Emblem〜エンブレム〜
ブランド名 Malt ジャンル 極道コミックアドベンチャー
発売日 2001.11.30 定価 \8,800
パッケージ DVDタイプトールケース マニュアル B6ブックタイプ
DISC容量 121.8MB+CD-DA=403.9MB、CD-DA21トラック
原画 柏木隆二 シナリオ 梅猪健次郎
音声 なし
インタフェース ほぼキーボードサポート 描画 Window・フルスクリーン両対応
セーブ箇所 無制限(フリー) なし
おまけ 画廊、回想、舞台音楽
対象属性 極道、コメディ、紫髪、リボン、ショートカット、和服、着物、緑髪、ストレートロング、
お兄ちゃん、ロリ、金髪、ボブカット、茶髪、パンチラ、お下げ
1プレイ時間 2〜4時間 お奨め度 6

レビュー
幼い頃母親に死に別れ、2年前に親父が世を去り天涯孤独の身となった主人公。
一人暮らしにも慣れ、炊事も洗濯もこなせるようになったある日、家の前に
一台の高級車(色は黒、ドイツ製(笑))が止まっていた。
そして主人公は、裏の世界へ足を踏み入れることになる…という、極道ADVです。
…まあ、主人公はカタギの人間なので、コメディになるんですけど(笑)


インタフェースはほぼキーボードサポート。
メッセージ送りや選択肢決定はキーボードで可能ですが、セーブ/ロードなどの
メニュー操作はキーボードでは出来ないようですね。ちょっと残念。

メッセージ履歴やスキップなどもキーボードで操作可能です。
# マニュアルには記述が欠落してますけど。

ちなみにメッセージ履歴ですが、マウスではマトモに操作できない代物です(笑)
1つ前に送るたびにメニューウインドウを出してコマンド選択をしないといけない
ので…。まあ、キーボードではPageUp/PageDownで快適に操作できるので問題
なし(笑)

描画はWindow・フルスクリーン両対応。動作の方は、初期状態ではやや重い
ですが、メッセージスピードを早く、描画設定を高速にすれば軽快です。

セーブ箇所は無制限。ファイル名指定型のフリーセーブなので、ディスク容量が
許す限りセーブすることが可能です。…この方式は管理が大変なんですけどね(^^;
セーブ/ロードは随時可能です。


キャラクターは以下の通り。

堺麻里奈。クラス委員長。
欠点がないのが欠点と言いたくなるぐらいの美少女…らしい。

樋口紫乃。日柳の家に住み込みで働く主人公専属メイド。

日柳浅葱。日柳家の家主にして主人公の後見人。主人公の又従兄弟。

日柳萌葱。浅葱の妹で、主人公をお兄ちゃんと慕う。
…いや、慕っているのかどうかは甚だ疑問ですが…(笑)

一ノ瀬遼子。主人公の隣のクラスの女の子。作家志望で、主人公の取材に来る。
# 「あんたそれでも闇の男!?」「こいつも勘違いしたアホのようだ」(笑)
##「人の人生なんだと思ってんだ」「ネタ」(笑)


絵の方は、キャラクターはそこそこ可愛いんですけど…なんか、塗りがチープ(^^;
キャラクターもそうですが、背景はさらに…。
なんか、一昔前のゲームを見ているようです。
# まあ、別に嫌いではないんですけど。

とりあえず浅葱萌えですが、性格にかなりの難あり(笑)
# でも、いい子です(T_T)


音声はなし。男性キャラの声は是非聴いてみたかった(笑)


音楽の方は、CD-DAでBGMが鳴っているハズなんですが、なんかやたらと
チープな雰囲気の漂う薄っぺらい音が…(^^;
# PSG音源か(笑)


システム的には選択肢決定型のオーソドックスなアドベンチャー。
選択肢がメインウインドウ上にウインドウを開いてでる様は、一昔前の
アドベンチャーゲームを彷彿とさせます(笑)


ゲームを起動すると、オープニングアニメーションが流れます。
歌はなしで曲のみ。曲の方もなんか薄っぺらいというか、音数少ない…。
絵の方は、基本的には静止画のキャラクター紹介。
いまひとつ目を引く物がありません。

ゲームは7月14日の土曜日から始まります。
女の子に拳銃で撃たれて目が覚めます(笑)
# いや、夢ですけど(^^;


その後、一台の高級車(色は黒、ドイツ製(笑))が主人公の前に現れた所から
物語が動き出します。一般人の主人公がいきなりやくざの組長にされたことで
まき起こるドタバタストーリーが展開されます。

話は基本的にコメディタッチで進んでいきます。
至る所にギャグが散りばめられていて、ゲームのテンポも良くてなかなか
楽しめます。


特に多いのはやっぱり極道関連のギャグでしょうか。

「この日柳家は…どんな仕事をやってるんですか?」…包んでない…全然
オブラートに包んでないよ…(笑)

末端価格1キロ198円の白い粉(笑)
# 安っ(^^;

真・極道スピリッツ…ザ・極道新宿24時…ゴクドーブレード2…どんなゲームだ(^^;
# ほのぼの系ゲーム、極道といっしょ(笑) ←ほのぼのしてるのか?

極道バスケット。「この中で、人を斬ったことがある人」…みんな立ってるし(^^;
# 「この中で、手の指の本数が(中略)な人」(笑)

黒○げ危機一髪ゲームにインスパイアを受けたゲーム、小指危機一髪(笑)

花柄お肌の男性達がプールサイドに咲き誇る(笑)
# トロピカルな雰囲気(笑)


他にも、普通のギャグからパロディも満載。

「お兄ちゃん、それなんだかわかる?」「いや、はじめて食ったけど…何だ?」
「フグの卵巣」(笑)
# 「…を、うまーく避けて切ったフグのお刺身」(笑)
##「ちなみに料理したのはあたし…の知り合いの調理師さん」(笑)

「今日学校は?」「創立記念日」「今月3回目ね」「ゆとりの教育なんだよ」
…絶対違うと思う…(^^;


そしてトドメは
「鍛えた技で勝ちまくり〜仲間を増やして次のシマへ〜
 ああ〜あこがれの〜極道マスターに〜なりたいな〜
 ならなくちゃ〜ぜえったいなってやる〜」
…怒られるぞ?(笑)


終始こんな感じのコメディで話は進むのですが、最期の方はいままで突然
極道の世界に身を置いて流されっぱなしだった主人公が、ちょっぴり自分の
意志で動いて問題を解決し、そしてラストへと向かっていく…という、
なかなかに盛り上がる展開で、若干シリアスになります。

まあ、最後は結局ほのぼのと終わるのですが、なかなか後味のいい終わり方と
いうか、クリアした後爽やかな気分になりました。
ちょっとほろっと出来るようなシーンもあったりして、なかなかメリハリの
利いたいいシナリオだったと思います。


ゲーム期間は1〜2週間。最期の方は日付表示がされないのでわからないの
ですが…。

ワンプレイは2〜4時間といったところでしょうか。

難易度はやや低め。選択肢自体はそこそこあるのですが、そんなにひねくれた
選択肢というのはないので、常識的な選択をしていればエンディングには辿り
着けると思います。むしろ、何の意味があるんだかわからない選択肢の方が
多いような気が(^^;


お奨め度ですが、お手軽コメディものが好きな人にはお奨め。
至る所にギャグが散りばめられていて、会話のテンポもなかなかよくて、
気軽に楽しめると思います。

ただ、極道コメディADVとは言っていますが、バリバリ極道のハードな世界は
求めてはいけません。あくまで極道を舞台にしたコメディという感じで、
ハードな展開はほとんどありませんし、日柳組は地域に密着した親しみのある
極道を目指しているので、犯罪なんかとも無縁です(笑)
# その割には、みんな人を斬ったことがあったり警察のお世話になってる(^^;

ゲームデザインやCG、音楽がやや古くさい感じがするのと、音声がないのが
気にならない人であれば、まあお奨めできると思います。
極道のハードな世界を期待しなければ、それなりに楽しめるかと。


最後に。この作品を大悪司にぶつけるとはなかなか大胆な(笑)



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