あいし〜きゅ〜 ボクっ娘なんて呼ばないでっ
ブランド名 LimeLight ジャンル 性転換隠匿+幼馴染み挟殺AVG
発売日 2005.09.02 定価 \8,800
パッケージ 紙製パッケージ(230x169x42mm) マニュアル A5ブックタイプ
DISC容量 2.14GB(DVD-ROM)
原画 りょう シナリオ
音楽 13曲、T&N Music Factory、壱柳貴生 あり(2曲、OP・ED)、Rita
音声 あり、紬叶慧奥川久美子、佐々木あかり
インタフェース フルキーボードサポート 描画 Window・フルスクリーン両対応、
800x600
セーブ箇所 64箇所 CG枚数 63枚
おまけ CGも〜ど、回想も〜ど、音楽も〜ど
対象属性 ボクっ娘、コメディ、学園物、幼なじみ、触角、体操服、スパッツ、ふたなり、コスプレ、
リボン、ボブカット、眼鏡っ娘、ヘアバンド、オーバーニーソックス、猫耳、女医、
チャイナドレス、ポニーテール、リボン
1プレイ時間 4〜5時間 お奨め度 5

レビュー
概要
主人公には2人の幼なじみがいた。1人は可愛い男の子の梓。もう1人は
梓の双子の姉、梓居。梓は病気がちで、遠い病院で長らく療養していた。
しかしある日、主人公と梓居のクラスに転校生として梓がやってくる。
しかし梓は、なんと女の子の身体になっていた。再会を喜ぶ主人公は、
なし崩しに梓と肉体関係を持ってしまう。果たして主人公と梓、梓居の
関係はどうなるのか……という、性転換隠匿+幼馴染み挟殺AVG。
キャラクター・CG・音声・音楽
キャラクターは以下の通り。

奈都塚梓(なつづかあずさ)。(CV:紬叶慧)
主人公の幼なじみで、梓居の弟。病気のせいで、体が女の子になっている。
ほんわかした性格で、ちょっと人見知り。

奈都塚梓居(なつづかしおり)。(CV:奥川久美子)
梓の姉。クールで乱暴。怒ると口調が荒々しくなる。父親から格闘技を教え
込まれており、現在は師範代となっている。

西百舌史(にしもずふみ)。(CV:佐々木あかり)
梓の主治医。梓の様子を見るため、学園の保険医としてやってくる。
やる気なさげでおおらかな性格。

絵の方は表情豊かで可愛らしい絵柄ですが、シーンによってちょっとバランスが
悪いように感じます。特に梓。
CGはややべったりした印象はあるものの、そこそこ丁寧で問題はないかと。
立ち絵はポーズ変化・表情変化ともにあり。パターンはそれほど多くないものの、
アクションは大きくわかりやすいので、感情移入もし易いと思います。

キャラクターはおとなしくほんわかした雰囲気の梓と、クールでキツい梓居と
いう対照的な配置。そこに、個性豊かなサブキャラ立ちが絡んできます。

音声はキャラクターとのマッチングはほぼ良し。梓は男の子っぽさと可愛らしさを
両方出すためか、ちょっとふらついて感じるところもありますが、それほど気には
ならないかと。梓居に関しては文句なしです。キレた時のドスの利いた声なんかは
ブラボー。
ただ、残念なのは、個性豊かなサブキャラ達に、音声が入っていないこと。
学園でのイベントでは、クラスメイト達にいじられるものが多いのですが、そこで
クラスメイト達の音声がないのはちょっと寂しいですね。

音楽はクリアな音色の綺麗な曲が多め。一部、すっごい不思議な雰囲気の曲も
あったりします。

ゲームを開始すると、プロローグの後にオープニングアニメーションが流れます。
歌はポップで明るい曲。軽いノリで聞きやすいのですが、ちょっと薄っぺらい
印象が漂います。
絵の方はキャラクター紹介・シーン紹介的なもの。特筆すべき点はなし。

システム
インタフェースはマウスカーソルのキーボードエミュレーションによる、フル
キーボードサポート。
既読スキップ、強制スキップ、バックログ、オートモード搭載。
バックログはマウスのホイール機能に対応しており、音声の再生も可能です。

描画はWindow・フルスクリーン両対応。画面サイズは800x600です。
動作は軽快。スキップ動作もそこそそこ高速です。

セーブ箇所は64箇所。セーブ/ロードは随時可能です。
セーブデータはセーブ日時の他、ゲーム内日付が保存されます。
数としては、選択肢の数はそれほど多くないため、これだけあれば充分かと。

システムは選択肢決定型のアドベンチャー。クリアする度に選択肢が増える、
シナリオ追加型のシステムになっています。

ディスクレス起動可。バックグラウンドでの動作も可能です。
主人公の名前は「山羽憂一(やまはゆういち)」固定です。
シナリオ・プレイ感
ゲームは梓が転校してくるところから始まります。女の子の身体になってしまった
梓と、ひょんなことから関係を持ってしまい、そこからは毎日のようにHなことを
していく……という感じ。

前半は明るくコミカルな展開が続きます。梓とひたすらHなことをしつつ、梓居に
やきもちを焼かれたり、クラスメイトにいじられたりして過ごします。
ギャグやパロディが多く、テンションも高めです。

後半は、梓の身体に関して悩んだりしつつ、ちょっと哲学的な雰囲気で進みます。
身体は女性だけど中身は男性の梓と関係を持つことについて悩んだり、梓居との
関係について悩んだりしながら進みます。

ラストはちょっともやもやした終わり方が多め。一番最後に見られるエンドでは
すっきり解決という感じですが、それ以外のエンドでは、どこかすっきりしない、
うやむやな感じの終わり方がほとんどで、ちょっと気持ち悪いです。

H度はやや高め。各ヒロインとも複数回用意されています。ただ、メインヒロイン
である梓がぶっちぎり多いですけど。尺の方はやや短め。描写は比較的あっさり
しています。Hに入るまでの描写は丁寧で長めなんですけど、いざHに入ると、
やたら短く、かなり端折られている印象があります。
内容は、基本的に合意の上のいたずら的なものや、ラブラブなシーンがほとんど
なのですが、1つきっついシーンがあるので、耐性のない人には辛いかもですね。
なんでこのゲームにそんなシーンを入れたのか謎ですが。
明らかに浮いている気がします。

テキストはちらほらと誤字は見受けられますが、それほど気にはならないかと。
ただ、行頭に『」』が来ることが多いのはちょっと気になりました。
ややテンション高めの描写が多いので、ちょっと馴染めない人もいるかもですね。
# あと、セリフと地の文が同時に表示されたり。(改ページ処理のミス?)
プレイ時間・難易度
ゲーム期間は約1ヶ月。基本的に1日ずつプレイしていくタイプですが、所々
日付が飛ぶこともあります。

ワンプレイは4〜5時間。テンポ良くサクサクと進むので、プレイしやすいかと
思います。

難易度は低め。選択肢の数はあまり多くなく、クリアするために次のシナリオに
進む選択肢が増えるという感じなので、増えた選択肢をきっちりおさえておけば
特に悩むこともないかと思います。
総評
お奨め度ですが、ちょっとコミカルな雰囲気の、でも哲学的な作品が好きな人に
お奨め。明るく楽しい雰囲気で進むのですが、根底に流れるテーマは結構深く、
考えさせられることも。ただ、ほとんどのシナリオでは投げっぱなしで終わって
しまうんですけどね(^^;

あとは、可愛らしいふたなりの男の子といちゃいちゃしたい人とか、幼なじみの
ツンデレ娘に罵倒されたい人(笑)にもお奨め。
ふたなりの女の子といちゃいちゃする作品は多いですが、男の子が相手という
のは、ちょっと珍しいですね。

内容的には、コミカルな雰囲気ながらも結構重いテーマな作品で、プレイする人を
選ぶかも知れません。
まずギャグの部分はやたらテンションが高いのですが、この部分でついて行けない
人が出てきそうです。
そしてシリアス部分ですが、かなり重いテーマで哲学的な内容のため、抽象的で
解りづらく、また最後のエンディング以外では途中で投げ出したような形で終わる
ため、消化不良な印象が強いです。

最後のシナリオだけで見れば、なかなか良くできた作品だと思うのですが、それ
以外のシナリオは中途半端で、物足りなさが強いです。また、全体的にほのぼの
した雰囲気の漂う作品なのですが、途中キツいシーンがあったりと、ちょっと
素直に感情移入できない部分があったのは辛かったです。

やや個性的な絵柄に、クセのあるシナリオ、突拍子もない設定に展開と、やや
取っつきにくい作品ですが、ツボにハマればかなり楽しめるかと思いますので、
雰囲気が気に入った人はどうぞ。
ただし、キツいHシーンに耐性のない人は覚悟するように(^^;

最後に。ゲームを起動した時の、注意書きとその背景の絵、ステキです(笑)



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