カラフルキッス 〜12コの胸キュン!〜
ブランド名 戯画 ジャンル 胸キュン! 妹恋愛ADV
発売日 2003.03.14 定価 \8,800
パッケージ 紙製パッケージ(190x270x40mm) マニュアル B5ブックタイプ
DISC容量 ゲームディスク : 663.4MB、CD-DAなし、SafeDisc
ドッキドキ主題歌MAXI+もっえもえドラマCD :
　CD-DA+109.5MB=473.5MB、CD-DA6トラック、CD-ROM XA
原画 止田卓史、犬彦、さぎさわあんず シナリオ 鳴雪梓待
音声 あり、富永理恵、紗久耶、みる、紫苑みやび、草柳順子、羽音摩美、神無月ほのか、
十市みこと、春日アン、大波こなみ、カンザキカナリ、吉川華生、
ぷち＊とまと、中村悠一、にしやん、YUKAさん、友田太基
インタフェース メッセージ送りのみキーボード可 描画 Window・フルスクリーン両対応
セーブ箇所 56箇所 歌 あり(1曲、OP)
おまけ CGモード、回想モード、サウンドモード
対象属性 純愛、ラブコメ、妹、お兄ちゃん、萌え、学園物、黒髪、ストレートロング、赤髪、ボブカット、
ヘアバンド、ウェディングドレス、青髪、眼鏡っ娘、金髪、茶髪、ピンク髪、ツインテール、
リボン、猫耳、エプロンドレス、ショートカット、病弱、体操着、ブルマ
1プレイ時間 3〜4時間 お奨め度 6
レビュー
概要
教育実習のため、母校へとやってきた主人公。自宅からは遠いため、学生時代
下宿していた夕映荘にお世話になることに。そこには学生時代に兄妹同然に
過ごしてきた女の子達が暮らしており、主人公を昔のようにお兄ちゃんと慕って
くれる。教育実習期間である2ヶ月の間、体育祭、文化祭、修学旅行などの
イベントを通じて、彼女たちとの関係はどうなっていくのか……という、
胸キュン! 妹恋愛ADV。
キャラクター・CG・音声・音楽
キャラクターは以下の通り。

春日野倭(はるひのしずか)。(CV:紗久耶)
夕映荘の管理人さん。優しく淑やかで気の利く世話好きな女の子。
主人公のことを「兄さま」と呼ぶ。

山辺咲(やまのべさき)。(CV:富永理恵)
夕映荘のお隣さんで、倭の幼なじみ。おっちょこちょいだが真面目で一途な子。
主人公のことを「兄ちゃん」と呼ぶ。

柄沢美月(からさわみつき)。(CV:草柳順子)
夕映荘の住人。頭の回転が速く物事を仕切るのが得意。口は悪い。
主人公のことを「お兄サン」と呼ぶ。

久保綾乃(くぼあやの)。(CV:神無月ほのか)
夕映荘の住人。さっぱりとした性格でスポーツ万能。
主人公のことを「おにい」と呼ぶ。

岸和田楓花(きしわだふうか)。(CV:羽音摩美)
夕映荘の住人。のほほんボケボケとした天然娘。大食い。
主人公のことを「あに」と呼ぶ。

葉野若葉(はのわかば)。(CV:カンザキカナリ)
夕映荘の住人。気が強く生意気だが主人公ラブラブ一直線。妄想突撃娘。
主人公のことを「兄さん」と呼ぶ。

御崎由香里(みさきゆかり)。(CV:紫苑みやび)
夕映荘の住人。甘えん坊で恐がりのお子様。
主人公のことを「にぃにぃ」と呼ぶ。

乙橘かんな(おとたちばなかんな)。(CV:十市みこと)
夕映荘の近所に住む。人見知りが激しく人を避ける。無口。
主人公のことを呼んでくれない(笑)

大西小春(おおにしこはる)。(CV:春日アン)
夕映荘の住人。双子の姉で、控えめで引っ込み思案。
主人公のことを「あんちゃん」と呼ぶ。

大西小夏(おおにしこなつ)。(CV:大波こなみ)
夕映荘の住人。双子の妹で、騒がしい。めちゃめちゃ胡散臭い関西弁を話す。
主人公のことを「アニキ」と呼ぶ。

三島輝(みしまあきら)。(CV:みる)
病気のため病院に入院している。
主人公のことを「お兄ちゃん」と呼ぶ。

土堂乙女(つちどうおとめ)。(CV:吉川華生)
夕映荘の近所に住む。抑揚のない口調で淡々と話す。
主人公のことを「にいや」と呼ぶ。


絵の方は原画家が複数ということでややばらつきはありますが、概ね可愛らしい
絵柄ですね。由香里の笑った顔なんかが若干崩れていてちょっと残念でしたけど、
まあ許容範囲でしょう。
立ち絵は表情のパターン自体はそれほど多くないと思うのですが、変化が大きく
シーンにあった表情が使われているため感情移入度は高いかと思います。
CGの処理も綺麗で問題なし。

キャラクターはヒロインが12人もいるということで、個性を出すためかかなり
極端で強引な外見や性格付けがなされています。
そのため個性は非常にはっきりしていてわかりやすいですね。
咲萌え。一途で一生懸命で可愛いです〜。輝や乙女もけっこー好きですが。
……由香里萌えとでも言うと思いましたか? いや、好きですけどね(笑)

音声の方は概ねキャラクターと合っていていいと思うのですが、一部若干
違和感を覚えたキャラもいました。
一番気になったのは乙女のアイキャッチ音声。なんかやさぐれてる(^^;
そんなに語尾下げんでも……。
# 小夏の関西弁は嘘くさいを通り越して清々しいです(笑)

音楽は明るくポップな感じからほのぼのとした感じの曲が多め。コミカルな
曲も多く、明るく楽しい雰囲気を盛り上げてくれます。

ゲームを起動するとオープニングアニメーションが流れます。
……なんというか、圧倒されますね(^^;
歌の方はポップで非常にノリが良く、なんというか、勢いで押し切るような
気持ちのいい歌です。結構あったま悪そうな歌なんですけどね(笑)
ツボにハマるとクセになる、非常にキケンな歌です(^^;
絵の方も歌に負けず劣らずポップな感じで、双六になぞらえてキャラクター
紹介をしていくというのはなかなか面白いです。
このオープニングだけでもかなり見応えがありますね。
システム
SafeDiscです。誤爆しました。←もう諦めたらしい(^^;

インタフェースはメッセージ送りのみキーボード可。
既読スキップ・強制スキップ・過去ログ・オートモード搭載。
過去ログやメッセージ送りはマウスのホイール機能にも対応しており、
右クリックやホイールクリックの時の動作を自由に設定することも出来ます。

描画はWindow・フルスクリーン両対応。動作の方はやや重め。

セーブ箇所は56箇所。セーブ/ロードは随時可能です。
セーブデータはセーブ日時の他、そのシーンの画像とメッセージの一部が
格納されています。
数としてはこれだけあればまず足りるかと思います。キャラクターは多いの
ですが、選択肢の数はそれほど多くないですし、分岐点は比較的わかり
易いですから。

システムはオーソドックスな選択肢決定型のアドベンチャー。
まず最初にルートが大きく3つに分岐し、その後選択肢によってシナリオが
分岐して個別のシナリオに入るタイプです。
シナリオ・プレイ感
ゲームは主人公が教育実習のために昔暮らしていた夕映荘にやってくる所
から始まります。昔一緒に暮らして妹のように可愛がっていた娘たちと再会し、
仲良く毎日を過ごしていきます。

序盤はキャラクター紹介的な展開で、キャラクターが出そろったところで
体育祭と文化祭と修学旅行のどれが好きかと聞かれます。
この時に選択したイベントがそのままルートになります。
そして選ばれなかったイベントはさらっと流されます。
……めちゃめちゃ男らしい仕様ですね(^^;

そして選んだイベントのルートに進むわけですが、各ルートはそれぞれ4人の
キャラが攻略対象となっていて、そのキャラクター達を中心に話が進みます。
と言ってもそれ以外のキャラクターもしっかりストーリーに絡んできますので、
会話などは非常に楽しいものになっています。
まあ、夕映荘の住人でないキャラ達はやや出番少な目なのは仕方ないですが。
# その割には咲はしょっちゅう出てきますね(笑)

女の子達は基本的に最初から主人公ラブラブで、イベントの中でその気持ちを
確かめて、主人公がその気持ちに気付いていく……という流れになっています。
特にこれといった山もなく、殆どドロドロした展開もなく、明るく楽しくコミカルに
進んでいきますので、安心してプレイできるかと思います。
一部やや重い設定を持ったキャラクターもいるにはいるのですが、それほど
シリアスにならずにさらっと解決してしまうのでそういうのが苦手な人も安心。
……今ひとつ盛り上がりに欠ける、とも言えるのですが(^^;

エンディングも明るく楽しくハッピーな感じなのですが、他のキャラはほとんど
なかったことにされているのはちょっと拍子抜け。
結構愉快なことになってそうなんですけどね。
# 出頭要請の来るエンディングもありますが(笑)

Hシーンはやや薄め。各キャラクターとも前座と本番の2回用意されているの
ですが、シーン自体はそれほど長くなく、描写もややあっさり風味。
ただ、女の子はなかなか可愛らしく描かれていますので、ラブコメ萌え系の
作品としては充分合格点ではないでしょうか。
元々キャラクターの数が多いのでトータルすればシーン数は結構ありますし。

テキストはやや誤字が目につくものの、文章自体には特に問題なし。
ただ、メッセージウインドウの透明度が高く、後ろの画像がかなり透けている
ために、ちょっと文字が見辛いですね。文字色はキャラクターごとに設定できる
のですが背景色は設定できないため、どの文字色を設定してもやっぱり見辛い
という感じでした。このあたりはもう少し気を遣って欲しかったですね。
せめてもう少しメッセージ枠の透明度を落として欲しかったです。
プレイ時間・難易度
ゲーム期間は主人公の教育実習期間である2ヶ月……と思いきや、もうちょっと
あったりします。シナリオによって若干差がありますね。

ワンプレイは3〜4時間。テンポが良くサクサク進むので結構短く感じました。
プレイしやすい感じです。

難易度は低め。最初の選択肢によってルートが大きく3つにわかれ、その後の
選択肢で各キャラクターのエンディングに分岐するという感じですね。
ルートは体育祭・文化祭・修学旅行の3つがあり、各ルートで4人ずつ攻略が
可能になっています。誰がどのルートなのかはやや解り辛いので、狙った娘を
攻略するのは難しいかも知れませんが、エンディングを見るだけなら特に悩む
こともなく進められると思います。どこでシナリオが分岐するのかも分かり易い
ので、ほとんどつまることもないでしょう。
総評
お奨め度ですが、ドタバタラブコメ好きな人にお奨め。
もちろん妹属性の人にもお奨めなわけですが、ただ思ったより妹妹していない
というか、主人公とヒロイン達の関係があーんまり兄妹という感じではない
ように感じました。あくまで妹のように可愛がっているだけで、異性として
しっかり意識してますからねぇ。まあ、設定上明らかに他人なわけですから、
仕方ないとは思いますけどね。純粋に兄妹っぽいのは由香里ぐらいかも。
……これはむしろ親子っぽいですが(^^;

ヒロインの数が12人と多いため、各キャラクター毎に見ると絵が少なかったり
シナリオが短いんじゃないかと懸念していたのですが、絵の方は各キャラ10枚
以上用意されていますし、シナリオも大きく3つのルートが用意されていて、
そこから各キャラのシナリオに分岐し、内容はバリエーション豊かで上手く
キャラクターの個性が引き出されていて、心配は杞憂でした。
個別シナリオに入ってからはやや短く駆け足で唐突な展開もありますけど、
様々な展開が楽しめますしHシーンも2回入っていたりしますので、そこそこ
満足できるかと思います。

難点を言えば各シナリオともやや盛り上がりに欠けるというか、メリハリが
ないのですが、ほのぼのラブコメ萌え系の作品ですから甘ったるい雰囲気が
醸し出されていればOKかな、と。その点では充分合格点だと思います。
もう少し個別シナリオに入ってからを丁寧に描いてくれればもっと良かった
と思うんですけどね。ちょっと駆け足すぎかなー。

まあ、キャラクターが多いながらも各キャラクターの個性はきっちり出て
いますし、どのシナリオでもほぼ全員が話に絡んできて、それでいて破綻
せず上手くまとまっている、なかなかいい作品だったと思います。

最後に。「アカン、そら犯罪や」……大丈夫! 18歳以上だから!(笑)
# 主人公が大学の教育実習で来ている学園の女の子という時点でかなり
# アレな気もしますけど……(^^;


まあ、ぶっちゃけあからさまに18禁版シスタープリンセスなわけですが(笑)


ロビーに戻る 　レビュートップに戻る