アルフレッド学園魔物大隊
ブランド名 ソフトハウスキャラ ジャンル SLG+AVG
発売日 2002.07.12 定価 \8,800
パッケージ 紙製パッケージ(155x224x36mm) マニュアル A5ブックタイプ
DISC容量 DISK-1 : 625.3MB、CD-DAなし
DISK-2 : 23.7MB+CD-DA=509.9MB、CD-DA29トラック
原画 佐々木珠流ちんじゃおろぉす シナリオ 内藤騎之介
音声 あり、羽賀ゆい、宇佐美桃香、冨樫ケイ、紫苑みやび、春日アン、三島由紀、
神崎ちひろ、笹元みか、ダイナマイト☆亜美岩泉まい、大波こなみ、伊藤瞳子
渋谷ひな、季連崎みこと、金松由花伊藤硝子、里美はるか、内野一
インタフェース メッセージ送りのみキーボード可 描画 Window・フルスクリーン両対応
セーブ箇所 20個所 あり(1曲、ED)
おまけ クイズ、シーン回想、生徒名簿、CG閲覧、音楽室
対象属性 学園物、凌辱、ピンク髪、ストレートロング、リボン、眼鏡っ娘、赤髪、ポニーテール、
悪魔、オーバーニーソックス、ピンク髪、犬耳、肉球、尻尾、お兄ちゃん、ロリ、金髪、
貧乳、ボブカット、巨乳、天使、羽根、黒髪、長耳、銀髪、青髪、ショートカット、触手、
ヘアバンド、女教師、巫女さん、巫女装束、ツインテール、体操着、ブルマ、お嬢様、
縦ロール、タカビー、触角、レオタード、白衣、女医、猫耳、エプロンドレス、くノ一、
スクール水着、妖精、格闘娘、スパッツ
1プレイ時間 5〜50時間 お奨め度 6

レビュー
概要
関西圏の片隅に位置するごく普通の女子学園、私立アルフレッド学園。
……いきなり関西が舞台かい(笑) 関西のどこにあんな所が……。

主人公は教師に憧れた魔界の住人。学園での教師生活を望み、アルフレッド
学園の教師となった。しかし、その学園で起こる怪事件。夜な夜な徘徊する
女の子達。訪れ来る魔界の友人。学園の宿直室に宿泊している主人公は、
学園で起きる問題を解決すべく行動するのであった。
……という、シミュレーション+アドベンチャー。

ちなみにこの学園、教師も含めて処女率100%だそーです。んなアホな(笑)
しかし、本気で勉強したい人からは人気のない学園っていったい……。
システム
インタフェースはメッセージ送りのみキーボード可。
それもマウスカーソルがウインドウの中に入っている必要があります。
ちなみにシミュレーションパートでテンキーを押すと対応するユニットに
フォーカスが当たるようになっているのですが……この機能だけキーボード
に対応されてもねぇ(^^;
メッセージスキップは強制スキップのみ。しかもCtrlキー、もしくは右ボタン
押しっぱなしなのでちょっと使い勝手悪いかも。まあ、シーン1つ1つは短い
のでそれほど苦ではない……というか、スキップの意味あんまりないけど(^^;

描画はWindow・フルスクリーン両対応。動作の方は比較的軽快……なのですが、
ゲームのシステム上あまりサクサク動くという感じではありませんね(^^;
ポップアップウインドウとかが出る時間待たないといけませんし……。

セーブ個所は20個所。セーブ/ロードはシミュレーションパートのメニュー
でのみ可能。数としてはちょっと少ないですかねぇ。かなりボリュームが
あるゲームですから、ある程度進めた状態を履歴として保存していきたい
ところですね。

システムは、昼間は教師として動くアドベンチャーパート。何処に行くか、
誰と話すかをメニューの中から選択する選択肢決定型のアドベンチャーです。

夜間は悪魔として、学園内で発生している事件の原因を探るシミュレーション
パート。5人の部下とともに学園内を調査したり、生徒から魔力を吸収したり
します。

主人公には悪魔レベルと教師レベルの2つのレベルがあり、それぞれを上げる
ことによってアイテム所持数と行動回数の上限が上がります。行動回数は
ある程度上げておかないとかなりキツいです。
ただ、このレベルはエンディングにも影響するので、あまり上げすぎると
特定のエンディングしか見られなくなったりするので注意が必要です。

部下達は、魔力の続く限り行動が可能。魔力は生徒を襲って吸収するか、
調査を行うことによってその場所に溜まった魔力を吸収が出来ます。
他にも調査すると魔力の塊を見付けることもありますし、主人公から分けて
貰うことも出来ます。

リリカやルミーゼは調査が少ない魔力で出来るので、ある程度レベルが
上がっていると、運次第ですがほぼ無限に調査し続けることが可能です(^^;
# 調査して減った分の魔力は魔力の塊を見付けることによって補充できます。

生徒からの魔力吸収を主人公で行うと、イベントCGが見られます。
生徒から魔力吸収を行うためには、相手を混乱状態にしなければなりま
せん。手加減しすぎると混乱しませんし、やりすぎると気絶してしまうので
なかなか調整が難しいですね。セーブ/ロードを駆使することになるので
しょうか。この生徒を襲った数もエンディングに影響するようです。
キャラクター・CG・音声・音楽
キャラクターは以下の通り。

鷹ノ森咲夜。主人公が担任しているクラスの委員長。
ひょんなことから主人公と行動を共にすることに。
# たとえ本人は無意識でも(笑)

相沢藍子。主人公と同じく教師物ドラマに憧れて教師になった勘違い
熱血教師(笑)

城崎めぐみ。主人公の担任クラスの生徒で、報道部の部員。
無料で新聞を配布する一方、裏ニュースを掲載した新聞を有料で配布する。
しかし教師達も読んでいるため黙認しているらしい(^^;

大鳥千里。悪魔ハンター。ナイフを振り回す問題児。
主人公の正体に薄々気付き、何かと主人公を付け狙う。
しかし、ナイフがないとただの可愛らしい女の子に変身する(笑)

神園美加子。巫女研究部部員。
清らかな空間を作るためならどんな怪しい儀式も犠牲も厭わない(笑)
# 何か間違っている気がする(^^;

入江春菜。自称魔術研究家、オカルト研究会会長。
頭に動くぬいぐるみを乗せた不思議少女(笑)

緑山五月。学園内でお宝を探すトレジャーハンター。何故か体操着。
……いくらなんでも職員室を掘っても何も出てこないと思うぞ(^^;

サフィール。悪魔。主人公の教育係。しかしこの世界に来たときに何者かに
襲われ、現在は人間に取り憑いて回復中。

シルビア。吸血鬼。主人公の部下。オープンな性格で酒好き。

セイ。人魚。主人公のことをお兄ちゃんと慕うロリっ娘。
「お願い、怖がって!」……そんな脅し方はないと思う(^^;

リリカ。死神。暗い場所が苦手で恐がり(笑)
「怖いぞ〜」……いや、むしろ可愛いです(笑)

ステック。狼女。狼女のクセに「ワン」と鳴く(笑)
# あ、いや、別に間違ってないけど、なんとなく(^^;

ルミーゼ。堕天使。おっとりのほほんとした性格だが、怒ると怖い。


主要なキャラだけでこんな感じでしょうか?
他にもサブキャラを含めるとその数は倍以上に膨れあがりますし、夜に
襲うことの出来る生徒も含めると壮絶な数に(^^;


絵の方は可愛い……のですが、さすがにこれだけキャラがいるともはや誰が
誰やら把握できなくなりそうです(^^;
しかし、これだけのキャラクターを考え出したというだけでも凄いですね。
ありとあらゆる属性が詰め込まれた凶悪なゲームかも(笑)
城崎めぐみ萌え。部下ではリリカがいいですね〜。

キャラクターが非常に多く、サブキャラのイベントもかなりあるので絵の
種類は非常に多いのですが、さすがに夜間に襲う生徒達まで全て描き
分けることは出来なかったのか、髪の毛の色違い、服の色違いなどが
かなり多いです。そして問題は、マップ上で確認できるキャラと、戦闘
シーンで出てくるキャラと、魔力吸収シーンで出てくるキャラが、全く
違うということですかね(^^; 確かにあまりに数が多くて組み合わせとか
大変だとは思いますけど、このあたりは統一して欲しかったです……。


音声の方は……なんか、こう、あちこちから同じ声が聞こえてきます(^^;
主要キャラクターはほぼ全て個別の声優さんが担当なさっているのですが、
サブキャラや夜間に出てくる生徒は凄い勢いで兼ね役のため、声でキャラの
判別をすることは不可能です(^^;
かなり壮絶な数の声優さんが参加なさっているのですが、キャラクターの数は
それをはるかに凌駕する数なので(笑)、
つーか、春日アンさんとか季連崎みことさんとか、頑張りすぎです(笑)

主要キャラに絞って言えば、キャラと声のイメージも合っていると思い
ますし、演技の方も問題ないとは思うんですけどね。サブキャラの中には
かなり無理してる声もちらほら……(^^;


音楽の方は……常に同じ曲がかかっているような印象が(^^;
てゆーか、ゲームの大半は夜間のシミュレーションパートですので、ここで
鳴っている曲ぐらいしか印象に残ってません(^^;


エンディングは歌あり。どんなエンディングでも同じ歌が流れるのですが、
全体的にラストの雰囲気と歌が合わなさすぎ(^^;
なんでそんなに爽やかな歌やねん(笑)
シナリオ・プレイ感
ゲームの方は、学園で発生する怪事件の真相を突き止めるため、あちこちに
溢れる魔力を回収しつつ犯人を捜し出すという話。
ちなみに、魔力を回収する手段はお約束のエッチです。教師と生徒の禁断の
関係が山盛りです(笑)
# 悩むのは最初のちょっとだけで、その後は全然悩んじゃーいねぇけど(笑)

夜パートでは主に魔力の回収と、調査によってアイテムを得たりイベントを
発生させることになります。そして昼パートでは会話を行うことによって
ストーリーを進めていく……という感じです。

しかし、ぶっちゃけ、夜パートってあーんまり意味ないんスよね(^^;
エンディングに絡むようなイベントはほとんど昼パートがトリガになって
いて、夜パートではエンディングを分岐させるための条件を設定する、と
いう感じです。なので、エンディングを見るだけなら夜パートはほとんど
すっとばして昼パートだけを進めればOKという(^^;
もっとも、エンディングへのルートを出現させるためには夜パートである
程度準備が必要ではありますけど。

イベントの方は、数はかなり用意されているのですが、それに反比例する
かのように1つ1つは短めです。主要なイベントはそれなりのテキスト量を
割かれてはいますけど、それでも描写不足の感が否めません。
「○○が大人しくなるまで、あと三回射精した」なんていう一文で片付け
られることが多いのですが、その大人しくなる過程というのが見たいところ
なのですけど(^^;

そして、夜パートで襲う生徒にいたっては、文章も何通りかのパターンの
中から出てくるので、何度も同じ文章を読まされます。
まあ、これだけの数のキャラ全てに個別テキストを用意しろというのは
無理な話だとは思いますけど、もう少し工夫があっても良かったのでは。
プレイ時間・難易度
ゲーム期間は事件が解決するまで。事件の解決は、学園に溢れる魔力を
回収しきるか、犯人を突き止めることによって可能です。
これらの条件を満たせばエンディングへのルートが現れます。
# というか、突然終わったりします(^^;

ワンプレイは5〜50時間(爆) プレイの仕方によって全く変わってきますので、
もはや数字なんてアテになりません(^^;
エンディングに必要なイベントだけを発生させて、真っ直ぐエンディングに
向かえば頑張れば5時間ぐらいでたどり着けるでしょう。まあ、このやり方で
たどり着けるエンディングは限られていると思いますけど(^^;
逆に、1回のプレイで出来る限りのイベントを見て、出てくる生徒を片っ端
から襲っていれば、50時間ぐらいはかかるでしょう。
私は1回目のプレイで後者のプレイスタイルを採ったため、クリアするまでに
壮絶な時間を要しました(^^; もはや途中から計算するのやめましたけど、
確実に50時間は超えてます。てゆーか、5人の部下を全員レベル99にする
なんて、正気の沙汰とは思えません(笑)
# おかげで、1回のプレイでCG回収率90%行きましたけど。

難易度は高め。非常に自由度が高いため、最初は何をすればいいのか全然
わからないと思います。てゆーか、1回クリアして初めて何をすればいい
のかわかりました(笑)

エンディングもかなり数多く、条件も複雑怪奇なので、全てのエンディング
を見るのはかなり苦労すると思います。というか、私自身もどうやったら
どのエンディングにたどり着けるのかよくわかってません(^^;
複数の条件があり、しかも優先順位とかもありそうな感じ……。
大雑把に言えば、主人公の2つのレベルと、襲った生徒の数っぽいですが、
各ヒロインや部下、さらにはサブキャラのイベントもキーになっている
ようで、もう何が何やら(^^;
総評
お奨め度ですが、ゲーム性の高いやり込み型のゲームが好きな人にはお奨め。
全てのイベントを見ないと気が済まないという人や、難しければ難しい程
燃えるという人は是非どうぞ。こんなの自力でコンプリートしようだなんて
酔狂としか思えません。(酔狂な人の発言(笑))

登場キャラクターだけ見てももの凄い数で、シーン回想を見てもイベントの
数は凄まじく、相当なボリュームの作品です。当然プレイ時間も相応に必要
となりますので、その点はご注意を。

ただ、確かにイベントやキャラの「数」という点では凄いのですが、その
イベント1つ1つの「質」という意味ではやや弱いですね。
確かにこれだけの数のイベントを作るのは大変だとは思いますが、それぞれ
のイベントが短いそれなりのものになってしまうなら、もう少しイベントの
数を減らしてそれぞれの質を上げて欲しかったかな、という気がします。
特に夜間の生徒魔力吸収イベントはやりすぎです(^^;
あれはもはやただの水増しとしか思えません……。

全体を包む主軸のシナリオも若干弱いので、今ひとつ目的に向かってプレイ
しているという充実感が得られず、ただひたすらイベントを回収している
だけという印象が強いです。自由度の高さも影響してますね。
イベントを回収しながらプレイしていると、いつの間にかエンディングに
辿り着いていた、という印象が強いです。

そして、一番のネックはやはり繰り返しプレイのキツさでしょう。
エンディングは種類だけでも10以上、バージョン違いも含めるとその倍
以上になるわけですが、当然何度か繰り返しプレイをする必要が出て
きます。そして毎回エンディングの条件を満たすためにただひたすら
日を進めたり、魔力を集めまくったりするのははっきり言って不毛です。
あるアイテムを持っていれば魔力はガンガン増やすことは出来るんですけど、
それに気付かなかったら途方もない労力が必要になります……。
もう少し繰り返しプレイ時に配慮をしてくれてもバチは当たらないと
思うんですけど……。2回目のプレイぐらいまではまあいいとして、3回目
ともなるともはや完全に作業です……。

ということで、ゲーム性非常に高く、ゲームとしてはかなり面白いんです
けど、無駄にボリュームを水増ししすぎてプレイ負荷も跳ね上がって
しまったという印象の強い作品です。つーか、50時間ぐらいプレイした
結果、バッドエンドになった時は泣きそうでした(^^;
その時は何とかバッドエンドを回避することが出来たのですが、もし回避
不可な状態でセーブしてしまっていたら……と思うと寒気がします。
お願いです。もう少し優しさを下さい(^^;

そんな感じで非常に玄人向けというか、とても手軽にプレイできる作品
ではありませんので、お奨め度は若干低めにはなっていますが、ゲームと
してはかなり楽しめますし、やり応えもありますので、ヌルいゲームに
飽き飽きの人は是非どうぞ。ハマること請け合い(^^)
素人の人は迷わず攻略法を参照してください。じゃないとエンディングを
全て見るなんて夢物語です(笑)
面白いんですけど人を選ぶゲームですね。

ちなみにこの作品、作中で平然と「生徒」という表現が出てくるのですが
これはOKなのでしょうか(^^; 最初に注意書きとして「私塾の生徒」みたいな
ことが書かれてますけど……。


最後に。「大隊」と言うほどの規模ではない気がする(^^;
# あ、生徒を含めれば大隊規模か。



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