罵倒 リアルサモナー
ブランド名 Sign ジャンル 責められ罵倒ADV
発売日 2003.11.28 定価 \8,800
パッケージ 紙製パッケージ(155x225x50mm) マニュアル A5ブックタイプ
DISC容量 1.99GB(DVD-ROM)
原画 弾丸AI シナリオ ピパライダー、猫にた、
ひらいでらく、シロたん
音声 女性キャラフルボイス、天天、朝咲そよ、春野萌、涼森ちさと、伊香まのん、比未子、
紬叶慧、森山葵、森川明大、真紀、くるみ
インタフェース ほぼフルキーボードサポート 描画 Window・フルスクリーン両対応
セーブ箇所 20箇所 歌 あり(1曲、OP&ED)
おまけ CG鑑賞、BGM鑑賞、Hシーン鑑賞、物の怪
対象属性 罵倒、SM、紫髪、未亡人、女王様、ボンテージ、バニーガール、ストレートロング、
セーラー服、体操服、ブルマ、ツインテール、スクール水着、女教師、緑髪、
チャイナドレス、お団子頭、眼鏡っ娘、青髪、ボブカット、婦警、黒髪、ボクっ娘、
着物、和服、巫女さん、巫女装束
1プレイ時間 3〜5時間 お奨め度 4
レビュー
概要
主人公は、エロゲー会社に入ってゲームを作るという夢を持った大学生。
そんな主人公は、快楽が頂点に達すると、"物の怪"を呼び出してしまうという
能力を持っていた。物の怪は、現れると願いを1つだけ叶えてくれる。しかし、
この能力のおかげで女性に酷い目に遭わされてきた主人公は、出来るだけ
物の怪を呼び出さないようにしていた。ある日、幼なじみであり、以前酷い目に
遭わされた女性が現れ、主人公の運命は動き出す。主人公の運命は。
主人公は物の怪に何を願うのか……という、責められ罵倒ADV。
キャラクター・CG・音声・音楽
キャラクターは以下の通り。

篠山井子(ささやましょうこ)。(CV:朝咲そよ)
主人公がバイトしている花屋の店長。いつも機嫌が悪く、ことあるごとに
主人公に当たり散らす。未亡人。

三島菜(みしまさい)。(CV:天天)
主人公のバイト仲間。明るく優しい女の子。

関本雅(せきもとみやび)。(CV:涼森ちさと)
主人公が田舎にいた頃の恋人。主人公の能力を知っており、散々利用した。

宮崎桜(みやざきさくら)。(CV:紬叶慧)
アパートで主人公の隣の部屋に住んでいる女教師。
暇があると主人公の部屋に押しかけてきて自分勝手なことを言ってくる。
毎晩のように自室で淫らな行為に及んでいる。

澁澤操(しぶさわみさお)。(CV:伊香まのん)
主人公が入社を希望しているエロゲー会社の社長。面接と称して、淫らな
行為を強要してくる。

水戸静佳(みとしずか)。(CV:春野萌)
配達をしていた主人公の車に駐車禁止切符を切ろうとしていた婦警さん。
出世欲が強く、また、未経験であることにコンプレックスを持っている。

曽川政美(そがわまさみ)。(CV:比未子)
ホストをやっている中性的な人物。主人公にまとわりつく。

伊早美雪(いはやみゆき)。(CV:森山葵)
主人公の義母。突然主人公のアパートを訪れてくる。様々な手段で主人公を
誘惑する。

絵の方は、可愛らしさの中にも色っぽさのある絵柄。
CGの処理は綺麗なのですが、やや塗りが単調に感じることもありました。
立ち絵はポーズ変化・表情変化ともあり。目パチ・口パクも用意されています。
ですので、会話シーンはなかなか臨場感があって良い感じです。
ただ、イベントCGと比べて今ひとつ繊細さに欠けるような気もします。イベント
CGと、雰囲気がぜーんぜん違うんですよね(^^;
それと、たまに顔がアップになることがあるのですが、単純に拡大しただけ、と
いう感じで、ちょっと粗く見えてしまうのが勿体ないですね。

キャラクターは一癖も二癖もあるキャラ揃い。突飛な設定のキャラも結構いて、
かなり出鱈目です(笑)
順当に菜萌え。というか、他のキャラクターはクセがキツすぎて、感情移入は
し辛いですね(^^;

音声はキャラクターのイメージとだいたい合っていて、演技の方もそれほど
問題はありません。静佳はちょっとキャラクターが定まっていない感じを受け
ましたけど。
ただ、全体的に音声が籠もったような感じで、ストレートに響いてこないのは
残念ですね。一部のキャラはかなり酷く、聞き取りづらいこともありました。

音楽は様々な曲が用意されていますが、綺麗な旋律の爽やかな曲が多め
です。……すっごい意外ですけど(笑)
コミカルな曲やしっとりした曲なんかもあって、結構楽しめます。

ゲームを起動するとオープニングアニメーションが流れます。
歌はラップになっていて、独特の雰囲気を持っている……のですが、歌詞が
あまりにもバカすぎ(^^; 自慰行為に対する愛がこもってますね。……頭痛い(^^;
歌自体もかなり微妙なのですが、上手いとか下手とか関係なく、勢いだけで
押し切るような感じです。
絵の方は……歌の圧倒的な破壊力の前に、全然印象に残ってません(^^;
歌詞が全て文字で表示されるので、そっちばっかり見てました……。
# アメンボやオケラはオナニーしないと思う(^^;

エンディングも歌ありですが、曲はオープニングと同じものです。
ちなみに、どうもスキップが出来ないようで、エンディングを見るたびに必ず
聴かされます。……洗脳されそうです(^^;
# Ctrlキーで若干早送りすることは出来ますが。
システム
インタフェースはほぼフルキーボードサポート。
基本的な操作は全てキーボードでできるのですが、なんだかキーの反応が
悪かったり、いきなり動かなくなったりと、やたら不安定です。
既読スキップ、強制スキップ、バックログ、オートモード搭載。
バックログはマウスのホイール機能で操作可能ですが、バックログモードに入る
のはホイールでは出来ないようです。バックログ中の音声の再生も可能です。
メッセージ送りもホイールで可能になっています。
ちなみに、既読メッセージは「未」のボタンが点灯してわかるようになっているの
ですが……これ、ふつー逆じゃないですか?(^^;

描画はWindow・フルスクリーン両対応。動作は比較的軽快。
ただし、インタフェースの不安定さから、やや引っかかりを覚えることも。

セーブ箇所は20箇所。セーブ/ロードは随時可能です。
セーブデータはセーブ日時の他、何日目かとシーンタイトルが保存されます。
数としては、エンディングが結構あり、シナリオも細かく分岐するため、ちょっと
これでは足りないなー、という感じですね。

システムはオーソドックスな選択肢決定型のアドベンチャー。
ただ、1つの選択肢の結果が最後まで効力を持ったりしますので、シナリオの
幅はかなり広くなっています。
たとえば、一度「経験がない」と言うと、最後までずっと主人公は経験がない
ことになり、イベントも主人公に経験がないことが前提のものになります。
「経験がある」と言うと、同じイベントでも主人公は経験があることが前提の
内容になり、全く別のシーンが見られるようになります。
# そして、これがエンディングを左右したりもします。
シナリオ・プレイ感
ゲームの方は、主人公がエロゲー会社の面接を受ける所から始まります。
不思議な能力を持った主人公が、いろんな女性から誘惑され、罵倒されつつ、
エロゲー会社に入るため日々努力する……という感じです。
# 年間100タイトル以上もの作品を手掛けているゲーム会社。……3日に1本は
# 売ってるってことか?(^^;

ストーリーは全体的にコミカルな雰囲気で進みます。いろんな女性に理由も
わからず追いかけ回されたり、意味もなく罵倒されたりしつつ、煩悩を満たし
つつ日々を過ごします。
# 関西人は極限状態に追い詰められると咄嗟に笑いを求めてしまうらしい(^^;

まず気になったのは整合性。一度も聞いたことのない話を、さも知っている
かのように言ったり、何度も同じ事を繰り返し言ったり、全く整合性が取れて
いません。特異な設定を持つキャラクターが結構いるのですが、それがさも
当たり前のように会話が進んだりするので、かなり戸惑いました。
1つ選択肢が変わるだけで、その後の展開にずっと影響するような作りと
なっている為か、各所でボロが出ている感じです。もう少しきっちり整合性を
取るか、もっとシンプルな作りにしても良かったのではないでしょうか。
繋がりが怪しいだけでなく、難易度まで跳ね上がっているように思えます。

そして、ラストは後味が悪いエンディング(BAD END)が多く、それが何の
脈絡もなく出てきたりするので、プレイ後もあまりいい気分ではありません。
かと思えば、BAD ENDの後に、いきなりハーレムイベントが出てきたりと、
もう意味がわかりません(^^;

H度はやや高め。基本的にいろんな女性から誘惑される話ですので、数も多く、
描写もそこそこ濃いのですが、いかんせん普通のHシーンというのが殆どなく、
一方的に攻められたり、異常なシチュエーションだったりと、感情移入はし辛く、
やや物足りなさを感じました。
特に、女性が完全に独りよがりで、主人公をほったらかして進行するシーンが
多いため、プレイヤーも置いてけぼりを食らった気分になります。

テキストは一部文体の統一が取れていないところも見受けられましたが、
それほどクセもなく、誤字や反禁則もあまり目立ちませんでした。
プレイ時間・難易度
ゲーム期間は約10日。条件を満たせば10日以内に終わったり、エピローグで
10日目以降が描かれたりもしますけど。

ワンプレイは3〜5時間。どれだけイベントを見るかで結構変わってきます。
必要なイベント以外は極力見ないようにして3時間弱、出来る限りのイベントを
見るように進めて5時間弱といったところでしょうか。

難易度はやや高め。基本的に狙ったキャラ寄りの選択をして、それ以外の
キャラは避けるようにすればいいのですが、選択肢1つでハッピーエンドの
ルートに乗れなくなったり、クイズのような選択肢が複数続いたりしますので、
なかなか狙ったエンディングを見るのは難しいと思います。
というか、今、もう一度「菜HAPPY ENDを見ろ」と言われて。見る自信が私には
ありません(^^; そのぐらい、いろんな条件が絡んでややこしいです。
総評
お奨め度ですが、女性に罵倒されたい人にお奨め。
主人公はいろんな女性に誘惑され、追いかけ回される訳ですが、何故か
罵倒してくるキャラが多いです。しかも、何の根拠も理由もなく、無意味に
ひたすら罵倒されるので、理不尽さを禁じえません。よっぽど罵倒される
のが好きでないと、納得できかねることでしょう。
ただ、逆に罵倒されることを極めた人(笑)にとっては、やや言葉にキツさが
足りないと感じるかも知れません。それと、罵倒のパターンがそれほど多く
なく、どれも似たようなシチュエーションなので、そういった面でも物足り
なさを感じるかも知れませんね。
それと、主人公が女性を罵倒するシーンは、なんだかただの逆ギレのように
見えることが多く、感情移入は出来ませんでした。

そしてシナリオの方ですが、整合性が取れていないことも手伝って、とても
電波で意味不明なシナリオに仕上がっています。理不尽に罵倒されることも
そうですが、「そういうものだ」と思って受け入れないとやってられません。
そもそも、主人公が物の怪を呼び出せて、その物の怪は何でも願いを1つ
叶えてくれるという設定からして、強引で突拍子もないですから、あまり深く
考えない方がいいでしょう。

オープニングのインパクトは強烈でしたが、内容はそれほどでもなく、やや
中途半端さを感じる作品でした。やるならもっと徹底的に、どうせだったら
全キャラからひたすら罵倒され続けるぐらいやっても良かったのではない
でしょうか。……ちょっと想像してみたら、かなり嫌なゲームになりそうで、
あまりプレイしたくはないですけど(笑)

最後に。本当に作っているらしいです。本当に……(笑)
# はっきり言って、このゲームの中に出てきた企画の方が、本編よりもプレイ
# してみたいと思ったり(^^;
##「巫女まっしぐら」とか「7人の妹」とか。すげぇ馬鹿馬鹿しくて好き(笑)


ぶっちゃけ、「姉、ちゃんとしようよっ!」の要芽や、「家族計画」の青葉の方が、
罵倒レベルははるかに高いです。
……もしかして、北都南さんだったらいいのか?(^^;


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