PINKPANZER 〜ピンクの象〜
ブランド名 LiAR SOFT ジャンル おんなのこ教育SLG
発売日 2002.06.07 定価 \8,800
パッケージ 紙製パッケージ(153x218x32mm) マニュアル A5ブックタイプ
DISC容量 DISK A・INSTALL DISK : 531.8MB+CD-DA=552.8MB、CD-DA1トラック
DISK B・GAME DISK : 1.4MB+CD-DA=534.5MB、CD-DA21トラック
原画 せんばた楼K.TEN シナリオ 高尾登山、天野佑一、星空めてお
睦月たたら
音声 一部あり、YUKI、歌織、西田こむぎ、長崎みなみ草柳順子、綾瀬まゆ、吉川華生
インタフェース メッセージ送りのみキーボード可 描画 Window・フルスクリーン両対応
セーブ箇所 100箇所 あり(1曲、挿入歌)
おまけ CG鑑賞モード、シーン再生モード、音楽鑑賞モード、戦車コレクション
対象属性 ギャグ、赤髪、ボブカット、オーバーニーソックス、セーラー服、アンドロイド、
ロボット、裸エプロン、紫髪、ツインテール、リボン、青髪、黒髪、ショートカット、
眼鏡っ娘、ロリ、スパッツ、ストレートロング、ボクっ娘、帽子、触手、ブルマ、
お下げ、レズ、ボンテージ
1プレイ時間 5〜6時間 お奨め度 5

レビュー
概要
ぐうたら軍人である主人公は、ある日最新鋭戦車のテスト部隊の隊長に
抜擢される。しかし部下はみんな女性で、しかも素人同然。
ただし、部下は隊長の命令には絶対服従するという書類にサインしている。
主人公は、部下を鍛えつつ任務を遂行するのか、それとも教育という名目で
欲望のままに行動するのか……という育成シミュレーションゲーム。

ちなみに、パッケージになにやら細かい字でいろいろと書いてありますので、
そちらを見ていただけるとだいたいどんなゲームかは掴めるかと。
# ああ、暇さ。ほっとけ(笑)
システム
インタフェースはメッセージ送りのみキーボード可。
未読/既読判別スキップ、強制スキップ、バックログ搭載。
メッセージをスキップするだけでなく、何もイベントが起こらない日は
まとめて飛ばすことが可能になっています。
……ただし、メッセージスキップやバックログを使おうとすると、たまに
落ちます(^^; 特にイベントスキップはかなりの確率で落ちます……。
あと、直前の選択肢まで戻る機能も搭載されています。直前の選択肢が
育成メニュー決定だった場合はそこまで戻りますが……その時、画面が
真っ暗なままのことがよくあります(^^;

描画はWindow・フルスクリーン両対応。動作の方は比較的軽快。
CPU利用率も低くていいですね。
ただ……フルスクリーンにするとたまーに落ちるんですが(^^;

セーブ箇所は100箇所。セーブ/ロードは随時可能です。
数はまあこれで足りないということはないでしょう。
ただ、メニュー画面でセーブすると、復帰しても画面が真っ暗だったり
するんですけど……(^^;
まあ、もう一度メニューを開いて閉じれば復帰するんですけどね。


システム的にはパラメータ育成型のシミュレーション。
1週間毎にその週の行動を決定するタイプです。

選択できるメニューは大きく分けて2種類。全体訓練と個別訓練です。
全体訓練では全員が同じ訓練を行います。このメニューは能力値の上昇は
小さめですが、チームの連携が上がります。

個人訓練は誰か1人を指名して特定の能力値を上げる訓練を行います。
どの能力値が延びやすいかはキャラによって異なっており、効率良く訓練を
行うことが必要になります。

ちなみに個人訓練の中に「教育」というメニューがありますが、これは
平たく言うと「調教」だと思います(笑)
# いや、そんなにハードじゃないけど。

しかし……衛生のパラメータとかって、どこに影響しているのだろーか……。
ほったらかしにしててもクリア出来ちゃうんですけど……。

そして、ゲーム中で敵と戦うシーンがあるのですが、そこではカードバトルの
形式になります。具体的には「強襲」「専守」「計略」の3つのカードで相手と
戦います。強襲は専守に強く、専守は計略に強く、計略は強襲に強いという
ジャンケンのような仕組みになっています。相手のカードは最初は見えている
状態から、裏返してゆっくりシャッフルされますので、どのカードがどこに
移動したのかをしっかり覚えておけば、あとはそれに対応したカードを出して
行けば問題ありません。この時のそれぞれのカードの攻撃力は小隊の攻撃力と
同一ですので、これが高ければ高いほど敵に大きなダメージを与えられます。
あと、「突撃」というカードがあって、これはどのカードにも強いのですが、
これを使うと戦力維持が低下して全体的な攻撃力が下がってしまうので、なる
べく使わない方がいいでしょう。
キャラクター・CG・音声・音楽
キャラクターは以下の通り。

モバイル・コンバット・オフィサータイプフィフティ・ナンバースリー、
通称モコ。本を読んで勉強するコンピュータ。……効率悪ぅ……。
さらに、複数の動作を同時に行おうとすると頭がごっちゃになるらしい(笑)
……マルチタスクじゃないのか……(^^; ちなみに身長約30cm。

砂海沙希。戦車兵。搭乗経験17秒。てゆーか、17秒を正確にカウントしていて、
資料として掲載するのが凄いと思ふ(^^; 真面目で、格好いい生きき方に憧れる。

神凪瑠美子。影が薄いからという理由だけで斥候に回された薄幸の少女。
引っ込み思案で何かあるとすぐに謝るが、計算能力・処理能力は高い。
軍人には向いてない(笑)

大停蘭子。体育会系整備兵。抜群の体力と運動能力を誇る。でも整備兵(笑)
性格は明るく大雑把。変なあだ名を付けるのが趣味。

百武比奈。前線でバンバン戦いたがる衛生兵。体格に釣り合わない巨大な
マシンガンをぶっ放す。なにげに兵器オタク。

他にもサブキャラがいっぱいいますが、数が多いので割愛。


絵の方はまるっこい可愛らしい絵柄ですね。若干クセはありますが、まあ
それほど気になることもないかな、と。サブキャラが若干気になるかな?

キャラクターはみんな個性的……というか、個性強すぎ(笑)
はっきり言って、マトモなキャラ、いません(^^;
とりあえずモコ萌え。ちっこいけど(笑)


音声はメインキャラに関してはキャラとも合っていていいと思うのですが、
サブキャラはかなり兼ね役が多く、あちこちから同じ声が聞こえてくるのが
ちょっとアレ。まあ、そもそもこのゲームはフルボイスではなく一部の
イベントのさらに一部のみボイスありなので、そーんなに言うほど気には
ならないと思いますけど。

演技の方は問題なし。音声のあるシーンが少ないので、判断しづらいと
いうのもあるのですが(^^;
しかも、セリフは出ているメッセージと全然違うこと喋ってたりしますし。
あ、これは不具合とかじゃなく演出ですけど。

1点気になったのは、キャラクターによって録音レベルが違う……というか、
瑠美子はぼそぼそしゃべる所を演出するためにかなり小さな声になって
いるので、それを聞き取ろうと音量を上げると他のキャラの声が絶叫に
なるという罠が待っています(笑)
もうちょっと聞き取りやすい小声(笑)を工夫して欲しかったかも。
ついでに言うと、ぼそぼそ喋るところを小さい文字で表示することで表現
しているところもあるのですが、これも激しく読みづらいので勘弁。


音楽の方は、コミカルな曲や勇壮な曲など様々で、雰囲気もよく出ていて
良いのではないでしょうか。


ゲームを起動するとオープニングアニメーションが流れます。
このアニメーション、ヒロインが自己紹介的に喋るという一風変わった作りに
なっていますね。絵の方はゲーム中の絵を使用した静止画で特に目新しさは
ありませんけど。まあ、キャラクター紹介としては最適かも。
シナリオ・プレイ感
ゲームの方は、突然最新鋭戦車の実験隊にまわされ、あまつさえへっぽこな
部下をつけられた主人公が、任務の内容に疑問を抱きつつ、でもいろいろと
楽しみながら任務をこなしていく……という話。

話は基本的にコミカル……てゆーかギャグで進みます。
パロディ要素も多く、知っていればにやっと出来るネタも多数含まれています。
つーか、戦車にアンビリカルケーブルって何だよ(^^;
# 超時空球場コーシエンドーム(笑)
##心まで鋼鉄で武装した沙希(笑)

「今、万感の想いを込めて戦車がゆく」……なんか、バックに挿入歌まで
流れてるんですけど(^^; やりすぎです。気合い入りすぎです(笑)
# そして処女はオトナになる(爆笑)

キャラクター同士の掛け合いも非常に楽しく、テンポもいいのでサクサク
進められますね。まあ、ストーリー性は薄めですけど、個々のイベントを
楽しむ、という感じですね。

ただ……最後はなんかうやむやのうちに終わったような……。
もう少しすっきりまとめて終わっても良かったのでは。
# いや、エピローグはなかなかいい感じなんですが、エンディング前が……。
プレイ時間・難易度
ゲーム期間は1年。

ワンプレイは5〜6時間でしょうか。
イベントが何も起こらない週も多いので、そういう週をスキップしてしま
えば3〜4時間で終わると思いますし、プロローグ(4月)を飛ばせば2〜3時間
で終わると思います。

難易度は、普通にエンディングに辿り着くだけであれば比較的簡単だと思い
ます。最初は狙ったヒロインの好感度を上げるにはどうしたらいいのか悩む
かも知れませんが、慣れればなんとかなるでしょう。
ただ、1回目のプレイは何をすればいいのか全然わからず、ちゃんとした
エンディングを見るのは難しいでしょうけど。コツを掴めば簡単です。

しかし、トゥルーエンド(ハーレムエンド)を見るのはやや難しいでしょう。
そして、CGモードをコンプリートするのはかなり難しいと思います。
てゆーか、無理です。だって、見たはずのCGが追加されてないからなっ(笑)
……勘弁してください(^^;
総評
お奨め度ですが、明るく楽しくおバカなゲームが好きな人にはお奨め。
ただ、ギャグなんかは結構ディープなネタも入っているので若干人を選ぶ
かもしれませんね。まあ、わからなくても「そういうもんだ」と思って
プレイしても問題ないと思いますけど。

ただ、ゲーム期間が1年あるわけですが、イベントが非常に少ないという
印象があります。1ヶ月まるまるほとんとイベントが起こらないまま過ぎて
いったりすることもあって、何度もプレイしているとかなり作業に感じる
ことがありました。2回目のプレイぐらいまでは楽しいんですけど、3回目
以降となるともは完全に作業ですね(^^;
もう少しイベントのバリエーションを増やして、繰り返しプレイするとき
にも楽しめるようにして欲しいかな。まあ、トータルで見るとイベントの
数は決して少なくはないんですけどね。1回のプレイで見るとちょっと密度
が薄くなってしまったかな、と。

そして、システム的に大きな問題が。
まず、Windowモードからフルスクリーン表示に切り替えるとたまに落ちる、
バックログでメッセージを遡った状態から復帰するとたまに落ちる、既読
スキップを使うとたまに落ちる、育成メニュー画面でセーブ・ロードを
すると画面が真っ黒になる、直前の選択肢に戻るとき戻り先が育成メニュー
画面だと画面が真っ黒になる、など、かなり不安定です。
特に、メッセージスキップ関連の問題は、かなりの繰り返しプレイが必要
となるこのゲームに於いてはかなりのマイナスかと。

とりあえず、画面モードを切り替えるとき、バックログを使うとき、
メッセージスキップを使うときはとりあえずセーブしとけ、と(笑)
ただし、メニュー画面でセーブすると画面真っ黒だけどなっ(笑)

ちなみに私は軽く10回は強制終了を喰らってます。うち1回はOSまるごと
叩き落とされました(^^;
もう少しシステム回りを洗練して、安心してプレイできるようにして欲しい
ところです。セーブしないで進めている時に落ちたら泣きますよ?


決してつまらない訳ではないんですけど、今ひとつ物足りなさを感じたのと
不安定すぎるシステムを考慮して、お奨め度は若干低めになっています。
そのあたりを気にしない人なら+1はしていいと思いますけど、果たして不安定
なシステムが気にならないという人はいるのだろーか(笑)


最後に。とってもいやらしい言葉、「実のいもうと」(笑)
# い、いやらしいのか? それは(^^;



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