ぎりギリLOVE
ブランド名 林組 ジャンル ぎりぎりアドベンチャー
発売日 2002.12.27 定価 \8,800
パッケージ 紙製パッケージ(152x218x30mm) マニュアル A5ブックタイプ
DISC容量 DISC1 : 570.4MB、CD-DAなし
DISC2 : 426.6MB、CD-DAなし
初回特典マキシシングル : CD-DA=255.9MB、CD-DA6トラック
通販特典おまけでぃすく : 320.3MB、CD-DAなし
原画 大泉だいさく シナリオ 剛田ピンキー、林保成
音声 主人公以外フルボイス、長崎<ヤング>みなみ吉川華生、歌織、中瀬<パンチ>ひな
鮎川ひなた、ルネッサンス山田、坂本薫
インタフェース ややキーボード操作可 描画 Window・フルスクリーン両対応、
800x600
セーブ箇所 30箇所 あり(2曲、OP・ED)
おまけ CG mode、Music mode、Event mode
対象属性 三角関係、純愛、修羅場、お兄ちゃん、義妹、ボブカット、看護婦、ストレートロング、
人妻、幼なじみ、ピンク髪、ポニーテール、リボン、黒髪、ヘアバンド、眼鏡っ娘、
巫女装束、帽子、オーバーニーソックス、ツインテール、青髪、ご主人様、メイド服、
エプロンドレス、紫髪、猫耳、母娘丼
1プレイ時間 3時間強 お奨め度 6

レビュー
概要
アメリカに留学してロボット工学の博士となり、5年ぶりに日本に帰ってきて
大学で講師をすることになった主人公。しかし、帰ってきた途端、義理の妹や
幼なじみたちが主人公にアタックしてくる。果たして主人公の運命は?
という、ぎりぎりアドベンチャー
システム
インタフェースはややキーボード操作可。
メッセージ送りや選択肢決定、バックログあたりはキーボードで可能ですが、
それ以上のことをやろうと思うとマウスが必要っぽいです。
既読スキップ、強制スキップ、バックログ、自動送り搭載。
バックログはマウスのホイールにも対応しており、音声の再生も可能です。

描画はWindow・フルスクリーン両対応。画面サイズは800x600です。
動作は非常に軽快。プレイストレスもほとんどなくて快適です。

セーブ箇所は30箇所。セーブ/ロードは随時可能です。
セーブはセーブした日付の他、ゲーム内の日付とそのシーンのサムネイルも
表示されます。そして、自動的に最新のデータが格納されているページが
開くなど、なかなか使い勝手はいいですね。
セーブ/ロードメニューからの操作以外にも、右クリックをすることで現れる
ポップアップメニューからもセーブ/ロードを行うことが出来ます。
こちらはシーン画像はありませんが、これだけでも充分使えるかと。

システムは基本的には選択肢決定型のアドベンチャー。
ただし、このゲームは特徴としてヒロインが2人ペアでシナリオが進んでいき、
途中にGIRI×2 BATTLEというものがあります。これは2人の女の子のうち
どっちを選ぶかという修羅場(笑)になった時、2人が同時に質問をしてくる
のでそれに答えていくというものです。これがなかなか面白いです。
音声付きで同時に質問されるため、非常に追い詰められた気分を味わうことが
出来ます(笑) 初めての時は、呆然としてなーんにも操作出来ませんでした(^^;

全体的に見ても、システムはかなり良くできていると思います。快適☆
キャラクター・CG・音声・音楽
キャラクターは以下の通り。

日下部七海(くさかべななみ)。(CV:長崎<ヤング>みなみ)
義理の妹。人見知りで引っ込み思案、恥ずかしがり屋で大人しい。
男嫌いで主人公以外の男性とはマトモに話も出来ない。
しかし、主人公には非常に懐いており、とっても大胆。

日下部涼子(くさかべりょうこ)。(CV:歌織)
義理の母親。主人公に対して実の子供と全く同じように接してくれる優しい
女性。七海は大学生ですから、その母親ということは……深くは語るまい(^^;

結城香奈(ゆうきかな)。(CV:吉川華生)
主人公の幼なじみ。明るく元気で口やかましい。主人公より年下にも関わらず
主人公の世話を焼きお姉さんぶっている。

皆川理絵(みながわりえ)。(CV:鮎川ひなた)
思い込みの激しい妄想ぶっ飛び娘(笑)
とりあえず、すぐに条件反射で包丁持ち出すのはやめれ。捕まるぞ(^^;
# 「ものすごく嫌な条件反射だ……」……ごもっとも(^^;
##包丁を突きつけての告白、人、それを脅迫という(笑)

波原瑠璃子(なみはらるりこ)。(CV:中瀬<パンチ>ひな)
主人公の教え子の一人。口が悪く、主人公に何かと絡んでくる。生意気(笑)
スルメ好き。スルメくわえてるCGが欲しかったかも。


絵の方は、やや童顔の可愛らしい絵柄ですね。
塗りも丁寧でイベントCGのクオリティはかなり高いかと。
キャラクターアップの絵が多いので迫力もあってかなり好みです(^^)

立ち絵の方は一部目パチなどのアニメーションも入っています。
一部だけなのでちょっと浮いてる気もしますが(^^;
あと、若干立ち絵の表情変化のバリエーションが少なく感じました。
もう少しころころ表情が変わってくれた方が感情移入し易いかも。

あと、一箇所立ち絵は私服なのにイベントCGになった途端巫女装束を着て
いる所がありました(笑) いつ着替えた!?(^^;


キャラクターはみんな非常に個性的……と言うか、アクが強いと言うか(^^;
ほとんどのキャラはかなりぶっ飛んだ性格&設定なので、ちょっと感情移入は
し辛いかも知れませんね。
てことで涼子さん萌え。つーか、可愛すぎ(笑)
七海もなかなか可愛くて良いですな。ええい、二人まとめて! ←落ち着け


音声はキャラクターのイメージとも合っていて良い感じです。
演技の方も全く問題なし。七海の演技は「上手いなぁ」と感心してしまい
ました。あと、何と言ってもマイク。弾けていてとてもステキでした(笑)
# 「ヤング」と「パンチ」は突っ込むべきでしょうか?(^^;


音楽はシーンによく合った曲が使われていると思います。基本的にほのぼの
とした曲が多いですね。ただ、似たような曲調のものが結構多いので、やや
バリエーションは少なく感じてしまうかも。


プロローグが終わると、オープニングアニメーションが流れます。
歌の方はポップでビートの効いた曲でなかなかいいのですが……もう少し
抑えめの曲の方がゲームの雰囲気に合ってる気がします(^^;
絵の方はキャラ紹介からシーン紹介という感じのオーソドックスな作り
ですが、途中キャラがウインクしたり細かい演出がなかなかいいですね。
窓を拭いている七海の絵はけっこー好きかも。

エンディングも歌あり。しっとりとした落ち着いた歌で、なかなか雰囲気は
いいですね。……ただ、ゲームのラストの雰囲気とちょっと合わない気が(^^;
もっと明るい弾けた曲でも良かったのでは……。
シナリオ・プレイ感
ゲームはまずプロローグとして過去の回想があり、その後オープニングを経て
現在に場面が移り、そこからゲームが始まります。
……と思ったら、実はこの時点で既にどのシナリオに入るかが決まっている
模様(^^; ちょっとびびりました。

前半は基本的にラブコメちっくな展開。2人の女の子に言い寄られ、その誘惑に
揺れ動きながら困っている主人公がちょっぴりコミカルに描かれています。

このコミカルさに拍車を掛けているのが主人公の助手であるマイク。

「つい、ギリノイモウトというキーワードに反応して我を忘れてしまいました」
……マイク、お前、おもろすぎ(笑)
つーか、なんでなるーTシャツ着てるですか!?(^^;
# 「変なTシャツ着てるし……」……七海にまで言われてる(笑)

「義理の妹と一緒にお風呂……ハァ……ハァ……想像しただけで羨ましいね」
……誰かコイツをつまみ出せ(笑)
# 「オマエは日本人だからヘンタイ好きのオタクだろ?」……偏見過ぎ(^^;
##日本人が聞いたら怒りますよ?(笑)

そして、2人の女の子の間で揺れ動きつつも毎日を過ごしていくと、徐々に
どちらかに惹かれていって、2人の間にある壁も乗り越えて、めでたく2人は
結ばれることに……って、え? もう終わりなの?(^^;
確かに結ばれた方はそれでいいかも知れませんけど、もう1人の方は完全に
ほったらかしですか? アフターフォローなしですか?(^^;
めっちゃくちゃ潔い終わり方ですね(^^;
# 私、「さぁて、これから!」と思っていたのですが……。


シナリオは何本かあり、それぞれのシナリオにセットになっている2人の
ヒロイン個別のエンディングがありますから、エンディングの数は結構多い
です。ただ、シナリオ1本1本は若干短めで、上記の通りラストはすぱっと
終わります。個人的にはエンディングの数を減らしてもいいので、もう少し
各シナリオの描写を丁寧に、特にラストの方のフォローもきっちりやって
欲しかったかなー、と思いました。
まあ、エンディングは非常にバリエーションに飛んでいて、萌えるものも
あれば「それはハッピーエンドなのか?」と思えるものもあったりして、
なかなか楽しめると思います。
「ぎりギリLOVE」というタイトル、結構内容とシンクロしてて深いですね。


Hシーンは結ばれるのはラストの1回だけなのですが、途中に主人公を誘惑
する際に様々なお色気シーンがあり、数としては結構あります。
特に涼子さんと七海はステキです(笑)
ただ、これらの誘惑イベントはシーン回想で見られないのはちょっと残念。
各シーンは描写自体は比較的ライトでしょうか。尺もそれほど長くないです。


テキストの方は、ちらほら誤字は見受けられますが、さほど気になることは
ないでしょう。発言の最初は"『"なのに、最後は"」"な箇所があったのは
ちょっと笑えましたが(笑) モノローグなの? セリフなの? どっち?(笑)
ただ、「大学の生徒」という表現はやや疑問を覚えます(^^;
プレイ時間・難易度
ゲームは10月6日の日曜日から始まります。ゲーム期間は約3週間。
1日ずつプレイしていくことになります。

ワンプレイは3時間ちょい。非常にテンポが良く最後はすぱっと終わるので、
実際のプレイ時間よりも短く感じました。

難易度は……難しいところですね(^^; 個別シナリオに入ってしまえばあとは
簡単だと思うんですけど、個別シナリオに入れるかどうかがポイントですね。
このゲーム、プロローグが終わった時点でどのシナリオに入るかが決まって
しまっています。これさえわかっていれば、後はシナリオの存在するキャラの
組み合わせを探すだけですね。ちょっと面倒ですけど、システムは軽快なので
それほど苦ではないかと思います。ノーヒントなのは辛いですけど……。
総評
お奨め度ですが、三角関係修羅場好きな人にはお奨め(笑)
このゲームは2人のヒロインがセットでシナリオが進んでいきます。勿論途中に
三角関係の修羅場があるわけで、このあたりの描写がメインだと思います。
なので、そういった修羅場が苦手な人は避けた方がいいでしょう。
ただ、そーんなにドロドロした修羅場というのはほとんどなくて、基本的に
ラブコメ的なライトなものが多いですから、そんなに心配することはないかと
思います。
ただ、一部かなりアクの強いキャラがいますので、それを受け入れられるか
どうかが分かれ目になるかと思います。ちなみに私はちょっと引きました(^^;

ラストは非常に潔くすぱっと終わったような印象がありますが、途中の過程を
楽しむ作品だと思いますのでそれほど問題ではないでしょう。
2人の女の子の板挟みになって揺れ動く主人公は見ていて結構面白いですし、
会話もコミカルで見ていて楽しく、軽いノリでサクサクプレイ出来るのは
いいですね。システムも軽快でプレイストレスはほとんどないでしょう。

キャラクターの設定やシナリオのノリなどちょっと人を選ぶ傾向はありますが、
明るくライトに三角関係を楽しみたい人は是非どうぞ(笑)

最後に。居場所を探し出すのに40分もかかる発信器の意味って一体……(^^;



ロビーに戻る  レビュートップに戻る