ドリル少女ユイ | |||
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ブランド名 | 林組 | ジャンル | コマンド選択式アドベンチャーゲーム |
発売日 | 2004.10.01 | 定価 | \8,800 |
パッケージ | 紙製パッケージ(165x220x31mm) | マニュアル | B6ブックタイプ |
DISC容量 | DISC1 : 567.7MB、CD-DAなし、CD-ROM XA DISC2 : 627.3MB、CD-DAなし、CD-ROM XA マキシCD : CD-DA=101.2MB、CD-DA4トラック |
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原画 | 田島直 | シナリオ | 林保成 |
音声 | あり、鮎川ひなた、鳩野比奈、涼森ちさと、中瀬ひな、甘美、森川明大 | ||
インタフェース | ややキーボード操作可 | 描画 | Window・フルスクリーン両対応、 800x600 |
セーブ箇所 | 98箇所+クイックセーブ1箇所 | 歌 | あり(2曲、OP・ED) |
おまけ | CG鑑賞、BGM鑑賞 | ||
対象属性 | ドリル、紫髪、眼鏡っ娘、白衣、ポニーテール、ウエディングドレス、ストレートロング、 エプロンドレス、ストッキング、ガーターベルト、金髪 |
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1プレイ時間 | 2時間弱 | お奨め度 | 3 |
レビュー |
概要 |
10年前に壊滅したはずのテロ組織「ケルベロス」が復活した。彼らは「エーテル ドライブ」と呼ばれる永久機関を使用した武器を持っており、通常の兵器では 歯が立たない。そこで、同じくエーテルドライブを搭載した戦闘歩兵を擁する 部隊「イカロス」が結成された。そして、10年前の戦いで、エーテルドライブを 搭載した武器で戦っていた主人公の元に、戦闘歩兵の訓練をして欲しいという 依頼が来る。戦いに嫌気が差していた主人公は断ろうとするが、戦闘歩兵の 姿を見て驚く。それは、10年前にテロで失った、恋人の姿そのままだったのだ。 そして、依頼を受けることになった主人公は、その戦闘歩兵・ユイを鍛えて、 ケルベロスの破壊活動から世界を守る……という、コマンド選択式AVG。 |
キャラクター・CG・音声・音楽 |
キャラクターは以下の通り。 カトリーヌ・オガタ。(CV:鳩野比奈) 特殊部隊「イカロス」の責任者で、主人公に話を持ちかけた張本人。 優れた研究者で、戦闘歩兵の開発主任でもある。クールで色気のある女性。 ユイ。(CV:鮎川ひなた) エーテルドライブを搭載した戦闘歩兵。「ドリルアーム」を持って戦う。 主人公の婚約者そっくりの外見をしており、性格や仕草までもそっくりである。 マッサージが得意な戦闘歩兵。←使えねぇ(^^; リカ・シュナイダー。(CV:涼森ちさと) 悪の組織「ケルベロス」の戦士。エーテルドライブを搭載した「ドリルソード」を 持って戦う。生身の人間ながら、戦闘歩兵並の戦闘力を持つ。 主人公に対し、並々ならぬ敵対心を持っている。 ドロシー。(CV:中瀬ひな) エーテルドライブを搭載した戦闘歩兵。「ドリルバズーカ」を持って戦う。 無口で無感動。感情表現に乏しく、マスターの命令に従順に従う。 しかし、動物が好きな優しい一面も持っている。 絵の方はすっきりとした絵柄。それほど可愛らしいわけでなく、色気たっぷりと いうわけでもない、ちょっとあっさりしすぎの感がある絵柄ですね。今ひとつ 魅力に欠ける気がします。 CGはややべったりした印象で、元々起伏の少ないすっきりした絵柄が、さらに 淡泊に見えてしまっているような気がします。 立ち絵はポーズ変化あり。ただし、会話に合わせて変わるのではなく、シーンが 切り替わる時のみポーズが変わります。表情変化も、シーンの切り替わる時に しか変わりません。 キャラクターは明るく元気なユイ、クールなドロシー、激しいリカと、個性豊かな 面々。ただ、あまりキャラクターが表に出てくることなく話が進む感があるため、 今ひとつ感情移入は出来ませんでした。 音声はキャラクターとのマッチングも良く、演技の方も問題なし。 ドロシーの無機質な感じなどはとてもよく表現されていると思います。 音楽はピアノ系の音を使った綺麗な旋律の曲が多め。もちろん、勇ましい曲も 用意されています。曲名が全て「○○! ○○のドリ〜ル」なのはどうだろう(^^; # 「喚け! 肉欲のドリ〜ル」って訳わかんねぇよ(^^; ゲームを開始するとプロローグの後にオープニングアニメーションが流れます。 歌はちょっと渋めの格好いい曲。力強い歌声がなかなか良いです。 絵の方はキャラクター紹介・シーン紹介的なもの。特筆すべき点はなし。 エンディングも歌あり。こちらも渋い曲で、とても雰囲気のある格好いい歌です。 絵の方も渋い演出でなかなか見応えがあります。 |
システム |
インタフェースはややキーボード操作可。選択肢決定、セーブ/ロードなどはキー ボードで出来ますが、バックログやウインドウ消去などはキーボードで出来ない ようです。さらに、メッセージ送りも出来なくなることが……。 既読スキップ、強制スキップ、バックログ、オートモード搭載。 バックログはマウスのホイール機能に対応しており、音声の再生も可能です。 設定でホイールの割り当てを「シーン巻き戻し」にすると、絵も一緒に巻き戻り、 音声も自動的に再生されます。というか、こっちが初期値なんですけど。 通常のメッセージ送りもホイールで可能。音声のリピート再生も可能です。 描画はWindow・フルスクリーン両対応。画面サイズは800x600です。 動作は比較的高速です。メッセージ動作はやや遅めです。 セーブ箇所は98箇所+クイックセーブ1箇所。セーブ/ロードは随時可能です。 セーブデータはセーブ日時の他、シーン画像とコメントが保存されます。 数としては、選択肢の数が少なく、あまりセーブ/ロードも必要なゲームだとは 思えませんし、これだけあれば充分でしょう。まず使い切ることはないかと。 ディスクレス起動可。バックグラウンドでの動作も可能です。 主人公の名前は「萩原仁人」固定です。 |
シナリオ・プレイ感 |
ゲームの方は、主人公が戦闘歩兵・ユイの訓練を引き受けるところから始まり ます。ユイを訓練し、ケルベロスと戦っていく……という、単純明快な流れです。 ストーリーは終始シリアスで重苦しい雰囲気で進みます。主人公はストイックな 感じですし、ヒロイン達もユイ以外は明るいキャラがいないため、会話もどこか 硬く、面白みに欠けます。 ラストも非常にあっけなく、大きな山もほとんどないままあっさり終わることが ほとんどです。 気になったのは設定の必然性のなさ。エーテルドライブが強力だというのは 何度も描写されているのですが、生身の人間が持ったぐらいでどうして無敵の ような扱われ方をするのかとか、永久機関である意味とか、そういった所の 描写がほとんどなく、あっさり流されているため、緊迫感などが全然伝わって 来ません。 そして、最も気になったのは、ドリルである必然性。エーテルドライブはいいと して、それが何故ドリルでなければいけないのか、その点に全く触れられて いないので、どうにも感情移入できませんでした。とりあえずドリル出しとけ、 みたいな感じ。 たった一言「漢のロマンだから」とでも言ってくれれば、それだけで充分納得 出来るんですけど。←いいのか? それで(^^; H度は低め。ほとんどのヒロインは複数回用意されていますが、どれも尺は 短めで、描写もあっさりしていてHさはあまり感じません。 内容もごく普通のものばかりで、バリエーションにも乏しく、目新しさも何も ないですね。こういう時こそ、ドリルでも使えばいいのに。←怪我します(^^; テキストはちらほら誤字が見受けられます。どちらかというと脱字の方が多い 気はしますけど。 # 視力を尽くして戦う……(^^; |
プレイ時間・難易度 |
ゲーム期間は不明。平然と数日飛んだりしますし、意識することはないかと。 ワンプレイは約2時間。めちゃめちゃあっけなく、あっさり終わります。 難易度は低め。選択肢の数は少なく、効果も明確ですので、狙ったエンドを 迎えるのは簡単でしょう。ただし、普通選ばないような選択肢を選ばないと 見られないバッドエンドがあったりしますので、ちょっと注意が必要です。 |
総評 |
お奨め度は、クールですっきりした作品が好きな人にお奨め。 終始クールな感じで淡々と進み、ほとんど盛り上がりもなく終わるストーリーは ある意味爽やかです。プレイした後何も残らないぐらい。 ちょっと、キャラクターの設定、特に主人公の性格付けが、かなりマズいような 気がします。感情の起伏が少なく、投げやりな雰囲気の漂う主人公では、萌えも 燃えも表現が難しく、結果としてなんの面白みもないストーリーになってしまって いるような気がします。せめてもう少しメリハリが出れば、ちょっとは楽しめたと 思うんですけどねー。 何より、折角のドリル少女が、全く活かされていないのはなんとも。 エプロンドレスを着たり、死んだ婚約者とそっくりだったり、マスターに従順で 付き従ったりと、いくらでも美味しい設定があるというのに、それらをさらっと スルーして、ただ淡々と訓練をして戦うというストーリーは、一体何がやりた かったのか、全く理解できません。 ユイとカトリーヌの関係とか、リカと主人公の関係とか、ドロシーとエドワードの 関係とか、掘り下げればいくらでも面白く出来そうなネタが転がっているだけに 残念です。 そして、圧倒的なボリュームのなさ。1周2時間かからないぐらいで、それ以降は スキップを使えば1時間以内。コンプリートに5時間とかからないでしょう。 絵のショボさやボリュームのなさという弱点はありますが、何よりも根本的に ストーリーが楽しめないという、ある意味致命的な弱点を持った作品です。 狙い所が解らず、何がやりたかったのか、どこを描きたかったのかも全く解ら ないまま終わられては、プレイヤーほったらかしですよ。 せめてもう少しキャラクターを活かして、ドリルなんかも有効活用して、話を 盛り上げて欲しいところです。 パッケージには「ストーリーを楽しむ事に重点を置き、難しい戦略要素のない コマンド選択式アドベンチャーゲーム」とありますが、楽しむべきストーリーは どこらへんなのでしょうか。 最後に。ユイの必殺技、やっぱ「スパイラルドライバー」ですか?(^^; # 必殺技は、技の名前を叫びながら出すことが義務づけられているのに!(笑) 「ドリル少女スパイラル・なみ」みたいに、コメディ要素でもあれば、もっと 楽しめたと思うんですけどねー。どうしてこんなにシリアス一辺倒にして しまったんでしょうね。 # なんだか、「スパイラルなみ」と「MACHINE MAIDEN」を足して、5ぐらいで # 割ったような作品ですね……。 |