Love Letter | |||
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ブランド名 | 美遊 | ジャンル | 猟奇サスペンスAVG |
発売日 | 2002.02.01 | 定価 | \8,800 |
パッケージ | 紙製パッケージ(165x230x40mm) | マニュアル | A5ブックタイプ |
DISC容量 | 392.6MB、CD-DAなし | ||
原画 | 綾風柳晶 | シナリオ | M.K |
音声 | あり、堀川りほ、吉井麻美、佐伯香織、本城沙希、中西あや、日向葵、桐生みさき、 岡本優子 |
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インタフェース | ほぼフルキーボードサポート | 描画 | Window・フルスクリーン両対応 |
セーブ箇所 | 30箇所 | 歌 | なし |
おまけ | CG鑑賞、シーン鑑賞、音楽鑑賞 | ||
対象属性 | 猟奇、凌辱、サスペンス、学園物、病院、看護婦、ストレートロング、眼鏡っ娘、 黒髪、カチューシャ、白衣、金髪、タカビー、お嬢様、緑髪、女医、ショートカット、 ツインテール、リボン、ロリ、お兄ちゃん、スパッツ |
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1プレイ時間 | 3〜4時間 | お奨め度 | 7 |
レビュー |
概要 |
天才的医学者の主人公。大学で教鞭を執りながら研究に没頭する。 ある日、主人公の元に1通の手紙が届けられる。その中には切り取られた人間 の皮膚が入っていた…。次々と事件に巻き込まれていく主人公と近しい人達。 そして、主人公の過去が事件にも絡んできて、物語は意外な方向に動き出す。 果たして、主人公の運命は…という、典型的猟奇サスペンスAVGです。 |
システム |
インタフェースはほぼフルキーボードサポート。 設定メニューの中がキーボードで操作できないようですね。惜しい。 スキップは強制スキップのみ、メッセージ履歴はなしと、若干物足りなさを 感じますね。特にエンディングはかなり多いので既読スキップは欲しいところ。 話も結構ややこしいのでメッセージ履歴があればもっと理解を深めることが 出来たんじゃないかなぁ、と思うんですけどね。 描画はWindow・フルスクリーン両対応。動作の方は比較的軽快。 セーブ箇所は30箇所。セーブ/ロードは随時可能です。 数としてはもう少し欲しいところかも知れませんね。選択肢が結構ありますし、 エンディングの数もかなり用意されていますので。 システムは選択肢決定型のオーソドックスなアドベンチャー。 ただし、シナリオが複数あって、最初のシナリオで特定のエンディングを 見ると、別の視点から見る新たなシナリオをプレイできるようになります。 各シナリオの中にも複数のエンディングが用意されていて、なかなかやり ごたえのある作りですね。 |
キャラクター・CG・音声・音楽 |
キャラクターは以下の通り。 芹沢瑞穂。主人公の研究室に所属する学生。 知識でも技術でも右に出る者はいないというトップクラスの学生。天才、 佐久間綾。主人公の研究室に所属する学生。 いれば何かが起こ起こらない方が不思議というぐらいのおっちょこちょい(笑) 一生懸命が空回りする。妹思いでとても優しく、思いこんだら一直線。 二ノ宮紗智子。主人公の研究室に所属する学生。 典型的タカビー女。嫌な奴街道まっしぐら(笑) 祐天寺冴。大学助教授。主人公とは学生の頃からの知り合い。 現在は講義の傍ら、学生達のカウンセラーの仕事も受け持っている。 音羽響子。学生。明るく元気なのーてんき娘。 佐久間まなみ。綾の妹。明るく元気。ちょっぴり甘えん坊。 姉思いで優しく健気な女の子。 中井美佳。大学の付属病院で働く看護婦。嫌な奴(笑) 三崎悠。大学病院で働く女医。その正体は…。 氷室弥生。主人公の元彼女。学生時代に事故で亡くなっているが…。 絵の方は、非常に整った綺麗な絵で、その中にも可愛らしさが出ていて とてもレベルが高いと思います。塗りも丁寧で好感が持てます。 ただ、作品の内容が内容だけに全体的にやや色調が暗めで、今ひとつ 見栄えがしないのが残念ですね。そして、キツめのキャラが多いので、 萌えという要素においては若干弱めです。 まあ、作品の雰囲気を考えれば当然と思いますし、この絵によってさらに 雰囲気は盛り上がっているので問題なしでしょう。 ということで、まなみ激萌え(^^) てゆーか、いや、いくらなんでも可愛すぎるだろう(錯乱) この子だけは絶対に守と誓いました。瑞穂? 綾? 知らんな(暴言) # いや、瑞穂も綾も好きですよー(^^; ##それ以上にまなみが好きなだけで(笑) 音声の方は…ちょっと物足りないかも。キャラクターとのマッチングに ついてはしばらくプレイしていたら慣れるので(笑)いいとして、猟奇物 特有のキレた演技やイッちゃった演技、悲鳴なんかに今ひとつ鬼気迫る ものが感じられません。テキストのエグさである程度カバー出来ている と思いますが、本来なら音声の方がテキストを盛り上げないといけない わけで(^^; まあ、こういった演技派かなりの演技力が求められるとは 思いますけど、もう少し頑張って欲しかったかな。 音楽の方は静かな曲やおどろおどろしい曲が多めですが、作品を盛り上げる のに一役買ってますね。クオリティは高いと思います。 強いて言うならオープニングやエンディングに歌が欲しかったかな。 オープニングに渋めの歌を持ってきたりすれば、より一層盛り上がったと 思うんですけど。 |
シナリオ・プレイ感 |
ゲームの方は、有能な学生と共に研究に没頭していた主人公の所に1通の 手紙が届くところから動き始めます。 作品の雰囲気が雰囲気なだけに、笑いの要素はほとんどないですね。 序盤にちょこっとと、まなみ絡みのイベントでちょっとほのぼの出来る ぐらいです。あとは非常に殺伐とした雰囲気が漂っています(^^; とりあえず、まなみを守ると誓ったからには徹底的にまなみに付きまとう(笑) そして無事にまなみエンド。なんか綾が大変なことになっていたような気が しますが細かいことは気にしないことにします(笑) …えーっと、もしかしてこのエンディング、なーんにも解決していないの では…(笑) # そりゃ、本筋から外れたおまけみたいなエンディングだからね…。 で、目的は達したので(笑)、今度は真面目に本筋に乗って話を進める。 身近な人達がどんどん事件に巻き込まれていくが、犯人の見当が全くつかず 焦る主人公が非常によく描かれていますね。 プレイしている私自身も全く見当が付かなくて、ドキドキしながらプレイして いました。 そして、複雑に絡み合う人間関係がわかってきて、それでも犯人は誰か 見当の付かないままクライマックスへ。…あのー、えげつないイベントが 連続してるんですけど…(^^; 生きたまま皮を剥ぐなんて当たり前、硫酸で人体を溶かしたり、目玉が なかったり、正視に耐えない絵が満載…(^^; 耐性のない人にはかなりキツいと思います、これ(^^; # まなみがぁ、まなみがぁぁぁぁ(T_T) そしてラスト、なるほどそう来たかという感じ。意外でもあるが順当でも ある終わり方、という感じですね。持っていき方は非常に自然でいいかも。 ただ、主人公の過去に何があったのか、主人公を取り巻く環境がどうだった のかという説明が最後の方にしかされないので、それまで主人公とプレイヤー の間に絶対的な情報格差があります。 そして、最後にその設定や、事件に関する設定も一気に開放されるので、 ちょっとついていけません。かなり置いてけぼり感を覚えました。 ラストの展開はちょっと急ぎすぎたかなぁ、という感じですね。 しかもエンディングによっては今まで思い描いていた主人公像とかけ離れた 行動をしたりして、ちょっと感情移入できませんでした。 # まあ、本筋のストーリーではある程度感情移入は可能ですが。 このゲームは基本的にシナリオを1本クリアしただけでは謎は解明されず、 全てのシナリオをクリアしたときにようやく全ての謎が解けるという作りで あるため、後の方で使う設定は極力隠しておきたかったんでしょうけど、 せめて伏線としてでもある程度出して貰わないと突然新たな設定が出てきて ちょっと戸惑います。 1回目のプレイでは、何が起こったのかわからないまま終わるかも…。 ただ、違った視点で見ることによって謎がどんどんか解明されていく様は、 プレイしていてなかなか楽しかったです。 展開もなかなか意外で面白かったですし。 しかし…視点が変わると結末も変わってしまうのはどうだろう(^^; もはやザッピングではなくて、パラレルシナリオですね…。 あと、人間関係がややこしすぎて、いまいち理解できませんでした(^^; もしかして、主人公と瑞穂ってスレスレなのでは…(笑) |
プレイ時間・難易度 |
ゲームは3月1日の月曜日から始まります。 ゲーム期間は1〜2週間。最後は数ヶ月後に跳んだりもしますけど。 ワンプレイは3〜4時間。長すぎず・短すぎずのプレイしやすいボリューム ではないでしょうか。エンディングの数は結構あるので、トータルでの プレイ時間はそれなりにかかると思います。 難易度自体はそれほど高くないと思いますけど、全てのエンディングを見よう と思うとやや難儀かも。選択肢一つでバッドエンドになったり違ったルートに 入ったりするのですが、どこで間違えたのかがなかなか解り辛いです。 しかも、エンディングがどれだけあるかがわからないため、達成度は CGモードや回想モードで推測するしかない状態です。 なので、かなり手探りで進めることになるでしょう。 ただ、後半のシナリオは選択肢も少なくエンディングもそれほど数が ないので、そーんなに悩むことはないとは思いますけど。 |
総評 |
お奨め度ですが、猟奇サスペンス物好きな人はどうぞ、としか言えない(^^; かなりエグい描写も出てきますし、平気で人も殺すので、そういうのが 苦手な人は間違っても手を出さない方がいいでしょう。 # 間違いました、私(笑) 謎解き物としては、後半にならないと主人公の過去の話や事件に関わる 設定が出てこないので、それまでは誰が犯人かわからずドキドキしながら 進められるのですが、最後に一気に設定が放出されるのでちょっと物足り ないというか、もう少し小出しにして引っ張って欲しかったかも。 そして一番問題なのは、ザッピングであるにも関わらず、視点が変わると ストーリーが違ってること(^^; 最初の2本のシナリオはまあいいのですが、それ以降のシナリオは、 もはや結末からして完全に変わっちゃってます(笑) てゆーか、最後のシナリオは原形とどめてません(笑) なので、後の方のシナリオになればなるほど面白さも減っていってしまう ように感じて、ちょっと勿体なかったですね。 一番最初のシナリオはかなりスリリングで楽しめましたし、2本目のシナ リオもうまく1本目のシナリオと絡んでいて面白かったんですけど。 あと、特筆すべき点が一つ。このゲーム、マトモなHシーンというのが ほとんどありません(^^; ヒロインが襲われているシーンがいくつかと、 主人公が襲われているシーン(笑)がいくつかあるぐらいで、まともな Hシーンと呼べる物は数えるほどしかないです。 # その中で愛があるのなんて1つだけかも(^^; まあ、こういう作品ですから普通のHシーンは期待していませんでしたが、 いくらなんでも捻りすぎの気が(^^; しかも、各シーンは結構短いですし…。 なので、H要素についてはあまり期待しない方がいいでしょう。 むしろ、描写がエグ過ぎるから18禁になった、と考えればよいかと。 H重視ではなく、あくまでストーリー重視の猟奇サスペンスと考えましょう。 いろいろ書きましたが、絵も綺麗ですし、音楽も作品を盛り上げ、シナリオも スリリングな展開と、かなり質の高い作品であると思います。 なんちゃってザッピングシステムと、ラストの展開の急ぎすぎな点だけが残念 ですね。でも、充分楽しめるとは思います。あくまでストーリー重視で。 最後に。おい主人公。お前、弥生には手を出したのか?(爆) # それはヤバすぎ(^^; |