Rumble 〜バンカラ夜叉姫〜
ブランド名 ペンギンワークス ジャンル アドベンチャー
発売日 2000.04.14 定価 \7,800
パッケージ 紙パッケージ マニュアル A5ブックタイプ
DISC容量 649.7MB、CD-DAなし、CD-ROM XA
原画 大藤玲一郎 シナリオ 天城遼
音声 フルボイス
インタフェース キーボード不可 描画 Window・フルスクリーン両対応
セーブ箇所 5箇所 なし
おまけ なし
対象属性 バカゲー、パロディ、ギャグ、学園物、格闘、双子、漢、暴言(笑)
1プレイ時間 約10時間 お奨め度 9

レビュー
はっきり言って私、当初はこんなゲームやる予定はカケラもありません
でした。発売前はどんなゲームかもほとんど知らなくて、発売後も
あんまり噂も聞かず、自分でもどんなゲームか調べたりもしませんでした。

ただ、たまたま見たサイトでこのゲームのレビューがあって、それを読んだ
私はプレイすることを決めました。たった一言を見ただけで。
その一言とは…「8割ギャグ」(笑)

ををっ、ノーチェックだったぞっ(笑)
絵の方はそこそこ好きだったのでリストには入れてあったんですが、
情報は全然入ってなかった…。

てなわけで、マッハで買いに行って、速攻でプレイしました(笑)


ちなみに、パッケージからはとてもバカゲーとは思えないです(^^;
どう見たって熱い侠の戦い物っぽいんですけど…。

マニュアルはオールカラーでいい感じ。ただ、キャラクター紹介の絵は
画像取り込みのためか、ちょっと粗い…というか、滲んでボケて見える(^^;
絵の方はなかなかいいですね。江里盾子ちゃん萌え。双子の江里弓子って
のもいるんですが、やっぱ盾子よね(笑)
# ゲーム本編では紗霧もいい感じ(^^)

しかし、このゲームはそんな女性キャラなんてどうでもいい(笑)
男性キャラ、いいのか? これ(^^;
その筆頭はビリィ・ゲイチュ(笑) 名前と見た目だけでもアレですが、キャラ
紹介の文も最高。「リンゴに似てるっぽい…っつーか、パクり?」と罵倒された
という理由で日本に来て、「パクりって言うな」「某有名バーガーショップを
略してマックって言うな」「金色がいっぱいあってもマッキンキンって言うな」
「バグじゃねー」など、多彩なスラングを操るらしい(笑)
# ヤバすぎ(^^;
##抱き合わせ販売と屁理屈を愛する…(^^;

他にも、猪乃健。通称ワープ番長で、元々の設定では飯野賢明という名前だった
というのはいくらなんてもヤバいと思う(笑)
# 決めゼリフは「敵(エネミー)は、ゼロだ」(笑)

ルチャ=リブレ学園の番長カ=マセイーヌ。通称雄鳥浮人(おちょうふじん)…(^^;

そして極めつけは墨土羅ェ門と織羽邪威庵。
ぼくどらえもんとおれはじゃいあん(笑)
しかも居場所が藤ノ子神社(笑) もう何でもありですね(笑)
# 不穏な響きの言葉の連発ですね、だそうです(笑)
##アナーキーとファンキー。しかもファンキーは折れている(笑)


あと、封入特典で120ページにも及ぶ原画集が付いているのですが、この中に
キャラの名前の由来なんかが載ってます。
金剛多華女は「兄がゲンゴロウだから妹はタガメ」などというとても可哀想な
理由で名付けられたとか、江里姉妹の名字は双子だからこのネーミングに
したとか。
# 双子は「ツイン」。江里は音読みすれば「エリ」。
# 双子のエリ、ツインエリ、エリツイン(笑)
##こんな設定、言われなきゃ気付かねーよ(^^;


ゲームを起動するとオープニングも何もありません(^^;

インタフェースはマウスのみ。メッセージ送りすらキーボードで出来ない。
寂しい(^^;
描画はWindow・フルスクリーン両対応。動作はそこそこ軽快でいいですね。

システム的にはメッセージウインドウ表示のスクリプトノベル…かな?
くくり的にはいちおーアドベンチャーになるのかしら。
特筆すべき点は、セーブがセーブポイントでしかできないこと。しかも
セーブポイントの間はけっこー長い。最初なんか1時間近くセーブ出来なくて
ちょっとどーしよーかと思いました(^^;
それ以降も、だいたい30分前後ごとにセーブポイントが現れるのみで、
途中でプレイをやめたくてもなかなかやめられない(^^;
プレイするときはまる1日用意して一気にプレイした方がいいかも。

あと、メッセージウインドウを消すことは出来るのですが、その操作が複雑。
メニューを開いて環境設定を選び、その中の文字消しを選択する…という
動作が必要になります。ワンキーで消させてよ(^^;
# と思ったら、Escキーで消えました。

メッセージスキップ機能もあるにはあるのですが、Shiftキーを押しっぱなしに
しないといけないうえに、ただShiftキーを押すだけではダメで、その状態で
メッセージを1つ送らないといけないらしい(^^;
# 最初、これに気付かずメッセージスキップはないと思ってた(^^;
##Ctrlキーでもいけるらしい。
はっきり言って、システム的には必要最小限ぎりぎりという感じですね。
もしこれよりもどこか1つでも悪くなっていたら、私はこのゲームを最後まで
プレイしなかったかも知れません。そのぐらいスレスレのシステム(^^;


で、ゲームを開始するとなんかやたらシリアスなプロローグが流れます。
でも、さりげなくお茶目だったりもします(笑)
# 富嶽学園攻闘科…どんな学科だ(^^;
##バルト三校?(^^; KGB?(^^;

しかし、この段階ではとてもバカゲーだとは思えません。
30分ぐらいひたすらプロローグが続いて、そろそろつらーい気持ちになって
きたところにようやく主人公が登場。ここからがこのゲームの本領発揮。

主人公が不良に絡まれるのですが、その不良が素敵(笑)
「勝者の彼は、とてもお髭の機械人形チックだ」(笑)
「我が輩は雑魚である。名前はまだない」(爆笑)
# 雑魚∀(笑)

ここから、怒涛のギャグ波状攻撃が始まります(笑)

「彼らは、戦意もなければ、友達甲斐もない」
なんか、淡々とした調子でおバカな描写を続けるこの脚本家は、実は凄いの
かも知れない(^^;
やたら固い小難しい言い回しで、しかしすっげーおバカなことを書いてるし(^^;

ジャンクフードショップで罵詈言うセット…(笑) や、ヤなセットですね…(^^;
# 猫の肉とかネズミの肉とか食用ミミズとか噂が立ってるらしい(笑)
##「牛丼の具の中に、刻んだカエルが入っていてもシャレで済むだろう
## 済まない、それは」(笑)


そして、プロローグではすっごいシリアスで格好良かった紗霧さんが、
ここからどんどん壊れていきます(笑)

「私、猿の気持ちがわかるような気がしました。プロゴルファーじゃないですよ」
…紗霧さん、私は一生あなたについていきます(笑)
# 「所詮はパンチドランカーの言うことですからあまり気にはしませんけど」(笑)
##とにかく彼女はいちいち一言多かった。
##そしてその言葉は悪気もないが良心も全くなかった(笑)

「応援と罵声ぐらいしか私には出来ません」(笑)
# 応援と罵声はセットなので切り離せないらしい(^^;


紗霧さん名言集。一部抜粋。

「頭オカシイんじゃないですか?」

「断る、と言ったら?」「酷い目に遭います」
「では、承諾したら?」「酷い目に遭います」

「マンガだのアニメだのと社会不適合者たちの愛する物に逃避している
場合ではありません」

…こんなセリフを平然と吐きます(笑)
# 「デモもストもテロもありません」
##「しかしもカカシも駄菓子も和菓子もありません!!」

「安心して窮地に陥って下さい」…紗霧さん、あんた鬼だよ。悪魔だよ(笑)
# 「ダメだ、コイツ」(笑)
##基地の外(笑)

金属バットはボールを叩くか人を叩くかのどちらかしかないらしい(^^;
# 殺人鬼予備軍主席(笑)

こんな紗霧さんに対する主人公のあまりにも的確な言葉が。
手際については「見事」の一言。
やり方については「危険」の一言(笑)
感想は「勘弁してくれ」の一言であった(笑)
# 「彼女は強かった。彼女はめげなかった。彼女は滅茶苦茶だった」(笑)


もちろんこのゲームは主人公と紗霧さんしか出てこないわけではありません。
他にもこんなおバカなセリフが満載です。おバカというか、もはや危険です(笑)

「暗いよ狭いよ恐いよォッ!!」と白いガクラン着て暴れ出す…(^^;
# でも、緑の髪の鬼娘はいない(笑)

ヒーローは何かヘタレたことをさんざんホザいてから戦いを始める
ものらしい(笑) しかもそれが義務なんだ(^^;
# 「夜空の星の輝く陰で、悪の笑いがこだまする。
#  あちらこちらで泣く人の、涙背負って悪党始末。
#  鋼の魂鋼鉄番長、お呼びとあらば即参上!!」(笑)
##「無頼がぁぁぁぁぁっ」(笑)

ミュータントの皆さんやセーラー戦士の美奈さんやらが使うビーム…(笑)
# 眼が粒子砲(笑)

「海を汚すなー」と火薬を満載したグリンPSの船が突っ込んでくる…(^^;
ちなみに、セリフではモロに「ぐりんぴーす」と言ってます(^^;
# 水鉄砲とブリキの金魚のおもちゃ…(^^;

「Windows渦!!!」《抱き合わせ商法!!!》←ヤバすぎ(^^;
# システムフアンテー大学…(^^;

「ベキベキは声優じゃなくて、アーティストなんだりゅん」…(^^;

無駄なコトは、麿はしたくないのでおじゃるよ、電ボ。プリン食べたいなぁ(笑)

「インターネットばかりやってる奴になぞ、俺たちは負けるはずはない!」(^^;
「鉄砲撃ち放題、生き物殺し放題の無法の国の人間になぞ負けるはずが
ないのだ!!」
「何がクジラを食うのは残酷だ。死ぬほど牛食ってるクセによぉぉぉ」(笑)

ありとあるゆる犯罪が頻発し、何度やっても全く懲りずに他所の揉め事に
ガンガン首を突っ込んでいくその前向きな姿勢は、たしかに世界の警察を
自称するだけある。
そんな出鱈目は、いったい何処の警察なのか。神○川県警か(爆)

「Window渦《強制終了》」(笑)
# こうしてゲイチュはCE●を下ろされた…(笑)

…ああ、書いているとキリがない(笑)
こんなセリフがばんばん連発します。これでもホンの一部です。
このゲームの恐ろしさが少しはご理解戴けたでしょうか?(笑)


こんな頭の悪い光景は、世界広しといえどもここだけであろうそのはずだ(笑)

ライターから取り出した小型スタンガン。家も草も吹っ飛ばないので
お子様でも安心して取り出せる…って、ダメだろ(^^;

サイン・コサイン・コカイン・ヘロイン・モルヒネ・アヘン(笑)
これのどこが三角関数やねん(^^;


そして、セリフの危険度はともかく、設定にもかなりの危険度があります。

まず、ゲーム中で「女子高生」という単語が出てくるのですが…いいのか?(^^;

そしてさらに、弓子と盾子が今から2年前に中3だったという話が出てきます。
ってことは、今は…(^^;
# き、きっと中学浪人とか留年とかしたんですよねっ(^^;;;

トドメは多華女の彼氏いない歴15年…それわマズいだろ(^^;
赤ん坊の頃に彼氏がいたか、実はすげー歳か…(^^;
# 「彼氏いない歴生まれてこのかた15年」でなくてホントよかった(笑)

「まったく、そういうオテンバだから、高校生まで毛が生えな…」…(^^;
# もうどーにでもしてって感じぃ(笑)


ストーリーの方は、あれ果てた学園を統一すべく立ち上がった主人公。
そこに現れた舶来番長ビリィ=ゲイチュを倒すため、近隣の学園の番長を
仲間にして、ゲイチュと対決する…という熱血物。
ですが、ストーリーなんてどーでもいーです(笑)
ギャグに身を委ねましょう。そうすれば幸せになります(笑)


あと、このゲームは音声ありな訳ですが、この私が珍しく音声をちゃんと
聴きたいと思いました。演技の質もさることながら、このクソふざけきった
馬鹿馬鹿しいセリフを見事な間とテンポで表現してるんですよね。
素晴らしすぎます。これぞプロの技。

「一度負けたぐらいでベコベコにヘコんでいていいのですか?
 あなたはアルミ缶なのですか? アルミニウムなのですか?
 元素記号Alなのですか? 原子番号13なのですね?
 そんな貴方は原子量26.98154なのです!!」
…これを見事な早口で一気にまくしたてる様は聞いていて壮観です(笑)
# 意味は全然わかんないけど(笑)
##「"イエス"か"はい"か!!」

「墨土羅ェ門です」…反則(笑)


いやぁ、面白かったです。全体の5割ギャグ、3割パロディ、1割格闘で、残りの
1割がまともなストーリーだったという印象ですが、最後はギャグも交えつつ
なかなか綺麗にまとまっていて、プレイ後も爽快でした。
# ただ、最後の戦いがアレはちょっと…(^^;
##最後の敵がビリィ=ゲイチュって時点でどーかと思うけど(^^;


ワンプレイは12時間程度。けっこー音声をまじめに聞いたので、スキップ
すれば10時間程度でしょうか? 逆に、全ての音声を最後まで聞けば15時間
ぐらいかかるかも知れません(^^;
はっきり言って、かなり長いです。ただ、この長い話のほとんどがギャグと
いうのはホント凄いと思う(^^; よくネタあったよね。
プレイしていて全然飽きたり辛くなったりしませんでした。
# プロローグはちょっと辛い気持ちになったけど(^^;

で、これだけ長いんですからてっきりエンディングは1つかと思いきや、
私が確認しただけでも少なくとも5つはエンディングがあるようです(^^;
しかもまだいくつかあるような雰囲気…。

ちなみにこのゲーム、CGモードとかエンディング確認とかそーいうおまけは
一切ありません。つまり、自分がいまどのくらいイベントを見たかとか、
エンディングはあといくつあるかとか、ぜーんぜんわからないんですね(^^;
なので、とりあえず自分の中で終わりと思ったら終わりです(笑)


で、お奨め度ですが…はっきり言って、むっちゃくちゃお奨め。
バカゲーが好きな人はこれをプレイするのは義務です(笑)
これをプレイしないというのは人生の99.27%損してます(笑) ←デカっ(^^;

確かにシステム的にはかなりヒドくて、クソ長いうえにお世辞にも繰り返し
プレイがしやすいとは言えなくて、さらにお色気要素もかなり低いのですが、
それを補って余りあるギャグの嵐。
5分に1回は笑えて、30分に1回は爆笑できる、素晴らしいゲームです(^^)

ある程度のアニメや格闘技の知識はあった方がより楽しめますが、あまり
詳しくなくてもギャグだけで充分笑えるでしょう。

バカゲーが嫌いという人以外には、是非ともプレイして戴きたい逸品です。
かなり長い上にセーブポイント間もけっこー長いので、プレイはし辛いかも
知れませんが、それだけの価値はあると思ってます。




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