星空☆ぷらねっと
ブランド名 D.O. ジャンル AVG
発売日 2000.12.08 定価 \8,800
パッケージ 紙製パッケージ マニュアル A5ブックタイプ
DISC容量 インストールディスク : 429.0MB・CD-DAなし
ゲームディスク : 30.0MB+CD-DA=626.7MB・CD-DA26トラック
ショットサウンドトラック : CD-DA=210.6MB・CD-DA8トラック
原画 師走の翁 シナリオ 山田一
音声 なし
インタフェース キーボード操作不可 描画 Window・フルスクリーン両対応
セーブ箇所 30箇所 あり(2曲、OP・ED)
おまけ CG回想、BGMモード
対象属性 純愛、感動、学園物、幼馴染み、巨乳、妹
1プレイ時間 約4時間 お奨め度 7

レビュー
D.O.の10周年記念作品、星空☆ぷらねっと。
…確かこれの最初の発売予定は1999年冬だったような気がするのですが…(笑)
# ワザと遅らせて10周年記念作品にしたのか、遅れちゃったからついでに
# 10周年記念作品にしたのか…(笑)


このゲーム、シナリオが1999年屈指の名作「加奈」と同じ人ということで
ちょっと期待していました。ですので、各所で加奈と比較しています。


まず目に付くのがパッケージ。標準的な紙パッケージ…なのですが、
なんか、ぱんぱんに膨らんでるんですけど…(^^; 一体何事?(^^;

で、パッケージを開けると…ぶったまげ。マニュアルが見事なまでに
「めりっ」と折られて入っている(^^;

マニュアルはA5サイズのブックタイプ。パッケージのサイズもA5。
…収まりきらなかったのね…(^^;
# パッケージが膨らんでたのは、無理矢理マニュアルが押し込まれて
# いたからか(^^;
##メーカさんに言えば綺麗なマニュアルをくれるらしいですが。

このパッケージ、なかなか独特ですね。紙パッケージの上にブラカバーが
かかっていて、箱の方に背景の絵が、カバーの方にキャラが描いてあって、
重ねて初めて1つの絵になるような感じ。ちょっといいかも。
…しかし、カバーを裏表逆にしたり、上下逆さまにしたりするとちょっと
愉快なことになりますね(笑)


そしてもう1つ驚いたのは、CDが3枚も入っていたこと(^^;
まあ1枚は初回特典のショートサウンドトラックだったわけですが…。
# このゲーム、音声なしだよね(^^; そんなに容量デカいの?


絵の方は…かなり好みが分かれるであろう絵ですね。
私はけっこー好きですが、ちょっと丸っこすぎかな?
とりあえずキャラ紹介の印象ではサーシャ萌え?

あと、Webサイトのキャラクター紹介で各キャラクターの口癖が紹介されて
いるのですが…口癖らしい口癖があるのって、瞳だけなんですけど…(^^;
これをわざわざ項目として挙げた意味っていったい…(^^;


まずインストール作業ですが、インストーラ…というか。セットアップ
プログラムがいきなりキーボード操作不可でヘコみました(^^;

他のメーカがD.O.系のシステムを使う場合、インストーラだけは
キーボードで快適オペレーションが可能な場合がほとんどだったの
ですが、さすが本家D.O.。妥協を許しません(笑)

そしてインストール作業ですが、インストールタイプの選択ダイアログが
出るのですが…インストールタイプはフルインストールのみですか(^^;
# まあ、ゲーム本体とDirectXの項目はありますが…。

で、このインストール作業ですが…長いわっ(^^;
フルタイム72倍速CD-ROMドライブから10000rpm Ultra160 SCSI HDDに
PentiumIII-1GHzをもってインストールして、なんでたかだか450MBの
インストールに10分近くかかるかな(^^;
# 普通にコピーするだけなら5分もかからんぞ(^^;


そしてゲームを起動するとプロローグが始まり、それからオープニングが
流れます。オープニングですが、歌の方はなかなかいいんですけど、
絵の方が…。なんか、ジャギジャギ(^^;
白バックをベースにするなら、もうちょっと線の処理は気を遣わないと
ジャギが目立つのは分かってるでしょうに…(^^;
まあ、動画でそこまで気を遣うのは難しいかも知れませんけど、静止しても
そのままってのはちょっと。


システムはモロD.O.系ですので、インタフェースはキーボード一切不可。
せめてメッセージ送りぐらいさせてくれてもバチは当たらんだろう(^^;

描画はWindows・フルスクリーン両対応。動作の方は若干重め。
当然CPU利用率は100%(笑)

セーブ箇所は30箇所。いつでもセーブ可能で、数もまあ充分でしょう。
あとは、加奈の時のようにラストに近ければ近いほどセーブするのに
異常に時間がかからないことを祈るのみ(笑)


ゲームの方は、小学校の頃に引っ越してしまった主人公が、6年ぶりに
故郷の街に帰ってくる。しかし、昔仲の良かった友人達はみんな変わって
しまっていて、昔のようなつきあいの出来るのはごく僅かだった…。
そして戻ってきて1年が過ぎ、物語が動き始める…という話。

主人公は戻ってきてから1年が経過していて現在2年生。そこに、昔
なじみのゆかりが1年生として入学してきたり、同じく昔なじみの
瞳が転校してきたところから話が始まります。
…何の1年かは敢えて聞くまい…(^^;
でも、なんか大学進学の説明会とかやってんスけど…(^^;
# その割には平然と酒を飲んでいる…って、大学1年でもダメだろ(^^;


キャラクターは、主人公の学校に転校してくる瞳。昔は静かで笑わない
娘でしたが、今は明るくよく笑う娘になってます。
一応メインヒロイン? パッケージにも出てますしね。
# 最初、同一人物だと気付かなかったのは秘密だ(笑)

そして、昔はトロかったが今は陸上部のホープの蘭子。
無口で意志の疎通が困難(^^;
でも、けっこーいい味を出していたりもする。

主人公の姉貴分である恭子。見た目は物静かそうですが、結構豪快(笑)
見た目とのギャップがかなりアレ(笑)

主人公を下僕として従えていたゆかり(笑)
この娘だけは昔と全く変わっていない気がする(^^;

言語に障害を持ってしまった天才少女、佳多奈。…たいがいな名前ですね(^^;
# あっちの世界に行ってしまっているのね…。

海外からの留学生、サーシャ。
お約束通りかなり怪しい日本語を使うでござる(笑)

そして、密かに大活躍の親友、慎太郎。
ちなみに主人公はこの慎太郎に誘われて天文学部に入ってます。
そこに転校してきた瞳も入ります。
しかし、実践フルコンタクト天文観測っていったい…(^^;
# 寸止め天文観測とかもあるのだろうか(^^;


絵の方は私はそこそこ気に入っているのですが…あの制服はなんぞ?(^^;
胸を押しつぶすようなあのデザインは、何を考えて作られたのか理解の
し辛いところです(^^;
# 胸、まっぷたつって感じ(笑)
##つーか、ゆかりとかサーシャ、胸、デカすぎ(^^;

ちゅーわけで、朝子萌え(爆) ←こら(^^;
# 妹です(笑)


とりあえず瞳が好きかな。表情がころころ変わって見てて楽しいですね。
泣いてる仕草なんかけっこーらぶりぃ。

でも、一番可愛いのはマップ移動画面のちびキャラ(笑)
カーソルを合わせるとアニメーションするのですが、みんなそれが可愛い☆
特に瞳のちびキャラはすげー好き☆


システム的にはマップ移動場所選択型&選択肢決定型のアドベンチャー。
移動場所にはちびキャラが表示されていて誰がいるのかわかりますので、
オンリープレイに徹していれば難易度は低めだと思います。

私はとりあえず瞳狙いでプレイを進めていって、なかなかいい感じになって、
正月は実家でゆっくり過ごして、大学をどこにしようか考え始めたところで
エンディングを迎えました。………もしかして、バッドエンドってやつ?(^^;
# 朝子は私のオアシスだ(笑)
##Pia☆キャロットへようこそ!のみるくエンドみたいなもんか(笑)
##Milkywayの倫エンドでも可(笑)

もう1度やり直してみる。1つ、大きな心当たりがあった。…正解(笑)
うむ、どうやら欲望に身を任せてはいけないようです(笑)
# たった1つの選択肢で決まってしまうのね…。


話の方は、子供の頃、宇宙飛行士になる夢を持っていた主人公ですが、
ある事件をきっかけにその夢を捨ててしまう。そして、無気力に過ごして
きた主人公が、昔なじみの女の子達と出会うことによって、再び夢を
取り戻す…という、まあお約束な展開です。

で、このゲームはサーシャ以外のキャラは昔なじみなわけですが、
ここにこのゲーム最大の弱点かつ加奈との決定的な違いがあります。
それは、主人公はKanonのように過去の記憶をなくしているわけでは
ないので、昔何があったかとか昔のヒロイン達はどんなだったかというのを
しっかり覚えています。しかし、ゲーム序盤ではそういう情報はほとんど
出てきません。つまり、主人公がどうして夢を捨てたかとか、女の子達と
どうしてまともに付き合えないのか(特に蘭子や恭子)、佳多奈がどうして
あんなことになったのかなど、ゲーム中の主人公は分かっているのですが
プレイヤーは全然分かりません。つまり、主人公とプレイヤーの情報格差が
かなり激しいのです。ですから、序盤は全然感情移入できませんでした。

ゲームの終盤である程度語られるのですが、そこまではずっとわからないまま
来てしまうので、かなり消化不良気味です。
この点では加奈は幼少時代からじっくり描くことで情報格差をなくしており、
かなりすんなりとストーリーに入っていけたのですが、星空☆ぷらねっとでは
間の7年間と、そもそも小学校時代すらもほとんど描かれていないので、
プレイしていて疎外感がありました。

ですので、このゲームはファーストプレイではただ話を進めているだけ、
という印象が強いのが残念です。
つまりこのゲームは、1人クリアしただけでは真価がわからないんですね。
少なくとも瞳と佳多奈ぐらいはクリアしておかないと、物語の世界に入り
づらいと思います。ですので、1人だけクリアして任務完了な気分になって
いる人は、もう少しプレイしてみることをお奨めします。

ストーリーは、ちょっと最後の展開が急すぎるような気はしますけど、
それでもなかなかいいものがあると思うので、この点が非常に残念ですね。

ちなみにメインヒロインの瞳や佳多奈より、蘭子や恭子のシナリオの方が
良かったような気がするのですが、これはある程度話が分かってからプレイ
したからでしょうか。


あと、この主人公はシナリオにもよりますが、けっこーヘタレです(^^;
うじうじしていてわがままぶっこいて、たまにムカつきます(^^;
これも感情移入を阻害しているんでしょうねぇ…。
# 加奈の主人公も最初はかなりムカついたけど(^^;


ゲームは4月から始まって、1週単位で進行していきます。
ゲーム期間は4月から12月末までの9ヶ月間。週単位で経過するので
それほど長くないです。

…しかしこのゲーム、毎月のように第5週目まであるのですが…(^^;
現在とはカレンダーが変わってしまっているのでしょうか?(笑)

ワンプレイは4〜5時間程度でしょうか。ヒロインが全員で揃うところ
から考えると4時間弱程度でしょう。まあプレイしやすい長さです。

話も終盤までは基本的に明るいノリでテンポ良く進むので、プレイ時間は
ほとんど感じませんでした。加奈は展開の重さからかなり長く感じました
からねぇ…。


お奨め度ですが、まず大前提としてこの絵を受け入れられること。
かなりクセのある絵だと思うので、人を選ぶと思います。
この絵を受け入れられるなら、ストーリーの方はファーストプレイでは
多少疎外感を受ける物の、セカンドプレイ以降ではある程度すんなり
入っていけると思いますし、文章自体は読みやすいと思いますので
まあ幅広い人にお勧めできるでしょう。

やはり惜しむらくは主人公とプレイヤーの情報格差でしょうね。
これがなけれぱもっとプレイしやすかったと思うのですが…。

まあ、プレイすればするほど面白くなっていくゲームだと思いますので、
この絵が許容できる人ならプレイしてみても良いのではないでしょうか。



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