ススキノハラの約束
ブランド名 Kur-Mar-Ter ジャンル 恋愛AVG
発売日 2001.05.25 定価 \8,800
パッケージ 紙製パッケージ(162x237x36mm) マニュアル A5ブックタイプ
DISC容量 Install Disc : 548.6MB、CD-DAなし
Game Disc : 242.0MB+CD-DA=612.2MB、CD-DA20トラック
原画 龍牙翔 シナリオ YURIE
音声 あり
インタフェース フルキーボードサポート 描画 Window・フルスクリーン両対応
セーブ箇所 16箇所 あり(1曲、ED)
おまけ CG鑑賞、シーン回想
対象属性 学園物、純愛、妹、黒髪、ストレートロング、巫女さん、眼鏡っ娘、お下げ、リボン、
看護婦、おだんご頭、ツインテール、オーバーニーソックス、金髪、カチューシャ、
天然娘、ガーターベルト、ストッキング、お姫様、お兄ちゃん、銀髪、ショートカット、
ウエイトレス、メイド、エプロンドレス、ウェディングドレス、猫耳、尻尾、首輪、赤髪、
ポニーテール
1プレイ時間 3〜4時間 お奨め度 6

レビュー
概要
幼い頃に母を亡くした主人公。しかし今は父と、再婚相手の母と、その
娘の里夢とで仲良く暮らしている。
ある時、両親が旅行に出かけ、主人公と里夢の2人で主人公の母親の命日
である9月16日まで数日間を過ごすことになる。その日から、主人公は
夢を見るようになる。しかも夢に出てくる女の子は現実にいる女の子と
そっくり。主人公は現実世界と夢の世界で、どのような物語を作り上げて
いくのだろうか…という、ちょっぴりファンタジー要素も入った恋愛AVG。
システム
インタフェースはマウスカーソルのキーボードエミュレーションによる
フルキーボードサポート。

描画はWindow・フルスクリーン両対応。動作の方は比較的軽快なのですが、
描画エフェクトを切ることが出来ないため、画面の切り替えがちょっと遅く
感じます。まあ、そんなに気になるほどでもありませんが。

セーブ箇所は16箇所。エンディングの数がハッピー/バッドを合わせると10を
越えるので、ちょっと足りないかも。セーブ/ロードは随時可能です。


システム的には移動場所選択&選択肢決定型のアドベンチャー。
移動場所選択も何処に移動するかの選択肢で行います。
移動場所に誰がいるかは固定で、そのキャラクターは必ずいますので、
迷うことはないでしょう。

選択肢も2択・3択のごく普通の選択肢で、それほどいやらしい選択肢も
ないと思いますので、すんなり進められると思います。
キャラクター・CG・音声・音楽
キャラクターは以下の通り。

義妹の里夢。表向きは双子ということになっているらしい。
霊能力がある。

村前宇佐奈。クラスメイトの眼鏡っ娘。
おっとりした優等生。

草壁早智花。後輩。
放っておくといつまででも喋る(笑)

姉小路可憐。交換留学生。
気品溢れる顔立ちを一瞬で粉々にするひっどい言葉遣い(笑)

神崎るい。交換留学生。
無口であまり人と関わらない。

アビー。どこぞのおばさんが飼っている猫、かつ夢の世界にも登場する猫。
何故キャラクター紹介をするかは察してください(笑)

ニコル。夢魔。
主人公を夢の世界に引きずり込んだ張本人。


絵の方は非常に繊細で塗りも丁寧でいいですね〜。
立ち絵も表情変化に富んでいて見ていて楽しいです。

マニュアルのキャラクター紹介はなんか変なエフェクトかかってて若干
見辛いですけど。

ただ…ややみんな同じ顔に見えますけど(笑)
# 全員同じ髪型にしてみたい(笑)

とりあえず早智花萌え。…ロリってゆーな(^^;
宇佐奈も萌え。…眼鏡っ娘萌えってゆーな(^^;
でも、本当はアビー萌えだったり(爆)


声の方は、全体的に可愛い感じの声の人が多いですね。
里夢あたりはちょっと声が浮いてる気がしますけど。
早智花の舌っ足らずな喋りはなかなか破壊力デカいです(^^)

あと、主人公は名前変更可能なのですが、その部分はぽっかり無音に
なるのはちょっと違和感あるかも。


音楽の方は、BGMはポップな曲から落ち着いた曲まで幅広いですが、
特にタイトルメニューの曲は非常に広がりがあっていいですね。
最初、遠くで変な音が聞こえてくるから幻聴かと思いましたが(^^;

歌はエンディングのみ。なかなかポップで爽やかな曲ではあるのですが、
もうちょっと静かなしっとりとした曲でも良かったかも。
作品の雰囲気とか、ラストの展開からすると。
シナリオ・プレイ感
ゲームの方は、毎晩一続きになった変な夢を見ながらも、何事もないかの
ように毎日を過ごす主人公。次第にある女の子と仲が良くなっていき、
夢の世界でもその女の子とよく似た女の子と仲良くなっていく。
そして夢の世界の物語が決着したとき、現実世界では…という、2つの
世界を舞台にした純愛ストーリーです。

現実世界の前半部分は比較的コミカル。明るく楽しい学園生活という感じが
伝わってきて、なかなかいいですね。
特に可憐が絡むともれなくギャグになるのはステキです(笑)
# 「横断歩道を渡りたいので…顔貸せや!」(笑)

後半は、各ヒロインの抱えた悩みや想い、そして母親と死別して新しい家族
と暮らしている主人公の苦悩なんかが出てきて、やや重い展開になります。

夢の世界では基本的に全編に渡ってシリアス。たまにお茶目なキャラが出て
きたりもしますけど、落ち着いた静かな雰囲気で終始進みます。

そして夢の世界の話が終わり、そして現実世界でも転機を迎え、2つの世界の
話が綺麗にまとまってハッピーエンド…という、まあお約束なラスト。
最後はちょっと切ない展開があったり、うるうる出来るようなシーンも
あったりして、なかなか良かったです。
バッドエンドに行ってしまうと、ちょっとダメージデカかったりしますけど(^^;

しかし、夢の世界に突然引っ張り込まれて、すぐそれに馴染む主人公も凄い(^^;
プレイ時間・難易度
ゲームは9月3日の月曜日から始まりまって、9月16日までの2週間。

ワンプレイは3〜4時間。ただし、全キャラが揃う部分までは共通のようなので
その後から始めれば1時間強は短縮できますね。
逆に言えば、それ以降はほとんど独立した話になっているので短縮できないと
いうことですけど(^^; なので、コンプリートには若干時間がかかります。
ゆーても10時間ちょいあればコンプリート出来るとは思いますが…。
# まあ、朝の通学風景あたりはスキップできると思いますけど。

難易度は、ただ単にエンディングに辿り着くだけなら比較的簡単。
目的の女の子に逢い続けていればいいだけですので。
狙った女の子が何処にいるかも、常に固定なので迷うことはないでしょう。
ただし、夢の世界の最終話は、選択肢を1つ間違えただけでバッドエンドが
確定してしまうといういやらしい作りになっているので、マメにセーブは
しておいた方がいいでしょう。まあ、そんなに捻った選択肢はないと思い
ますので、大丈夫だとは思いますが…。

問題は、コンプリートしようと思ったときですね。結構難しい。
というか、何が足りていないのか気付くまでが大変です。
全キャラをクリアすれば最後のシナリオに入れると思っていたのですが、
まさか全エンディング(バッドエンド含む)を見ていないといけないとは…。
こんなの、ノーヒントではなかなか気付かないと思いますよ…。
総評
お奨め度ですが、純愛系のシナリオが好きな人にはお奨め。
シナリオによって若干ばらつきはありますが、基本的にはちょっと切ない
ラブストーリーという感じになっていますので、安心してプレイ出来ると
思います。絵の方も安定して綺麗だと思いますし、それほど人を選ぶ絵柄
でもないと思いますから。

ただ、一部バッドエンドはかなり切なかったりしますけどね…。
早智花のバッドエンドなんかは、見ていてちょっとブルーになりました。
早智花って、そんな軽いヤツだったのか?(T_T)

宇佐奈は逆にバッドエンドの方が美しいかも? とか思いましたけど。

ただ1つ残念なのは、夢の世界と現実世界との繋がりが薄いこと。
夢の世界で何があっても、現実世界にはほとんど影響せず、現実世界での
選択も夢の世界にほとんど影響を与えないため、単に2つの世界での物語を
みているだけ、という感が強いです。
もう少し2つの世界の繋がりを強調しても良かったのでは。
# 某シナリオでは影響してますけどね。

何より一番思ったのは、「で、結局ススキノハラの約束って何だったのよ」
ということですね。なんか、最後にちらっと出てくるだけの。、とって
付けたような設定…。どうもテーマとして弱いような気がします。
最後のシナリオで語られると思って期待してたんですけどねぇ…。
ちょっと抽象的すぎたかな、という印象です。

まあ、ややシナリオによってばらつきはありますが、全体的にはうまく
まとまったいい作品だと思います。


最後に。「体操着姿のクラスメイトたちが眩しい…」…その絵を見せろっ(爆)



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