ジュエルスオーシャン -Jewels Ocean.- | |||
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ブランド名 | Escu:de | ジャンル | 召喚バトルADV |
発売日 | 2004.03.19 | 定価 | \8,900 |
パッケージ | 紙製パッケージ(238x190x44mm) | マニュアル | B5ブックタイプ |
DISC容量 | DISC : 1 : 594.8MB、CD-DAなし、CD-ROM XA DISC : 2 : 604.1MB、CD-DAなし、CD-ROM XA MAXI SINGLE : CD-DA=228.8MB、CD-DA6トラック |
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原画 | 光姫満太郎 | シナリオ | 籐太 |
音声 | あり、赤木強、天天、涼森ちさと、理多、児玉さとみ、比未子、鳩野比奈、 森川明大、坂野茂、伴風太、森山葵、紬叶慧、桜ノ宮天馬、甘美、武島あや、 春野萌、朝咲そよ、中瀬ひな、榎津まお、鵜乃瀬朱香、楠鈴音、籐太 |
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インタフェース | ややキーボード操作可 | 描画 | Window・フルスクリーン両対応、 800x600、SVGA |
セーブ箇所 | 99箇所+クイックセーブ1箇所 | 歌 | あり(3曲、OP・ED・挿入歌) |
おまけ | CG mode、シーン回想、Music Mode、Staff Room、おまけストーリー、ジュエルガイスト図鑑 | ||
対象属性 | 戦闘、燃え、赤髪、ストレートロング、オーバーニーソックス、触手、ボブカット、ヘアバンド、 眼鏡っ娘、お下げ、青髪、リボン、しましま、黒髪、巫女さん、巫女装束、ツインテール、 お兄ちゃん、メイド、触角、銀髪、ポニーテール、先輩、金髪 |
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1プレイ時間 | 20〜24時間 | お奨め度 | 6 |
レビュー |
概要 |
「我がカルテル」と呼ばれる、秘密主義のジュエリーシンジケートがあった。 その組織では世界中の宝石取引を牛耳ると共に、「魔石」と呼ばれる特殊な 力を持った宝石を管理していた。しかしある日、組織の一員である叢神八尋が 魔石を持って組織を裏切った。八尋は魔石に封じられた魔物・ジュエルガイスト を呼び出して戦うことのできるジェムマスターの中でも、特別強い力を持った ハイマスターと呼ばれる存在だった。「我がカルテル」は、奪われた魔石を取り 戻すため、八尋は輸送途中に街にばらまかれた魔石を回収するため、刺客を 送り込む。そして、街にばらまかれた魔石は、少女達が手にしていた。果たして、 魔石によって、運命がどう変わっていくのか……という、召喚バトルADV。 |
キャラクター・CG・音声・音楽 |
キャラクターは以下の通り。 花月洸(かつきひかる)。(CV:涼森ちさと) 会社社長を父に持つ、裕福な家庭に生まれたお嬢様。しかし、性格は明るく 元気で思ったことははっきり言う。過去に危ないところを助けてくれた男性に 憧れており、ちょっぴり年上趣味。 草壁真珠(くさかべしんじゅ)。(CV:理多) 洸の友達。控えめで、自分の意見をはっきり言えない。イジメを受けており、 それを洸には知られまいとしている。 天原すせり(あまはらすせり)。(CV:天天) 葦原武流の義妹。武流と同じく凄腕のジェムマスター。武流にべったり。 見た目は幼く、言葉遣いも丁寧だが、吐く言葉は暴言・侮辱・侮蔑の嵐。 凶悪な性格で、武流以外の人間はゴミ同然に扱う。 琴代輝蘭(ことしろきら)。(CV:児玉さとみ) 洸のクラスメイト。不良グループのリーダーで、学校からも目を付けられている。 クールで素っ気ないが、可愛らしい一面も。 猫に「零戦」という名前を付けようとするステキな女の子。 八坂野るり(やさかのるり)。(CV:鳩野比奈) おっとりマイペースな天然ボケ巫女さん。町はずれの神社に独りで住む。 過去の記憶に縛られ、全てを罰として受け入れようとする。 武原こはく(たけはらこはく)。(CV:比未子) 心臓の病気で入院している女の子。健気で明るいが、周りに気を遣って自分を 押し殺す一面も。兄・亮一のことが大好き。 外出できないため、病院からインターネットに接続してエロ画像・動画を落とし まくるのが趣味。……誰かコイツを止めろ。 真光寺秋夜(しんこうじあきよ)。(CV:春野萌) 花月家のお手伝いさん。つかみ所のない性格。洸をよくからかう。 花月都(かつきみやこ)。(CV:武島あや) 洸の母親。ママと呼ぶことを強要する。 橋本アキ。(CV:春野萌) 洸のクラスメイト。陸上部。男っぽくさっぱりした性格。 野々村知枝美。(CV:中瀬ひな) 洸のクラスメイト。写真部。好奇心旺盛で何にでも首を突っ込む。 シェーラ・シンクレア。(CV:児玉さとみ) 元「我がカルテル」のジェムマスター。魔石を輸送中に武流に襲われ、街に 魔石を落としてしまう。武流とは因縁浅からぬ関係。 マルグリート・ヴァランタン。(CV:紬叶慧) 「我がカルテル」の誇る精鋭騎士団「ジュエルナイツ」のリーダー。 武流に「我がカルテル」で世話になっており、先輩と呼び慕う。 黄泉。 いつも八尋のそばにいる謎の少女。八尋にとても懐いているが、言葉は一言も 話さない。 他にも嫌と言うほどキャラクターはいますが、割愛。 エンディングのスタッフロールは、見ていて壮観です。 いったいどれだけキャラおるねん……。 # ジュエルガイストまでスタッフロールに載ってますしね。 絵の方は繊細で綺麗な絵柄。ただ、構図が複雑で細かい絵が多いため、パッと 見てどんな絵なのか判りづらく感じることもありました。 CGは綺麗で丁寧。原画の雰囲気を活かした仕上がりになっていると思います。 布地がやたらメタリックに見えたりもしますけど。 立ち絵はポーズ変化・表情変化ともあり。ただ、ポーズ変化はパターンが少なく、 表情変化もあまり変化は大きくなくパターンも少ないため、会話中にころころと 変わる、という感じはありませんでした。 キャラクターは人外なヤツが目立ちます。そもそもジェムマスターは魔物を 呼び出して戦ったりしますし、その中にも特別な力を持った人がいて、もはや 無茶苦茶です。ヒロイン達もかなり特殊な設定を持ったキャラが多く、魔石を 持って運命が変わった人も多いため、大なり小なり変わったキャラ揃いです。 音声は、他のゲームではヒロインを演じているような声優さんをちょい役で使う など、かなり豪華な面々揃い。……の割には、今ひとつキャラクターに馴染んで いないような印象を受けました。演技力には定評のある人達ばかりですから、 単純にキャスティングの問題のように思えます。 演技の方は問題なし。操られたり、狂気に取り憑かれた演技も臨場感たっぷり です。 そして、狂ったような数のキャラクターがいるわけですが、もちろんそれだけの 声優さんを集められるわけもなく、兼ね役がかなり多いです。まあ、ほとんど ちょい役的なキャラですので、それほど気になることもないでしょう。 声優さんの数自体は、これでも充分多い方なんですけどね。キャラ多すぎ。 # ジュエルガイストは「しゃー」だの「ぎゃー」だのという声がほとんどですが。 音楽は静かな曲から激しい曲まで、数多く揃えられています。通常シーンは 静かで穏やかな曲、戦闘シーンはアップテンポな激しい曲が多いですね。 綺麗な旋律の透明感のある曲が多めで、聴き心地がいいです。 5時間ほどもある長いプロローグが終わると、オープニングアニメーションが 流れます。……もう、ここまででゲーム1本クリアしたぐらいの疲労度です。 歌の方は、アップテンポな格好いい系の曲で、力強いいい曲ですね。 絵の方も結構良く動いていてなかなか見応えはあるのですが、どこか動きが ぎこちなく見えて、今ひとつ乗り切れませんでした。 エンディングも歌あり。こちらはちょっと切ない感じの、でも力強い歌。 ラストの雰囲気を上手く引っ張ってくれます。 そして、挿入歌も用意されているのですが、使いどころはちょっと外している 感じ。そのかわり、某エンディングで入る挿入歌はなかなか良かったです。 痺れました。 |
システム |
インタフェースはややキーボード操作可。メッセージ送りや選択肢決定はキー ボードで可能ですが、戦闘パートはマウスでしか操作出来ないようです。 メニューも、出すのはキーボードで出来ますが、中の操作はマウスのみのよう ですね。既読スキップ、強制スキップ、バックログ、オートモード搭載。 バックログはマウスのホイール機能に対応しており、音声の再生も可能です。 スキップは、早送りスピードを最速に設定することによって、次の選択肢まで ジャンプすることが可能です。 描画はWindow・フルスクリーン両対応。画面サイズは800x600です。 動作は比較的軽快。ただし、CPU利用率はべったり100%で、非力なマシンだと ちょっと辛いかも知れません。 セーブ箇所は99箇所+クイックセーブ1箇所。セーブ/ロードは戦闘パート以外 では随時可能です。 セーブデータはセーブ日時の他、シーン画像と何日目かが保存されます。 数としては選択肢の数は多いものの、さすがにこれだけあれば足りるでしょう。 全選択肢でセーブしても、1周分なら余るかと。 システムは選択肢決定型のアドベンチャー+ボードゲーム型の戦略シミュレー ション。アドベンチャーパートはごく普通の選択肢決定型ですが、移動場所を マップ上から選択することもあります。マップ移動場所選択は、移動出来る 所は判るようになっており、カーソルをあわせると誰がいるのか表示されます。 戦闘パートは、所持しているジュエルガイストの中から、MPの許す限り、 もしくは3x3のマス目と5つのストック枠に収まる限り、召喚出来ます。 ジュエルガイストには多くの種類がいて、それぞれサイズや能力が異なります。 各ジュエルガイストは1〜5のレベルを持っていて、戦闘終了時に戦闘に参加 していた中から1体を選んでレベルアップが可能です。また、敵が持っていた ジュエルガイストの中から1体手に入れることも可能です。 レベルが上がると使える技が増えるようになり、BTポイントがMAXになると 使えるようになるBT技とあわせて、どう使うかを考える必要があります。 また、ジュエルガイストにはサポート能力があり、そのジュエルガイストの前に ジュエルガイストを配置することで、そのサポートを受けられます。 他にも、援護やストックなど色々な要素があり、戦略性も出ています。 ディスクレス起動可。バックグラウンドでの動作は出来ないようです。 |
シナリオ・プレイ感 |
ゲームはシェーラが魔石の運送中、武流の襲撃を受けて魔石を街に落とす所 から始まります。その魔石を拾った女性達を巻き込んで、「我がカルテル」と 八尋の魔石を巡る戦いが始まる……という感じです。 前半……というか、プロローグは、ややコミカルな展開で、物語の背景などが 語られます。ただ、基本的に魔石を巡る争いなわけで、そこかしこにハードな 展開が盛り込まれています。 # 「死なす」「殺す」「ぶっ殺す」「手加減はする」……その選択肢はどうだろう(^^; プロローグ以降、中盤は新しいキャラクターも出てきて、物語が本格的に動き 始めます。ここからは魔石を巡る争いが激しくなり、おちゃらけたシーンもある にはありますが、かなりキツいシーンも多く、メリハリの効いたストーリー展開に なります。 そして終盤は、物語の核心に迫るシリアスな展開。あまり笑いの要素はないの ですが、もともとアクの強いキャラクターが多いので、その雰囲気は残っている 感じです。 全体的に、魔石を争う戦いがメインとなる話で、平然と人が死んでいくという のが特徴です。サブヒロインだけでなく、メインヒロインすら殺すことのある 展開は、なかなかキツいものがあります。 そのせいか、エンディングも手放しでハッピーという感じのものは少ないため、 今ひとつすっきりしない印象があります。 それと、「我がカルテル」という組織自体がかなり複雑な設定を持った組織で、 そこに八尋や武流、すせりや黄泉などの人間関係や過去なども絡んできて、 各所に伏線が張り巡らされています。しかし、その伏線が全てきっちりとは 消化し切れておらず、「で、あれって結局なんだったの?」と思うところもあり ました。さらに、エンディングのルートに入るとほったらかしにされるキャラも 多く、その後どうなったのか語られていないことも多いため、「結局あれは どうなったの?」と思うこともしばしば。これがエンディングのすっきりとしない 感じを増していると思います。 # 最初の頃に出てきた魔石(キューピッドペドロスとか)もほったらかしですし。 あと、パッケージやゲーム中のセリフでよく「からっぽ」という言葉が出てくるの ですが、これがあまり有効に使われておらず、今ひとつテーマがはっきりして いない印象があります。 H度はやや高め。各ヒロインとも複数回用意されており、描写も濃厚。尺も それなりに用意されています。ただ、Hシーンがゲーム中の各所に散らばって 配置されているため、どうしても散発的で、今ひとつ乗り切れませんでした。 シリアスなストーリーの中に突然Hシーンを入れられてもねぇ……。 さらに、ホントにラブラブなHシーンというのはほとんどなく、無理矢理とまで いかなくても、何らかの理由があってやむを得ずという感じのシーンも多く、 あくまでシナリオの一部という感じですね。 武流は、一度でも目があった女なら全て性行為の対象にしてもいいと思って いるようなヤツですから、もっとエロエロになるかと思っていたのですが。 それに、魔物が出てくるということで、触手満載かと思いきや、思ったより はるかに少なかったです。触手好きな人は注意。……私は違いますよ? テキストは誤字等もほとんど気にならず、クセもなく読みやすいテキストだと 思います。 |
プレイ時間・難易度 |
ゲーム期間は約1ヶ月。1日ずつプレイしていくタイプです。 ワンプレイは20〜24時間。ゲーム期間から考えると、かなり長いかと思います。 戦闘パートをどのぐらいすんなり勝てるかで変わってきますが。 難易度は並。エンディングの分岐は判りやすく、狙ったキャラ寄りの選択を し続けていればOKです。戦闘パートは、序盤は力押しで何とかなるので特に 問題ないと思うのですが、後半になると難易度が跳ね上がり、ストック枠や 援護を上手く使わないとなかなか勝つのは難しいかも知れません。 # 最後の戦闘、私にはジ・アダモスを使わないと勝てません(^^; ##百影でどうやったら勝てるのでしょうか……。 |
総評 |
お奨め度ですが、メリハリの効いたハードな戦闘シナリオが好きな人にお奨め。 複雑に絡み合った人間関係や設定が、徐々に明らかになっていく様はなかなか 壮観で、プレイしていて引き込まれる感じです。 戦闘パートもそこそこ戦略性があって遊べますし、最後まで飽きずに楽しめると 思います。 ただ、問題は2周目以降。ストーリーはほとんど1本道で、大半が共通シナリオに なっているため気持ちよくスキップが効くのですが、戦闘はスキップ出来ないので ひたすら戦闘を繰り返しているだけという印象があって辛いです。 まあ、最大で4人ほぼ同時攻略が可能なようですので、上手くプレイすれば2周で コンプリート出来るかとは思いますけど。 ちなみに、2周目は1周目終了時のパラメータを引き継ぐことが出来るのですが、 元々終盤には主要ジュエルガイストはみんなレベル5になっていますし、レベル5 のジュエルガイストばかりになってしまうとMPのやりくりが難しくなってしまうため、 実はあまり意味がなかったりします。せいぜい序盤がちょっと楽になるだけで。 それよりも、戦闘のスキップ機能が欲しいところです。 # 修正ファイルを適用することによって可能になるようです。 あと、キャラクターがあまりにも人間離れしすぎているため、実感として受け取れ なくて、結果、感情移入がし辛くなってしまっているように思います。 どうせなんとかなるんでしょ? みたいな感じで、どうしても一歩引いて見てしまい、 今ひとつ燃えませんでした。 もう少し現実味を持たせるか、逆にリアリティを一切廃して欲しいところです。 中途半端に身近な舞台のため、かえって馴染みにくい気がします。 プレイ時間が長く、2周目以降のプレイがやや辛いため、時間のない人には お奨めしづらい作品です。ただ、1周目のプレイはかなり楽しめましたし、長い ながらもだれることなく最後までプレイ出来ましたので、クオリティとしては充分 高いと思います。ですので、時間のある人にはお奨め出来るかと思います。 ただ、全体的にやや中途半端な印象もあり、長いプレイ時間に見合うだけの 満足感を得られるかと聞かれたら、ちょっと微妙ですけど。 最後に。1分12秒の間に、いったいどれだけの攻防が……。 # ド○ゴンボールかよ!(笑) ##そして、どんだけデカいエレベーターやねん(^^; 以下、ちょいネタバレな突っ込み。 虎眼、インクルージョンスパイダーを持つ者しかヴァルドスパイドを操れない なんて、作戦の大前提だろーが、そのぐらい最初に気づけよ(^^; ところで、すせりってどう見てもギャラクシーエンジェルのミントですよね(^^; 初期設定ではまんまミントでしたし。 |