黒薔薇は夜に咲く | |||
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ブランド名 | D-Angel | ジャンル | ゴスロリ・コスプレ凌辱ADV |
発売日 | 2004.01.23 | 定価 | \8,800 |
パッケージ | 紙製パッケージ(168x232x40mm) | マニュアル | A5ブックタイプ |
DISC容量 | 376.9MB、CD-DAなし | ||
原画 | 葛葉沙耶 | シナリオ | 木三里予 |
音声 | 女性キャラクターのみフルボイス、瑞希早苗、きらしょうこ、山咲真紀、石川乃奈 | ||
インタフェース | ほぼフルキーボードサポート | 描画 | Window・フルスクリーン両対応、 800x600 |
セーブ箇所 | 20箇所 | 歌 | あり(1曲、OP&挿入歌) |
おまけ | CG/回想モード、BGMモード、ドレスルーム | ||
対象属性 | ゴスロリ、凌辱、調教、銀髪、ストレートロング、カチューシャ、オーバーニーソックス、 メイド服、ウェディングドレス、ボブカット、ストッキング、ガーターベルト、金髪、リボン、 ツインテール、シスター、レズ、黒髪 |
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1プレイ時間 | 約1時間 | お奨め度 | 4 |
レビュー |
概要 |
主人公はアルビノに生まれ、身体が弱く病気がちで、ほとんど外出もせずに館に こもって暮らしていた。そんなある日、死期が近いことを悟った主人公は、養女で あるマリーツィアを慰みものにする。そして、毎日のようにマリーツィアを抱いて いるうちに、時折頭の中に身に覚えのない過去の映像がフラッシュバックする。 果たして主人公の運命は……という、ゴスロリ・コスプレ凌辱ADV。 |
キャラクター・CG・音声・音楽 |
キャラクターは以下の通り。 マリーツィア。(CV:瑞希早苗) 主人公が養女として連れてきた少女。物静かで大人しい。 金色と青色のオッドアイ(ヘテロクロミア)。 アルカ。(CV:山咲真紀) 館のハウスキーパーで、主人公の育ての師。家事や経営など何でもそつなく こなす。知識も豊富で自分のことを賢者と呼ぶ。 ラフィーニ。(CV:きらしょうこ) 主人公の従妹。主人公のことをお兄様と呼ぶ。身体の弱い主人公の代わりに、 当主代理となっている。元気いっぱいの我が儘少女。バイセクシャル……らしい。 ロリエ。(CV:石川乃奈) 主人公の前に突然現れた謎の女性。主人公と過去に何かあったらしい。 主人公と同じ、赤い瞳を持つ。 絵の方は繊細なタッチの綺麗で可愛らしい絵柄。マリーツィアの儚げな感じなど、 良く出ていると思います。そしてなんと言ってもゴスロリ衣装の数々は、さすがに 売りにしているだけあって、細かくよく描かれていて見応えがあります。 ただ、マリーツィアは目の色がそれぞれ違うせいか、ちょっとバランスが崩れて いるように見えることもありました。 CGの処理は丁寧なのですが、やや色遣いがはっきりしすぎていて、背景から キャラクターが若干浮いているように感じることも。特に立ち絵で感じました。 立ち絵はポーズ変化・表情変化ともあり。ポーズ変化はそれほどないのですが、 表情変化は豊富で、目パチもあります。 キャラクターは個性豊かな面々揃い……なのですが、日常の会話がそれほど 多くなく、せっかくのキャラクターが活かしきれていない気もします。 音声は、キャラクターとのマッチングはなかなか良げ。 ただ、演技の方はちょっと物足りなさを感じます。ラフィーニやアルカはまだ いいのですが、マリーツィアはややメリハリがないというか、通常のシーンでも 陵辱シーンでもあまり差がないような感じです。確かに静かで控えめなキャラ ではありますが、もう少しメリハリは欲しいところですね。 ロリエにも、同様のことを感じました。 音楽は、やや自己主張が強めで、ちょっとシーンを食っている感があります。 基本的に淡々と静かに進むシーンが多い作品ですから、音楽も静かめの曲の 方がいいと思うんですけどねー。 ゲームを起動すると、オープニングアニメーションが流れます。 歌はしっとりとした静かな歌で、その中にも力強さを感じます。 絵の方はキャラクター紹介・シーン紹介的なもので、特筆すべき点はなし。 ただ、絵のクオリティは高いと思います。 |
システム |
インタフェースはほぼフルキーボードサポート。 既読スキップ、強制スキップ、バックログ、ハンズフリー搭載。 スキップは、オートスキップの設定も出来ます。 通常のメッセージもバックログも、音声のリピートが可能となっています。 バックログはホイール機能には対応しておらず、1ページずつ戻していく必要が あります。そして、バックログモードから抜けるためには、メッセージを現在の 位置まで戻す必要があり、これがなかなか煩わしいです。 描画はWindow・フルスクリーン両対応。画面サイズは800x600です。 動作はやや重め。メッセージ速度をFastにしても一瞬では表示されないため、 ちょっといらいらするかも知れません。 そして、メッセージスキップの時も、会話が切り替わるタイミングでメッセージ ウインドウが出たり消えたりアニメーションしてそこで待たされるため、こちらも 快適とは言いづらいですね。スキップするときは、こういう効果は切って欲しい ものです。 セーブ箇所は20箇所。セーブ/ロードは随時可能です。 セーブデータはセーブ日時と、ゲーム内の何日目かが保存されます。 数としては、イベントの分岐がシビアなため、あちこちでセーブをすることに なるかと思いますので、ちょっと足りないですね。もう少し欲しいところです。 システムは、選択肢決定型+衣装選択型のアドベンチャー。 基本的には選択肢決定で進むのですが、マリーツィアとの夜のイベントの前は、 どの衣装を着せて何をするかを選択します。 |
シナリオ・プレイ感 |
ゲームは、主人公がマリーツィアに手を出し、毎晩のように身体を重ねるように なるところから始まります。 ……すみません。ゲーム内容について、これ以上語ることがないです(^^; 主人公って、毎日のようにマリーツィアを抱いてるだけですし……。 突然身に覚えのない過去の映像がフラッシュバックしたり、それに関連して周りの 人達は色々と動いていたりするのですが、基本的に主人公はマリーツィアといちゃ いちゃしているだけです。 まず最初、設定もキャラクターの関係もよくわからない所に、いきなりいろんな 未知の単語や設定が出てくるため、すんなり入り込むことが出来ませんでした。 そんなほとんど説明のない状態で、突然過去の映像などを見せられても、受け 入れられるハズもなく、置いてけぼりを食らったような感じです。 さらに、シーンとシーンの繋がりが薄く、Hシーンの直後に主人公が何故か倒れて 寝込んでいたり、突然過去のシーンが出てきたりと、唐突な展開が目に付きます。 過去のシーンなんて、それがゲーム中にどう繋がってくるのか不明なものもあり、 理解に苦しみました。 全体的に、圧倒的な説明不足・描写不足で、感情移入が非常にし辛いです。 もう少し舞台背景や状況描写を増やしてくれないと、ゲーム内のキャラクターと プレイヤーの情報格差が大きすぎます。 ロリエなんて当たり前のように出てきますけど、某シナリオを見ていないと一体 何者なのか、何のために出てきたのか全く解りませんし。 # まあ、そのシナリオでも唐突で乱暴な説明なのですが(^^; エンディングも唐突なものが多く、それまでの話の流れや雰囲気を無視した、 突拍子もないエンディングになることもしばしば。ラフィーニ、豹変しすぎです。 さらに言うと、ほとんどハッピーエンドではなく、プレイ後に後味の悪さが残る ような感じです。 # 唯一とも言えるハッピーエンドでも、ちょっと後味の悪さは残りますし。 H度は並。シーンの数は多いのですが、尺が短く、描写もやや淡泊です。 というか、主人公もヒロインも早すぎです(^^; 主人公もマリーツィアも、あまり感情を表に出さない静かなキャラのため、この 2人が絡むシーンの盛り上がらないこと……。ラフィーニが絡んでくると、マシに なるんですけど。 ただ、シチュエーションは豊富に用意されており、可愛らしいゴスロリ衣装を着た 半脱ぎHがほとんどです。さすがに売りになっているだけあって、力が入っている ようで、ここは徹底されています。 テキストは、やや読点が少なく、1文が長めですけど、それほど読みづらいという こともなく、誤字等も気になりませんでした。ただ、全体的に描写が淡泊で、訴え かけてくるものがないような感じですね。 |
プレイ時間・難易度 |
ゲーム期間は約10日間。条件を満たせばそれまでに終わったり、もう少し続く こともあります。 ワンプレイは約1時間。かなり短く、あっけなく終わります。 難易度はやや高め。選択肢の効果がわかりづらく、選択肢の組み合わせや、 イベントを発生させるタイミングによって、その後に見られるイベントが変わり、 エンディングも変わってきたりします。そのため、コンプリートしようと思ったら、 何度も繰り返しプレイをする必要があると思います。 さらに、エンディングの回収は慣れればなんとかなると思いますけど、CGを 回収するのはさらに大変です。なっかなか見られないイベントがあったりして、 結構苦労しました。 |
総評 |
お奨め度ですが、ゴスロリ好きな人にお奨め。Hシーンはほぼ全てゴスロリ衣装を 着たままで、衣装も数多く用意されている中から好きなものを選んで着せることが 出来、着衣H好きな人にはたまらない内容になっていると思います。 オーソドックスなゴスロリだけでなく、メイド服やシスター服、和服やナース服を アレンジした衣装もあり、かなり楽しめます。 ただし、Hシーンは短く、やや淡泊なのが残念ですが。 問題点としては、まず作品の狙い所がよく解りませんでした。もちろん、ゴスロリ 着衣Hを楽しむというのがメインだとは思いますが、それ以外の部分は非常に 曖昧になっているように感じます。 何やら裏では色々な設定があるようなのですが、それがほとんど表に出てこず、 そもそも舞台背景やキャラクターの説明が非常に少ないため、ストーリーに入り 込むことが出来ません。さらに、ラブラブな雰囲気が漂っているわけでもなく、 かといって、それほどきっつい凌辱があるわけでもなく、今ひとつ狙い所の解ら ない作品となってしまっていると思います。 キャラクターは可愛らしく設定も色々あって、衣装も豊富で絵も綺麗なのですが、 ちょっとそれを活かしきれていないように感じました。 そして、エンディングの数やイベントの数は多いものの、ワンプレイがかなり短く、 イベント1つ1つも短めのため、ボリューム不足感は否めません。 コンプリートするには何度も繰り返しプレイする必要はあるものの、スキップを 使えば1周なんてすぐなので、それほど時間はかからないと思います。 もう少しストーリーに肉付けをして、設定や背景の説明を増やして貰えば、話に 入り込みやすく、キャラクター達も生きてくると思うのですが、現状ではちょっと 淡泊すぎますね。せっかくの素材を生かし切れていない感じで勿体ないです。 最後に。マリーツィアがオッドアイにどうやってなったか、描写はなしですか? ゲーム中で、一切触れられていないような気がするのですが……。 # あんなに都合良くオッドアイになれると思えないのですが(^^; ##ロリエの瞳が赤いのも触れられてませんが、これはまあ、なんとなく想像は ##出来るのでいいとして。 ←いいのか?(^^; 以下、ネタバレ満載のつぶやき。むしろぼやき。 いきなり前世の恋人だの、魔女だの、人の夢を見られるだの言われても……。 # ここは初音島か? 枯れない桜なのか? 主人公、まんじゅう出してみろ(笑) なんか、刺々しいレビューですみません。まあ、黒薔薇だけに、ね(笑) |