innocence pain〜満ちる闇 欠ける月〜 | |||
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ブランド名 | あんく | ジャンル | 学園伝奇ホラーADV |
発売日 | 2004.06.25 | 定価 | \8,800 |
パッケージ | 紙製パッケージ(184x259x41mm) | マニュアル | A5ブックタイプ |
DISC容量 | 674MB(DVD-ROM) | ||
原画 | 榊MAKI | シナリオ | 烏童マリヤ |
音声 | 主要人物のみフルヴォイス、 鷹月さくら、一色ヒカル、金田まひる、かわしまりの、木葉楓、山川敦也 |
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インタフェース | フルキーボードサポート | 描画 | Window・フルスクリーン両対応、 800x600 |
セーブ箇所 | 100箇所 | 歌 | あり(2曲、OP・ED) |
おまけ | GALLERY | ||
対象属性 | 学園物、ミステリー、サスペンス、オカルト、ホラー、ボブカット、ヘアバンド、黒髪、 ストレートロング、女教師、眼鏡っ娘、リボン、ショートカット、金髪、ツインテール |
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1プレイ時間 | 5〜6時間 | お奨め度 | 6 |
レビュー |
概要 |
主人公は、ひょんなことからとある女子校に新任教師として赴任することになる。 その学園には古くから語り継がれる「魔女伝説」があった。よくある七不思議的な 話だと聞き流していた主人公だが、ある日、その伝説になぞらえた事件が起こる。 学園側は事を荒立てないようにと動くため、主人公は独自に事件の真相を解明 するために行動する……という、学園伝奇ホラーADV。ホラーというよりミステリー とかサスペンスとかオカルトという感じですけど。 |
キャラクター・CG・音声・音楽 |
キャラクターは以下の通り。 海棠乃亜(かいどうのあ)。(CV:鷹月さくら) 主人公が赴任したのと同じ日に学園にやってきた転校生。明るく快活な女の子。 ちょっと直情的だが、一途で真っ直ぐないい子。 御子柴薔子(みこしばしょうこ)。(CV:かわしまりの) 学園会長。常に冷静で大人びている。突然学園にやってきた主人公と乃亜の事を 快く思っておらず、ことあるごとに冷たく当たる。 芦澤茉莉花(あしざわまりか)。(CV:一色ヒカル) 主人公と同じ英語担当の教師。新任教師である主人公の面倒を任される。 大人しく、謙虚……というより、自信なさげ。 三枝美羽(さえぐさみわ)。(CV:木葉楓) 保健の先生兼、生活カウンセラー。明るくさっぱりとした性格ながら、どこか ミステリアスな魅力も持ち合わせた女性。 柊くらら(ひいらぎくらら)。(CV:金田まひる) 乃亜のクラスメイトで、初めての友達。大人しく控えめな性格で、いつもおどおど している。しかし、とても優しく思いやりのある娘。 絵の方は繊細なタッチの綺麗な絵柄。バランスも整っていて、すっきりとした 印象があります。 CGの方は丁寧に処理されており、原画の繊細な雰囲気も上手く活かしていると 思います。ただ、黒目が異常に大きく目の中がほとんど黒目の状態であるため、 ヘタすると死んだお魚さんの目に見えかねないですけど。個人的にはそーんなに 気にはなりませんが。 立ち絵はポーズ変化はなし、表情変化はあり。表情は会話に合わせてコロコロと 切り替わり、変化もわかりやすく、感情移入しやすいです。あと、目パチもあり。 キャラクターは明るく元気なキャラと、物静かなキャラがはっきり別れている感じ です。ただ、どのキャラもどこか影のある感じで、ミステリアスな魅力が漂います。 音声はキャラクターとのマッチングもよく、演技の方もばっちり。 声優さんは実力も実績もある人が揃っているのですが、各声優さんが普段よく 担当している役とはちょっと雰囲気の違う配役がなされているのですが、それが 見事にツボに入っていて、新たな魅力を見せられたような感じです。 特に、乃亜の声は非常に活き活きしていて良かったです。 音楽は静かなゆったりした曲やおどろおどろしい曲など、ややスローテンポな 曲が多め。綺麗な旋律の曲が多く、クリアなサウンドは単体で聴いても充分通用 するぐらいです。 ゲームを起動するとオープニングアニメーションが流れます。 歌は非常に静かで落ち着いた雰囲気の切なさバリバリの歌。心に染み入って くるような感じです。 絵の方はシーン紹介……というより、むしろイメージムービーという感じ ですね。もの悲しい雰囲気がとてもよく伝わってきます。 エンディングも静かでゆったりした歌。作品の雰囲気を上手くまとめ上げている 感じです。ラストの展開とはちょっとズレている感じではありますが、作品全体で 見れば、よく合った歌かと。 |
システム |
インタフェースはフルキーボードサポート。ただし、スキップはキーボードで 実現しようと思うと、CtrlもしくはShiftを押しっぱなしにはする必要がありますが。 強制スキップ、バックログ、オートモード搭載。 バックログはマウスのホイール機能に対応していますが、バックログモードに入る にはボタンを押すかOキーを押す必要があります。 描画はWindow・フルスクリーン両対応。画面サイズは800x600です。 動作は比較的軽快。 セーブ箇所は100箇所。セーブ/ロードは随時可能です。 セーブデータはセーブ日時の他、主人公の名前と自由記述のセーブメッセージが 保存されます。……主人公の名前って、ふつーはそんなにコロコロ変えないと思い ますが……。データの判別に使えないでしょ(^^; 数としては、選択肢の数が少なくセーブ/ロードはそれほど必要だと思えないので、 これだけ有れば充分でしょう。 システムはオーソドックスな選択肢決定型のアドベンチャー。 ディスクレス起動不可。バックグラウンドでの動作も可能です。ただし、バック グラウンドでの動作時も一部キー入力は受け付けているようで、CtrlやShiftを 押すと、メッセージがスキップされていたりしますので注意。 |
シナリオ・プレイ感 |
ゲームは、主人公が新任教師として学園に赴任する所から始まります。赴任早々、 学園に伝わる「魔女伝説」を聞くが、特に気にも留めず過ごしていると、「魔女伝説」 になぞらえた事件が起こり、主人公はそれに巻き込まれていく……という感じの、 ミステリータッチの作品になっています。 ストーリーは終始緊迫感溢れるミステリアスな感じで進みます。主人公の周りで 様々な事件が起こり、なんとか真相を突き止めようと奔走するも、色んな所から 妨害が入ったり新たな事件が起こる……という感じの、スリリングなメリハリの 利いた展開になっています。 最後は、事件の事なんてなかったかのように爽やかすっきり終わることが多く、 やや拍子抜けな感はありますが、まあ綺麗にまとまっているかと思います。 特筆すべきはなんといってもその緊迫感。特に、ラストの方の、徐々に真相が 明らかになっていくあたりは、まさに手に汗握る展開です。 H度は並。ヒロインによっては複数回用意されていますが、1回もないキャラも。 描写はそこそこ濃いめですが、尺がやや短く、あっさり終わる印象があります。 そして、何よりHへの導入が唐突で、事件が緊迫した状態になっているのに、 のほほんと告白してHシーンに入ったりなど、ちょっとテンポを崩しているように 思えるところもありました。 テキストは誤字等もほとんど気にならず、クセのない読みやすいテキストだと 思います。 |
プレイ時間・難易度 |
ゲーム期間は一連事件が解決するまで。日付の表示はなく、何日か飛んだりも するので期間は不明です。 ワンプレイは5〜6時間。メリハリがあってスピーディな展開のため、あまり 時間は感じませんでした。 難易度は低め。選択肢の数が両手で足りる程度で、内容も明確なものがほとんど ですから、悩むことはないでしょう。 |
総評 |
お奨め度ですが、ミステリータッチの作品が好きな人にお奨め。 「魔女伝説」に絡めて起こる事件を、なんとか解明していこうという展開はとても 面白く、緊迫感に溢れていて感情移入もしやすいです。 二転三転するストーリーは読み応えもあり、意外な展開なんかも用意されていて、 かなり楽しめるかと思います。 問題は、ミステリーものの宿命でしょうか、1度クリアすると事件のタネが解って しまうため、2周目以降のプレイは今ひとつ面白みに欠け、ただの作業になって しまいがちなところですね。オチが解っていても楽しめるという程にはシナリオの 力はないと思うので、やや物足りなさを感じます。 そして、事件のタネやラストの展開もやや強引でご都合主義的なものが多く、 本格派ミステリーを求める人にはやや物足りなさもあるかも知れませんね。 さらに、既読スキップ機能がないため、自力でスキップする所を選択しなければ ならず、ちょっとプレイ負荷が高いです。 しかも、大部分が共通シナリオで、個別シナリオも基本的な流れは同じで、若干 アプローチが違うだけという感じなので、目新しさもないですし。 しかし、作品全体の雰囲気がきっちり統一されていて入りやすいですし、綺麗で 可愛らしい絵柄や抜群のマッチングと演技力の音声、雰囲気を盛り上げてくれる 音楽、そして二転三転するサスペンスストーリーなど、とても丁寧でよくまとまった 作品だと思います。惜しむらくは、2周目以降がちょっと面白みに欠けるという点 ですね。1周目だけで見れば、かなり高い評価が出来るのですが。 コンプリート絶対主義ではない、1周が面白ければそれで満足という人には、充分 お薦め出来る作品だと思います。もちろん、ミステリー好きな人、ですが。 最後に。教頭、ほったらかしですか?(^^; 以下、ややネタバレな突っ込み。 しかし、いくらなんでもオブジェの事件は納得いかないんですが(^^; さすがに無理があると思うんですけど……。 みんながみんな揃いも揃って同じ事を思っているとは思いがたいですし、 そもそも事件直後に見たらいくらなんでも怪しいと思うぞ(^^; # というか、この学園、もう長くねーな(^^; しかし、冷静に考えると、オープニングアニメーションでけっこーネタバレ しているような気がしました(^^; |