new 〜メイドさんの学校〜 | |||
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ブランド名 | SUCCUBUS | ジャンル | MAP移動型ADV |
発売日 | 2002.02.01 | 定価 | \8,800 |
パッケージ | 紙製パッケージ(151x216x42mm) | マニュアル | B6ブックタイプ |
DISC容量 | GAME DISC : 603.0MB、CD-DAなし AUDIO DISC : CD-DA=495.9MB、CD-DA5トラック |
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原画 | 如月水、大泉だいさく | シナリオ | 石弓達也、熊猫ぐらまん、近藤夢、 太宰府五百円、名刀「無名」、 剛田ピンキー、ようかい |
音声 | フルボイス、夏野向日葵、春野日和、ひなこいひびき、村上仁美、長崎みなみ、 乃本唯名、プログレス、富士爆発 |
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インタフェース | メッセージ送りのみキーボード可 | 描画 | Window・フルスクリーン両対応、 800x600 |
セーブ箇所 | 24箇所+オートセーブ1箇所 | 歌 | あり(1曲、ED) |
おまけ | BGM、CG、H、VOICE | ||
対象属性 | メイド、純愛、学園物、幼なじみ、赤髪、ストレートロング、リボン、エプロンドレス、 カチューシャ、オーバーニーソックス、ウェディングドレス、ボブカット、お兄ちゃん、 お嬢様、ポニーテール、ストッキング、パンチラ、緑髪、スクール水着、眼鏡っ娘、 ショタ、青髪、お団子頭、ツインテール、天然娘、ボーイズラブ |
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1プレイ時間 | 約2時間 | お奨め度 | 7 |
レビュー |
概要 |
聖シリウス福祉教育学校(メイド学校(笑))に併設される予定の男子部。 元孤児院出身の主人公の所に孤児院の理事長が現れ、そのテストのために 是非学校に来て欲しいと依頼を受ける。特にやることもなくふらふらして いた主人公はその話を受けることにする。 立派なバトラー(執事)になるために! …という話。 …えー、ホントにバトラーを目指していたかどうかは謎ですが(笑) ちなみにこの学校、下校時間後の校舎立ち入りは、よくて停学、悪くすると 打ち首獄門らしい。…物騒な学校だな(^^; パッケージですが、淡い色遣いの柔らかい絵ですね。平たく言えば色薄い(^^; もう少しコントラストの強い絵でないと目立たない気がするのですが…。 # 小麦がなんか溶け込んじゃってます(^^; |
システム |
まずインストーラですが、どのファイルをインストールするかを詳細に設定出来、 ムービーも低画質・中画質・高画質の3種類から選べる親切設計。 キーボードで操作可能なのもポイント高いですね(^^) …しかし、高画質以外を選ぶ人がどれだけいるかは疑問です(^^; # 高画質は800x600、中画質が400x300なのはいいとして、低画質が240x160 # なのは何故? どーして200x150じゃないの?(笑) そしてLet's インストール。「残り時間146分」と出たときは一瞬涙目に なりました(^^; 実際には5分程度で終わりましたが、一体どういう計算を しているのやら…。 # インストール開始時はCPU利用率が高かったのでしょうか(^^; あと、全てのファイルをインストールしても起動にはCDが必要になるというのは ちょっと…。CD-DAなしならフルインストールしたらCDを入れる必要はないよう にして欲しいところですね。CD-DAでBGM鳴らすのなら問題ないですが。 インタフェースはメッセージ送りのみキーボード可。 メッセージ速度調節あり、未読/既読自動判別スキップあり、バックログありで、 必要と思われる機能はほとんど搭載していますね。 特筆すべき点として、タイトル画面はキーボードでメニュー選択が可能に なっているのですが…「START」「LORD(LOADじゃないの?(^^;)」「EXTRA」 「END」以外の場所にもカーソルが動きます(^^; しかも、そのメニュー外の所でEnterキーを押すと、タイトル絵が変わります(^^; これは隠しコマンドか何かなのでしょうか? このメニュー外の3箇所に、何があるのか気になるところです(笑) # まあ、元々起動するたびにタイトル絵変わりますけど。 描画はWindow・フルスクリーン両対応。画面サイズは800x600です。 動作の方はやや重めかも。画面の切り替えで若干引っかかりますね。 セーブ箇所は24箇所。セーブ/ロードは随時可能。 ただし、どこでセーブしてもロードするとその日の初め(そのイベントの初め)に 戻ってしまうので、随時可能な意味はあまりないかも(^^; 数としてはまあこれだけあれば足りるでしょう。それほどセーブ/ロードが必要な ゲームとは思えませんし。 もし万が一足りない場合は、セーブフォルダを新たに作ってそちらに変更する ことによって、さらに24箇所セーブできますので安心です。 それ以外にオートセーブが1箇所ありますので、通常はこれで事足りるでしょう。 システムは前半はマップ移動場所選択型+選択肢決定型のアドベンチャー。 後半は移動場所選択がなくなり選択肢決定型のアドベンチャーとなっています。 移動場所選択マップにはちびキャラが表示されていてどこに行けば誰と会えるか 一目でわかりますので、空振りに終わることはありません。 このちびキャラのアニメーションがなかなか可愛くていい感じです(^^) ただ、ちびキャラの色遣いがちょっと淡くて目立たないので、見落としてしまう 可能性がありますね。特に校外にいる小麦とか楓とか…。 # 実際、1回見逃しました(^^; あと、どこにも誰もいないのに移動場所選択をさせられるのはちょっと寂しい(^^; # 無関係な人でもいいので誰か出して(笑) |
キャラクター・CG・音声・音楽 |
キャラクターは以下の通り。 天乃川雪。専門部の1年生。 主人公と同じ孤児院出身で、主人公と同い年。孤児院に来た時期も同時期 ならメイド学校でも同級生という、腐れ縁。 ちょっと意地っ張りで主人公と顔を合わせる度に言い合いになる。 天乃川小麦。入門部の2年生。 雪の妹で同じく孤児院出身。主人公のことをお兄ちゃんと慕う。 無理矢理丁寧な言葉を使うため、やや言葉遣いがぎこちない。 # 「もしかして、お兄ちゃん寂しい人生なんですか? かわいそう…」(笑) # 「同情しないでくれ…俺まで泣きたくなる」(笑) ##「リリィちゃんはお顔で人を判断するような子じゃないですよっ!」(爆笑) ##ちょっと待てっ! 小麦ちゃん! それは遠回しに俺の顔をけなしてねぇかっ!(笑) 明条楓。専門部の1年生。主人公のクラスメイト。 資産家の娘で花嫁修業の一環としてメイド修行をしているらしい。 孤児院出身者を目の敵にし、特にメイド学校唯一の男子生徒である主人公を 目の敵にしている。主人公と話すときは護身用に木刀を持ち出す(笑) # 「ひねり潰すわよ」「なにをだよっ」「ナニをよっ!」…(^^; ##俺が悪かった(笑) リリィ・スバル。入門部の2年生。小麦のクラスメイト。目が不自由。 基本的に無口で無関心、人との関わりを極力避ける。平たく言うと冷淡(^^; 日本語もあまり上手くない…わりには結構難しいこと言ってる(笑) ちなみに、超常現象マニア(笑) # 「…ほどよく出そうで、いい感じです」…ほどよくって(笑) 南十字若葉。主人公のクラスの担任の先生。孤児院出身でメイド学校の卒業生。 主人公の初恋の人らしい。 眼鏡に名前を付けるステキな人(笑) てゆーか、テムジンとかアレックスって(^^; やたらロボちっくな名前ですね…(笑) # 「すごく天然? …若葉さんのことかな?」←失礼なヤツです(笑) ##「そうよ、本当のことを言ったら楓ちゃんがかわいそうだわ」…酷い人です(笑) ##確かに天然だ(笑) 絵の方は、やや淡い色彩の綺麗な絵でいいですね。 ただ、一部背景にとけ込んでぼやけて見えているような気がするのは私の気の せいでしょうか(^^; 私は基本的にコントラストのハッキリしたベタ塗り(セル塗り?)の方が好きだったり するのでちょっと物足りなさを感じましたけど、丁寧に描かれていると思います。 あと、やや顔に起伏がなくのっぺりした感じに見えてしまうのですが、これは影の 付け方のせいでしょうか? とりあえず、若葉さん萌え〜。 # 萌之丞萌え(爆) ##みっちゃん萌え(爆) ←反則(^^; しかし…雪のアクロバティックなリボン、いったいどうなっているんだろう…(笑) あと、リリィは帽子を被った方がかわいいと思ったのは私だけ?(^^; 音声の方はキャラにばっちり合っていていいですね。 演技の方もキャラクターを上手く活かしていると思います。 リリィの声は最初ちょっと心配していたのですが(難しそうですし)、全然問題 なかったです。むしろ萌え(笑) 音楽の方はあまり目立ちはしませんがシーンにマッチした曲が使われていると 思います。盛り上がるところではきっちり盛り上げてますし。 中にはどこぞで聴いたことのある曲も混じってますが…(笑) そして、ゲームを起動するとオープニングアニメーションが流れます。 …あれ? 歌はないんですね。てっきり歌ありだと思ってました…。 曲の方は明るくポップな感じの曲でなかなかいいですね。 ただ、主旋律の音がやたら軽い気がしますけど(^^; やっぱ歌が欲しいところですよね…。 絵の方は基本的に静止画の重ね合わせ。キャラクター紹介的な感じですね。 絵の方は非常に綺麗で、見ていて和めます(^^) |
シナリオ・プレイ感 |
ゲームは2章構成で、1章は基本的にコメディタッチの明るくテンポのいい話で 進んでいきます。 砂糖と塩を間違え、そのうえベーキングパウダーと化学調味料を間違えた クッキー。…それ、どうやったら綺麗に焼けるんだ? 膨らまないだろ?(^^; # まさしくミステリー(笑) 「この蝋燭は何に使うですか?」「そりゃあこれに火をつけて、蝋を小麦ちゃんの 肌に…」…帰れ、お前わ(笑) # 専用の蝋燭じゃないと火傷するよ☆ ←バカ 「大体孤児院の子供なんてヒネてて、大人を信じなくて、扱いにくいんだよな」 …問題発言…(^^; このゲームはマップ移動で誰に会いに行くかを決めるタイプですから、序盤から ほとんど各ヒロイン個別のシナリオに入るわけですが、中でもリリィ関連の イベントはやたらギャグ要素が多かったような…。 「あんたら、実はデキてるんでしょ」「ちがいます!!」…いや、そこまで 力いっぱい否定しなくても(笑) # 俺よっぽど嫌われてるんだろうか?(笑) 中にタコの入ったパン…梅干しの入ったパン…(^^; 「十五個入れました」…ご丁寧にどーも(^^; # かわいい顔して…なんて凶悪なことを(笑) スクール水着姿のリリィに「けっこうイイ…」と言ったのは私だけではない ハズだっ(笑) # 「言い方がいやらしいです」…ごめんなさい(^^; 「何がバトラーだよ。俺は某超●磁ロボでも某格闘技探●団でもないっての」 …あーあ、みんな思っても口にしなかったのに…(笑) 通常の3倍の速度でベッドから飛び出す主人公。 # きっと赤かったに違いない(笑) サブキャラの中では、ぶっちぎりいい味だしているのは理事長ですね。 「君が仕事してくれるのに、私が仕事する必要はないじゃないですか」 …それは「手伝わせる」とは言いません。「やらせる」です(笑) # ちくしょう、いつか絶対に泣かしてやるっ(笑) FBIの科学捜査官と日本語で会話する理事長(笑) 「さて、ジーパン」「…なんですか? それ」…緊迫感ねーな、こいつら(^^; # 「スニーカー」とかもいるのかな(笑) そして侮れないのが萌之丞。 「大丈夫、ボク、人当たりがいいから」…コイツ、絶対腹黒い(^^; 世界最強の香辛料、アルティメット唐辛子…脳内で世界最大級の爆弾が炸裂 する辛み…(^^; 萌之丞、何故そんなモノを仕入れた(^^; 「俺も学校で萌と会うの楽しみにしてんだから」「え?」…いけっ、そのまま めくるめく官能の世界へっ。 ←そーいうゲームではありません(^^; # 顔を染めて照れる萌、萌え(笑) ##いや……お前は十分かわいいと思うぞ(笑) まあ、こんな感じのコミカルなイベントが結構多いです。 そして1章の終盤からややダークな展開になり(たまに緊張感のないヤツも いますが(^^;)、それが解決して1章終了。 そして2章では1章で仲良くなったヒロインとの個別シナリオに入るのですが… まあ、最初っからオンリープレイが強要されますから、単にMAP移動がなく なっただけという感じですけどね(^^; 2章の方は、ヒロインによって様々な展開が待っています。 雪シナリオはかなり意外な展開でした。まさかそんな設定を持ってくるとは…。 ただ、プレイヤーとしては、けっこー無理あるんですけど(^^; 感情移入できないと言うか…。 でも、普通ではわからない所まで踏み込めて良かったかも。 楓なんかは、最初は意地っ張りで強気だったのが、だんだん素直に従順に なっていくあたりはなかなか…いやいや(笑) # そーいうゲームではありません(^^; ほとんどのヒロインは切ない系のストーリーで、最後は後味の良い爽やかな 終わり方で、プレイしていてとても清々しかったです。 ラストはちょっとうるうるするシナリオもありましたし、楓シナリオでは途中 泣けたシーンもありましたしね(^^) # 1章のリリィイベントで主人公が泣くところなんかも、私も一緒になって # うるうるしてました(^^; ##「くそ、いい年した男が泣きべそかよ」…ほっといてください(^^; ただ、若干気になる点もありますね。 まずはイベントの整合性。弁当ひっくり返したのに次に会ったときは普通に フレンドリーだったり、そんな話してないのに「前に言ったことあったかな」 と言われたり(別のシナリオで聞いたけど(^^;)。 そして、シナリオライタさんが非常に沢山いるからでしょうか、シナリオ毎の 内容に結構差があって、テキスト量もかなり違うような印象を受けました。 楓シナリオはなんかすっごい気合い入っていて、かなり良かったです(^^) リリィシナリオのラストもかなり萌えました(^^) # 「ゆうべはおたのしみだったのですね」(笑) さらに、キャラクターの設定がどのシナリオでも同じなので(いや、当たり前 だけど(^^;)、1本シナリオをクリアしてしまうと先が読めてしまうんですよね。 特に1章の最後は…。 このあたりはもう少しひねりが欲しかったかも。また違った観点のイベントを 起こしてみたりとか…。 そして、一番勿体ないと思ったのは、楓シナリオの泣き所とか、リリィシナリオの 萌えどころとか、かなりツボを突いたいい展開だとは思うのですが、いかんせん イベント1つ1つが短く、折角泣けてきたり萌え転がったり出来たのにすぐにその イベントが終わってしまって泣ききれない・萌えきれないんですよね。 盛り上がったときはその後をもうちょっと引っ張って余韻を楽しませて欲しいです。 全体的に、ちょっとシナリオが短めで、物足りない感じもしますね。 ラスト付近はもう少し引っ張ってもいいと思うんですけど…。 エンディングの方はとてもしっとりとした歌付き。 ストーリーの流れを損なわない非常に良くできたエンディングだと思います。 ポートレート調の絵もなかなかいい感じですね。 このエンディング曲のタイトル「Never Ending White」ですが、これがこの ゲームのタイトル「new」の意味なんですね。 あるキャラのシナリオをクリアすれば、それがよくわかります。 そう考えると、非常に作品とマッチしたいいエンディングですね(^^) # 本当の意味でのテーマソングですね。 |
プレイ時間・難易度 |
ゲームは10月1日の木曜日から始まります。 ゲーム期間は1章が約1週間で、2章はイベントのある日だけをプレイしていく ような感じになります。 ワンプレイは2時間弱でしょうか。1章が1時間弱、2章も30分強〜1時間弱と いった感じ。シナリオによって差はありますが、ちょっと短いという印象ですね。 1章は既読スキップと関係ないキャラと会わないことで結構短縮できますし。 # 小麦やリリィはあっけなかったかも(^^; 難易度は低め。どこに行けば誰と会えるかはわかりますし、選択肢もあまり 捻ったものがなく、多少無茶な選択肢を選んでも最終的には同じ結果に なったりと、よっぽどでない限りクリアできるのでストーリーに集中することが 出来ます。 # でも、雪のラスト、あれはふつーわからないと思いますが…(^^; ##ああ、間違えて突然死だったさ(^^; ただ、ほとんどの選択肢はどの選択肢を選んでも最終的には同じ話になるので、 あまり選択肢の意味は感じませんけどね(^^; もう少し選択肢によって違うストーリーがあれば良かったんですが。 |
総評 |
お奨め度ですが、ちょっと切ないストーリーが好きな人にはお奨め。 途中、ちょっとダークで辛いシーンがあったりもしますけど、それほど描写も キツくなく、基本的には純愛萌え系の話ですね。 お奨め度の点数ですが、本当なら8を付けたいところではあるのですが、やや 全体的なボリューム不足と、シナリオ間の格差もあって、若干厳しめにしました。 ただ、短めではありますが、全体的に上手くまとまったストーリーで、笑いや 泣きや萌えも散りばめられたメリハリのある展開で、テンポも良く中だるみ無く プレイできると思いますので、小粒ながらもしっかりとした作品だと思います。 プレイ後の爽快感もポイント高いですね。 もう少し泣き所・萌え所を引っ張って余韻を楽しませてくれれば、かなりいい 作品になったと思えるだけにちょっと残念です。 それと、舞台がメイド学校である必要って、どこにあったのでしょう?(^^; なんか、ごくふつーの学園物という気がするのですが…。 特徴があるとすれば、孤児が多いってことぐらいですよね…。 もう少しメイド学校である必然性と、メイドであることを活かした展開が あった方がよりシナリオに深みが出て良かったかも。 ということで、メイドさんには過度な期待はしない方がいいでしょう。 あくまで切ない系の学園・純愛ストーリーで、メイドさんもいる、という 認識の方がいいかも知れません。 # まあ、メイドのお陰で属性持ちの人にとっては萌えがパワーアップ # していることは否めませんが(笑) 最後に。理事長、アンタ最高だよ(笑) # あの絵はインパクト強すぎです(^^; |