たいせつなうた〜恋する夢歌姫〜
ブランド名 きゅーくす ジャンル AVG
発売日 2001.10.05 定価 \8,800
パッケージ 紙製パッケージ(152x215x31mm) マニュアル A5ブックタイプ
DISC容量 362.5MB、CD-DAなし
原画 亜方逸樹 シナリオ 茉森晶
音声 なし
インタフェース メッセージ送りのみキーボード可 描画 Window・フルスクリーン両対応
セーブ箇所 20箇所 なし
おまけ CG鑑賞、音楽鑑賞、シーン回想
対象属性 学園物、純愛、ショートカット、オーバーニーソックス、妹、お兄ちゃん、リボン、
茶髪、眼鏡っ娘、赤髪、メイド、エプロンドレス、ボクっ娘、紫髪、ポニーテール、
黒髪、お下げ、ツインテール、緑髪、ウエイトレス、天使
1プレイ時間 6〜7時間 お奨め度 7

レビュー
失恋をして傷心のまま転校する主人公。転校先で新しい出会いに思いを
馳せつつ学園生活を送る。そんな中、実は異世界でも主人公を巡る物語が
動き出していた。現実世界と異世界、2つの世界で過ごす主人公の運命は…
という、ちょっとファンタジー要素の入った純愛アドベンチャー。


「なんとなく面白そうなシステムなんて要らない。女のコの可愛さで勝負!
 都合のいいゲームキャラじゃない、そこに居る等身大の魅力を描きます。」
…大きく出ましたね(^^; その割には、やや人を選びそうな絵のような気が…。
# 設定で萌えさせるってこと?
##ただ、確かに面白そうなシステムは別にいりませんから、快適にプレイ
##出来るシステムは用意してくださいね。


インタフェースはメッセージ送りのみキーボード可。
メッセージスキップはCtrlキー押下による強制スキップのみ、バックログなし。
必要最低限のインタフェースのみを備えたシステムです(^^;
結構ストーリーの重複とかあるので、既読スキップぐらいはあった方が嬉し
かったかも…。それに、ストーリー重視のゲームだと思いますから、バック
ログも付けてくれた方が読み返せて有り難いのですが…。

描画はWindow・フルスクリーン両対応。動作は比較的軽快。
…まあ、これだけシンプルなシステムで重い方がどうかしてると思うけど…。
ただ、エフェクトの設定等がないのはちょっと不安。

セーブ箇所は20箇所。セーブ/ロードは随時可能。
それほどセーブ/ロードが必要なゲームとも思えないので、数としてはまあ
問題ないレベルでしょうか。


キャラクターは以下の通り。

主人公の「実の」妹、麻倉由緒。…どうしますか? 実の妹ですよ?(笑)
あ、ちなみに主人公の名前を変えると、姓は合わせて変わります。
異世界でも主人公の妹として出てきます。
# フレンチマスター由緒・誕生篇(笑)

由緒の親友、菱谷唯。大人しく引っ込み思案のお嬢様。
歌が非常に上手く、ミュージカルの舞台を夢みている。
ミュージカルの舞台を夢見る引っ込み思案のお嬢様。
異世界では夢を謡う少女として出てきます。

主人公のクラスの担任、樋口美佳子。教え子にひたすらからかわれる(笑)
異世界ではちょっとアレな役回り(笑)

主人公のクラスの委員長、里中ひすい。
異世界では何故かメイドとして登場(笑)

主人公が転校前に片思いだった少女、西原沙歩。

由緒と雅が所属している演劇部の先輩、関真千香。実は少女趣味(笑)

偶然出逢った先輩、小鳥遊穂澄。
とってもマイペース。すっとぼけた表情がめちゃめちゃらぶりー(笑)
# 「最初の自己紹介でいきなり偽名使ってどうするの」(笑)
##ほすみっち(笑)


絵の方は、まるっこいタッチの絵でちょっと人を選ぶかも知れませんね。
私は結構好きですけど。笑ったときの顔とかちょっと拗ねたような顔とか
照れた顔とか滅茶苦茶可愛いですし(^^)
ただ…立ち絵ですが、服のせいと、胸がやたらデカいせいもあるんでしょう
けど、ちょっと寸胴というか、デブに見えてしまう気が(^^;
あと、ゲーム本編の絵はとっても可愛いんですけど、パッケージとかの絵を
見るとなんかいまいちパッとしないと言うか、クセだけが目立っている感じ。
ちょっと損してるかも。

立ち絵は表情の変化に富んでいて、とってもらぶりーな表情が多くてかなり
いい感じです。見ていて楽しいですね。

キャラクターはみんなそれぞれ個性的で、とっても可愛らしいです。
穂澄さん萌え〜。のほほんとした雰囲気がとっても好き〜。


音声は無し。萌え系のゲームなので、ちょっと勿体ないかも。
ただ、ノベル的な要素も強いので、私はなくても別に構いませんけど。


BGMは素晴らしいですね。曲も再生状態もばっちり。非常に澄んだ、広がりの
ある曲が多いです。ただ、どうせだったら歌が聞こえてくるところではホントに
歌を流して欲しかったかも。


システムは2択選択肢決定型のアドベンチャー。
シナリオ量にしては選択肢は少な目なので、ノベルと言ってしまっても
差し支えないような気もしますけど。


ゲームを起動すると、いきなりプロローグが始まって、プロローグの後に
オープニングアニメーションが流れます。
絵は基本的に静止画のキャラ紹介的な物。まあ特筆すべき点は無し。
歌はなしで、曲のみです。曲の方は清涼感のあるいい曲ではあるのですが、
歌をテーマにしているなら、やっぱりここは歌が欲しいところですね。


ストーリーの方は、傷心のまま転校してきた主人公が、新しい出会いを求めて
いろんな人と関わりを持つ。そんな中、異世界での主人公は夢謡いの少女に
助けられ、屋敷にその少女を招待する。そして、現実世界では学園祭に向けて
女の子と仲を深めて行きつつ、異世界では行方不明になった夢謡いの少女の
友達を捜す。そして…という、はっきり言って、設定がこんがらがってプレイ
していてたまに意味不明になるような話です(笑)

現実世界と異世界の2つの話が平行して進んでいくのはいいのですが、まず
その異世界の説明が全くない状態でいきなり異世界の話が始まりますから、
最初何のことだかさっぱり解りませんでした(^^;

ようやく理解できてきたかと思ったら、また新たな突拍子もない設定が突然
出てきたりして、なんか最後まで置いてけぼりを喰らったような気分です(^^;


ただ、現実世界のストーリーだけを見てみると、純愛らぶらぶ一直線で、
めっちゃくちゃ萌える展開満載です(^^)

話は基本的にコミカルに進んでいき、途中ちょっとシリアスになったりも
するんですが、基本的にはほのぼのと進み、最後にシリアスになって
ラストに向かって盛り上がっていく…という、まあ王道な流れでしょうか。

脇のキャラクターもうまく絡んできて、現実世界でのストーリーはなかなか
良かったと思います。


一方異世界の方ですが、最初は設定自体が全く飲み込めず、ただ漠然と
進めていくうちに、現実世界での話が盛り上がってきて突然ぱったりと
異世界の話がなくなり(笑)、現実世界でトラブルが起こってようやく
異世界の話が顔を出すといった感じで、どうも唐突な感が拭えません。

まあ、最後までプレイすれば設定がだいたい理解できるので別に唐突でも
ないことはわかるのですが、初回プレイでは説明もなーんにもないので
置いてけぼり必至です(^^;
# 主人公の父親の話なんて、どこで出てきたよ(^^;
##私の読解力が足りないだけ?


ワンプレイは6〜7時間。プレイ中は萌え転がっていたこともあってか
そーんなに長いとは感じませんでした。
ただ、既読スキップ機能がないため、2回目以降のプレイではちょっと
かったるく感じましたけど。

難易度は選択肢の数自体が少な目なので比較的低め…なのですが、
間違えるとバッドエンド直行のサドンデス選択肢があったりしますので、
ちょっと注意する必要があるかも。まあ、常識的な選択肢を選んでいれば
大丈夫だとは思いますけどね…。


お奨め度ですが、純愛好きで萌え転がりたい人にお奨め。
ただし、絵がちょっと人を選ぶと思うので、受け入れられる人限定で。
ただ、ゲーム中のキャラクターは非常に活き活きとしていて可愛らしいので、
絵ではあんまり萌えなくてもプレイしていくうちにキャラクターに惹かれて
行くと思うので、拒否反応さえなければプレイしてみて欲しいですね。

逆に、鬼畜路線を期待している人は、ちょっとお奨め出来ないかも。
パッケージには「純愛なのに…鬼畜?」とありますが、そーんなにキツい
描写もありませんし、ダークなのは期待しない方がいいでしょう。
# 若干ドロドロとした展開もあるにはあるのですが。

ややシステム的に物足りなさを感じますし、突飛な設定が説明なしに
唐突に出てくるので最初はなかなか付いていけないかも知れませんが、
ちょっと胸が痛かったりもするけど、楽しく萌え萌えなストーリー展開は
プレイしていて気持ちよかったです。

もう少し伏線を張ったり説明を追加したりして置いてけぼり感を減らし、
あとは歌をテーマにするならもう少し歌を前面に押し出した展開にすれば、
かなりいいゲームになったのではないでしょうか。ちょっと残念です。
# 現状では、メインシナリオ以外は歌はほったらかしですし(^^;

でもまあ、充分楽しめましたし、何より萌え転がれたので(笑)、
萌えゲーマーはとりあえずいっとけ(笑)

あ、ただし音声至上主義の人は、折角の萌えゲーに音声がないと暴れ
そうなので(^^;、お奨め度は1点下げといてください。


最後に。じ、実の妹エンディングありですか!?(爆)


ところでこのゲーム…もしかして夢オチ?(^^;



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