こいじばし | |||
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ブランド名 | Raccoon | ジャンル | AVG |
発売日 | 2004.08.13 | 定価 | \8,800 |
パッケージ | 紙製パッケージ(150x214x35mm) | マニュアル | B6ブックタイプ |
DISC容量 | INSTALL DISK : 505.0MB、CD-DAなし GAME DISK : 475.4MB、CD-DAなし ORIGINAL SOUND TRACK : CD-DA=317.5MB、CD-DA13トラック |
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原画 | M4-10c | シナリオ | Revoenil |
音声 | あり、佐本二厘、一色ヒカル、成瀬未亜、楠鈴音、草柳順子、理多、MI-KO | ||
インタフェース | ほぼフルキーボードサポート | 描画 | Window・フルスクリーン両対応、 800x600 |
セーブ箇所 | 100箇所 | 歌 | あり(1曲、OP) |
おまけ | CG鑑賞、音楽鑑賞、Hシーン回想、おまけ | ||
対象属性 | 純愛、伝記物、オーバーニーソックス、幼なじみ、ツインテール、ショートカット、先輩、 ホットパンツ、黒髪、看護婦、ナース服、金髪、リボン、関西弁、ショタ |
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1プレイ時間 | 約4時間 | お奨め度 | 5 |
レビュー |
概要 |
卒業式を終えた主人公は、仲良しグループで卒業旅行をすることになる。 行き先として主人公の田舎があがり、そこに住む従姉に頼み、泊めて貰う ことになる。出だしからハプニングに見舞われつつも田舎に着く主人公達。 果たしてこの旅行先で、主人公達を待つものは。恋に落ちた男女が再会を 約束するといつか必ず結ばれるという伝説を持つ「こいじばし」を舞台に、 物語は動き出す……という、アドベンチャーゲーム。 |
キャラクター・CG・音声・音楽 |
キャラクターは以下の通り。 片倉葉月(かたくらはづき)。(CV:佐本二厘) 主人公のクラスメイト。他人に優しく自分に厳しい、こまめな優等生。 紺野乃ノ香(こんのののか)。(CV:成瀬未亜) 主人公の幼なじみ。勝気で大雑把な性格。カレーが嫌い。 運動能力の高さだけが取り柄(笑) 片倉みこと(かたくらみこと)。(CV:一色ヒカル) 葉月の妹で、乃ノ香の後輩。明るく元気いっぱいで素直な娘。 相楽紫穂(さがらしほ)。(CV:楠鈴音) 主人公の従姉。人をからかうのが大好き。 藤代カレン(ふじしろかれん)。(CV:草柳順子) こいじばしで出会った女の子。研修旅行に来ているが、しょっちゅう迷子になる。 京風関西弁使い。 市ノ瀬琉(いちのせりゅう)。(CV:理多) 主人公の友達。男。調理師を目指していて、料理が得意。半ズボンは反則(^^; 絵の方はちょっと愛嬌のある可愛らしい絵柄。 CGは綺麗で丁寧に処理されていると思います。 立ち絵はポーズ変化・表情変化ともにあり。アクションが大きく、コミカルな 表情も多いため、見ていて楽しいです。 キャラクターは個性豊かな面々ぞろい。明るく元気なキャラが多く、会話も 楽しいです。そんな中、葉月がやたら印象薄いです(^^; 逆に、紫穂さんがとってもいい味出してますねー。 音声は、ややキャラクターとのイメージがズレている気がします。 まあ、しばらく聞いていれば慣れるレベルなんですけど、ちょっと第一印象と 違う感じがしました。 また、通常時とテンションがあがった時にギャップのあるキャラが多く、やや キャラが定まっていないような印象も受けました。 音楽は、静かでゆったりした曲が多め。ほのぼのとした雰囲気を醸し出して くれます。 ゲームを起動するとオープニングアニメーションが流れます。 歌は優しく包み込むような雰囲気の曲で、穏やかな感じです。ただ、ちょっと 歌声にエフェクトを掛けすぎてせっかくの歌声がぼやけてしまっているように 感じられるのは勿体ないです。 絵の方は、キャラクター紹介・シーン紹介的なもの。田舎ののどかな雰囲気が 感じられる、なかなかいい感じの絵ですね。 |
システム |
インタフェースはほぼフルキーボードサポート。ゲーム本編は全てキーボードで 操作出来るんですが、各種鑑賞モードだけがキーボードで操作出来ないようで。 既読スキップ、強制スキップ、バックログ、自動送り搭載。 バックログはマウスのホイール機能に対応しており、音声の再生も可能です。 通常のメッセージ送りもホイールで可能で、音声のリピート再生も可能です。 描画はWindow・フルスクリーン両対応。画面サイズは800x600です。 動作は軽快。スキップ動作も高速です。 セーブ箇所は100箇所。セーブ/ロードは随時可能です。 セーブデータはセーブ日時の他、ゲーム内日付とシーン画像、自由記述の コメントが保存されます。 数としては、それほど選択肢も多くないので、これだけあれば充分でしょう。 システムは選択肢決定型のアドベンチャー。 特徴としては「Trackingシステム」があげられます。これは、ヒロインの視点から イベントを見ることによって、その時にヒロインがどのように思っているかが解る というものです。Trackingシステムが使える時は画面の右上にキャラの頭文字が 表示され、それを選択しておけばそのシーンが終わった時に選択したキャラの 視点からみたイベントが発生します。 選択したタイミングで視点が切り替わるわけではありませんし、1つのイベントを 主人公視点とヒロイン視点の両方から見る、いわゆるザッピングとはちょっと 違いますが、まあ似たようなものかと。 ディスクレス起動。バックグラウンドでの動作は不可。設定で、バックグラウンド でも音声を止めないようには設定出来るのですが、メッセージスキップなどは 止まってしまいます。 主人公の名前は「橘悠太」固定です。 |
シナリオ・プレイ感 |
ゲームは、主人公達が卒業旅行の計画を立てるところから始まります。 主人公の田舎に行くことになり、みこともついて来ると言うハプニングもありつつ、 田舎でのんびり過ごします。 前半は、卒業旅行の計画を立て、ハプニングはありつつも楽しく旅行に向かう ところがほのぼのと描かれています。会話がとても楽しく、特に紫穂さんが絡むと ほとんどギャグになります。 後半は、「こいじばし」にまつわる伝説や、主人公の過去に絡む話が展開し、 ちょっと伝奇的な要素が入る、シリアスな展開になります。 ラストは、強引でご都合主義で、うやむやのうちに終わるような形で、いまひとつ すっきりしませんし、余韻もありませんでした。 気になったのは後半の唐突さ。前半のほのぼのした雰囲気から一転して伝奇 要素が突然出てきて、訳もわからないまま流されるような感じになっています。 さらに、このパートはシリアスな部分とHシーンが展開されるのですが、導入が 唐突で、シリアスな状態を無視してHシーンに入るなど、ちぐはぐな点が見受け られました。 そもそも、主人公とヒロインが気持ちを伝え合う、確かめ合う部分がほとんど 描写されておらず、いつの間にかくっついて、なんとなく流されてHシーンに なだれ込んでいるような感じです。 あと、キャラの呼び方が人によって違うので、慣れるまではちょっと混乱する かも。たとえば、乃ノ香で言えば、主人公は「ののの」、みことは「のの先輩」、 紫穂は「ののたん」と呼びます。 H度はやや低め。各ヒロインとも複数回用意されていますが、尺は短めで、 描写も比較的あっさりしています。内容も、純愛的な普通のシーンばかりで バリエーションもありません。 テキストはちらほら誤字が見受けられますが、それほど致命的なものはなし。 ただ、数箇所、スクリプトミスっぽいものが見受けられましたけど。 # 名前の所に「俺は、」と表示されたり、注釈みたいなものが表示されたり。 |
プレイ時間・難易度 |
ゲームは3月7日から始まります。 ゲーム期間は……期間だけで言うなら、約1週間。というのも、ゲームのメイン である卒業旅行は3月29日から始まるのですが、3月7日から企画が始まり、 話が決まると29日まで飛びますので。 ワンプレイは約4時間。ややあっさりと終わるため、短く感じました。 難易度は低め。狙ったキャラ寄りの選択をして、Trackingでもそのキャラを選び 続けていればいいので、それほど苦労はしないでしょう。 Trackingも、選んだその場で切り替わるわけではなく、シーンの最後まで進んで から切り替わるため、選択するタイミング等は気にしなくていいので簡単です。 ただし、クリア順制御がかかっているようで、あるキャラをクリアしてからでないと クリア出来ないキャラもいるようですので注意。 そして、最大の関心事は「琉が攻略できるかどうか」だと思いますが(そうか?) それについては、最後にこっそりと。 |
総評 |
お奨め度ですが、ほのぼの純愛物が好きな人にお奨め。ただし、後半では 伝奇的な展開がありますので、伝奇物が苦手な人には辛いかも。 まあ、伝奇といっても、そんなに詳しく描かれているわけではありませんが。 キャラクターは魅力的で、会話もとても楽しく、ほのぼのした雰囲気はとても 心地よいのですが、後半の唐突な展開がせっかくの雰囲気を損ねてしまって いるように思えました。 その後半も、どうせならもっと詳しく、徹底的に描写して欲しかったですね。 いきなり伝奇的な話になるにも関わらず、あんまり説明とかもなしにさらっと 流されて、うやむやのうちに終わるような感じなので、いまひとつ感情移入 出来ませんでした。 前半の雰囲気はすっごい好きだっただけに、後半いきなり雰囲気が変わり、 それもうやむやのうちに終わるような感じで、ちょっと拍子抜けしました。 やるんだったら、もっとしっかり徹底的にやってほしいところですね。 なんだか誤魔化されたような感じです。 素材はなかなかいいんですけど、ちょっと調理方法を間違ったかなぁ、という 感のある作品ですが、キャラクターは魅力的ですし、前半の雰囲気なんかは なかなかいいと思うので、よろしければどうぞ。 最後に。葉月の扱い、あんまりだと思う(^^; # パッケージとか、かなり可哀想な扱いですし(^^; んでは、琉くんについて。 いや、正真正銘の男だから。エンディングとかないから(^^; ただ、バッドエンドは、ある意味琉エンドとも言えますけど。 # 「……悠太。ちゃんと責任、とってね……」(笑) ##「しばらく、離れには近づかないから、安心してね」(笑) 「……俺と、付き合わないか?」(爆笑) # 絶対この選択肢選ぶって。人として(笑) |