瀬里奈 | |||
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ブランド名 | アトリエかぐや | ジャンル | 濃厚エロスAVG |
発売日 | 2004.07.23 | 定価 | \8,800 |
パッケージ | 紙製パッケージ(226x157x40mm) | マニュアル | B6ブックタイプ |
DISC容量 | 1.12GB(DVD-ROM) | ||
原画 | M&M | シナリオ | 神無月ニトロ、もみあげルパンR、速水漣 |
音声 | 女性キャラフルボイス、青山ゆかり、みる、歌織、悠、恥女、後野祭、広野大地 | ||
インタフェース | ほぼフルキーボードサポート | 描画 | Window・フルスクリーン両対応 |
セーブ箇所 | 220箇所 | 歌 | なし |
おまけ | CG鑑賞、Hイベント鑑賞、音楽鑑賞 | ||
対象属性 | 純愛、陵辱、伝奇物、黒髪、ストレートロング、リボン、首輪、和服、着物、人妻、姉妹丼 | ||
1プレイ時間 | 5〜7時間 | お奨め度 | 8 |
レビュー |
概要 |
主人公は大学の教授に依頼され、山奥の村に民俗学の調査に向かった。 バスの中で出会った少女・瀬里奈とともに村に着いた主人公だが、その村は 異常な雰囲気に包まれていた。村にいる間、世話になることになった周防家。 そこにもまた、不思議な「しきたり」が存在していた。そんな中、次第に惹かれ 合う主人公と瀬里奈。果たして周防家に隠された秘密とは。主人公と瀬里奈は 無事に村から出ることが出来るのか……という、濃厚エロスAVG。 |
キャラクター・CG・音声・音楽 |
キャラクターは以下の通り。 周防瀬理奈(すおうせりな)。(CV:青山ゆかり) 主人公とバスの中で出会った少女。長らく帰っていなかった生まれ故郷の村に、 母親と双子の姉に会うためにやってきた。明るく無邪気な女の子。虫好き。 黄金の右ストレートを持っている。 周防多香子(すおうたかこ)。(CV:歌織) 瀬里奈の母。体を悪くしている義父にかわって、周防家の仕事を行っている。 物静かな雰囲気の、物憂げな女性。 周防雪奈(すおうゆきな)。(CV:みる) 瀬里奈の双子の姉。病気がちで、閉じこもって暮らしている。控えめで物静かで 儚げな女の子。周防家では禁忌とされ、死んだことになっている。 このキャラクターを紹介する時点でちょっとネタバレしている気がしないでもない ですが、パッケージやメーカのサイトにも紹介あるからいいよね(^^; 絵の方はとても可愛らしく、また色気もたっぷりな絵柄。体つきなどのバランスも よく、構図もわかりやすくてとても魅力的です。 夜、蛍を見に行った時の瀬里奈なんかはむっちゃくちゃ綺麗でお気に入りです。 CGは、やや大人しい色遣いで、重苦しい雰囲気を醸し出している感じ。丁寧で 綺麗に処理されていると思います。ただ、モザイクがやたらデカいのは、ちょっと 気になりました。 立ち絵はポーズ変化・表情変化ともあり。ポーズ変化のパターンは少なめですが。 キャラクターは明るく元気な瀬里奈、物憂げな多香子、儚げな雪奈と三者三様の 配置。瀬里奈だけが飛び抜けて明るく元気な訳ですが。ただ、それもシナリオに よっては大人しくなったりしますので、全体的にやや静かな印象があります。 特筆すべきは、なんといっても瀬里奈の可愛さ。絵的にもそうですが、言動とか 性格もとても可愛らしく、非常に魅力的です。ちょっと拗ねたようなところとか、 甘えてくるところなんかはもう破壊力絶大。LOVE。 音声はキャラクターとのマッチングもよく、演技の方も文句なし。 瀬里奈の普段元気なところとHシーンのギャップや、雪奈の普段とHシーンとの ギャップなど、臨場感たっぷりに演じられていてとても良いです。 ちなみに、ピー音は「ん」の上に乗っかっているだけという感じで、殆ど違和感 なく聴く事が出来ます。 あと、パッケージには「女性キャラフルボイス」とあるのですが、男性キャラも みんな喋ります。 音楽はピアノをメインに使った落ち着いた雰囲気の曲が多め。綺麗な旋律で なかなか聴き心地がいいです。 |
システム |
インタフェースはほぼフルキーボードサポート。メッセージ送りや選択肢決定、 セーブ/ロードなどはキーボードで出来るんですが、バックログやセーブ/ロード 画面のページ指定などは出来ないようです。 既読スキップ、強制スキップ、バックログ、メッセージオート搭載。 バックログはマウスのホイール機能に対応しており、音声の再生も可能です。 通常のメッセージ送りもホイール対応で、音声のリピート再生も可能です。 リピート再生は、止めるまで延々と再生し続けるというステキ仕様ですが。 描画はWindow・フルスクリーン両対応。動作は軽快です。 メッセージスキップは比較的高速ですが、効果音が鳴るところではちょっと 動作が止まるのが気になりますね。スキップ時は、効果音も飛ばして欲しい ところ。 セーブ箇所は220箇所。セーブ/ロードは随時可能です。 セーブデータはセーブ日時の他、何日目かと時間帯、シーンタイトルにシーン 画像が保存されます。個別ルートに入った時は、ルート名も保存されます。 数としては、それほど選択肢は多くないですし、これだけあればまず使い切る ことはないでしょう。 システムはオーソドックスな選択肢決定型のアドベンチャー。5日目までで誰の 個別シナリオに入るかが決定し、6日目から個別シナリオが始まります。 ディスクレス起動可。バックグラウンドでの動作も可能です。 主人公の名前は「高阪直人」固定です。 |
シナリオ・プレイ感 |
ゲームは、主人公が瀬里奈と共に上森村にやってくる所から始まります。 村の雰囲気や周防家に不気味なものを感じつつも、研究のためのフィールド ワークを瀬里奈と共に行っているうちに、不思議なことが起こる……という 感じです。 ゲームは終始やや重苦しく、不気味な感じで進みます。 前半は、主人公もテンション高めで、瀬里奈も元気いっぱいなので、そこそこ 明るく楽しい雰囲気も漂ってはいるんですけど、村や周防家の雰囲気などは どこか不気味で、手放しで楽しめるという感じではありません。 そして後半になると、村や周防家の秘密が絡んだ、シリアスで重苦しい展開に なります。まあ、シナリオによってかなり差はありますけど。 ラストは、バッド系のエンディングは全く救いのないようなキツいもので、プレイ していてヘコみました。 ハッピー系のエンディングでも、手放しでハッピーというわけではなく、どこか もの悲しい切なさの残る終わり方が殆どで、あまり後味は良くありませんでした。 特筆すべきは瀬里奈の可愛さ。清楚なお嬢様風の外見で、中身は元気いっぱい 明るい娘でちょっと子供っぽいというギャップもさることながら、言動の1つ1つが とても可愛らしく、拗ねたり甘えたりするところなんかはもう反則レベル。 しかもHシーンになると無茶苦茶積極的という、もはやヒロインになるために 生まれてきたかのようなキャラクターで、一発で惚れ込みました。 らぶらぶらになって、どんどん我が儘に子供っぽくなっていく瀬里奈の破壊力は 絶大です。まあ、瀬里奈に思い入れしてしまうとめちゃめちゃヘコむんですが(^^; 逆にそれ以外のキャラクターは、確かに可愛かったり綺麗だったり充分魅力的 ではあるのですが、どこかパッとしない、やや地味な感があり、今ひとつ印象に 残りませんでした。 そして主人公ですが、最初はごく普通の学生っぽいんですが、途中やたらと テンションが高かったり、かと思えばどーんと沈み込んでいたり、シーンに よって、またシナリオによっても印象が違い、やや感情移入はし辛かったです。 H度は激烈高め。各ヒロインとも複数回用意されており、尺もたっぷり。 描写も濃厚で、1回のシーンで2回戦3回戦は当たり前です。 口だけで4発、プレイ時間がその1シーンだけで15分ぐらいなんてのも平然と 存在しており、Hシーンのテキスト量はかなりのもので、とにかく濃厚。 内容的には、純愛系のHは行為としてはごく普通なんですけど、特に瀬里奈は 反応から何からすべていやらしく、純愛系のHにも関わらず、すさまじいまでの 淫靡さを醸し出しています。 そして、陵辱系のHは、凄惨で気分が悪くなるぐらいの酷い攻めの連続。 行為としては、強制奉仕、輪姦など、陵辱物としてはごく普通な感じなのですが、 描写がとにかく丁寧かつ濃厚で、感情移入してプレイしていると胸クソ悪くなって くるぐらい。 通常のHシーンでも、主人公以外のキャラが絡むシーンも結構用意されており、 寝取られ要素もありますので、苦手な人は全力で回避してください。 陵辱・寝取られの苦手な人が、瀬里奈に思い入れした状態で陵辱系のエンドに 向かうと、立ち直れないぐらいのダメージを受けることでしょう。 テキストは、誤字はちらほら見受けられますが、致命的なものはないと思います ので、それほど気にはならないでしょう。 # 上村森ってなんだよ、とは思いましたが。あの森の名前か?(^^; テキスト自体はそれほどクセもなく読みやすいと思います。ただ、主人公がやや テンション高めで、ちょっと馴染めない人もいるかも知れませんが。 |
プレイ時間・難易度 |
ゲーム期間は2〜3週間。シナリオによって若干差があります。 1日ずつプレイしていくタイプですが、シナリオによっては日付が飛んだり しますし、日付が変わって最初のイベントが深夜だったりもしますので、1日 あたりのボリュームは均一ではありません。 ワンプレイは5〜7時間。こちらもシナリオによって若干差があります。 5日目までは共通パートになっていますので、メッセージスキップを使えば 半分ぐらいにはなるかと思います。 難易度は低め。選択肢の数が少な目で、効果も比較的わかりやすいですから、 それほど苦労することはないかと思います。 唯一、トゥルーエンドに入るルートは、ちょっと判りづらいかもですが。 |
総評 |
お奨め度ですが、甘ったるくエロエロな純愛和姦と、ハードな陵辱の両方を 楽しみたい人にお奨め。 キャラクターがとても魅力的で、特に純愛ルートの瀬里奈はめっちゃくちゃ 可愛らしく、会話がとても楽しい上に、Hシーンは濃厚で、そのギャップが たまらなくいいです。どんどん子供っぽくなっていく瀬里奈激萌え。 そんな魅力的なキャラが、陵辱ルートでは見るも無惨に陵辱され、最後は全く 救いのない終わり方になるなど、陵辱好きな人にもたまらない作品でしょう。 ただ、全体的に言えることは、「面白いとは思うけど、決して楽しくはない」と いうことでしょうか。確かにストーリーはしっかりしていますし、キャラ描写や 心情描写は秀逸で、感情移入もしやすく、とても面白いです。 しかし、常につきまとう不穏な空気や、時折出てくる強烈な陵辱などがある ため、安心して楽しむことが出来ず、常にドキドキしながら進めているような 感が強いです。ですので、特に純愛系のエンドは、何も考えず甘ったるい 雰囲気に身を委ねるということが出来なくなってしまいます。なので、面白い とは思いますけど、楽しくはない、という印象になってしまいます。 陵辱系のエンドは、そもそも楽しいものではありませんしね。 # 真性の鬼畜な人以外は(^^; ということで、純愛と陵辱を両立したのはいいけれど、どちらも手放しで100% 楽しむことは出来ない、ちょっと中途半端な印象の残る作品という感じです。 「陵辱が嫌なら陵辱エンド見なけりゃいいじゃん」と思われるかも知れません けど、トゥルーエンドを見る為には陵辱ルートも見る必要がありますし、そも そも瀬里奈以外のキャラはナチュラルに主人公以外とのHシーンがありますし。 結局、嫌でも見るハメになってしまうんですよね。 こういったタイトルにキャラ名が来る作品は、そのキャラに思い入れ出来るか どうかが大きなポイントになると思うのですが、この作品に限って言えば、 思い入れしてしまうとめちゃくちゃイタいです。 ただ、瀬里奈は非常に魅力的に描かれており、純愛ルートなんか見てしまうと、 思い入れするなって方が無理です。 ですので、ホントに胸がイタい、ヘコむシナリオを見ることになるでしょう。 純愛ルートの甘ったるくらぶらぶ、かつ濃厚エロスな展開はとてもいいだけに、 陵辱が苦手な人でも楽しめるような作りにして欲しかったな、と思えます。 逆に、陵辱大好きという人には、この純愛ルートがあまったるくて胸焼けして しまう、という人もいるかもですね。 それと、伝奇的な要素も入ってはいるのですが、それが今ひとつ活かされて おらず、ただ単に「しきたり」の一言で片づけられてしまっているのはちょっと 勿体ないですね。どうせだったら、そのあたりももう少し掘り下げて深みのある ストーリー展開にして欲しかったかな? とは思います。 伝奇物が好きな人には、ちょっと物足りないかも知れませんね。 こんな感じで、純愛・陵辱どっちつかずでちょっと中途半端な印象があったり、 ややストーリーの掘り下げが甘い感はありますけど、エロだけを見れば満点に 近い作品だと思いますし、純愛・陵辱両方ともOKという人にとっては、至高の 作品たりえる可能性も秘めていると思います。 お奨め度の判定は非常に難しいんですけど、純愛も陵辱もどちらもそこそこ イケる、という人に向けての評価にしておきました。 陵辱・寝取られなんて絶対ダメという人は -2、甘ったるい純愛なんて見る気も しないという人も -1ぐらいしておいた方が無難でしょう。 逆に、純愛・凌辱どっちも大好きだという人は、お奨め度に+1してもいいかも しれません。 最後に。スーパー●クターK……って、私?(笑) 私は、一番最初に瀬里奈陵辱ルートに入ってしまったので、なんか、もう、 泣きそうでした。茂二殺して俺も死ぬ! みたいな。 でも、その後純愛ルートで盛り返せたのでまだ良かったかも。陵辱ルートを 最後にプレイしていたと考えたら……(T_T) # いや、その後にトゥルーエンドがあるわけですけど。 ##でも、これ、蛇足だよね(^^; まあ、全員がハッピーになれるのはここだけ ##ですので、そういう意味では貴重なエンドですが……。 しかし、なんで一番最初に陵辱ルートに入るかなぁ、私。 もしかして、陵辱苦手とか言いながら、心の奥底では望んでる? ……茂二殺して、俺も死ぬ。 |