崖っプチ家計簿 | |||
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ブランド名 | WAFFLE | ジャンル | 麻雀アドベンチャー |
発売日 | 2002.07.12 | 定価 | \7,500 |
パッケージ | 紙製パッケージ(165x230x39mm) | マニュアル | A5ブックタイプ |
DISC容量 | 668.1MB、CD-DAなし、CD-ROM XA | ||
原画 | 神代ゆうき、さくや朔日 | シナリオ | ウシ子、天哀、小山&小山 |
音声 | 一部あり 桜川みどり、三上裕子、乃田あす実、文月かな、彩世ゆう、松永亜夜、浅海譲 |
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インタフェース | ややキーボード操作可 | 描画 | Window・フルスクリーン両対応 |
セーブ箇所 | 10箇所 | 歌 | なし |
おまけ | 秘密の花園(CG/回想、サウンド) | ||
対象属性 | ボブカット、お兄ちゃん、触角、黒髪、ポニーテール、リボン、ピンク髪、お下げ、ロリ、 ボクっ娘、スクール水着、貧乳、オーバーニーソックス、赤髪、関西弁、ツインテール、 ストレートロング |
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1プレイ時間 | 3〜5時間 | お奨め度 | 6 |
レビュー |
概要 |
三人の妹(従妹)たちと一緒に暮らす主人公。しかしある日、勤めていた会社が 倒産してしまう。このままでは妹たちを養うことが出来ない。新たな仕事を 求めて活動を開始するが、就職が決まるまでもお金は必要になる。その時学生 時代の友人から麻雀大会の話を聞き、就職が決まるまでの間麻雀大会で得た 賞金を生活費にするため、主人公は戦う……という、麻雀アドベンチャー。 |
システム |
インタフェースはややキーボード操作可。 アドベンチャーパートはキーボードでメッセージ送りが可能。 麻雀ゲーム部分は、ゲーム中Shiftキーを押すことによってキーボードで 捨て牌選択を行うことが出来るようになります。その他にも様々なショート カットキーが割り当てられていますので、ある程度キーボードでもプレイ 出来るようになっています。……ちょっと中途半端ですが(^^; あと、ちょっと気になるのは、選択肢を決定するときのマウスカーソルの 位置が、メニューよりやや上でないと認識されないこと。気持ち悪いです(^^; 既読スキップ・バックログ搭載。 描画はWindow・フルスクリーン両対応。動作の方は比較的軽め。 セーブ個所は10箇所。それほどセーブ/ロードが必要なゲームでもないと 思いますし、数としてはまあ足りないこともないでしょう。 システムは、選択肢決定型のアドベンチャー+麻雀。 アドベンチャーパートでは、会話の中で何を言うかとか、誰に会いに行くか など、オーソドックスな選択肢決定があります。これでイベントが分岐する という形式ですね。 で、麻雀ゲームですが、大会毎に独自のルールが定められていて、なかなか 楽しめました。「点数を1万点単位に切り上げ」とか「ドラと数字が繋がって いる牌は全てドラ」などという無茶なルールもあったりして面白かったです。 大会はパートナーを選んで参加するのですが、パートナー以外に応援者も 選びます。この応援者、麻雀ゲーム中、常に応援してくれます。黙ることが ありません。……せかすな、ちょっと静かにしててくれ(笑) |
キャラクター・CG・音声・音楽 |
キャラクターは以下の通り。 琴乃呱々美。主人公の従妹で同居している。 看護婦を目指し看護学校に通っている。座薬好き(笑) 優月奈々。主人公の従妹で同居している。 ミュージックダンサーを夢見る劇団の研究生。 水瀬麻耶。主人公の従妹で同居している。 小説家を目指し日々執筆作業に勤しんでいる。エロ小説もOK(笑) 八王子ありさ。主人公の家の近所に住んでいる三姉妹の長女。 おっとりボケボケで常にマイペース。 八王子翼。主人公の家の近所に住んでいる三姉妹の次女。 いつも元気いっぱいで毎日主人公にタックルしてくる。 胸が小さいのを気にしている。 八王子燕。主人公の家の近所に住んでいる三姉妹の三女。 大人しく控えめで引っ込み思案。 八王子三姉妹は「特別接待 極楽浄土へようこそ」に出てきたキャラですね。 ちなみに、ゲーム中で極楽浄土(旅館)自体も出てきたりします。 その他に、主人公が学生時代に同じクラブだった人が出てくるのですが、 これは「麻雀遊戯」のキャラです。こちらのキャラ達はまあおまけのような 感じですが、ゲームを盛り上げるのには一役買っています。 絵の方は、過去2作品の絵はそのままで、それぞれの作品時に於ける魅力を しっかり残しています。 # というか、使い回し?(^^; 麻雀遊戯のキャラはイベントCGないし……。 そして今回新たに追加された3姉妹ですが、みんな可愛らしくていいですね。 表情も豊かでキャラクターが非常に活き活きしています。 とりあえず美里萌え。←麻雀遊戯のキャラな上に、サブキャラです(^^; 三姉妹では麻耶が一番好きですねー。あと、天王寺三姉妹では燕萌え〜。 ……皆まで言うな。言いたいことはわかってるから……。 あ、でもでも、優子も結構キャラとしては好きですよ。愉快なおねーさん(^^) 基本的に各キャラクターがとっても活き活きしているので、両三姉妹の他の キャラも、麻雀遊戯のキャラたちも、みんな甲乙付けがたいぐらい好きなん ですけどね(^^) キャラクターの魅力は素晴らしいです。 ただ、1点だけ問題が。3つの作品のキャラが集っているわけで、当然キャラに よって画風は全然違います。なので、ちょっと違和感を覚えるかも知れません。 まあ、そういうものだと割り切ってしまえば気にならないと思いますけど。 音声の方ですが、キャラクターとぴったり合っていてなかなかいいです。 演技の方も問題なく、安心して聴いていられますね。 麻耶の声と燕の声は、なかなかに破壊力デカかったです(^^) ただ……音声の入るシーン、少なすぎ(^^; ぶっちゃけ、Hシーンしか音声ありません。あと、麻雀シーン。 通常イベントが非常に楽しい作品なだけに、そこに音声がないというのはとても 勿体ないですね。正直、イベントシーンの音声の印象は非常に薄いです……。 で、麻雀シーンは応援キャラクターが常に応援してくれている訳ですが、 さすがにずっとプレイしていると鬱陶しいです(^^; 常に喋り続けている 訳ですからねぇ……。イベントシーンとは対照的に、こちらはとても 印象に残っています。それはもう嫌ってぐらいに(笑) 音楽の方は、シーンにあった曲が使われていてなかなかいいと思います。 まあ、シーン自体がコミカル・シリアス・Hシーンの3つぐらいしかないような 気がしないでもないですが(笑) |
シナリオ・プレイ感 |
ゲームの方は、主人公の勤めていた会社が倒産して職探しをする所から 始まります。「代表取締役・鷽出御免(うそでごめん)」……そんな会社に 勤めていたのがそもそもの間違いのような……(笑) そして毎日のようにハローワークに通う主人公。 「あなたの特技は何ですか?」「麻雀です!」「……帰って下さい」 ……お前、本気で就職活動する気、あるのか?(笑) # 「何しに来たんですか?」「いや、ちょっと涼みに」(笑) そんな時、学生時代同じクラブだった優子の働く雀荘で麻雀大会が開かれ、 優勝すると賞金が貰えることを知る。喜び勇んで参加する主人公。 そこで優勝して生活費を稼ぎつつ、就職活動を続けていく……という話。 ゲームは章立てて進みます。章と章とのストーリーの繋がりはちょっと強引 というか、唐突な気もしますけど、まあそのために章を分けている訳ですし それほど気にはならないでしょう。 基本的に三姉妹に天王寺三姉妹、さらには学生時代の仲間も巻き込んだ ドタバタコメディで話は進みます。会話イベントはなかなか楽しく、 キャラクターが非常に活き活きしていることもあって、なかなか感情移入度は 高いと思います。 途中、ちょっぴりシリアスな展開もあったりして、メリハリも利いてますね。 ベースは失業して新たな職探しをする話ですから、全体的に悲壮な雰囲気が 漂っているわけですけど。……まあ、のーてんきな連中が多いので、それほど どんよりしているわけではありませんが。 麻雀メインのゲームかと思ったら、ストーリーの方もかなりしっかりしていて むしろ麻雀はおまけという感じです。嬉しい誤算ですね。 ラストも綺麗にまとまっており、プレイした後の気分も爽快です。 ただ、1つ大きな問題が。イベントの管理、無茶苦茶です(^^; 「浪緒お兄ちゃん、ちゃんと麻耶ちゃんを送って行ってよ」 ……と麻耶が言ってどーする?(^^; 呱々美が「奈々ちゃん、呱々美ちゃん、お兄ちゃんで遊ばないの」と言ったり、 もはや支離滅裂ですな。 # 奈々は家にいないのに、麻耶より先にお風呂に入っているらしい(^^; 他にも、絵と会話内容が合ってなかったり、スクリプトレベルでの問題は 山積みです。 ちなみにこのゲームはまずゲームを始めると「進路編」をプレイすることに なり、それをクリアすると「大家族編」がプレイできるようになります。 進路編は全5章ですが、大家族編はさらに続きがあります。 ただ、大家族編も最初の5章はほとんど進路編と同じなので、いまひとつ 別ルートにした意味を感じないのですが……。 # 最初から大家族編やったっていいじゃん(^^; でもまあ、ストーリーに無理なく入って行くには、有効かも知れませんね。 既読スキップも搭載されていますので、それほど煩わしさを感じることも ないかと思います。……麻雀はやらないといけませんけど。 |
プレイ時間・難易度 |
ゲーム期間は話が丸く収まるまで(笑) 章立てで進んでいくため、特に日付などを意識することはないです。 ワンプレイは3〜5時間でしょうか。進路編は3時間程度、大家族編が5時間 程度と考えて戴ければ良いかと。メインは大家族編ですけどね。 難易度ですが、エンディングに辿り着くだけなら簡単だと思います。 狙ったキャラ寄りの選択肢を選びつつ、麻雀大会ではパートナーや応援者に 選び続けていればいいですし。メニューからいつでも各キャラクターの状態 確認が出来るようになっていますしね。 麻雀部分も接待モードとプロモードの2つのモードが用意されており、 接待モードにすればまあ勝てると思います。プロモードだとちょっとキツい かも知れませんけど。 ということで、クリアするだけなら簡単なのですが、全てのイベントを 回収しようとすると、なかなか大変だったりします。結構イベントの数は 多く、発生条件もその時点での好感度が絡んだりと案外複雑だったりします ので、何度も繰り返しプレイをする必要があるでしょう。まあ、それほど 苦ではないと思いますけど。 |
総評 |
お奨め度ですが、ある程度ストーリー性のあるちょっと変わった麻雀ゲームが プレイしたい人にはお奨め。 ストーリー自体もなかなか楽しめますし、麻雀も特殊なルールが採用されて いたりして面白いです。逆に、正統派麻雀がプレイしたい人に向かないとは 思いますけど……。 コメディとシリアスのメリハリが利いたストーリー、活き活きとした キャラクター、独自の特殊ルールでひと味違った楽しみ方の出来る麻雀と、 パーツパーツで見れば非常に良くできた作品です。 惜しむらくは、それらをまとめるスクリプトが壊滅的なこと。 イベントの整合性や、シーンと絵のマッチング、さらにはセリフと発言者の 関連まで無茶苦茶というのは、正直興ざめです。 テストプレイをしっかり行っていればある程度潰せる問題だと思いますので、 もう少し丁寧に作って欲しかったですね。 パーツパーツは非常にいいだけに、とても勿体ないです。 あと、通常の会話がとても楽しいので、そこに音声が入っていないのも ちょっと残念ですね。あの掛け合いが音声付きで表現されたら、もっと 感情移入度も上がったと思うんですけど。 多少ちぐはぐさはありますが、ストーリー性がありイベントはなかなか 楽しめますし、何よりキャラクターがみんな輝いていて会話が楽しいですし、 麻雀も楽しめるので結構満足しました。定価も安めですしね。 「特別接待」や「麻雀遊戯」が好きな人もまたそのキャラクターを楽しむ ことが出来るので、なかなか良いのではないでしょうか。 まあ、個別イベントは少ないですし、麻雀遊戯のキャラにいたってはほとんど おまけですけどね……。 # でも、ストーリーを動かすのは麻雀遊戯のキャラだったり。 ちなみにこのゲーム、いわゆる脱衣麻雀(負けたら脱ぐ)ではありませんので その点はご注意を。 最後に。麻雀遊戯のキャラともイベントを……(T_T) # せめて新規イベントCGを……。 |