Angel Egg | |||
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ブランド名 | You&I | ジャンル | 恋と部活の恋愛アドベンチャーゲーム |
発売日 | 2004.06.25 | 定価 | \9,240 |
パッケージ | 紙製パッケージ(168x230x40mm) | マニュアル | B6ブックタイプ |
DISC容量 | GameDisk : 679.4MB、CD-DAなし MusicDisk : CD-DA=323.6MB、CD-DA20トラック |
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原画 | 神無月ねむ、EIJI | シナリオ | |
音声 | あり、榎津まお、乃田あす実、児玉さとみ、成瀬未亜、蓮香 | ||
インタフェース | フルキーボードサポート | 描画 | Window・フルスクリーン両対応、 800x600 |
セーブ箇所 | 8箇所 | 歌 | あり(1曲、OP) |
おまけ | なし | ||
対象属性 | 純愛、幼馴染み、黒髪、ボブカット、先輩、浴衣、ストレートロング、ウェイトレス、 触角、お兄ちゃん |
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1プレイ時間 | 6〜7時間 | お奨め度 | 5 |
レビュー |
概要 |
主人公は演劇部に所属する学生。そして、裏の顔として、恋愛小説家をやって いる。学園祭を2ヶ月後に控えたある日、後輩とのぶつかり合いから3年生達が 一斉に引退を表明。残った部員達でなんとか劇を行うため、主人公は脚本を 引き受けることになる。果たして、仕事と部活を両立することが出来るのか。 そして主人公は、小説ではない本物の恋を手にする事が出来るのか……という、 恋と部活の恋愛アドベンチャーゲーム。……いや、仕事も入れてあげよーよ。 |
キャラクター・CG・音声・音楽 |
キャラクターは以下の通り。 松井由紀(まついゆき)。(CV:乃田あす実) 主人公の幼馴染みで、演劇部所属。主人公の書く小説の熱狂的ファン。 ただし、正体は知らない。大人しく控えめな女の子で、身体も弱い。 春日野響(かすがのひびき)。(CV:児玉さとみ) 演劇部の1年生。気が強く、毒舌家。演劇のことに非常に詳しく、演技力も並々 ならぬものを持っている。自分のことを「オレ」と呼ぶ。 崎山唯(さきやまゆい)。(CV:榎津まお) 演劇部の2年生。主人公が憧れている女の子で、主人公デビュー作のヒロイン でもある。男役しか演じない。 新井紗菜恵(あらいさなえ)。(CV:蓮香) 主人公の従姉で同居人。かつ、主人公の担当編集者。大雑把な性格で、いつも 主人公をからかっている。主人公の母親……というより姉的存在で、主人公も 紗菜恵のことは「ねえさん」と呼ぶ。 新井ちはる(あらいちはる)。(CV:成瀬未亜) 紗菜恵の娘。家事の出来ない母親に代わって、主婦業を一手に引き受ける、 やたら生活臭の漂う娘。明るく元気で前向きな女の子。 絵の方は、原画家さんが2人いるからでしょうか、キャラによってかなり差が あります。紗菜恵や響なんかの身体のラインは、かなりヤバいです(^^; タイトルの唯とか食事シーンの響なんかもかなりですけど。バラつきデカすぎ。 CGは綺麗なんですけど、唯とちはるの目は光り方が独特で、ちょっと不気味に 見えることもありました。あと、響や紗菜恵の髪の毛もちょっとべったり重い感が ありますね。 立ち絵はポーズ変化・表情変化ともあり。ポーズ変化はパターンが少ないため、 あまりシーンとは合っていない感もあります。 キャラクターは凛々しい雰囲気の唯、控えめな由紀、勝ち気な響と、バランスの 良い配置。そこに大雑把な紗菜恵と元気なちはるが入って、バラエティ豊かな キャラクター揃いになっています。 音声はキャラクターとのマッチングもよく、演技の方も問題なし。 演劇がメインの話で、途中劇中劇があるのですが、そこでもばっちり演じられて いて、何種類かの演技を楽しむことが出来てなかなか面白いです。 特に唯と響は、芝居の時の演技が通常とは全然違って、さすがだなぁ、という 感じですね。 音楽は、ピアノをメインにしたゆったりと落ち着いた曲が多め。作品の世界を 上手く包んでくれるような感じです。 ゲームを開始すると、プロローグの後にオープニングアニメーションが流れます。 歌は明るくポップで爽やかな歌。伸びのある歌声はとても心地良く、可愛らしさも 感じられるような歌です。 絵の方はキャラクター紹介・シーン紹介的なもの。特筆すべき点はありませんが、 絵は結構綺麗です。 |
システム |
インタフェースはフルキーボードサポート。ただし、キーボードで操作したあと、 画面内にマウスカーソルが残ってしまうのは残念。 既読スキップ、強制スキップ、バックログ搭載。 バックログはマウスのホイール機能に対応しています。 描画はWindow・フルスクリーン両対応。画面サイズは800x600です。 動作は比較的軽快。スキップ動作はそこそこ高速です。 セーブ箇所は8箇所。セーブ/ロードは随時可能です。 セーブデータはセーブ日時の他、シーン画像が保存されます。 数としては、圧倒的に足りません。選択肢の数はそこそこありますし、何よりこの ゲームには回想モードの類が全くないので、CGやシーンを見直そうと思ったら、 セーブしてある所から再開するしかありません。なのに、セーブ箇所がこんなに 少なくてはどうしようもありません。 システムは選択肢決定型のアドベンチャー。移動場所選択も選択肢で行われ ます。移動場所には誰がいるのかわかるような仕組みはなく、行ってみないと 判らない仕様になっています。 ディスクレス起動可。バックグラウンドでの動作も可能です。 主人公の名前は変更可能で、初期設定では「淳行」です。 呼びかけは「あなた」「きみ」「先輩」など、違和感の内容に工夫されています。 ただし、一部無音になって「が」とか「の」という助詞だけが発声されることも ありました。 特筆すべき点は、先にも書きましたが、CGモードや回想モード、音楽モードの 類が一切ないこと。さらに、エンディングまでありませんからねー。潔すぎです。 |
シナリオ・プレイ感 |
ゲームは主人公が劇の脚本を書くことになるところから始まります。仕事との 両立をしつつ、なんとか脚本をあげて、劇を成功させようという話です。 前半は、3〜4日に1度来るショートストーリーの締め切りに追われつつ、劇の 題材を探したり、芝居の勉強のため人間観察と称して遊びに行ったりします。 ちなみに、主人公は劇のシナリオの参考にするために童話を読むんですが…… どうしてこんなにもことごとくアレな内容の童話ばかり読むのですか(^^; # 森に子供を捨てるだの、袋に詰めて溺れさせるだの……(^^; 後半は、学園祭に向けて芝居の練習をしつつ、ヒロイン達の悩みを解決して いくという、ちょっとシリアスな流れになります。 まず気になったのは整合性。各イベントはほとんど独立しており、特に通常の イベントは個別イベントの内容によらず発生するため、なかり食い違いが発生 しています。特に後半、朝の学校前と、昼の部室、そして夕方の下校で、全く 別人のようです。朝に喧嘩しても、昼や夕方はごく普通だったりしますし。 放課後で帰ろうとしている状態で学園に戻って、なんでまだみんないるかな(^^; クラスメイトまでみんないるし……。 # 「昨日の騒動が嘘のように」……昨日は何事もなく平穏無事でしたが?(^^; ##「僕は今までこのファミレスには来たことはなかった」……ついさっきまで ##いただろ。お前は鳥頭か(^^; あと、主人公は唯に憧れているわけですが、唯シナリオ以外では唯のことは ほったらかして平然と他の女の子を誘ったりしているので、ちょっと違和感が 残ります。もう少し、唯に対する気持ちを表に出して欲しいところですね。 H度は低め。各ヒロインとも最後に1回だけで、ほとんどのヒロインが初めての ため、それほど濃い描写もありません。尺もやや短めですし。 # Hに入るまでの導入がやたら長いシナリオはありましたが。 内容も純愛系のHで、ほとんどのヒロインが初めてということで、ソフトなもの ばかり。似たような展開が多く、バリエーションにも欠ける感じです。 テキストは、ちらほら誤字は見受けられ、ちょっと気になりました。通常は それほど気にならないのですが、盛り上がっているところに誤字が来ると、 さすがにちょっと萎えます。 あと、テキストでは「オトナ」と書かれているのに、音声では「18歳以上」と 言っているのには何か意味があるのでしょうか(^^; |
プレイ時間・難易度 |
ゲームは8月1日から始まります。ゲーム期間は約2ヶ月。1日ずつプレイしていく タイプですが、何もイベントがない日は10行程度のテキストで流れたりします。 ただ、この10行がかなりテンポを悪くしちゃってる気もしますけど。どうせなら、 サクッと端折っても良かったのでは。同じようなメッセージばかりでダレます。 ワンプレイは6〜7時間。ちょっとだらだら長い印象があります。 難易度はやや高め。移動場所選択は誰がどこにいるのか判らず、ショート ストーリーの題材選びや劇の練習の題材・配役選びなど、何かを選択する シーンが多々あり、ラストの方は選択を1つ間違えただけでバッドエンドに なったりします。 # ショートストーリーや練習はどれでもいいっぽいですけど。 ##唯ハッピーエンドは、かなりひねた選択肢だと思う(^^; あと、1つ問題なのは、CGモードや回想モードがないために、ホントに全ての シーンを見たのかどうかがわからない、というところでしょうか。 一応全員のハッピーエンドを見ましたし、ノーマル・バッドエンドもいくつか 見たのですが、もしかしたら見逃しがあるかも……。 |
総評 |
お奨め度ですが、青春純愛ストーリーが好きな人にお奨め。 仕事と部活を両立しつつ、ヒロイン達と触れ合うことで、徐々にそのヒロインと 惹かれ合っていくという、王道の純愛ストーリーです。 まあ、主人公は最初、唯に憧れていますので、他のヒロインのシナリオに入る 場合は、唯に対する気持ちをさらっと忘れていたりしますけど。 ストーリーは基本的にまったりほのぼの進み、最後にちょっと修羅場的なものが あって終わる感じなのですが、ややメリハリに欠け、中だるみも感じます。 主人公は4日ぐらいのサイクルで短編小説をあげなければならず、その題材を 選択したりするのですが、このパートが酷く冗長で、テンポを崩しているように 感じました。 作中で主人公が脚本を書くわけですが、響にしょっちゅう「長さ」について注意を 受けています。「もっと短くまとめろ」って。……それ、このシナリオにそっくりその まま返したい気分です。 他にも、ラストの盛り上がるところで整合性のマズさが目立ち、さっきまで怒って いたキャラがいきなりフレンドリーになっていたりと、感情移入しづらいです。 後半は完全に個別シナリオにして、汎用的なイベントを一切廃してしまっても 良かったのではないでしょうか。後半にまで共通イベントを入れることで、上手く シーンが繋がらなくなってしまっている気がします。 後半になればなるほど、整合性が甘く、丁寧さに欠けているに感じます。 まあ、芝居の練習パートの漫才(笑)を入れたかったんでしょうけど……。 # 面白いのは面白いんですけどね。アドリブの小芝居。 ##本番の芝居も、白雪姫なんかは半分ギャグですし(^^; 雰囲気や題材はそこそこいいと思いますし、劇中に芝居が入ることで声優さんの 演技をより一層楽しめるなど、なかなか面白い部分もあるのですが、いかんせん 整合性がボロボロで、ストーリーもやや盛り上がりに欠け、折角の素材が活かし 切れていないように感じました。もう少し練り込めば、もっと面白くなったと思える だけに残念です。それと、エンディングですが、歌なんかは無くていいので、 せめてスタッフロールぐらい流しましょうよ(^^; いきなりスパッと終わってしまって、余韻も何もあったもんじゃありません。 # CGモードとかも欲しいところですよね。 最後に。スケジュール押しすぎ。学園祭の2日前に台本・配役決定って(^^; # 「前日は全員で特訓しましょう」って、それ、もう明後日だから(^^; ちはるが大人になるまで律儀な主人公萌え(笑) 並のゲームなら、気にせず押し倒してるよね……。 というか、他のヒロインは大学に進学する前の学校で、2年生の時にやってたり するんですから、今更って感じがしますけどね(^^; しかし、我慢している間におかしくなったのか、エロエロ大魔神になっているのは どうだろう(^^; # いきなりエロ小説書き出した時はどうしようかと思いました(^^; |