PIZZICATO POLKA -彗星幻夜- | |||
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ブランド名 | ぱじゃまソフト | ジャンル | ミステリアスアドベンチャー |
発売日 | 2003.12.12 | 定価 | \9,800 |
パッケージ | 紙製パッケージ(184x260x32mm) | マニュアル | A5ブックタイプ |
DISC容量 | PLAYDISC〜DVD〜 : 3.72GB(DVD-ROM) PLAYDISC〜CD〜 : 623.8MB、CD-DAなし DATADISC : 629.9MB、CD-DAなし |
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原画 | 娘太丸 | シナリオ | こいずみわたる |
音声 | あり、赤白杏奈、神村ひな、矢沢泉、成瀬未亜、鷹月さくら、鈴美巴、鎌田千歳、 岬友美、葉月ミカ、隼、滑川菊太郎、鬼沢雅維 |
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インタフェース | フルキーボードサポート | 描画 | Window・フルスクリーン両対応、 800x600 |
セーブ箇所 | 80箇所 | 歌 | あり(2曲、OP・ED) |
おまけ | アルバム(CG鑑賞、シーン回想、ミュージック) | ||
対象属性 | ミステリー、純愛、金髪、リボン、ボクっ娘、ストレートロング、オーバーニーソックス、 眼鏡っ娘、ショートカット、妹、お兄ちゃん、ショートカット、帽子、先輩、ポニーテール、 赤髪、未亡人、ウェイトレス、尻尾、ヘアバンド、黒髪、お下げ、レズ、魔女 |
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1プレイ時間 | 3〜5時間 | お奨め度 | 7 |
レビュー |
概要 |
留学中に失踪した静香先輩を捜すため、祖父の故郷である魔女の街・ヘクセン ブルグに留学することになった主人公。その街では、謎の連続殺人事件が起きて いた。先輩の失踪は事件と関係があるのか。街に伝わる魔女の伝説との関わりは あるのか。果たして主人公は、無事に先輩を見つけることが出来るのでしょうか ……という、ミステリアスアドベンチャー。 |
キャラクター・CG・音声・音楽 |
キャラクターは以下の通り。 ステラ。(CV:赤白杏奈) 主人公が下宿した宿の隣に住んでいる明るくて元気いっぱいの女の子。 一人暮らしで、音楽の勉強をしている。頑張り屋。猫にやたらと好かれる。 トマトが好き。むしろ、トマトフェチ(笑) # トマトを練り込んだジューシーなパン……(^^; ニコ。(CV:神村ひな) ヘクセンブルグに着いて早々の主人公から財布をすり取った少女。煙突掃除屋。 自由奔放で自分勝手だが、根は優しいいい娘。犬のティポと常に一緒にいる。 # 気を利かせて部屋を出て行く犬……(笑) ヘンリエッタ・エステルハージ。(CV:矢沢泉) 主人公の指導教官。真面目で一生懸命で一途でひたむき。おっとりほのぼのと した優しい雰囲気を持つ女性。 でも、不器用でドジで泣き虫で世間知らずで天然。見ていて飽きない(^^) ミリアム。(CV:成瀬未亜) 教会にいる少女。無口で無表情。感情がほとんど表に出てこないため、何を 考えているのか掴みづらい。でも、根は優しい娘。 鼓琴梨(つづみことり)。(CV:鷹月さくら) 主人公の妹。甘えん坊で泣き虫のお兄ちゃん子。ニコと見た目がそっくり。 生島静香(いくしましずか)。(CV:鈴美巴) 主人公の先輩。3ヶ月前に失踪した。明るく気さくな人で、誰とでもすぐにうち 解ける。研究に没頭すると周りが見えなくなる。 クリスチーネ・ホリガー。(CV:岬友美) 主人公が暮らす下宿屋の管理人。優しく思いやりのある女性。 # スタッフロールにすら「管理人」としか書かれず、名前が出てくるのはたった # 2回だけという不憫なキャラ(笑) エリザベート・アーノルツェン。(CV:葉月ミカ) ヘクセンブルグの街の女刑事。スリ常習のニコとは因縁浅からぬ関係。 職務に忠実だが、優しさのあるいい刑事さん。 # 名前が出てくるのはたった2回だけという不憫なキャラその2(笑) ユーリ。 近くのレストランで働くウェイトレス。明るく元気いっぱい。 ユーニ。 近くのレストランで働くウェイトレス。ユーリの妹。大人しく控えめ。 # 「姉のユーリです。よろしくっ!」と言いながら何故か指を立てるユーニ(笑) ##……まあ、私も最初、どっちがどっちだか混乱しましたけどね(^^; 絵の方は、ポップで可愛らしい感じの絵柄。所々でクセが見受けられますが、 それほど気にならないというか、むしろ魅力になっているかと。 CGの方も丁寧で綺麗ですね。明るい色遣いで華やかな感じです。 立ち絵は、表情変化・ポーズ変化はありませんが、メッセージウインドウ横に 表情が表示され、そちらはコロコロと変わるので見ていて楽しいです。 照れたりいじけたりしているヘンリエッタがめちゃめちゃらぶりー(^^) ただ、画面に表示されている立ち絵とフェイスウインドウの表情絵は、ちょっと 絵柄が違う感じで、違和感を覚えることもありました。まあ、デフォルメしている 部分があるからでしょうけど。 ところどころに挟まれるチビキャラ絵も可愛いですね。 あと、ニコと琴梨は見た目が良く似ているという設定ですが、絵を見る限りは そんなに言うほど似ていると思えなかったり(^^; キャラクターは様々なタイプのキャラクターがいますが、基本的にみんな優しく いい娘で、一途なひたむきさを持っていて好感が持てます。 やはりステラが一番お気に入りでしょうか。とってもいい娘で、感情移入しやす かったです。ヘンリエッタも結構いい味出してましたね。 音声は、キャラクターとのマッチングはほぼ良し。ステラの声は、最初ちょっと イメージ違う気もしましたけど、しばらくすれば慣れました。 それに、ラストの方の演出を見ると、納得な感じもありましたし。 演技力に関してもほぼ問題なしですが、ニコは若干笑い声なんかに違和感を 覚えるところがありました。 あと、ミリアム無口すぎ(笑) もうちょっと喋ってくれい(^^; 音楽は明るい曲からほのぼのした曲、静かな曲に勇ましい曲、切ない曲と、 幅広くいろんなタイプの曲がシーンに合わせて使われており、雰囲気を盛り 上げてくれます。どれも単体で聴いても充分通用するクオリティですね。 ただ、オルガンの音はちょっとショボいですけど(^^; ゲームを開始すると、プロローグの後にオープニングアニメーションが流れます。 歌の方は、アップテンポで格好いい曲に、澄んだ伸びのある歌声で、なかなか 良いですね。ちょっと切ない雰囲気も漂っていて引き込まれる感じです。ラストの バイオリンもいい感じです。イントロの部分が一番好きだったりしますけど。 格好良く、綺麗で、なかなかお気に入りの曲です。 絵の方は、キャラクター紹介・シーン紹介という感じで、特に目立った点はあり ませんが、演出はなかなか凝っていて、曲にもうまく合わせてあって、見応えは ありました。ただ、一部ネタバレしている気がしないでもないですが(^^; エンディングは、トゥルーエンディングのみ歌あり。 しっとりとした心に染み入ってくるような切ない曲で、エンディングの雰囲気を 盛り上げ、余韻を残してくれる感じです。 |
システム |
インタフェースはフルキーボードサポート。ただし、ウインドウの中にカーソルが 入っている必要があります。それと、カーソルの上下キーと、実際にカーソルが 上下する方向が逆なのはちょっと気になりました。まあ、それほど問題はないと 思いますけど。 既読スキップ、強制スキップ、バックログ、オートモード搭載。 バックログはマウスのホイール機能に対応しており、メッセージ送りもマウスの ホイールで可能になっています。 描画はWindow・フルスクリーン両対応。画面サイズは800x600です。 動作は重め。CPU利用率はそれほどでもないのですが、描画が妙に遅いです。 速度重視にしてもほとんど変わりなし。結構ストレス溜まります。 メッセージスキップもそれほど早くはないのですが、テキスト量がそれほど多く ないため、そんなには気にならないかも。 セーブ箇所は80箇所。セーブ/ロードは随時可能です。 セーブデータはセーブ日時の他に、メッセージの一部と、シーン画像が保存 されます。数としては、それほど選択肢も多くありませんので、これだけあれば 充分かと思います。 システムは選択肢決定型のアドベンチャー。条件を満たすと選択肢が増え、 新たなシナリオに入れる選択肢追加型のシステムになっています。 というか、2回目のプレイでいきなり今まで出てこなかったキャラが出てきたん ですけど(^^; ちなみにこのゲーム、私の環境ではシステムがちょっと不安定で、何度か異常 終了することがありました。 そしてこのゲームは、既読フラグやCGモードのフラグは、セーブをした時には 保存されず、タイトルに戻った時かゲームを終了した時にのみ行っているよう です。したがって、途中で何度セーブしていようと、一度も終了させずにプレイ していて異常終了した場合、CGモードのフラグなどは全く保存されていません。 一番問題なのは、新たなシナリオを出すためのフラグも保存されていないこと。 おかげで最初からやり直すハメになりました……。 たまに落ちるのはいいとして(いや、良くないけど(^^;)、フラグぐらいは保存して おいて欲しいものです。 |
シナリオ・プレイ感 |
ゲームの方は、主人公がヘクセンブルグに到着したところから始まります。 失踪した先輩を捜すために各所で手がかりを求めているうちに、この街で最近 発生している連続殺人事件や、この街に伝わる魔女伝説などが浮上してきて、 ストーリーは思わぬ展開に……という感じです。 前半は結構コミカルに話が進み、ところどころ「くすっ」と笑えるようなところも ありました。 ただ、ベースには先輩の失踪や連続殺人事件がありますので、あまり脳天気 という感じではありませんけど。 そして後半は、事件の真相に迫る、シリアスで緊迫した展開。 シナリオによっては戦闘シーンがあったりして、息詰まる展開です。 ただ、努力・友情・勝利みたいな感じで、ご都合主義っぽくあっさり勝って しまうことがあるのはご愛敬。 ラストは綺麗にまとめて、爽やかかで、かつ未来に希望を抱かせるような感じ なので、プレイ後は爽快です。……まあ、ちょっとご都合主義っぽい終わり 方もありますけどね(^^; まず特筆すべきはキャラクター同士の関係。どのシナリオでも、メインとなる ヒロイン以外のヒロインや、サブキャラ達が上手く話に絡んできて、物語に 幅が出ていますね。会話も楽しいですし、キャラクターが活き活きしています。 ただ、シナリオの都合上、後半全く出てこなくなるキャラクターもいますけど、 それは仕方ないですね。 そして、選択肢追加型のシステムで、クリア順に制御がかかっているため、 徐々に謎が明らかになっていく様は読んでいてドキドキしますね。特に、 最後のシナリオは、どんどん謎が明らかになっていって、ストーリーに引き 込まれるような感じでした。最後には全ての謎がきっちり明らかになっていて、 満足感・達成感も得られます。 反面、トゥルーエンド以外のエンドでは、謎が残ったまま終わるわけで、若干 気持ち悪いというか、すっきりしない終わり方もありますね。 特に、突然出てきたキャラクターが、何のために出てきたのかの説明もなく、 そのまま終わってしまうのは、ちょっと拍子抜けでした。 それと、ハッピー系のエンディングはプレイ後も爽快でいいのですが、バッド 系のエンドはかなりキツいです。直接的な描写がないのは救いですが。 特に最初はかならずバッド系のエンディングを見せられるようですが、これが 結構キツいです。私、こーいうシステム(何をやってもバッドエンド)はあんまり 好きじゃないのですが……。 せめて、いくつかのエンディングから選ばせて欲しいところです。 # 完全に私の好みの問題ですけど。 H度はそこそこ高め。ただ、キャラによって結構差がある感じですね。 ステラやヘンリエッタは結構H度高いと思うのですが、ニコやミリアムはやや あっさりしている印象があります。サブキャラに至ってはおまけですね。 尺や描写に関しても、ちょっとばらつきがある感じです。 テキストは、誤字もほとんど目に付かず、丁寧に書かれていると思います。 ただ、「普通そこは漢字で書くだろう」と思うような言葉も平仮名で書かれて いるのはちょっと気になりました。「気持ち」が全て「気もち」となっているのは、 ちょっと馴染めませんでした……。 |
プレイ時間・難易度 |
ゲーム期間は約1週間。主人公の留学期間が半年とのことだったので、長い 期間を予想していただけに拍子抜け。 ワンプレイは3〜5時間。1本だけ他より長いシナリオがあり(まあ、当然最後の シナリオなわけですが)、それ以外のシナリオは3〜4時間でクリア可能でしょう。 難易度ですが、このゲームは、クリア順に制御が掛かっているようで、特定の エンディングを見ると選択肢が増え、新たなエンディングを見ることが出来る ようになります。それさえ気付けば、どこでフラグが立つかは明確ですし、特に 苦労もしないと思います。 # ひたすらステラばかりを追いかけていると、永遠にクリアできない気が(^^; ただ、コンプリートするのはちょっぴり面倒かもですけど。 |
総評 |
お奨め度ですが、ミステリータッチの純愛ドラマが好きな人にお奨め。 コミカルなシーンがあったり、辛く切ないく悲しい展開があったり、アクション シーンがあったりと、メリハリの利いたシナリオは読んでいてドキドキしました。 連続殺人が絡んでいて、当然そういうシーンもあったりするわけですが、 それほど描写もどぎつくなく、しかし、しっかり心には刻まれるような感じで、 プレイしていて不快ではありませんでした。 最後は綺麗にまとめられていて、爽やかに終わるので気持ちよかったです。 まず気になったのはシステムの重さ。描画処理が重く、レスポンスが悪い ため、繰り返しプレイするのはちょっと辛かったです。 そして、これは個人的な話ですが、異常終了した時にフラグが保存されて いなかったのは感じ悪かったです。 それと、共通部分がかなり多く、ゲーム期間が短めなこともあって、思った ほどボリュームがなかったのも気になるところでしょうか。 ただ、必要な情報はきっちり盛り込まれていると思いますし、謎もきっちり 解決してくれていますので、物足りなさを感じることはないと思いますけど。 ラストはちょっとご都合主義に感じることがありつつも、総じて上手くまとめ られたシナリオや、綺麗なCG、魅力的なキャラクターなど、総じてレベルが 高く、丁寧に作られているように感じました。 唯一のネックはシステム周りですが、そーんなに気にする程ではないかも。 萌えあり感動あり切ない展開ありで、もちろんミステリーやアクションまである 盛りだくさんな作品ですので、雰囲気が気に入った方はプレイしてみては いかがでしょうか。 ややインパクトに欠ける感はありますが、上手くまとまった丁寧でいい作品 だと思います。 最後に。この作品のテーマは、苦手なトマト克服大作戦ですか?(笑) 管理人エンドさいこー(笑) ホントにあのままエンディングに入るかと思った(^^; # どこからが妄想だったんだろう……(^^; で、琴梨、結局お前は何をしに出てきたんだ? 全然使えねぇぞ(^^; そして、「体質」の一言で全てを片付ける静香先輩萌え(笑) |