ふぉ〜りんLOVE
ブランド名 林組 ジャンル ドタバタアドベンチャー
発売日 2003.07.25 定価 \8,800
パッケージ 紙製パッケージ(151x215x32mm) マニュアル B6ブックタイプ
DISC容量 DISC1 : 643.7MB、CD-DAなし、ProRING
DISC2 : 284.8MB、CD-DAなし
主題歌マキシシングル : CD-DA=80.7MB、CD-DA3トラック
原画 大泉だいさく シナリオ 林保成
音声 主人公以外フルボイス、
鮎川ひなた、涼森ちさと紬叶慧理多、比未子、伴風太、森川明大
インタフェース ややキーボードサポート 描画 Window・フルスクリーン両対応、
800x600
セーブ箇所 60箇所+クイックセーブ1箇所 あり(1曲、OP)
おまけ CG mode、Music mode、Scenario mode
対象属性 純愛、ピンク髪、ツインテール、お兄ちゃん、ウエディングドレス、ストレートロング、
ボクっ娘、ショートカット、オーバーニーソックス、黒髪、和服、着物
1プレイ時間 3〜4時間 お奨め度 6

レビュー
概要
大学受験に失敗して浪人街道まっしぐらの主人公。しかし、勉強に身が入らず、
遊びほうけていたのが両親にバレて、ド田舎の住み込み予備校に放り込まれる。
しかし、そこは女性専用の予備校で、主人公は知り合いのツテで特例として
そこに入ることが出来たのだった。周りは女の子ばかりの共同生活。果たして
主人公は、ちゃんと勉強して無事に大学に合格できるのか……というドタバタ
アドベンチャー。
キャラクター・CG・音声・音楽
キャラクターは以下の通り。

天野利奈。(CV:紬叶慧)
主人公の従妹。主人公のことを「お兄ちゃん」と慕う、明るく元気なロリっ子。
幼い容姿だがしっかり者で、家事全般を全てまかなっている。

天野詩織。(CV:比未子)
主人公が住み込みで勉強する予備校の講師。教え方が上手い優秀な講師だが、
ちょっぴりお茶目で主人公をからかったりする。

木之下琴美。(CV:鮎川ひなた)
住み込みで勉強している少女。大人しく優しい娘。

焔翔子。(CV:理多)
住み込みで勉強している少女。元気いっぱいの剣術少女。
考え方などがやや古風。いつも日本刀を背負っている。
……真剣を持ち歩いてるんですね……(^^;

森下鈴。(CV:涼森ちさと)
住み込みで勉強している少女。無口で無表情。つっけんどんな態度をとる。

紅葉。(CV:涼森ちさと)
主人公の夢に出てくる謎の少女。

絵はロリ寄りの可愛らしい絵柄。ただ、スレンダーで肉感がないため、Hさは
あまり感じず、可愛らしさが強調されている感じですね。
CGの処理は丁寧で安定していると思います。
立ち絵はポーズ変化・表情変化ともにそこそこ用意されていて、アクションも
大きめのため感情が伝わりやすいです。
# つまみ食いが見つかったときの鈴の顔がらぶりー。

キャラクターは物静かなキャラと、やかましいキャラがはっきり分かれた感じ。
そのため掛け合いがやや一方通行になりがちですが、役割ははっきりしている
ので、すんなりと入っていけるかとは思います。

音声はキャラクターと合っていて、演技も問題なしなのですが……キャラクターに
よって録音レベルがバラバラで、初期状態でははっきり言って聞き取り辛いです。
上記の物静か組とやかましい組で激しくレベルが違いますね。
まあ、キャラクター個別に音量の設定が出来るので、自分で調節できますけど。
ただ、同じキャラクターでも静かに喋るときと叫ぶときの音量がかなり違うため、
小さい声は聞き取れなかったり、叫びはやかましかったりするので、もうちょっと
レベル調整はしておいて欲しいところですが。

音楽はBGMに徹した感じで、あまり自己主張してきません。作品の雰囲気とは
合っていると思いますが、一部シーンの雰囲気と若干ずれているように感じる
部分もありました。

プロローグの後にオープニングアニメーションが流れます。
歌はポップな可愛らしい感じの歌ですね。清涼感があってなかなか良いです。
絵の方はキャラクター紹介・シーン紹介的な物ですが、演出はそれなりに凝って
いるので見ていて楽しいです。800x600フルサイズで描かれていて綺麗ですし。
システム
まず、この作品はProRINGによるプロテクトがかかっています。パッケージにも
明記されていますが。私の環境ではRING系は誤爆しないのですが、環境に
よっては動かない可能性がありますので、注意が必要ですね。

インタフェースはややキーボードサポート。メッセージ送りや選択肢決定は
キーボードで出来るのですが、メニューの表示や移動場所選択はキーボードで
出来ないようです。既読スキップ、強制スキップ、バックログ、自動送り搭載。
バックログはマウスのホイール機能に対応していて、メッセージ送りもホイールで
可能になっています。設定でホイールボタンに機能を割り当てることも可能です。
バックログ中でも音声の再生が可能です。
機能的には必要な物は揃っていて、操作性は良いですね。

描画はWindow・フルスクリーン両対応。画面サイズは800x600です。
動作は軽快。メッセージスキップも高速で快適です。

セーブ箇所は60箇所+クイックセーブ1箇所。セーブ/ロードは随時可能です。
セーブデータはセーブ日時の他、ゲーム内で何日目かと、シーン画像が格納
されます。数としてはこれだけあれば充分でしょう。

システムはマップ移動場所選択&選択肢決定型のアドベンチャー。
……と言っても、選択肢決定シーンって、1箇所しかありませんけどね(^^;
マップ上には各キャラクターが表示されていて、誰に会いに行くかを選択する
ような感じですから、空振りすることはありません。
シナリオ・プレイ感
ゲームの方は、主人公が住み込み予備校「流星苑」にやってくる所から始まり
ます。流星苑で働く従妹と再会しつつ寮の説明を受ける。なんとこの寮は女性
専用で、主人公以外は全員女性だという。
そして早速巻き起こる更衣室での遭遇、トイレでの遭遇。あまりにお約束な
展開が満載で、和んでしまいます(笑)

そしてその後は真面目に勉強しつつ女の子達との交流を深めていく……と思い
きや、主人公は変な夢に悩まされ、体調を崩しがち。全体の半分ぐらいしか
マトモに勉強していなかったような(^^;

そんな状態も織り交ぜつつ話が進んでいって、主人公の夢とまわりの女の子達
との話が絡まり合って、ちょっとシリアスな話になりつつエンディング、という感じ。
簡単にストーリーを語ってしまいましたが、ホントにこの程度であまり奥深い
ストーリーはありません(^^;

まず気になったのは、主人公、ヘタレすぎ。うじうじ悩んだり勝手に思いこんで
暴走したり、あまり見ていて気分のいいものではありませんでした。
夢で悩まされたりしていることもあって、結構鬱な展開になったりしますし、
キツい描写などもあってびっくり。ちょっと引きました。

Hシーンは薄め。元々絵が可愛らしさ重視でエロさ控えめなうえに、各シーンの
尺は短め、描写もあっさりめなので、あまりエロさを感じませんでした。
一応ほとんどのキャラは複数回用意されているのですが……。
そんな中、翔子だけはやたらとエロかったです。翔子だけは妙に描写が濃厚で、
なんというか、エロ担当って感じ?

テキストはややセンテンスが長いですが、それほど気にすることはないかと。
ただ、「?」や「!」が行の頭に来ることが多いのがちょっと気になりました。
プレイ時間・難易度
ゲーム期間は……20日程度? セーブデータには何日目かが格納されているの
ですが、ゲーム中には日付の概念は出てきません。

ワンプレイは3〜4時間。比較的あっさり終わります。そして、前半は共通部分が
多いため、スキップを使うとプレイ時間は半分ぐらいになるかも。

難易度は低め。基本的に狙ったキャラクターに逢い続けていればOKですから。
1つだけ見付けづらいシナリオはありますが、他のキャラをプレイしていると
予想は付くかなー、という感じですね。
総評
お奨め度ですが……難しいですね(^^;
キャラクターは可愛いですし、会話も結構楽しいのですが、そーんなに萌える
わけでもなく、かといって感動できるわけでもなく。どうもインパクトの弱い感が
拭えません。
ひたすら甘い純愛ラブラブストーリーかと思いきや、結構キツい展開があったり
そもそも主人公がヘタレで感情移入し辛かったりと、ちょっと期待はずれな感が
強いです。
ジャンルは「ドタバタアドベンチャー」ということですが、主人公がジタバタしている
だけで、あんまりドタバタという感じではありませんでしたし……。
夢とかファンタジックな展開を持ってきたせいで、折角の純愛物っぽい雰囲気が
いきなりチープになってしまったような気がして残念です。
特にラスト、ラブラブになってからの描写が極端に短いため、せっかくこれから
萌えようという時に終わってしまうのは残念でなりません。
もう少しラストを引っ張ってくれたら、萌え転がれたと思うのですが……。
ラストシーンの破壊力は、絵の力もあって絶大なんですけどね。

まあ、簡単お手軽ちょっといい話が好きな人にはお奨め、という所でしょうか。
キャラクターの魅力は出ていると思いますので、絵が気に入った人であれば
満足できるかと思います。特に各ラストシーンの絵はかなりお奨め。

ラストが駆け足で、どうもインパクトの弱い作品ではありますが、コンパクトに
まとまっていますし、システムも快適なので、プレイはし易いと思います。
ただ、ちょっと主人公がヘタレなのと、キツい展開があるのは覚悟しておいた
方がいいですけど。
# バッドエンドはある意味笑えましたが(^^;

最後に。えーっと、何故に理絵が出てくるですか?(^^;
# 前作、ぎりギリLOVEのヒロインです。
##包丁は装備してないんですね(笑)



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