へんし〜ん!
ブランド名 May-Be SOFT ジャンル メタモルドラマティックラブコメAVG
発売日 2004.03.26 定価 \8,800
パッケージ 紙製パッケージ(168x230x42mm) マニュアル B5用紙2つ折り
DISC容量 1.79GB(DVD-ROM)
原画 あかざ シナリオ 大友久徳
音声 あり、春瀬みき、安玖深音、蓮香、AOI、寧々
インタフェース メッセージ送りのみキーボード可 描画 Window・フルスクリーン両対応
セーブ箇所 20箇所 なし
おまけ CGモード、回想モード、音楽モード
対象属性 純愛、ラブコメ、幼なじみ、ウェイトレス、赤髪、リボン、触角、ヘアバンド、紫髪、着物、
和服、人妻、ボブカット、オーバーニーソックス、ストッキング、ガーターベルト、看護婦、
ナース服、巨乳、ポニーテール、眼鏡っ娘、ツインテール、緑髪、メイド服、ご主人様、
触手、スパッツ
1プレイ時間 約4時間 お奨め度 6

レビュー
概要
主人公はある日、道ばたで行き倒れている、猫に似た謎の生物を助ける。
ねねこと名付けたその生物は、お礼ということで主人公に変身能力を授ける。
主人公はその能力を使い、Hな悪戯を始める……という、メタモルドラマティック
ラブコメAVG。
キャラクター・CG・音声・音楽
キャラクターは以下の通り。

南瑚乃葉(みなみこのは)。(CV:春瀬みき)
主人公がアルバイトをしている喫茶店「サザンクロス」のマスターの一人娘。
主人公の幼なじみにして天敵。お節介で、ことあるごとに説教してくる。

中谷柊那(なかたにひな)。(CV:安玖深音)
瑚乃葉の助けを借りて、主人公に告白してきた女の子。事故で足を怪我して、
車椅子で生活している。もうほぼ完治しており、現在はリハビリ中。
控えめで大人しい女の子。

楠綾枝(くすのきあやえ)。(CV:蓮香)
主人公の住むアパートの隣にある一軒家に住んでいる奥さん。
落ち着いた、奥ゆかしい雰囲気の女性で、華道教室の先生。

神野つかさ(じんのつかさ)。(CV:寧々)
主人公のクラスメイトで、魔法研究会所属のオカルト娘。
主人公のことを「悪魔」と言って、ことあるごとに突っかかってくる。

吉原美桜里(よしはらみおり)。(CV:AOI)
柊那がリハビリを行っている病院の看護婦。柊那と仲がよく、姉妹のように
振る舞う。明るく気さくで色気たっぷりの看護婦さん。

ねねこ。(CV:安玖深音)
主人公が助け、主人公に変身能力を与えた謎の生物。
助けてくれた主人公に恩を感じており、甲斐甲斐しく尽くす。

絵の方は、輪郭のはっきりしたアニメ調の絵柄ですね。とても可愛らしく色気も
たっぷりで、胸や太股などの質感は素晴らしいです。
若干バランスが崩れているところも見受けられますが、それすらも味になって
いるような感じで、さほど気になりませんでした。
アニメ的な演出のコミカルな顔は、結構好きです。
CGの方も明るく発色の良い彩色で、原画の雰囲気を活かしたアニメ調な塗り
になっています。見た目が鮮やかで、明るい雰囲気が出ていますね。
立ち絵はポーズ変化はなし。表情変化はあり。表情の変化は大きく、感情が
はっきり伝わってくるような感じです。笑顔一つとっても大きな笑顔と控えめな
笑顔の2種類が用意されているなど、感情移入もしやすいです。
あと、変身シーンは「アクティブモーションシステム」によって、モーフィングの
ようなアニメーション処理になっているのですが、技術の無駄遣いです(笑)
いや、こういうばかばかしい力の入れ方はすっごい好きですけど。

キャラクターは、口うるさい幼なじみと控えめな女の子という対比に加えて、
控えめな色気の奥さんと色気過剰な看護婦という、対照的な配置ですね。
そこにやかましいオカルト娘が入ってくるわけですが。
綾枝さんがお気に入りですが、瑚乃葉や柊那もなかなかいい味出していて
好きです。でも、一番好きなのはバスの中で悪戯される女の子だったり。
# もっと出番を〜。

音声は、キャラクターとのマッチングはほぼよし。つかさはちょっとやかまし
過ぎるようにも感じましたが、テンション高めのキャラみたいですし。普段は
大人しいみたいなんですけどねー。
演技の方は、全体的にやや微妙。綾枝や瑚乃葉の演技はちょっと不安定に
感じました。美桜里もHシーンとかは微妙かも。
そしてこの音声ですが、この作品はメディア倫理機構の審査のため、音声に
ピー音が入りません。どんな淫語でも伏せることなく発音されるので、好きな
人にはたまらないのではないでしょうか。ただ、それほど意図的に淫語が多用
されている感じではなく、あくまで自然な感じです。
# いや、実際にこんなこと言うヤツなんて普通いねー、とは思いますけど……。
それと、ねねこはパートボイスなのが残念。毎日の会話もなかなか楽しいの
ですが。

音楽は、静かでちょっと切ない雰囲気の曲が多め。ただ、日常パートでよく
流れているのは、明るく軽快でちょっとコミカルな曲が多いですけど。

ゲームを開始すると、プロローグの後にオープニングアニメーションが流れます。
歌はなし。ちょっとコミカルな曲をバックに、絵が流れます。
絵の方はキャラクター紹介・シーン紹介的なもの。特筆すべき点はなし。
システム
インタフェースはメッセージ送りのみキーボード可。
既読スキップ、強制スキップ、バックログ、オートモード搭載。
ホイール機能には非対応で、音声のリピート再生も出来ません。
やや機能的には貧弱な印象を受けます。

描画はWindow・フルスクリーン両対応。動作はやや重め。CPU利用率は100%
べったりで、非力なマシンだと辛いかも。スキップ動作も遅く、いらいらします。

セーブ箇所は20箇所。セーブ/ロードは随時可能です。
セーブデータはセーブ日時の他、シーン画像と

このセーブ/ロードですが、いちいち「少々お待ち下さい」なんて文字が出てくる
ためか、かなり動作が遅いです。もう少し軽快に動作して欲しいところです。

システムは、オーソドックスな選択肢決定型のアドベンチャー。
フラグ累積型と選択肢分岐型の併用になっていて、大きなシナリオは選択肢で
分岐し、イベントの細かい分岐はフラグによって行われているようです。
なので、ある程度は同時攻略が可能っぽいですね。

システム的な売りとしては、「アクティブモーションシステム」と「局部ズーム
ウィンドウ」があります。
「アクティブモーションシステム」は変身シーンをアニメーション表示するもの、
「局部ズームウィンドウ」はHシーンで局部を別視点から見た感じで表示すると
いうもので、どちらも視覚的な表現のシステムとなっています。
他に、「アナル・ヘアー表示ON/OFF機能」なども用意されています。

ディスクレス起動は可能ですが、入れていないと何かする度にダイアログが
出てきて鬱陶しいので入れておいた方が無難でしょう。
バックグラウンドでの動作も可能です。
シナリオ・プレイ感
ゲームは、主人公がねねこに変身能力を貰うところから始まります。
能力を使って覗きをしたり、Hな悪戯をしつつ毎日を過ごします。
……主人公、ロクでもないヤツです。しかし、何にでも変身できるという便利な
能力を、Hな悪戯にしか使わないというのはある意味凄いです。もっといろいろ
使い道はあるでしょうに。主に悪い方で。

ストーリーは、前半は明るくコミカルに進みます。能力を使って覗きをしたり、
Hな悪戯をしたりと、面白おかしく毎日を過ごしていきます。いや、やられてる
方からしたらえらい迷惑でしょうけど。

そして後半、覗きをしていたときにふと見てしまったその人の本心や、悩み事を
解決していくという、結構シリアスなストーリーになったりします。
告白をしてきた柊那と、幼なじみの瑚乃葉の間で揺れ動いたり、時には修羅場に
なったりなどしつつ、気持ちを固めていく、という感じです。
結構恋愛模様の描写があったり、ヒロインの心情描写が丁寧だったり、なかなか
楽しむことが出来ました。

ラストは比較的爽やかで、すっきりとした終わり方が多いですね。
ただ、一部のシナリオでは、告白してきた柊那のことを、まるでなかったかの
ようにさらっとスルーしたりするのはちょっと拍子抜けですけど。

気になったのは主人公の人物像。主人公がちょっとヘタレすぎ。普段はすぱっと
決断するクセに、肝心な所でうじうじして、見ていていらいらします。
しかも、「仏の洋人」とかいいながら、しょっちゅうキレていたような。
ちょっと主人公の性格が掴みづらく、思った通りに行動してくれないので、感情
移入はしづらかったです。

H度はやや高め。メインヒロインは複数回あり。他に、サブキャラも多数登場する
のですが、そういったキャラは1回のみです。尺はやや短めのものもありますが、
描写はそれなりに濃く、シチュエーションは様々で楽しめるかと思います。
ただし、1点だけ大きな問題があります。Hシーンは、主人公が何かに変身して
行われるものが多いです。たとえば自転車のサドルやアンダースコート、バイブ
などです。つまり、端から見ると、女の子が何かの器具で1人エッチしているだけ
という感じで、あまりエッチシーンという雰囲気がありません。
さらに、ただ触るだけで本番のないシーンも多く、本番があっても椅子の一部が
肉棒になっているなど特殊なシーンが多いため、純粋なエッチシーンというのは
非常に少ないです。ですので、主人公がヒロインを抱く、というシーンを期待して
いる人にとっては、非常につまらないシーンが多いことになります。
H度としてはそこそこ高いのですが、激しく人を選ぶ、という感じでしょうか。

テキストは、誤字はさほど気にならないものの、行頭に『。』が来ていることが
多く、ちょっと気になりました。それ以外は、あまりクセもなく読みやすいテキ
ストだと思います。
プレイ時間・難易度
ゲーム期間は約2週間。1日ずつプレイしていくタイプです。

ワンプレイは約4時間。まあ、プレイしやすい長さかと思います。

難易度は並。基本的なルートは2つで、そこから各エンディングに分岐するような
形になるのですが、一部フラグが弱くて他のキャラのフラグが立っているとクリア
出来ないキャラがいるようなので注意。
オンリープレイに徹していれば大丈夫かと思いますが、共通部分が多い割に、
既読スキップが遅いため、ちょっとプレイ負荷は高めですので難しいところです。
総評
お奨め度ですが、一風変わったシチュエーションのHを楽しみたい人にお奨め。
いろんな物に変身して行われる悪戯エッチは、バリエーションも豊かで楽しめる
と思います。反面、一般的な人と人とのエッチシーンは少ないため、ノーマルな
エッチが好きな人にはちょっと物足りない内容かも知れません。

ストーリーの方は、ライトでコミカルなノリから、シリアスでやや重い展開まで
用意されていて、結構ストーリー性もあってそこそこ楽しめると思います。
てっきり色んな物に変身して悪戯をしまくる、コメディタッチのエロエロな作品
かと思っていたのですが、最後はいきなり純愛的なストーリーになってびっくり。
結構ストーリー性・ドラマ性もあって、なかなか良かったです。

ただ、主人公のクセが強く、肝心なところでヘタレたりキレたりと、いまひとつ
感情移入がし辛かったのは残念。
柊那がほったらかしにされたり、瑚乃葉がスルーされたりもしますしね。

あとはシステム的な面でしょうか。機能は必要最低限という感じで使い勝手は
あまり良くなく、動作も重めでスキップも遅いため繰り返しプレイはキツいです。
もう少し快適にサクサク進めたいですね。

システムや主人公の言動に問題はありますし、エッチシーンもその特異性の
ために人を選ぶかと思いますが、見栄えのする綺麗で可愛らしく色っぽい絵や、
魅力溢れるキャラクターは素晴らしいと思いますので、作品の雰囲気が気に
入った人は是非どうぞ。今までにないような、斬新なエッチシーンも楽しめます。

最後に。赤字病院……って、なんかあんまり行きたくない名前だな(^^;


アイスに変身して、もし食いちぎられたりしたらヤバいのでわ(^^;
水になるのもかなりチャレンジャーな気が……。



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