、かなも含まれており、文字列もランダムな文字の
羅列だったり単語になっていたり様々です。
そして、文字列を入力しきると相手の服を1枚脱がすことが出来、服を全て
脱がせると勝利となります。逆に、自分が全て脱がされるとゲームオーバーと
なります。なお、一度脱がされた服は元に戻りませんので、予備の服を持って
いないと、それ以降は裸で歩き回ることになるので注意しましょう。
アルファベットとかなはそれぞれ使用する弾丸が違っており、弾切れになると
ゲームオーバーになってしまうので、こちらも注意しておきましょう。
服も弾も、ある程度余裕を見ておいた方が良いでしょう。
ちなみに、ゲームの後半ではパートナーを連れて歩くことが出来るようになり、
パートナーによってガンシューティングシーンで様々な効果があります。
# 最初に相手を1枚脱がせたり、アルファベットかかなを固定できたり。
シナリオ・プレイ感
ゲームは、主人公がペンダントを渡すべき娘のいる町に着いた所から始まり
ます。その町では伝説の銃・グランウォーターの言い伝えがあり、バーのママ
からその銃を探して欲しいという依頼を受けます。
そして、依頼主の娘を捜しつつ、グランウォーターを探すことになります。

ストーリーはハード、かつコミカルに進みます。基本的に西部劇風なハードな
展開なのですが、会話などはどこかコミカルで、シリアス一辺倒という訳では
ありません。むしろ、明るくほのぼのとした感じで進みます。
まあ、どういう選択肢を選ぶかでもかなり変わってきますけど。

そして、娘とグランウォーターを探すうちに、色々な事件に巻き込まれ、最後は
グランウォーターを巡る争いに巻き込まれる……という感じです。

特筆すべきは展開の多さ。どの選択肢を選ぶか、誰をパートナーにするか、
どのステータスを上げるかで、その後の展開がかなり変わってきます。
その数は非常に豊富で、全ての展開を見るのはかなり大変です。

逆に、気になったのは主人公像。主人公がどんなヤツなのか、今ひとつ掴み
辛いです。選択肢によってクールになったりおちゃらけなったりするので
ある程度仕方ないとは思いますけど、せめて基本となる信念のようなものは
しっかりと見せて欲しかったですね。どう進めていいのかわからなくて、やや
戸惑うこともありました。

そして、依頼や事件を全て解決するとエンディングになるわけですが……
これがまた、笑えるぐらいに唐突です(^^;
今までそんな素振りなんか全然なかった奴といきなりハッピーエンドになる
様は、もはや驚きとかを通り越して呆然としてしまいました(^^;
直接関係するイベントは1つだけ、しかもHシーンも何もないキャラクターと
いきなりラブラブな雰囲気になっているのは、もはや笑うしかないです(^^;
お前ら、いつ惹かれあったよ(笑)

H度は低め。数自体はそれなりに用意されているのですが、尺がかなり短く、
描写の方もあっさりめ。そもそも、取って付けたようなシーンが多いため、
いまひとつ感情移入度は高くないです。
あと、おまけにシーン回想がないため、シーンはしっかりと目に焼き付けて
おきましょう(笑)

テキストは誤字もほとんど気にならず、丁寧で読みやすいと思います。
読んでいてすんなり理解できる感じですね。
プレイ時間・難易度
ゲーム期間は不明。日付の経過などはほとんど明示されません。

ワンプレイは3〜4時間。プレイ時間としては並ですが、内容が詰まっていると
いうか、しっかりゲームになっているため、結構疲れます(^^;
内容の詰まった3〜4時間、という感じですね。

難易度は高め。ガンシューティングはタイピング練習のようになっているので
慣れない人には辛いかも知れませんが、これは難易度が5段階に調整でき
ますので、MINにすればそれほど問題ないと思います。私はMAXでも物足り
ないぐらいでしたけど。
問題なのは、エンディングの条件。エンディングの数が結構あって、それぞれ
かなり細かく厳しい条件が付いています。
クールやおちゃらけのステータスが絡むものから、特定のイベントを見ている
かどうか、パートナーとして誰を連れているかなど、全てのエンディングを見る
のは相当手間がかかると思います。
そして、選択肢を1つ間違えただけで、そのキャラをクリア出来なくなったり
しますので、注意が必要です。ただ、もし間違ったとしても、どこで間違えた
のかはなかなかわかりませんけど……。
イベントも、見るためにはかなり条件やタイミングの厳しいものがあったり
しますので、コンプリートするのはかなり大変だと思います。
そもそも、出現させる条件がかなり見つけにくいヒロインもいますしね(^^;
総評
お奨め度ですが、ゲーム性が高くやり応えのあるゲームが好きな人にお奨め。
アドベンチャー要素にロールプレイング要素、アクション要素にシューティング
要素と、色んな要素が詰め込まれ、ゲームとしてしっかり遊べるようになって
いる、気合いの入った作品です。エンディングの数も多く、攻略性も高くなって
いますので、1本のゲームをやり込みたい人にはうってつけのゲームです。
また、シューティングパートはタイピング練習風になっているため、ちょっぴり
キータイプの練習にもなります。

ベースとなっている話は1つなのですが、選択肢によって会話内容が変わったり、
その後の展開も変わるため、繰り返しプレイしてもあまり飽きは来ないでしょう。
さすがに10回とか繰り返すと飽きますけど(^^;

問題点はシステム周りの貧弱さ。機能は必要最低限の機能しか用意されて
おらず、レスポンスもあまり良いとは言えません。
シューティングシーンでは、あまり入力が早いと、入力したはずの文字が認識
されていなかったり、ちょっとスピード感に欠ける気がします。
そして、コンプリートするためには何度も繰り返しプレイする必要がありますが、
繰り返しプレイ時の負荷を軽減するようなシステムはほとんどなく、何度も同じ
ことを繰り返す必要があるため、ちょっと面倒です。

そして、主人公像が掴みづらく、またエンディングが唐突なため、ストーリーに
今ひとつ一貫性がないように感じます。
選択肢によって主人公の態度が大きく変わるため、主人公の行動に一貫性が
なく、作品の雰囲気も今ひとつ定まっていません。
そして、何の前触れもなく唐突なエンディングがやってくるため、それまでの
話は何だったんだ? と思うこともしばしば。
もう少し、ラストまでしっかり作品の雰囲気を持ってきて欲しかったです。

ただ、これだけゲーム性・攻略性の高いゲームはなかなかありませんし、
システムやゲームデザインも斬新で、スタッフのやる気、意欲を感じます。
システムが貧弱なのとエンディングが唐突なのを除けば、とても丁寧に
作られていると思いますし、非常に好感が持てます。

ゲーム性のほとんどない、ただテキストを読むだけのゲームに飽きた人には
是非お奨めしたい一作です。
ただ、ちょっとプレイする人を選ぶと思いますので、お奨め度は若干低めに
付けています。

最後に。主人公、拾ったパンツをはくのはどうかと思います(笑)


つーか、グルメタングエンドはかなりどうかと思う(^^;
パートナーを連れてグルメタングイベントを見に行くと、Hシーンすらなく、
それ以降1度も個別イベントがないのにエンディングになるのですが(^^;
# しかも、何故かラブラブな感じ(笑)



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