めいめいめい!
ブランド名 LaLa ジャンル スラップスティックアドベンチャー
発売日 2004.09.17 定価 \8,800
パッケージ 紙製パッケージ(168x232x41mm) マニュアル A5ブックタイプ
DISC容量 467.0MB、CD-DAなし
原画 みすと シナリオ 加納京太
音声 女の子フルボイス、萌木唯、楠鈴音、榎津まお、西郷朋美
インタフェース フルキーボードサポート 描画 Window・フルスクリーン両対応、
800x600
セーブ箇所 60箇所+クイックセーブ1箇所 あり(1曲、OP&ED)
おまけ CGも〜ど、回想も〜ど、音楽も〜ど
対象属性 メイド、純愛、コメディ、鬼畜、陵辱、エプロンドレス、カチューシャ、ストレートロング、
金髪、旦那様、ナース服、ご主人様、赤髪、幼なじみ、お兄ちゃん、ツインテール、
オーバーニーソックス、ガーターベルト、ストッキング、首輪
1プレイ時間 3〜4時間 お奨め度 6

レビュー
概要
主人公は、大学を卒業したものの就職先が見つからず、フリーターとして日々を
過ごしていた。そんなある日、両親が事故で亡くなってしまう。そして、時期を
同じくして亡くなった祖父は、主人公に遺産を残していた。その遺産とは、長野の
山奥にある山荘で、喫茶店を経営する館だった。彼女にも振られ、このままで
いても何も変わらないと山荘行きを決意した主人公。そこで出会った少女達と
共に、喫茶店をなんとか経営していく。果たして、主人公の生活は、どのように
変わっていくのか……という、スラップスティックアドベンチャー。
キャラクター・CG・音声・音楽
キャラクターは以下の通り。

メイフィス・ターナー(めふぃす・たーなー)。(CV:楠鈴音)
山荘に住み込みで働くメイド。真面目で頑固。メイドとしての姿勢を崩さず、
常にいいメイドでいることを心がける。ややおっとりマイペースだが、芯は
しっかりしている。とても優しく、慈愛に満ちている。料理は上手だが、
何故か派手な音をまき散らしながら料理する、ポルターガイスト料理。

星崎桜子(ほしざきさくらこ)。(CV:西郷朋美)
山荘に住み込みで働くメイド。大人しく、ちょっぴり人見知りなところも。
ただ、頭は良く、細かい所にも気が付く。ちょっと感覚が世間とズレており、
周りの人間を混乱に陥れることも。

史村晶(しむらあきら)。(CV:萌木唯)
主人公の古い知り合い……らしいが、主人公は全く覚えていない。
乱暴で短気で、口より先に手が出る。怒ると殺意のオーラをまき散らす。
ことあるごとに主人公に突っかかってくる。

坂上美香(さかがみみか)。(CV:榎津まお)
主人公の幼なじみ。叔母さんの娘で、幼い頃からよく一緒に遊んでいた。
主人公のことを「お兄ちゃん」と呼び慕う。生粋のドジで、メイドとしては
全く役立たず。通称「みかん」。

絵の方はほんわかとした雰囲気のとても可愛らしい絵柄。ゲロ萌え。
CGは綺麗で丁寧に処理されており、明るい色遣いが原画の雰囲気を上手く
活かしていると思います。
立ち絵はポーズ変化・表情変化ともにあり。ただし、ポーズ変化のパターンは
少ないです。しかし、向きを変えたり、表示位置を変えたりと、ポーズ変化は
なくても絵に動きがあってなかなかいいですね。表情変化もアクションが大きく
コミカルな表情も多くて、見ていて楽しいです。
その他にも、立ち絵には色々な演出が使われており、とても面白いです。
びっくりした時は揺れますし、深呼吸している時は絵が上下して、雰囲気が良く
出ています。

キャラクターはおっとりして静かな雰囲気の山荘住み込みメイドと、元気で
やかましい幼なじみと、はっきり分かれた配置になっています。
幼なじみは元気でコミカルで面白いのですが、ちょっと暴走しすぎで引いて
しまうこともありました。
逆に、住み込みメイド達は静かなのですが、心に秘めた物があり、それに
固執していて頑固なので、これまたちょっと引くことも。

音声はキャラクターとのマッチングはばっちり。演技の方も文句なしです。
晶に関してはもっと乱暴な感じを出してもいいかなーとも思いましたけど、
これ以上やられるとウザいを通り越してムカつくも通り越して微笑ましく
なってしまいそうですし。←それでいいじゃん

音楽はほのぼのゆったりした曲が多め。あとはコミカルな曲も目立ちます。
ダークなシーンでは、緊迫感のあるおどろおどろしい曲も使われています。

ゲームを開始すると、オープニングアニメーションが流れます。
歌は軽快で爽やかな歌……なのですが、ちょっ曲と馴染みきっておらず、
歌が浮いているように聞こえました。曲調に比べて歌声のトーンが低いん
ですよね。もう少し高めのトーンでポップに歌えなかったのかなぁ、と。
絵の方はキャラクター紹介・シーン紹介的なもの。特筆すべき点はありま
せんが、絵はなかなか綺麗で、コミカルな絵もあって面白いです。

エンディングも歌あり。ただし、歌はオープニングと同じものです。
ダークなエンドの時も同じ歌が流れるのですが、いくらなんでも雰囲気違い
すぎだと思うのですが……。
システム
インタフェースはフルキーボードサポート。
既読スキップ、強制スキップ、バックログ、オートモード搭載。
バックログはマウスのホイール機能に対応しており、音声の再生も可能です。
通常のメッセージ送りもホイールで可能です。

描画はWindow・フルスクリーン両対応。画面サイズは800x600です。
動作は比較的軽快。
スキップ動作も比較的軽快。ただし、CPUパワーをフルに使っているようで、
非力なマシンではちょっと遅くなるかも。

セーブ箇所は60箇所+クイックセーブ1箇所。セーブ/ロードは随時可能です。
セーブデータはセーブ日時の他、シーンタイトルが保存されます。
数としてはそこそこエンディングの数はあるものの、分岐は比較的明確ですし、
これだけあれば足りるでしょう。
ただ、選択肢の出ている時にメニューを開く場合、メッセージウインドウ内で
右クリックしても反応しません。というか、通常時でもメッセージウインドウ内で
右クリックをしても、何も反応しません。どうしてこんな仕様になっているのか、
ちょっと理解に苦しみます。まあ、真ん中の方で右クリックすれば開きますし、
Escキーで出すのは問題ないのでいいんですけど。
あと、選択肢が出ている時は、メッセージウインドウが消えるため、メッセージ
ウインドウ横にボタンの用意されているクイックセーブは使えせん。
……じゃあ、いつクイックセーブを使うのでしょうか(^^;

システムはオーソドックスな選択肢決定型のアドベンチャー。
フラグの積み重ねで誰のシナリオに入るかが決まり、そこまでの選択によって
エンディングが決まるタイプです。

ディスクレス起動可。バックグラウンドでの動作は不可です。
主人公の名前は可変です。呼びかけ部分は、晶以外は「ご主人様」「旦那様」
「お兄ちゃん」なので特に問題なし。晶の場合は、呼びかけ部分は無音になり
ます。ただし、初期状態の名前を使った場合はちゃんと「こういち」と音声が
出るようになっています。この心遣いは嬉しいですね。

あと、注意点としては、修正ファイルを入れないと、CGモードがマトモに機能
しないこと。ですので、プレイするときは必ず修正ファイルを入れましょう。
ファイルサイズ、20MBとかありますけどね……。
ちなみに、修正ファイルを入れても、見たはずのシーンが登録されていないと
いう現象がまだ残っていますけど。
しかし、「マスタアップ1日前のデータが入ってしまった」とのことですが、1日で
これだけのものを追加して、ホントにデバッグできるの? と思うんですけど。
追加するだけして、デバッグもせずにリリースしようとしてましたか?
シナリオ・プレイ感
ゲームは、主人公が山荘にやってくるところから始まります。そこで住み込みの
メイド達と出会い、そして何故か幼なじみの2人もやってきて、ドタバタの毎日が
始まります。

前半は明るく楽しみコミカルな展開。幼なじみたちの引き起こすドタバタ劇に
振り回される主人公が描かれており、コミカルな会話やギャグが満載で、とても
楽しいです。キャラクターも魅力的で、活き活きしていていいですね。
# 「人間不信の一歩手前ですけど、私は頑張って生きていけますので」(笑)
##「良い子のお兄ちゃん罵倒辞典」って何だ(^^;

後半は、主人公とヒロインが接近し、ヒロインの抱えた問題や言動などから
問題が起こり、それを解決していくという、ちょっとシリアスな展開になります。

そしてラストですが……問題を解決してハッピーエンド、という展開も勿論用意
されているのですが、主人公がぶち切れて陵辱に走るという鬼畜ルートが用意
されていて唖然。前半のコミカルな雰囲気や、スラップスティックアドベンチャー
というジャンルを全く無視するかのような展開には閉口。
# ……スラップスティックの意味、知ってます?
まさか、この雰囲気で、この絵柄で、こんな展開が用意されているとは思いも
しなかったので、かなりヘコみました……。しかも、通常のルートより、鬼畜
ルートの方が多いというのはねぇ。まあ、この可愛い絵で、キツい陵辱を楽しみ
たい、という要望もあるんだとは思いますけど……。
# ただ、晶凌辱エンドは、ちょっと気持ちよかったり。さすがに晶の言動は
# ムカつきましたからねー。かなり救いのない終わり方ですけど(^^;

H度は並。各ヒロインとも複数回用意されていますけど、1つのエンディングでは
1回しかないことの方が多いです。エンディングの数だけHシーンがある、という
感じでしょうか。描写の方はややあっさりめで、陵辱シーンでもそれほどキツい
描写はされていません。尺の方はばらつきはあるもののやや短め。
開始してすぐに挿入というシーンも見受けられました。

テキストはやや誤字は見受けられますが、さほど気にはならないでしょう。
あまりクセもなく、読みやすいテキストだとは思います。ただ、若干あっさり
しすぎで、気持ちが伝わってこないような感もありました。
プレイ時間・難易度
ゲーム期間は不明。日付を意識することはありません。

ワンプレイは3〜4時間。プレイしやすい長さだと思うのですが、ラストがやや
唐突なため、あっけなく終わる感があります。
また、共通部分もそこそこ多いため、2周目以降は、スキップを使えばかなり
短縮出来るかと思います。

難易度は並。基本的には狙ったキャラ寄りの選択を続けていればOKです。
ただ、選択肢1つで鬼畜ルートに入ったりするので注意。覗きは控えめに(笑)
あと、選択肢によって、その後のイベント内容が微妙に変わったりしますので、
全てのシーンを見ようと思うと結構大変だと思います。
そして、回想も〜どに不具合があって、見たはずのシーンが登録されなかったり
しますので、ホントに全てのシーンをみたのか確認が出来ないのも辛いですね。
総評
お奨め度ですが、可愛らしいメイドさん達と、明るく楽しいドタバタな毎日を
過ごしたい人にお奨め。ただし、一歩間違うとダークな展開になって、救いの
ない終わり方をしたりするので注意。身構えておかないと、かなりショックを
受けてヘコむこと請け合いな感じです。
# 私は、いきなりダークな終わり方をして度肝を抜かれました。
##そりゃ、覗きをした私が悪いのかも知れませんけど。知れませんけど!(T_T)

ただ、鬼畜ルートにさえ目を瞑れば、キャラクターは魅力的ですし、会話も
楽しいですし、演出が優れていて感情移入しやすいですし、感動的なシーンも
用意されていますし、みかんはドジだし、晶は乱暴だし、かなり楽しめる作品
だと思います。
特に立ち絵の演出はとても有効に使われていて、ポーズ変化がなくても上手く
雰囲気を醸し出していて、動きがあってとても楽しいです。
# ……目を瞑るには、あまりにも鬼畜ルートが多いですが。

システム的な問題と、鬼畜ルートさえなければ、もっともっと高い評価が出来た
と思うだけに、ちょっと残念です。
まあ、鬼畜も純愛もどっちもOKだぜ! という人は、お奨め度に +1 ぐらいして
おいて下さい。

最後に。いくら観光地とはいえ、長野の山奥の喫茶店がそんなに流行るか?(^^;



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