青い鳥〜L'Oiseau Bleu〜
ブランド名 ぱんだはうす ジャンル 純情青春アドベンチャー
発売日 2001.01.26 定価 \8,800
パッケージ 紙製パッケージ マニュアル A5ブックタイプ
DISC容量 297.5MB+CD-DA=594.9MB、CD-DA14トラック、CD-ROM XA
原画 福永ユミ シナリオ 渡部雅弘
音声 フルボイス、
あおい和紀、三島由紀、紫苑みやび伊藤瞳子、渋谷ひな、富樫ケイ、一条和矢
インタフェース フルキーボードサポート 描画 Window・フルスクリーン両対応、
800x600
セーブ箇所 10箇所 あり(2曲、OP・ED)
おまけ MEMORY、GALLERY、MUSIC
対象属性 ギャグ、バカゲー、学園物、オーバーニーソックス、幼なじみ、ブルマ、パンチラ、
リボン、ショートカット、ロリ、姉妹丼、女王様、金髪、ストレートロング、くノ一、
眼鏡っ娘、お下げ、看護婦、ピンク髪
1プレイ時間 1〜2時間 お奨め度 7

レビュー
「ぱんだはうすブランド第一弾!」…あら、そうだったんですね(^^;
純情使用人アドベンチャーの微熱・情熱とか、純情学園アドベンチャーの
SPARK!とかがありましたから、てっきりその続きかと思ってましたが。
# これらはCat's Pro.ブランドでしたか。


マニュアルはA5サイズのブックタイプ。
なかなか見やすい&読みやすい構成ですね。


インタフェースはフルキーボードサポート。

描画はWindow・フルスクリーン両対応。動作の方は比較的軽快。
特筆すべき点は、画面サイズが800x600なこと。

セーブ箇所は10箇所。まあそれほどセーブ/ロードが必要なゲーム
ではないと思いますので、数的には問題ないでしょう。
セーブ/ロードは随時可能です。


ゲームの方は、仕事がうまくいかず、自己防衛本能で危機を脱した
主人公。平たく言うと、仕事を放り出して逃げた(笑)
そして程良い地方都市にたどり着き、神社の脇に住み着く。

そして鳥居の側で学生証を見つけ、本人に届けてあげようと街を
歩き回る。その学生証の持ち主、凪は主人公と保育園で一緒だった
幼なじみだった。…って、何故っ(^^;


ゲームを始めると、まずいきなり「俺はいったい誰なんだ」と名前を
聞かれます。
「もうチョイましな名前でもよかったんちゃうん?」…ほっとけ(^^;


そしてプロローグが始まり、そこでヒロインたちと次々に逢って
いくのですが…「せっかくだから、これからわたしが出す質問に
答えてみて」…何故っ(^^;

「あたしの誕生日は何月何日でしょう」…わかるかっ(^^;
# …何故正解するんだ…(^^;

「俺らと一緒に、バンドやらねーか?」…何故っ(^^;

「そんなわけで、質問していいかな」「そう来ると思ったよ」(笑)

…てな具合に、いきなり意味不明な展開炸裂です(笑)


プロローグが終わるとオープニングが流れます。
なかなかポップな歌でいい感じ。もうちょっと明るく歌っても良かったかな
という気がしないでもないですが。ちょっと大人しい感じの歌い方ですね。
弾けてもいいぐらいの歌だと思うのですが。でも、結構好み。

絵の方はそんなに動きまくってるとかいうわけじゃなく、基本的に
静止画を挟んだキャラクター紹介的な絵なんですが、すっごい綺麗。
なかなかいい感じですね。これ、ムービーじゃないみたいですね。


キャラクターは、何故か主人公の幼なじみの凪。
喫茶店「青い鳥」に住んでいる…というか、実家。

主人公の名前を一撃で当てた雲雀。…何故わかった…(^^;
どう見てもカレーに見えるカツ丼や天丼を作る(笑)
# 「ひばりちゃん…アンタ光ってるぜ」(笑)

さっぱりした性格でノリのいい環。こいつ絶対関西人だ(笑)

落ちぶれた名家のお嬢様、氷雨。自動販売機の釣り銭口に手を突っ込む
所で出会うのが印象的です(笑)

そしてその双子の妹、時雨。姉とは違って常識人です(笑)

眼鏡っ娘、天音。その生態は謎に満ちている(笑)
名字が林田なので、あだ名はリンダ。間違っても山本ではない(笑)


絵はなかなかいいですね。こーいう明るい感じのキラキラ系な絵は
大好きです(^^)
パッケージで見たときはちょっと…と思う絵もあったんですけど、
実際に画面で見てみるとどの絵もいい感じです。
ひばりちゃん萌え(爆) リンダもおさえておかねばなるまい(笑)

そして、このゲームのキャラで特筆すべき点が1つ。
それは…なんと、全員がオーバーニーソックスをはいている!!
# いや、それ、力説するようなことか?(^^;


システム的には選択肢決定型のアドベンチャー。
選択肢は全て2択ですが、その内容が…(^^; 詳しくは後述。


話の方は…なんと言えば良いのやら(^^;
とりあえずイベントを進めていって、出てくる選択肢を選ぶと、その
選択肢に対応したイベントに進む。それを繰り返していって、一度見た
ことのあるイベントに戻ってきたら、そこでインターミッションに入り、
そのインターミッションでヒロインが決定して、その後のストーリーで
その娘とのお当番シーンを見たらエンディングルートへ…という流れです。

はっきり言って、普通のアドベンチャーゲームとは全く毛色が違いますので、
説明するのは非常に難しいです(^^; とりあえずやってみて、としか(^^;

基本的にイベント分岐型とかじゃなくて、ゲームブックのように、イベントを
追っていくような形ですね。
「1つのエピソードから縦横無尽、多角的に展開するシナリオシステム」
という説明は、なかなか的を射ていると思います。
# 「体験しなくちゃわからない」というのもね(笑)

ちなみに、その選択肢の内容ですが、「脱力する・まったりする」とか
「雨乞い・匍匐前進」とか「何事だろう?・何事かしら?」などといった
風に、ほとんど意味不明です(笑)

なので、どちらの選択肢が正しいかとか考えて選んではいけません。
フィーリングで選びましょう(笑) その場のノリです(笑)

そのイベントも、何故かいきなり自分が魚になっていたり、囚人になって
いたり、社長になっていたりするのですが、深いことを考えてはいけません。
そーいうものだと思って、身を委ねましょう(笑)


こんな状態なので、イベントの内容は基本的にほとんどギャグ。
設定とか脈絡とか、山とかオチとか意味とかを考えてはいけません。
目の前に起こっているイベント、それこそが事実なのです(笑)


そして、訳の分からないイベントに身を委ね、流され、なんとなく
エンディングに辿り着きましたが…最初、全く意味不明でした(^^;
はっきり言って、どこまでが現実でどこまでが夢か、全くわかりません(^^;
ただ、ラストはもうちょっと説明を入れるなり、余韻を残すなりして
欲しかったような気がします。ちょっとあっさり終わり過ぎかな。

いっそのこと、現実を一切ほのめかさずに終わってしまっても
良かったような気がします。それまでひたすら身を委ねていたのに、
いきなり現実に引き戻されたような感じ…。
# 事実、そうなんですけどね(^^;


エンディングの歌はなかなかしっとりしたいい歌ですね。
しかし…このゲームにこの歌は合っているのだろーか(^^;
もっとのーてんきな歌でも良かったのでは(^^;

あるエンディングではオープニングの歌がそのままエンディングでも
使われるんですが、これが一番ゲームの雰囲気に合ってるかも。


ワンプレイ1〜2時間。上手くキーイベントに当たればかなり短時間で
終わります。逆に、キーイベントに辿り着けないと、同じイベントを
何度もぐるぐる回ったりしてそれなりに時間がかかります。

まあ、一度選んだ選択肢にはマークが付きますし、誰か女の子の絡む
イベントならそのキャラも表示されますから、イベントを辿ること
自体はそれほど難しくはないと思いますけど。

ただ、狙ったイベントを見ようと思うと、どういう順でイベントを
辿っていけばいいかはなかなかわかりづらいので、ちょっと難しい
かも知れませんね。

クリアするのは簡単だけど、狙ったイベントを見るのは難しい、と
いったところでしょうか。

あと、システム的には既読自動スキップ機能が欲しいところですね。
何度も同じイベントを見るハメになりますので。
あとはメッセージバックログがあれば完璧かな。


お奨め度ですが、全てはたった1つの基準で判断されます。
それは、この世界観を受け入れられるかどうか。

はっきり言います。このゲームは変なゲームです(笑)
他所様にはマネできない『オリジナリティ』と言うだけのことはあって、
もはや通常のアドベンチャーゲームの概念は当てはまりません(笑)

てゆーか、連続した「シナリオ」という物が存在せず、短いイベントを
いくつもつなぎ合わせていくようなタイプのゲームですから。

そしてそのイベントの内容も、意味不明・理解不能・荒唐無稽・傍若無人・
唯我独尊ですので、間違っても冷静に理解しようと思ってはいけません。
深く考えてしまう人はプレイしない方がいいでしょう(^^;

このゲームは、頭で考えてはいけません。身を委ねて感じるのです(笑)
この意味不明な世界観を受け入れることが出来たとき、各イベントに
散りばめられたギャグの数々に笑い、プレイした後に声高々にこう
言うことができると思います。「なんでやねーん」(笑)

そう、このゲームをプレイしていて、最も多く口にした言葉は「何故っ」(笑)
そのぐらい意味不明です(笑)

あと、間違っても感動とかちょっといい話とかを期待しないように。
はっきり言ってこのゲームはギャグです。バカゲーと言ってしまっても
いいかも知れません。ギャグに身を委ねてただひたすら笑う。
それがこのゲームの正しい姿です(笑)

このゲーム、人生に疲れたときとか、貫徹してナチュラルハイなとき
なんかにプレイするのがいいかもしれません。冷静にプレイしちゃダメ(笑)


ということで、かなり好き嫌いの分かれる、人を選ぶゲームだとは思い
ますが、絵は綺麗で女の子も可愛いですし、各イベントのギャグは
なかなか笑えますし、システム的にも結構快適ですので、まあ買って
損はないんじゃないかな、と思います。

あとはこの世界観を受け入れることさえ出来れば、かなり楽しめると
思います。私は細かいことは気にしない人間ですので、充分楽しめました(笑)
# てゆーか、むしろこーいうゲームは大好きです(^^)


…しかしこのゲーム、いったいどこが「青い鳥」だったんだろう…(^^;

まあ、確かに凪の家は喫茶店「青い鳥」ですか…(^^;
# 「散る散る」と来たとき、次は絶対「満ちる」だと思ったよ(笑)


最後に。「青い島? なんだ、パチモンか。」(笑)
# 「これ以上よむのはやめておこう。へたすると倫理規定に引っかかるかも
# 知れないからな」(笑)



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