こすぷれ☆ティーパーティー
ブランド名 Dew ジャンル 着せ替え学園ラブコメADV
発売日 2004.06.04 定価 \8,800
パッケージ 紙製パッケージ(190x268x40mm) マニュアル ブックレット
DISC容量 DISK1 : 512.8MB、CD-DAなし
DISK2 : 624.6MB、CD-DAなし
ORIGINAL SOUNDTRACK : CD-DA=368.4MB、CD-DA19トラック
原画 天下泰平、大神真也 シナリオ 霞かおる、ほうズき、天原なつる
音声 あり、中瀬ひな榎津まお、楠鈴音、理多鳩野比奈、間寺司、坂野茂、藤吉浩二、
鵜乃瀬朱香、内匠屋、高橋一休
インタフェース ややキーボード操作可 描画 Window・フルスクリーン両対応
セーブ箇所 50箇所 あり(2曲、OP・ED)
おまけ CG閲覧、Hシーン回想、BGM再生、おまけシナリオ
対象属性 コスプレ、純愛、学園物、ピンク髪、ツインテール、リボン、オーバーニーソックス、ロリ、
お兄ちゃん、スクール水着、体操服、ブルマ、ストレートロング、ガーターベルト、黒髪、
ストッキング、眼鏡っ娘、白衣、関西弁、チャイナドレス、緑髪、お下げ、触角、金髪、
ショートカット、ボクっ娘、うさ耳、先輩、天然娘、ウェイトレス、巫女装束、ナース服
1プレイ時間 5〜7時間 お奨め度 5

レビュー
概要
主人公はある日、幼馴染みの親友達に「仮装遊戯同好会」に一緒に入ろうと
誘われる。嫌々ながらも、そこに憧れの女の子がいると聞いてついていく。
裁縫が好きで、服を作るのが得意な主人公は、その腕を買われて入部する
ことが出来た。そして、学園祭に向けて、ドタバタの毎日が始まる……という、
着せ替え学園ラブコメADV。
キャラクター・CG・音声・音楽
キャラクターは以下の通り。

宇佐美結花(うさみ ゆいか)。(CV:榎津まお)
愛称・うさぎ。有名コスプレイヤー。明るく元気いっぱいの無邪気なお子様。
主人公のことを「お兄ちゃん」と呼ぶ。大学生だが、見た目はどう見ても小学生。

桜井有栖(さくらい ありす)。(CV:中瀬ひな)
主人公と同じ学部の女の子。うさぎに誘われて仮装遊戯同好会に入部した。
コスプレはあまり好きではなく、恥ずかしさが先に立つ。
面倒見が良くて嫌みがなく、成績も良くてその上美人という完璧な女の子。

華京院美月(かきょういん みづき)。(CV:理多)
仮装遊戯同好会会員。衣装担当。黙り込んでいるかと思えば、突然奇妙な
笑い声を上げたりする不気味キャラ。何か問題が起こってもフォローはせず、
むしろ面白がっている。

紺野久美子(こんの くみこ)。(CV:楠鈴音)
仮装遊戯同好会副会長。伝説のコスプレイヤー。おっとりぼけぼけマイペース。
超天然だが、有無を言わさぬ力を持つ。ある意味最強キャラ。

朝比奈希(あさひな のぞむ)。(CV:鳩野比奈)
仮装遊戯同好会会員。主人公達の先輩にあたるが、あまりにも可愛らしい容姿
から、みんなに「希ちゃん」と呼ばれる。ちなみに、歴とした男性だが、女性用の
衣装ばかり着せられるいじられキャラ。

絵の方は、ややクセはありますが、ほんわかした可愛らしい絵柄。若干シーンに
よってばらつきは見受けられますが、それほど気にはならないでしょう。
CGはやや淡い色使いで、柔らかい雰囲気が出ていていいですね。
立ち絵はポーズ変化・表情変化ともにあり。コミカルにコロコロ変わるので、見て
いて楽しいです。
通常のイベントCGの他に、デフォルメキャラが登場する絵が何枚か用意されて
いるのですが、面白い絵柄でステキです。通常のイベント絵より、こっちの方が
好きかも。

キャラクターは大人しい優等生の有栖と、元気いっぱいのうさぎという対照的な
配置。そこに、マイペースな久美子や謎の物体美月、いじられ担当の希などが
絡んできて、バラエティ豊かになっています。
女性キャラだけでなく、会長や親友達などの男性キャラも良い味を出していて、
キャラクター同士の会話がとても楽しいです。
一番らぶりーなキャラは、やっぱり希でしょう。男性でありながら、女性陣より
らぶりーな容姿と可愛らしい性格は、メインヒロイン級です。

音声はキャラクターとのマッチングもよく、演技の方もばっちり。
どのキャラクターも、とても活き活きとしているのですが、なんと言ってもうさぎの
元気溌剌加減は素晴らしいです。普段は明るく元気いっぱいなのですが、何か
悲しいことがあった時の落ち込み方や泣く時のギャップが激しく、それが演技で
ばっちり表現されているため、とても感情移入しやすかったです。

音楽はアップテンポで軽快な曲が多め。次いで、ほのぼのとした感じの曲が
多いです。雰囲気をうまく盛り上げてくれますね。

ゲームを起動するとオープニングアニメーションが流れます。
歌は明るく楽しい感じの歌で、掛け合いやコーラスがノリが良くて面白いです。
絵の方はデフォルメCGが多用されており、とてもコミカルな雰囲気を醸し出して
いて、見ているだけでも楽しいです。しかし、なんかすれすれなコスプレ衣装も
あったような気が……(笑)
# おシャ魔女ふぁそら?(^^;

エンディングも歌あり。ややゆったりしたテンポの曲で、歌は合唱になっている
ため、温かい雰囲気が漂っています。
システム
インタフェースはややキーボード操作可。メッセージ送りや選択肢決定はキー
ボードで出来ますが、メニューを出すのはキーボードでは出来ず、メニュー内の
操作もキーボードでは満足に出来ません。
既読スキップ、強制スキップ、バックログ、オートモード搭載。
バックログはマウスのホイール機能に対応しており、音声の再生も可能です。
通常のメッセージ送りもホイールで可能です。

描画はWindow・フルスクリーン両対応。動作は比較的軽快。スキップ動作も
そこそこ高速です。

セーブ箇所は50箇所。セーブ/ロードはコスチューム選択画面以外では随時
可能です。セーブデータはセーブ日時の他、ゲーム内日付とシーン画像、
自由記述のコメントが保存されます。
数としては、それほど選択肢の数も多くないですし、これだけあれば足りるかな、
というところですね。

システムはオーソドックスな選択肢決定型のアドベンチャー。
Hシーンでは、どの衣装を着せるかの選択があります。

ディスクレス起動可。バックグラウンドでの動作も可能です。
シナリオ・プレイ感
ゲームの方は、主人公が親友達に誘われて、仮装遊戯同好会に入部するところ
から始まります。裁縫の腕を買われた主人公は衣装担当となり、学園祭で着る
衣装や、普段着る衣装まで作らされることになります。

ストーリーは基本的にはコミカルに進みます。個性豊かな仮装遊戯同好会の
面々に振り回されつつ、次第に女の子との距離が縮まっていき、やがて結ばれる
という、ラブコメの王道な感じです。

途中、何度かシリアスな展開になったりしますが、基本的にはほのぼのまったり
した雰囲気が漂う作品で、やや淡泊な感じですね。

ラストですが……なかなかスゴいところで終わります。多くの人が、「え? ここで
終わりかよ!」と思うことでしょう。どうせなら、もうちょっと描こうよ……。

特筆すべきはなんと言ってもコスプレの数々。セーラー服や巫女装束などの
オーソドックスなものから、V.G.やPresent、OrangePocketなど、既存ゲームの
衣装が当然のように出てきます。さすが、戯画パートナーブランド。
Hシーンでは、それらの衣装の中から選択して着せることが出来ます。

H度はやや高め。各ヒロインとも複数回用意されており、描写もそこそこ濃いめ。
ただ、全体的にやや短めで、特に挿入してからは、あっという間です。主人公、
早すぎ。それと、コスプレHは基本的な流れはほとんど同じため、ただ服装が違う
だけで、ややバリエーションに欠けますね。

テキストですが、誤字は多め。朝比奈先輩は可哀想なぐらい誤字られてます(^^;
せめて名前ぐらいはちゃんと書いてあげましょうよ……。
それ以外は、テンポの良いテキストで、読みやすいと思います。
プレイ時間・難易度
ゲームは9月22日の月曜日から始まります。ゲーム期間は約1ヶ月半。
学園祭に向けての準備がメインです。基本的に1日ずつプレイしていくことに
なります。

ワンプレイは5〜7時間。シナリオによって(起こすイベントによって)やや
変わってきます。ヒロインの間でも、長さにやや差がありますね。

難易度は低め。基本的に狙ったヒロイン寄りの選択をしていれば問題なし。
選択肢の数自体もそれほど多くないので、あまり悩むこともないでしょう。
ただ、コスプレHに関しては、その時に完成していない衣装は選択できない
ので、全て揃えようと思ったら何度も繰り返しプレイする必要があり、結構
手間はかかります。
総評
お奨め度ですが、ほのぼのとした雰囲気のラブコメが好きな人にお奨め。
気持ちを伝えてからもゲームは続き、恋愛と部活を両立することによる問題
なんかも絡めて展開していくストーリーは、なかなか面白いです。

そして、いろんな衣装を着せてHするコスプレH好きな人にもお奨め……と
言いたいところですが、コスプレHはシーンのバリエーションに乏しく、ただ
違う服を着ているだけという感が強いため、今ひとつ物足りなさを感じるかと
思います。

さらに、1日ずつプレイしていくタイプですが、ほとんどイベントが起こらない
日も結構あって、ちょっと間延びした感があります。何もイベントのない日は
すっぱり飛ばしてしまっても良かったのではないでしょうか。
それと、結構物語の序盤でつきあい始めるわけですが、それ以降今ひとつ
盛りあがりがなく、淡泊に感じることも多々。まあ、まったりとらぶらぶを楽しむ
ことは出来ますし、気持ちを確かめ合うところなんかはなかなかいいとは思い
ますけど。やや単調かも。

そして最大の問題は、ヒロインが有栖とうさぎの2人だけということ。
もちろん、他のキャラもイベントはあるのですが、エンディングが用意されて
いるのはこの2人だけです。魅力的なキャラクターが多いだけに、ちょっと
勿体ない気がしますね。ぶっちゃけ、希エンドを用意しろ、と(笑)
なので、サブキャラ萌えの人は注意。
まあ、かなり最初の方でシナリオが分岐するため、それ程ボリューム不足は
感じませんでしたけど。

コミカルな雰囲気はなかなか良く、キャラクターは魅力的なんですけど、
今ひとつそれを活かし切れていないような気がして残念です。
コスプレも、確かに衣装は数多く用意されているのですが、肝心の内容が
どれも似たようなシーンばかりで、面白味に欠けます。
もっと色んなバリエーションを用意して欲しいところです。
ラストもあっけなく終わり、やや物足りなさの残る作品でした。

最後に。スペースシャトルのコスプレ……それは「着ぐるみ」と言うのでは
ないでしょうか(^^;


OrangePocketネタで「発売までだーいぶ待たされましたからねー」……って、
いいのか、そのネタは(^^;



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