ハーフ☆ヴァンパイアサキさん
ブランド名 くるみ ジャンル ドラマティックアドベンチャー
発売日 2000.07.07 定価 \7,800
パッケージ 紙製パッケージ マニュアル A5ブックタイプ
DISC容量 604.5MB、CD-DAなし
原画 一宮正樹 シナリオ 三好ひろゆき
音声 一部あり、青山ゆかり、亜蒼ナノ綾川りの、いわたあき、季連崎みこと、上村美弥、
高宮翔子、春乃うらら、山口マキ、山田夜詩子
インタフェース キーボード操作不可 描画 Window・フルスクリーン両対応
セーブ箇所 14箇所 あり(2曲、OP・ED)
おまけ CGモード、BGMモード、シーン再生、スタッフコメント、おまけシナリオ、ミニゲーム
対象属性 ギャグ、ラブコメ、ストレートロング、触角、リボン、金髪、ピンク髪、
眼鏡っ娘、お下げ、カチューシャ、ロリ、ボクっ娘、巫女さん、
お兄ちゃん、妹、触手、メイド、スクール水着、ゼッケン(笑)
1プレイ時間 6〜7時間 お奨め度 7

レビュー
発売はくるみということで、相変わらず分厚いパッケージ。ヤな感じ(^^;

マニュアルはA4サイズのブックタイプ。内容の方はなかなかいいですね。
シンプルな構成ですけどチビキャラを入れたり「特別企画サキさんの秘密」
なんかは見てて面白いですし。
# サキさんアンテナ、妖怪やら、もののけやらに反応しない優れもの。
# 加速時には風力抵抗を抑え安定した走行を実現する(笑)
##サキさんバスト、古来より「何でも出来る証拠」として有名であるが
##「ただの飾りです」との意見も(笑)

絵の方は…マニュアルなんかの絵はなかなかいいんですが、本編の絵は
ちょっとパワーダウンな感じ。それでも充分萌えですけどねっ☆
とりあえずミサオ萌え。
# 本編の絵ではキラも好き。でも、デフォルメキャラの方がもっと好き(笑)

ちなみに、同人誌が封入されています。無茶苦茶です。
山もオチも意味もありません(笑)
でも、本編の絵よりこっちの絵の方が好きかも(^^;
# 基本的に、デフォルメ入った方がかわいい。


まずインストーラですが、「次へ」と「戻る」ボタンが直感的に逆のような
気がするのですが…(^^;

で、ゲームを開始すると短いプロローグの後にオープニングが流れます。
…かなりアレな歌です(笑) いや、曲とか歌詞は普通なんですけど、歌が(^^;
# 音域に合わせて曲作ってあげよーよ(^^;

絵の方は単なるキャラクター紹介。曲との同期とかはぜーんぜん考えられて
いないかのような作りです(笑)
てゆーか、ムービーじゃなくてmp3流しながら絵を出してるだけですね。
ですので、オープニングの途中で他のウインドウにフォーカスを当てると、
歌はバックグラウンドで鳴っているのでそのまま鳴り続けますが、絵の方は
フォーカスがなくなったために止まります。そして、フォーカスを復帰させると
描画は再開するのですが、同期も何も取っていないために歌が先に終わって
絵だけねりねり動いてます(笑)


インタフェースはキーボード不可。唯一Ctrlキーでメッセージスキップが
可能です。…なんでたいていメーカはこの機能だけは付けてるんでしょうね?(^^;
# Windows標準の機能なのか?(笑)

描画はWindow・フルスクリーン両対応。
動作の方は…やっぱり重め。まあ、くるみのゲームですからそうじゃないかなー
とは思ってましたけど。
まあ、このゲームの場合遅いのは音声の読み込み部分と描画部分なので、
音声もインストールすれば読み込みの速度は気にならなくなるのでまだマシか。
描画の方も、描画時のエフェクトを切れる設定があれば良かったんですけどねぇ。

特筆すべき点は、立ちキャラの表情が変わるとき、片目ずつ描き変わること。
…すっげー不自然&不気味(^^;

セーブ箇所は14箇所。まあ数としてはこれだけあれば問題ないでしょう。
ただ、このゲームは選択肢が出ているときにセーブが出来ないので、選択肢の
直前でセーブしておいて、あとからやり直す…ということがし辛いです。


システム的には移動場所選択&選択肢決定型のアドベンチャー…かな。
まあ、移動場所選択はあまりありませんけどね。選択肢も少ないですし。


ゲームの方は、人間と魔物の共存に失敗して(笑)、関東某県の一都市丸ごとを
「精霊指定都市」として魔物に与え、その中で繰り広げられるドタバタを描いた話。
…どうも、この「精霊指定都市」というシャレから生まれた企画に思えます(^^;


ストーリーの方は、ヒロイン・サキの中に眠る「何か」を巡って様々な陰謀が
交錯する…中でお気楽極楽に生きるサキさんとその仲間達を描いた話です(笑)
設定としてはかなり重いんですけど、サキさんがひたすら明るいキャラなので、
あまりシリアスにならず、むしろギャグになります(笑)
さすがに最後の方はちょっとシリアスになりますけどね。


キャラクターの方は、ハーフヴァンパイアのサキさん。いちおーヒロイン?
かなり明るく脳天気で憎めないキャラですね。
「左頬をぶたれたら、右頬でぶちのめす」…サキさん、それは間違ってるぞ(^^;
# 「はよ〜ん」は、マズいだろ(笑)
##「なんか馬の骨みたいっスね、あたしって…」(笑)


ウンディーネ族のミサオ。眼鏡っ娘。
一見大人しく真面目なキャラクターに見えますが、不幸を一手に背負うキャラ(笑)
と言いつつ、ゲーム中での扱いは一番良かった気がします(^^;
# スタッフの愛を感じました(笑)

「ちょっとトーンがきれ…」…ミサオって…(^^;
女みたいな男同士が出てくる絵…(笑) 3Dはダメなミサオ(笑)
年に2回、ちょっと収入があるミサオ。会場にいると3日で3キロ痩せるらしい(笑)
# 出版関係のお仕事(笑)

「そういうのは描いたことがないのでわからないですー」…描いたことがあるか
どうかが判断基準なのですね…(^^;
# ミサオのネタにされるアオイ(笑)
##「ボクらのミサオちゃんが汚れていく〜」(笑)


ワーラビット族のキラ。姓は稲葉なのですが…やっぱ、稲葉の白兎なんですか?(^^;
このゲームきってのお笑い担当キャラ(笑) どんなシリアスシーンもキラの手に
かかれば一撃でギャグになってしまう(笑)
# 指に唾付けて結界を破るキラ(^^;

秘密戦隊キラレンジャー(笑)
レンジャーは5人組、隊は4人組とワシントン条約で定められてるんですね(^^;
てゆーか、ワシントン条約って一体…(^^;
# 美少女戦隊エンジェリック・プリティ…(^^;


ニンフ族のアリス。平然と銃をぶっ放す素敵なおねーさま(笑)
普段はクールなのですが、その本性はとってもらぶりー(笑) まさにアリス。
# 殺る気まんまんのアリス。怖い(^^;


退魔士(?)の鈴。ぶっちぎりボケボケ娘(笑)
あたまにでっかい鈴を2つつけていて、エプロンドレスを着て猫耳帽子を被って
「にょ」とか言ったらちょっと危険かも(笑)
# 言いません(^^;


闇の神子、悠里。サキと対局に位置する存在で、サキを消そうとする。
一応この悠里とサキの関係がストーリーの骨子になってます。
唯一のマトモなキャラで、シリアス担当(笑)


とりあえず私は第一印象が良かったミサオ一直線でプレイを始める。
…いきなりキラに転ぶ(笑) さらに鈴にも転び、その3人を狙いつつ話を進める。

するとミサオは突然出てきたアオイ(ヤオイ?(笑))とかいう奴とらぶらぶになるし、
サキはもとから神父様とらぶらぶだし、アリスと鈴はケイゴにらぶらぶだし、
サキと悠里は恋愛とはほど遠い位置にいるので(笑)、なんか私ってば置いてけ
ぼり?(^^;

このゲーム、明確な主人公というのがいません。いや。、一応はサキが主人公
だとは思うんですけど、シーン毎に視点が変わるので、最初から最後まで一貫
して誰かの視点というわけではないので、感情移入はし辛いです。
ストーリーを第三者の視点から客観的に見ている、という印象が強いです。

なので、誰かに感情移入をする事が難しい分、人物関係とかボケツッコミ(笑)
とかを楽しめるようになっています。


このゲームの神髄は、やっぱりサキさんとその仲間達が繰り広げる漫才(笑)
でしょう。

「ま! なんて正論を言うのかしら! 私の教え子とは思えないわ!」…ヤな先生だ(^^;
# 「なんで、母の危篤で指導室送りやねん」(笑)

「転校生。英語で言うとTENKOUSEI!」…絶対違う(^^;
# 「それ、英語やない」(笑)

「最近ミサオちゃっんて変わったと思わない?」「角が生えたり?」「ウイングが
生えたり?」「ドリルが付いたり?」「レーザービームが撃てたり?」(笑)
# 「レズ?」「百合?」(^^;

「サキ、大丈夫?」「四割ぐらいOK」「残りの六割はダメかい」
「サキちゃん、息災?」「17%ぐらい」「ばっちOKじゃーん」
…どうやら人によってOKの基準は大きく違うらしい…(笑)

感動の再会シリーズ、生き別れ友人編…(笑)

「チョコピーあげるから許して」「ケロピーもあげるから」…ケロピーって…(^^;

ちなみにこのゲーム、平然と「女子高生」という単語が出てきます(^^;
まあ、人間じゃないからいいか(笑)


そして、こんな漫才を続けつつ最後のデカいイベントもくぐり抜け…えーっと、
それってハッピーエンドなの?(^^;
なんか、ラストシーンで悠里が決意を固めてるんですけど…(^^;

ちょっと心当たりがあった私は、最後のイベントの手前からやり直して、
慎重に最後の連続選択肢を決定する。なんとか全員うまく切り抜けると…
ををっ、ちゃんとサキのエンディングになったぞ。
やっぱりさっきのはバッドエンドだったのか(^^;

しかし…私はミサオやキラを狙っていたはずなのですが…。
何故にサキ&悠里エンド?(^^;


釈然としない私は、トロピカルソフトさんのサイトに行ってみる。そこには攻略
法が掲載されていて、それによるとこのゲームはヒロインが2人1組になって
いて、ハッピーエンドの時とバッドエンドの時でそれぞれヒロインが違うらしい。

そしてそこで知った驚愕の事実。最初のプレイではサキ・悠里ルートにしか
入れないらしい。私の努力って一体…(T_T)


気を取り直して、今度こそミサオ&キラを狙ってプレイ開始。
…ここで1つの事に気付く。大筋のストーリーはほぼ同じで、見たことのある
イベントてんこ盛り。…これ、繰り返しプレイは辛いのではないだろーか…(^^;

せめて、繰り返しプレイに優しいシステムがあれば良かったんですけどねぇ。


ワンプレイは6〜7時間ぐらいでしょうか。ゲームのテンポがなかなかいいので、
あまり長くは感じませんでした。

話もコミカルでノリも良くてなかなか面白かったのですが、問題点が1つ。
ゲームの中で何度かミニゲームがあめのですが…これがせっかくのゲームの
テンポを崩している気がする…。
特に私は、シューティングゲームが鬱陶しかったです。
はっきり言って、私はマウスをマトモに操作できません。モグラ叩きゲーム
なんて絶対出来ません。そんな私に、あんな激しいマウスによるシューティング
ゲームがクリアできるはずもなく(^^;

このシューティングゲームはゲーム中で何度もプレイすることになるのですが、
私は1回しかクリアすることは出来ませんでした(^^;
まあ、クリアできなくても話は進められるのでいいのですが…。
スキップ可能にするとか、せめて難易度の調節は欲しかったです(^^;

特に、前述のように元々繰り返しプレイが辛いシステムですので、さらにこの
ミニゲームを何度もプレイさせられるというのはかなり苦痛です…。


お奨め度ですが、明るく楽しいおバカなノリのゲームが好きな人にはお奨め。
バカゲーとまではいかないと思いますけど、ギャグもなかなかイケていて、
かなり笑えました。

あまり感動とかはないんですけど、最後はちょっとほろっと出来る部分もあって
なかなかメリハリの効いたいいゲームだと思います。

ですので、前述の通りミニゲームでテンポを崩されるのと、若干システムが
重いのと、繰り返しプレイがちょっと辛いのが残念です。

でも、サキさんとその仲間達の漫才は見ていて非常に楽しいので、一度は
プレイして笑って欲しいなー、と思います。



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