巣作りドラゴン I want to get Married
ブランド名 ソフトハウスキャラ ジャンル 巣作りSLG
発売日 2004.06.25 定価 \8,800
パッケージ 紙製パッケージ(155x224x34mm) マニュアル A5ブックタイプ
DISC容量 DISK.1 : 579.7MB、CD-DAなし
DISK.2 : 154.4MB+CD-DA=474.4MB、CD-DA23トラック
原画 佐々木珠流
明音G・むにょ田宮秋人ちんじゃおろおす
シナリオ 内藤騎之介
音声 あり、羽賀ゆい、大波こなみ、渋谷ひめ、西田こむぎ、春野さつき、春日アン長崎みなみ
一条光、冨樫ケイ、金松由花ダイナマイト☆亜美、宇佐美桃香、神崎ちひろ、春野さつき、
植木亨、紫苑みやびカンザキカナリ岩泉まい
インタフェース メッセージ送りのみキーボード可 描画 Window・フルスクリーン両対応
セーブ箇所 100箇所 あり(1曲、OP&ED)
おまけ CG鑑賞、イベント回想、サウンド、おまけシナリオ、クイズ、部下一覧
対象属性 ファンタジー、凌辱、金髪、ショートカット、銀髪、ストレートロング、お姫様、黒髪、
ボブカット、ヘアバンド、尻尾、長耳、赤髪、ツインテール、リボン、緑髪、お嬢様、
ピンク髪、メイド、母乳、触手、体操服、ブルマ、バニー、お下げ
1プレイ時間 1〜6時間 お奨め度 8

レビュー
概要
主人公は、許嫁との結婚準備のため、巣作りを行っていた。しかし、結婚に
あまり乗り気でない主人公は、だらだらと巣作りを続けていた。それに業を
煮やした許嫁は、1年以内に巣を作らなければ殺すと脅しをかけてくる。
女性の方が男性より圧倒的に強い竜族にあって、その中でもさらに最強と
言われる許嫁の命令には逆らえず、主人公は巣作りに励むのだった……
という、巣作りSLG。
なんかとんでもなく情けないゲームのように思えますが、実際その通りです(笑)
キャラクター・CG・音声・音楽
キャラクターは以下の通り。

フェイ・ルランジェル・ヘルトン。(CV:渋谷ひめ)
竜退治に乗り出した女剣士。騎士資格を剥奪された父の汚名を返上するため、
騎士になることを目指して竜を倒そうと志す。真面目で一途な頑固者。

リ・ルクル・エルブワード。(CV:西田こむぎ)
王国の第一皇女。戦争状態にある大国の狭間に位置する国で、やっかいな竜が
いるという理由だけで両国から攻め込まれずにすんでいる。そんな国の状態を
鑑みて、竜退治をしようとする父王を阻止すべく動く。
王女らしく気品に満ちあふれており、やや高慢。

ユメ・サイオン。(CV:大波こなみ)
獣人の村の娘。竜に対する生け贄としてやってきたが、竜殺しの一族でもあり、
あわよくば竜をしとめようと企む。料理が得意。

クー。(CV:春野さつき)
主人公に仕える魔族。あくまでビジネスとして主人公に仕えているため、お金が
無くなったりするとあっさり見限られる。しかし、主人公のことは結構気に入って
おり、何かとアドバイスをしてくれる。
料理は不得意で、食材を生のまま出して「自然を感じましょう」とか言う人(笑)
# 得意料理は生卵とサラダ(笑)

リュミスベルン。(CV:羽賀ゆい)
竜族の女で、主人公の許嫁。竜族最強最悪を誇り、残忍で非道で弱者の気持ち
なんかこれっぽっちも考えない女(^^;
主人公を過去に2回瀕死に追い込んでおり、重傷は数知れず。

ドゥエルナ。(CV:長崎みなみ)
竜退治を専門とする魔術師。主人公にめをつけて、ことある毎につけ狙う。
竜を捕らえるためなら国1つ滅ぼしても惜しくないと言い切る女性。

他にも、名前もないようなサブキャラまで含めるとかなりの数のキャラクターが
いますが、割愛。というか、女僧侶とか貴族娘とか書いてもね(^^;

絵の方はほんわかした柔らかいたタッチの可愛らしい絵柄、ただ、Hシーンは
多くは陵辱的なものだったりしますけど。ちなみに、ゲーム中で見られる
ショートストーリーはゲスト原画家さんが担当しており、絵柄は様々。
CGはややべたっとした印象はあるものの、上手く雰囲気を醸し出しており
なかなかいい感じ。すっごい丁寧とか、とっても綺麗というわけではないの
ですが、いい味を出しています。
立ち絵はポーズ変化はなし、表情変化はあり。表情は会話に合わせてコロコロ
変わり、見ていて楽しいです。

キャラクターは様々なタイプのキャラクターがいーっぱい出てきます。
まあ、ヒロイン級のキャラクターは、最終的には主人公に忠誠を誓ったりする
わけですが。そんな中、リュミスが強烈な個性……というか、威圧感を放って
います。主人公、情けなすぎ。
# 「恥ずかしながら、気絶した」(笑)

音声はキャラクターとよく合っており、演技の方も問題なし。
こちらもやはり、リュミスの演技が見事ですね。
あと、やたら大量の声優さんが起用されているのですが、半分以上の人は
雑魚キャラ担当で、セリフは数えるほどしかない人もいたりします。
ある意味、すっごい贅沢な声優さんの使い方ですね。

音楽は勇ましい感じの曲が多め。基本的に、戦闘シーン、襲撃シーン、陵辱
シーンが多いので、そうなるのも当然なわけですが。

ゲームを開始すると、プロローグの後にオープニングアニメーションが流れます。
歌はほのぼのとした雰囲気の穏やかな曲。聴いていて温かくなれるようなやわら
かい曲で、なかなかいいですね。
絵の方は、キャラクター紹介・シーン紹介的なもの。キャラクター紹介は曲に
合わせて切り替わったり、なかなかいい感じです。ただ、切り替わるタイミングが
早すぎて、ちゃんと見えなかったりもしますけど(^^;
それと、ほのぼのとした曲の割に、結構激しい絵もあったりして、ちょっと浮いて
いる感がなきにしもあらず。

エンディングも歌あり。歌はオープニングと同じものですが。

ちなみに、DISK.2のOmkMovieフォルダの中に、おまけムービーが2つ入っているの
ですが、これがすっごい面白いので是非見てみましょう。
システム
インタフェースはメッセージ送りのみキーボード可。
既読スキップ、強制スキップ、バックログ搭載。
バックログはマウスのホイール機能に対応しており、音声の再生も可能です。
通常時も、音声のリピート再生は可能になっています。

描画はWindow・フルスクリーン両対応。動作は比較的軽快。

セーブ箇所は100箇所。セーブ/ロードは週の初め、行動選択時のみ可能です。
セーブデータはセーブ日時の他、ゲーム内日付と財力、その他パラメータ等が
保存されます。
数としては、セーブ/ロードは人によってはそこそこ使うかも知れませんが、数は
それほど必要ないと思うので、これだけあれば充分でしょう。

システムは、巣を改装する「巣作り」、巣を守る怪物を雇う「部下召還」、街を
襲い貢ぎ物を得る「街攻撃」、捕虜を相手にHの練習をする「H練習」、そして
各ヒロインとの会話に、「休憩」があります。
「巣作り」は、11ブロックに別れている巣のそれぞれの場所に、どんな部屋を
配置するかを変更します。部屋はモンスターを配置する待機部屋、罠を設置
する罠部屋があり、他にも収入を得たり、傷を癒したり出来る部屋などもあり
ます。それらを購入して、配置し、侵入者に備えたり、
巣の豪華度を上げたりします。巣作りにある程度金をつぎ込めば設置できる
部屋の種類が増えていきます。
「部下召還」は、財力の許す限り、部下となる怪物を購入します。
怪物には様々な特殊能力を持ったものがいますし、レベルが上がると能力を
得るものもいます。また、召還に金をつぎ込めば、新たな怪物が召還できる
ようになりますし、特定の条件を満たすと出てくるレアな怪物もいます。
「街攻撃」は、魔力の書かれたカードを選んで、街を破壊し、その破壊度に
応じて貢ぎ物をGETするというパートです。街には障害物があり、それらを
考慮して使用する魔力を選ぶ必要があります。また、同種・同魔力のカードを
複数枚出すと、必要な魔力が大幅に節約でき、攻撃力も上がるため、出来る
だけ同じカードをまとめて出すのが良いでしょう。細かい調整はし辛いですが。
ちなみに、襲撃すると恐怖度が上がり、これが高くなると巣に侵入してくる
冒険者の数が増え、強さも強くなります。
「H練習」は、その名の通り、捕虜を相手にHしまくって練習します。この時、
捕まえ得ている捕虜の数や、英雄の数によって発生するイベントの内容が
変わってきます。
「休憩」は、1週間何もせず休むことで、魔力を回復したり恐怖度を下げたり
します。また、所持金に応じて特殊なイベントを見ることが出来たりします。
あと、侵入者を迎撃するための戦闘があり、ここでは部下をどんな順番でどう
配置するかを決定し、侵入者を迎撃します。撃退すれば、侵入者の強さや数に
応じて財力を得ることができます。

ディスクレス起動不可。音楽をCD-DA以外の設定にしても、CDは要求されます。
バックグラウンドでの動作は可能です。主人公の名前は「ブラッド」固定です。
シナリオ・プレイ感
ゲームは主人公が本格的に巣作りを始めるところから始まります。
街を襲撃したり侵入者を撃退したりして財力を貯めつつ、巣作りをしたり、
部下の整備をしたり、Hの練習をしたりします。

ストーリーは、穏やかな雰囲気ながらも結構ハードに進みます。
主人公はすっとぼけた弱っちぃ情けないヤツで、リュミスやマイトなど、同じ
竜族と会話するときは可哀想なぐらい卑屈です。会話もとてもコミカルで
面白いです。
しかし、人間相手にHするときは、まさに鬼畜。相手のことを全く思いやらず、
ただ自分が満足するためだけに行為を続けます。
そんなアンバランスさもあって、今ひとつ感情移入は出来ませんでしたが、
基本的にヒロイン達との会話も面白く、周りにいるキャラクター達も愉快な
ヤツが多いので、ほのぼのとした雰囲気は漂っています。

色々な侵入者を倒し、捕獲し、仲間に引き込んだりしつつ、巣作りを進めます。
25週目になると、「結婚式」というコマンドが出てきて、これを選択し、相手を
指定すると、条件を満たしていれば、そのキャラとのエンディングに入ります。
また、期限を迎えると、自動的に結婚相手選択モードになります。

ラストは素直なものからひねくれたものまで様々で、かなり無理矢理な終わり
方があったりもしますけど、まあこれはこれでいいかな、と。
それまでやってきたことを全否定するようなエンディングもあったりして、結構
面白かったです。

H度はやや高め。各ヒロインとも複数回用意されており、サブキャラのH訓練も
含めると、かなりの数にのぼります。尺の方は、サブキャラのイベントなどは
やや短めですが、メインヒロイン級のシーンはそこそこ尺も用意されています。
描写の方も、メインヒロインのシーンは、そこそこ濃いものが多いです。
ただ、基本的にH訓練のために機械的にHするシーンが多く、主人公もあまり
楽しんでいるような感じではないため、思ったほどエロさはありません。
ただ、平然と2回戦3回戦に突入したりはしますけど。

テキストは、誤字等はほとんど見あたらず、すっきりしたクールな感じで
読みやすいです。すっきりした中に、さらっと面白いセリフがあったり
しますので、なかなか侮れません。
プレイ時間・難易度
ゲーム期間は48週〜144週。このゲームは、大きく、1周目、2周目のブラッド
モード、3周目のリュミスモードと3段階に分かれていて、特定の条件を満たすと
次の周回に入れるのですが、周回を重ねる毎に期限は延びていきます。
……えーっと、期限は1年じゃありませんでしたっけ?
# マニュアルによると、「竜族は時間にルーズなのです」だそうです。
# ……いいのか、そんなんで(^^;

ワンプレイは1〜6時間。25週目過ぎると、エンディングの条件を満たせば
いつでも終わりに出来ますので、あっさり終わらせることも可能です。
3周目で、期限ギリギリまで引っ張って6時間といったところでしょうか。
1周あたりの時間は短めでプレイしやすいです。ただし、コンプリートしよう
と思ったり、何周も何周もする必要がありますので、プレイ時間自体はそれ
なりにかかります。

難易度はやや高め。非常に自由度が高く、最初は何をやったらいいか解り
づらく、ちょっととっかかりづらいですね。そして、慣れるまでは全然お金が
増えなくて、巣も作れないわ部下も雇えないわという状態になったりします。
まあ、お金が無くても見られるエンディングはありますけど。
ただ、コツを掴めばお金もがっぽがっぽ稼げますし、思ったように進める
ことが出来るようになります。このあたりのバランスはなかなか絶妙。
ポイントとしては、侵入者の撃退に力を注ぐことでしょう。街を襲撃しても
お金は手に入りますが、ランダム要素が強く、恐怖度も上がって敵が強く
なってしまいます。しかも、稼げる額もうまく攻撃しないとたいしたことはあり
ません。その点、侵入者を倒したときは、敵の数や強さに応じてお金を得る
ことが出来ますので、コンスタントにお金を稼ぐには、侵入者を撃退できる
ような巣作りと、部下の配置を考えるべきでしょう。
ちなみに、次の周回に部下を持ち越すことが出来るので、侵入者が強いと
感じたら、とっとと結婚式を挙げて次の周回に賭けるのが吉でしょう。
なお、1度クリアすると遊べるようになる「クイズ」に全問正解すると、持ち
越せる部下の数が増えますので、1度クリアしたら、カンでも神の啓示でも
ESPでもニュータイプでもなんでもいいので、とにかくクイズに全問正解して
おくのが良いでしょう。
ちなみに、上手くプレイすれば、全キャラ同時攻略が可能で、結婚式に誰を
選ぶかを変えるだけで全てのエンディングが見られるデータを作る事が可能
です。まあ、そこまでやろうと思ったら、何度も繰り返しプレイして、部下の
レベルを上げておかなければいけないわけですけど。
総評
お奨め度ですが、ゲーム性の高いやりこみ型のゲームが好きな人にお奨め。
自由度が高く、バランスも絶妙で、戦略を考えたり、部下を育てたりと、色々
楽しめるとてもゲーム性の高い遊べる作品になっています。
1周は短めで、何度も繰り返し楽しめるように工夫されているなど、かなり
完成度の高いゲームだと思います。

特筆すべきはなんと言ってもその自由度の高さ。ひたすらお金を稼ぐもよし、
狂ったようにHしまくるもよし、レアモンスターを集めまくるもよし、もちろん
本来の目的である巣作りに精を出すもよし、色々な楽しみ方が出来、また
それに応じたエンディングもしっかり用意されていて、やりがいもあります。

難点と言えば、ややストーリー性が弱いこと、1年という期限や、リュミスと
結婚するという前提条件をあっさり覆したりすること、そして戦闘パートが
高速にしてもちょっと時間がかかること、ぐらいでしょうか。
まあ、ストーリー性はある程度仕方ないですが、決して面白くないわけでは
なく、コミカルな会話は面白いですし、突拍子もないストーリーが展開する
わけでもなく、入り込みやすいです。
期限や前提条件は、「竜族だから」の一言で解決できるらしいですし(笑)
唯一気になったのは、戦闘パートですが、言うほど時間がかかるわけでは
ないのですが、何度も戦闘をすることになるのでちょっと煩わしく感じる
ことも。サクっと飛ばして結果だけを見るようなモードもあれば、嬉しいん
ですけどねー。

ともあれ、これだけ何度も繰り返し遊べて、イベントを見て回ったり、部下を
集めたり、徹底的にやりこめるゲーム性の高いゲームはなかなかないと
思います。ゲームとしてとても充実しており、やりごたえのある楽しめる作品
だと思います。

ただシナリオを読むだけのゲームや、Hシーンだけ濃くてあとは全然ダメな
作品に飽きた・うんざりしたという人には、是非お奨めしたい作品です。
まさに「ゲーム」と呼ぶにふさわしい作品だと思います。

最後に。メイドの見分け、全然つかないのですが(^^;
# 「噂好きのメイド」とか「笑うメイド」とか言われても(笑)


「レベルジャスティス」で最強を誇った「大型美砕流」がいないのは残念。
仕方ないので、「レイリン」と「ホーンちゃん」で我慢します(笑)
# 「冥土」はふつーに強いけど。



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