やきたてクロワッサン〜Autumnleafの3姉妹〜
ブランド名 戯画 ジャンル 姉×姉×姉 3姉妹アドベンチャー
発売日 2005.02.25 定価 \8,800
パッケージ 紙製パッケージ(190x270x41mm) マニュアル B5ブックタイプ
DISC容量 Game Disc 1 : 274.0MB、CD-DAなし
Game Disc 2 : 163.2MB、CD-DAなし、プロテクトあり
Original Sound Track : CD-DA=516.4MB、CD-DA24トラック
原画 泉りとる草壁レイ シナリオ 馬上勝久、西ノ宮勇希、高間塚毅
音楽 21曲、HIR あり(1曲、OP)、片霧烈火
音声 あり、真宮鈴、中瀬ひな鳩野比奈、京極秋、榎津まお一色ヒカル
風祭コウ、御苑生メイ、高橋一休、蝙蝠、ジャスミン
インタフェース メッセージ送りのみキーボード可 描画 Window・フルスクリーン両対応、
800x600
セーブ箇所 60箇所+クイックセーブ4箇所 CG枚数 83枚
おまけ CG鑑賞モード、シーン鑑賞モード、音楽鑑賞モード
対象属性 純愛、学園物、ドジっ子、ツインテール、触角、お姉ちゃん、オーバーニーソックス、
ボブカット、帽子、金髪、眼鏡っ娘、白衣、女医、黒髪、ショートカット、ボクっ娘、
先輩、未亡人、ポニーテール、リボン
1プレイ時間 1〜2時間 お奨め度 2

レビュー
概要
幼い頃に母と姉を亡くした主人公。ある日、父が再婚すると言い出す。その相手は
叔母にあたる人で、父が出張の間、主人公は先にその家に移り暮らすことになる。
叔母はパン屋を経営しており、主人公は、叔母の娘である三姉妹とともに、学園に
通いながらパン屋の手伝いをすることになる。近々姉となる従姉たちとうち解けて
いく主人公。果たして主人公は、この家でうまくやっていくことが出来るのか……
という、姉×姉×姉 3姉妹アドベンチャー。
キャラクター・CG・音声・音楽
キャラクターは以下の通り。

秋薗小雪(あきぞのこゆき)。(CV:真宮鈴)
秋薗家の三女。主人公の1つ年上で、同じ学園に通う。明るく元気一杯な娘。
ただしドジ。主人公に対して、やたらお姉さんぶって、世話を焼いてくる。

秋薗美月(あきぞのみつき)。(CV:中瀬ひな)
秋薗家の次女。主人公と同じ学園の大学部に通っている。気が強く、思った
ことはそのまま口に出す。主人公や小雪をからかって遊ぶ。

秋薗悠花(あきぞのゆうか)。(CV:鳩野比奈)
秋薗家の長女。主人公の通う学園の保健医。優しく、おっとりした雰囲気を
持つ。個性の強い妹達をまとめるのに苦労している。

秋薗美和子(あきぞのみわこ)。(CV:一色ヒカル)
主人公の叔母で、父親の再婚相手。そして、小雪達の母親。
パン屋を経営している、しっかりした女性。

沙頼(さらい)。(CV:一色ヒカル)
保健室で出会った女の子。主人公のことを「先輩」と呼び慕う。
ひたすらマイペースで、好奇心旺盛。ちょっぴり小悪魔っぽい言動も。

平石あづみ(ひらいしあづみ)。(CV:京極秋)
秋薗家の隣に住む未亡人。幼稚園に通う息子を女手一つで育てている。
仕事が忙しく、家を空けがち。

窪谷葉子(くぼたにようこ)。(CV:榎津まお)
主人公のクラスメイトで風紀委員。しっかり者で、だらしないのが嫌い。
主人公のことを何かと気にかける。

絵の方は、ややばらつきは見られるものの、可愛らしく魅力的な絵柄。
原画家さんが2人いて、やや絵柄に差がありますが、同じ原画家さんでもキャラに
よって結構雰囲気は違うので、それほど違和感はないですね。
むしろ、描き分けが出来ていていい感じかも。
CGはややばらつきがあり、一部べったりした重い印象の塗りも見受けられます。
立ち絵はポーズ変化・表情変化ともにあり。変化は大きく、わかりやすいです。

キャラクターは明るい三女、クールな次女、優しい長女とはっきり分かれており、
わかりやすい配置になっています。そこに、個性豊かなサブキャラも配置されて
います。ただ、ヒロイン同士が絡むことは少なく、サブキャラにいたっては殆ど
独立して出てくるため、会話の楽しさは今ひとつです。

音声はキャラクターとのマッチングは良く、演技も問題ないと思います。
ただ、シーンによってボリュームの差が結構大きく、突然大音量で音声が流れたり
することがあるので注意。

音楽は、ほのぼのとした柔らかい曲が多め。次いで、アップテンポでスピード感の
ある曲が多いです。

ゲームを起動すると、オープニングアニメーションが流れます。
歌は明るくノリのいい元気な曲で、可愛らしい雰囲気も漂っています。ただ、
歌はちょっと微妙な気がしますけど(^^; 曲が変則的な調子のため、どうしても
歌は浮いて聞こえてしまうんですよね。
絵の方は、キャラクター紹介、シーン紹介的なもの。キャスト紹介が2回もある
のは、なにか作為的なものを感じます(笑)
絵は曲に合わせてパタパタ切り替わるので、なかなかいいですね。
システム
インタフェースはメッセージ送りのみキーボード可。
既読スキップ、強制スキップ、バックログ搭載。
バックログは音声の再生が可能です。

描画はWindow・フルスクリーン両対応。画面サイズは800x600です。
動作は比較的軽快。ただ、描画と音声の再生はやや重めかも。
スキップ動作はやや重め。

セーブ箇所は60箇所+クイックセーブ4箇所。セーブ/ロードは今週の予定入力
画面以外では随時可能です。
セーブデータはセーブ日時の他、場所or時間帯と何日目かが保存されます。
数としては、選択肢はそれほど多くなく、分岐も明確なので、これだけあれば
充分かと思います。

システムはスケジュール決定+選択肢決定型のアドベンチャー。
週の初めに、1週間分のバイトのシフト表を作成します。シフト表と言っても、
各曜日に出るか出ないかを決定するだけですが。

このゲームにはプロテクトが施されています。毎回起動時にディスクチェックが
入るため、ディスクレス起動不可。バックグラウンドでの動作も不可です。
主人公の名前は可変です。呼びかけは名前で呼ばれる事がないため、全然
気になりません。……全然名前で呼ばれないというのも凄いですが(^^;
シナリオ・プレイ感
ゲームは、主人公が秋薗家にやってくるところから始まります。
三姉妹にからかわれたりしつつ、毎日を楽しく過ごしていきます。

ストーリーは終始明るくドタバタに進みます。イベント1つ1つがかなり短く、
展開も急なので、ものすごいスピード感があります。
プレイを始めたかと思ったらもうエンディングという感じで、イベントの内容
なんかはほとんど印象に残っていないぐらいです。

エンディングも唐突で、「え? もう終わりなの?」という感じですね。

気になったのは整合性。処女であるヒロインのルートで、初めてのシーンを
見ずに先に進めた場合、平然と慣れたようなHシーンが出てきたりと、やや
違和感を覚えることがありました。
他にも、イベントの繋がりが弱く、取って付けたような展開が多いので、やや
感情移入はし辛かったです。

H度は低め。メインヒロインである三姉妹は複数回用意されていますが、サブ
ヒロイン達はたいてい1回のみです。尺はかなり短く、描写もあっさり。
始まったかと思ったら、もう終わりというシーンも多くて、全然物足りません。

テキストは、誤字はさほど気にならないのですが、句読点や『」』が平然と行頭に
来ていたりするのはちょっと。1行の文字数を合わせようという努力が、微塵も
感じられないのですが……。
プレイ時間・難易度
ゲームは3月13日の日曜日から始まります。ゲーム期間は2週間。1日ずつプレイ
していくタイプです。

ワンプレイは1〜2時間。あっという間に終わります。

難易度は低め。サブヒロインの進め方さえ解ってしまえば、あとは機械作業で
進めることが出来ます。
総評
お奨め度ですが、簡単お手軽ドタバタストーリーが好きな人にお奨め。
突然三人の姉が出来、戸惑いながらも毎日を過ごしていく話で、姉たちに可愛
がられたりからかわれたりしつつ毎日を過ごすのは楽しいです。

ただ、一周が短く、ストーリーは無茶苦茶な駆け足で進む上、イベントがぶつ
切りで繋がりが弱く、整合性も怪しいため、感情移入は困難でした。
まあ、各ヒロインが主人公に惹かれていく部分の描写がばっさりと省略されて
いるため、置いてけぼりにされた気分です。
これから姉弟になるという人と、何の抵抗もなくHしてしまうのは、さすがに
どうかと思います……。

そして、一番気になったのは圧倒的なボリュームのなさ。1周が短い上に、サブ
ヒロインなんてイベント自体が数えるほどしかなく、メッセージスキップを使えば
15分やそこらでクリアできてしまうこともあり、あまりのあっけなさに唖然として
しまうこともしばしば。

キャラクターは魅力的ですし、ドタバタな雰囲気は楽しいですが、あまりにも
駆け足な展開と、あっけない終わり方には閉口。いくらなんでも、もうちょっと
楽しませて欲しいところです。やっつけで作ったような雰囲気が、そこかしこ
から感じられるのも残念です。これで定価8800円というからびっくりですね。

最後に。ちゅーか、クロワッサン関係あるの1人だけかよ(^^;


ヒロインの苗字、エンドロールでは「秋薗」になっているんですが、メーカの
サイトとかでは「秋園」になってるんですよね。どっちが正解?



ロビーに戻る  レビュートップに戻る