姉、ちゃんとしようよっ! 2
ブランド名 きゃんでぃそふと ジャンル 姉属性オンリーADV
発売日 2004.06.25 定価 \7,800
パッケージ 紙製パッケージ(150x214x26mm) マニュアル B6ブックタイプ
DISC容量 インストールディスク : 546.5MB、CD-DAなし
ゲームディスク : 585.6MB、CD-DAなし、Alpha-ROM
SOUNDTRACK : CD-DA=505.3MB、CD-DA13トラック
原画 最神扇道 シナリオ タカヒロ
音楽 12曲、羽越実有(I've)、中沢伴行 あり(1曲、主題歌)、KOTOKO
音声 あり、長崎みなみ、海原エレナ、木葉楓、北都南、AYA、マルコ、芹園みや、内村みるく
インタフェース ほぼフルキーボードサポート 描画 Window・フルスクリーン両対応
セーブ箇所 60箇所+クイックセーブ1箇所 CG枚数 87枚
おまけ CG閲覧、回想モード、音楽鑑賞、エンディングコレクション、チュートリアル
対象属性 お姉ちゃん、ドタバタ、ギャグ、コメディ、赤髪、スパッツ、セーラー服、浴衣、
オーバーニーソックス、ボブカット、ロリ、和服、着物、病弱、巫女装束、巫女さん、
スクール水着、黒髪、ストレートロング、ストッキング、ガーターベルト、金髪、猫耳、
ポニーテール、紫髪、触角、ツインテール、リボン、お下げ、ヘアバンド、眼鏡っ娘、
ピンク髪、女教師、ホットパンツ、バニー、テレビっ娘(笑)
1プレイ時間 4〜5時間 お奨め度 6

レビュー
概要
主人公が養子に出された柊家は、6人の姉妹がおり、主人公のことを弟として
可愛がってくれた。しかし、その甘やかされっぷりを危惧した父親は、沖縄に
修行の旅をさせることにする。その沖縄でやっかいになっていた家にも2人の
姉妹がおり、主人公のことを弟のように可愛がってくれた。沖縄での修行も
終わり、柊家に戻ってきた主人公だが、またすぐ父親に修行の旅へと連れて
行かれる。ようやく戻ってきた主人公は、また柊家の6姉妹と仲良く暮らす。
そこに、沖縄で世話になっていた育ての姉とも言える2人がお隣に引っ越して
来たからさあ大変。8人の姉たちとの、ドタバタの毎日が始まる……という、
姉属性オンリーADV。
キャラクター・CG・音声・音楽
キャラクターは以下の通り。

犬神帆波(いぬがみほなみ)。(CV:長崎みなみ)
主人公の育ての姉で、初めての人。いつも陽気で物事をはっきり言う性格。
女優をやっていて、変装が特技。声はおろか、体型までそっくりに似せる。
……雛乃に変装するのはさすがに無茶苦茶だと思う(^^; 体格違いすぎ……。
主人公は「ねぇや」と呼ぶ。

犬神歩笑(いぬがみぽえむ)。(CV:海原エレナ)
主人公の育ての姉。人付き合いがヘタで男性恐怖症。引っ込み思案で控えめ。
感情表現に乏しく、無表情。コウモリ好き。主人公は「歩笑ねーたん」と呼ぶ。
超辛党。……決して酒飲みではない、と思う。

柊雛乃(ひいらぎひなの)。(CV:木葉楓)
柊6姉妹の長女。病弱で、ほとんど成長していない。身体は小さいながらも、
柊家の長女としてみんなをまとめようと頑張る。主人公は「雛乃姉さん」と呼ぶ。

柊要芽(ひいらぎかなめ)。(CV:北都南)
柊6姉妹の次女。主人公の初恋の人。クールで人を見下ろしたような態度を取る。
敏腕弁護士で、その言動と態度から「氷の弁護士」と呼ばれる。
主人公は、1年前に襲われた時から「要芽姉様」と呼ぶようになる。
# 「耳障りだ……黙れよ」……怖っ(^^;

柊瀬芦里(ひいらぎせろり)。(CV:AYA)
柊6姉妹の3女。細かいことは気にしない大雑把な性格で、食欲魔神。感情が
高ぶると、猫耳が生えてくる。人間離れした身体能力を持っている。
主人公は「瀬芦里ねぇねぇ」と呼ぶ。

柊巴(ひいらぎともえ)。(CV:マルコ)
柊6姉妹の4女。長身でちょっと怖い雰囲気だが、控えめで大人しい女性。
家事が得意で、柊家の家事を一手に引き受けている。主人公がいるときは、
家事コンビを結成することもある。争いごとを好まない、真面目な人。
主人公は「ともねえ」と呼ぶ。

柊高嶺(ひいらぎたかね)。(CV:芹園みや)
柊6姉妹の5女。高飛車で、主人公の事を人間だと思っておらず「イカ」と呼ぶ。
とても頭が良く、自分よりレベルの低い人には徹底的に強く出る。
主人公は「姉貴」と呼ぶ。

柊海(ひいらぎうみ)。(CV:内村みるく)
柊6姉妹の末娘。主人公のことを溺愛しており、ただひたすら甘やかす。
おっとりのほほんとした外見だが、案外頭も切れて運動も出来る。
主人公が呼べば、どこにいても閃光と共に現れる(笑)
主人公は「海お姉ちゃん」と呼ぶ。

秋山衣瑠香(あきやまいるか)。(CV:木葉楓)
要芽の秘書。要芽に襲われ、それ以来要芽のことを慕って、要芽の元で働く。
いい感じに天然で、何かあるとすぐ弟に電話する。
# グレるとゴミの分別をしなくなるらしい(^^;

月白透子(つきしろとうこ)。(CV:内村みるく)
学園に勤める謎の女教師。チュートリアルで大活躍。←本編では?

絵の方は、可愛らしい絵から色っぽい絵まで、キャラクターによってきっちり
描き分けられており、とても活き活きと描かれています。ただ、イベントCGと
立ち絵でちょっと印象が違うこともあり、若干安定性には欠けますが、まあ
許容範囲でしょう。
CGは立ち絵に関してはちょっとべたっとした粗い印象のある絵もありますが、
イベントCGは総じて綺麗だと思います。
立ち絵はポーズ変化・表情変化ともにあり。立ち絵が倍のサイズでアップに
なって表示されたり、臨場感たっぷりで感情移入もし易いです。
ただ、前作からの使い回しがちょっと多いかも。別にいいですけど。

キャラクターは個性豊か……というより、むしろアクの強いキャラクター揃い。
強烈な設定を持つキャラ揃いの柊6姉妹に、さらに個性豊かな犬神姉妹が
加わることにより、そのドタバタっぷりは最高潮。
そんなアクの強いキャラの中にあって、きっちり個性を放っているサブキャラの
いるかちゃん萌え(^^) マイペースでいい味だしてます。
メインキャラで言えば歩笑LOVE。静かな雰囲気ですが、頑張り屋でいい感じ。

音声はキャラクターとのマッチングばっちり。演技の方も文句なしです。
特に、要芽姉様の鋭利な刃物のような言葉の刃とか、歩笑の感情を押し殺した
ぼそぼそ喋りで酷いことを言うところなんて、痺れます。
……いや、決して暴言キャラばっかりじゃないんですけど(^^;

音楽はほのぼのした曲が多め。コミカルな作品の雰囲気を上手く盛り上げてくれ
ます。音楽鑑賞モードは、曲に合わせてちびキャラがアニメーションして曲を演奏
しているんですが、これが曲によって違っていてなかなか面白いです。

ゲームを起動すると、タイトルバックでオープニング曲が流れます。
歌はアップテンポでスピード感に溢れる曲。合いの手や途中に入るセリフなどが
なかなか楽しいです。
システム
インタフェースはほぼフルキーボードサポート。システム設定画面以外は全て
キーボードで操作出来るようです。なお、初期設定ではスペースキーが決定
ボタンに対応しているので注意が必要です。F5キーを押すことによってEnter
キーに切り替えは出来ますけど。
既読スキップ、強制スキップ、バックログ、オート再生搭載。
バックログはマウスのホイール機能に対応しており、音声の再生も可能です。
通常のメッセージ送りもホイールで可能で、音声のリピートも可能です。
なお、初期設定ではスキップは「既読以外もスキップ」になっているので注意。

描画はWindow・フルスクリーン両対応。動作は比較的軽快。
スキップ動作はやや遅め。
選択肢のない時はシーンごとスキップする事が可能です。

セーブ箇所は60箇所+クイックセーブ1箇所。セーブ/ロードは随時可能です。
セーブデータはセーブ日時の他、シーンタイトルと奉仕度順が保存されます。
ヒロイン達が奉仕度の順に並んでいるので、誰のシナリオに入るかが解る
ようになっているのは面白いですね。
数としては、選択肢の数はかなり多いのですが、ほとんどは効果が明確で、
奉仕度(好感度)がセーブデータで判るうえに、いつでも確認できるので、それ
ほどセーブ/ロードは必要ないかと思います。ですので、これだけあれば充分
でしょう。

システムはオーソドックスな選択肢決定型のアドベンチャー。
たまに、時間制限付きの選択肢が出てきます。
各ヒロインには「奉仕度」というパラメータがあり、基本的にこれが一番高い
キャラクターとのエンディングになります。奉仕度は、主人公がそのキャラに
尽くすことによって上昇します。まあ、そのキャラに好かれるような選択を
すればいいだけですけど。

このゲームはAlpha-ROMによるプロテクトが施されています。
ディスクレス起動不可。ただし、ディスクチェックは初回起動時のみで、2回目
以降はディスクレスでも起動出来ます。バックグラウンドでの動作は可能です。
シナリオ・プレイ感
ゲームは主人公が修行の旅から帰ってくる所から始まります。柊家の6姉妹と
再会を喜んでいると、沖縄にいたときにお世話になった育ての姉がやって来る。
そして、柊姉妹と犬神姉妹の間で揺れ動く、ドタバタ劇が始まる……という感じ。

前半はひたすらドタバタコメディで進みます。アクの強いキャラクターだらけ
なので、主人公がいなくても勝手に愉快な会話が繰り広げられるほど。
キャラクターが活き活きとしていて良く立っており、主人公不在でも話を進め
られるぐらいです。……いや、こいつら野放しにしてたら絶対話はまとまらない
と思いますけど(^^;

後半は、ちょっとシリアスな展開も挟みつつ、それでもやっぱりドタバタな展開。
個別シナリオに入っても他のキャラクターが当たり前のように絡んできて、話の
幅が広く、会話がとても楽しいです。

H度はやや低め。各ヒロインとも基本的には1回のみ。未遂とか過去の回想で
シーンが用意されていることもありますが。尺は短めで、描写もややあっさり。
内容も純愛系の普通のシーンがほとんどで、これと言った点はありません。
ただ、ハーレムルートはひたすらHの連続になるので、ここはそれなりのH度は
あります。ただ、思ったほど尺は長くなく、あっさり終わってしまうために、
ちょっと物足りなさが残ります。

テキストは、「将棋を打つ」などの誤用はありますが、それほど誤字は目立たず、
ノリの良い勢いのあるテキストですね。
プレイ時間・難易度
ゲームは2004年7月21日(水)に主人公が日本に帰ってくるところから始まります。
ゲーム期間は約20日。キャラによって若干の差があります。

ワンプレイは4〜5時間。共通部分が結構長いのですが、個別シナリオに入って
からは短いので、繰り返しプレイはメッセージスキップを使えばそれほど時間は
かからないでしょう。

難易度はやや低め。基本的に奉仕度によってエンディングが決まるので、マメに
奉仕度をチェックして、狙った人の奉仕度を上げるように行動すれば、それほど
悩むことはないでしょう。それに、おまけの中にチュートリアルがあって、その
中で各キャラの攻略法が説明されていますので、困ったときはそれを見ればOK
です。ただ、ハーレムルートは、各キャラの奉仕度を満遍なく上げる必要がある
ため、ちょっとコツが必要ですが。それでも、さほど難しくないでしょう。
ただ、エンディングの数がやや多いため、全部見るのはちょっと手間かも。
総評
お奨め度ですが、年上のお姉さんに囲まれた、ドタバタラブコメが好きな人に
お奨め。登場するヒロインは全て年上で、お姉さんに甘えるというのが基本に
なっている作品です。ただ、一癖も二癖もあるヒロインばかりなので、単純に
甘えられると思ったら大間違いですが。
# むしろ、罵倒されたりとか(^^; ←歪んだ愛情表現

キャラクターがみんな個性的で活き活きしており、繰り広げられる会話やドタ
バタはとても楽しく、キャラクターを前面に押し出した作品になっています。
ややストーリー性は薄く、突拍子もない展開になったり、強引な展開があったり
しますけど、それすらも普通に思えてしまうほど。

ただ、共通部分が多く、個別シナリオがやや短めなので、ちょっと物足りなさは
感じるかもですね。しかし、キャラクターが多いため、全体で見ればそれなりの
ボリュームはありますけど。

で、ここからは前作との比較で申し訳ないですが。

まずキャラクターですが、柊6姉妹は前作から引き続きの登場で、設定なんかは
もうほとんどわかっているため、やや目新しさに欠けます。犬神姉妹も個性的
ではありますが、柊姉妹ほど人外ではないため(笑)、やや面白みに欠けますね。
ちなみに、設定的には前作でどのエンディングも見ていない状態みたいですが、
イベント自体はかなり見ている設定になっているらしく、巴絡みのイベントなどは
ほぼ最後まで進んでいる状態のようですし、瀬芦里の設定なんかも判っている
ようです。なので、前作をプレイしていないと、ちょっと置いて行かれるかも知れ
ませんね。

あと、前作では「要芽姉様をぎゃふんと言わせる」という明確な目標があり、他の
姉達にその特訓を手伝って貰うためにHシーンも数多く用意されていたのですが、
今回は特に目標はなく、ただまったりと毎日を過ごすだけなので、ややメリハリに
欠け、またHさも下がってしまっています。
前作では、「要芽姉様に猫耳を着けさせる!」と無駄にアツかった主人公が、本作
では、すっかり軟弱になってしまって残念です。
# ハーレムルートでのみ、やたらアツいですけど。

ですので、どうしても前作と比べるとパワーダウンしている感は否めません。
要芽姉様や高嶺の暴言も、インパクトに欠け、やや単調になってしまった感も
ありますし。
それでも、キャラクターが増えた分、会話やイベントの幅は広がっていますし、
何よりいるかちゃんが攻略対象になっているのは大きいですね(^^)
# 真っ先にいるかエンドを見た私(笑)

前作が好きな人なら充分楽しめると思いますし、前作をプレイしていなくても、
それなりには楽しめると思います。でもやっぱり前作をプレイしてからやった
方がより楽しめるとは思いますけど。

個性豊かなお姉ちゃん達とのドタバタな展開が好きな人は是非。

最後に。食い逃げは萌えキャラの始まりらしい(^^;



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