ラストストーリーはあなたへ。〜Gift for you〜 | |||
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ブランド名 | PANDA HOUSE | ジャンル | AVG |
発売日 | 2005.02.25 | 定価 | \7,800 |
パッケージ | DVDタイプのトールケース (140x191x29mm) |
マニュアル | オンラインマニュアル |
DISC容量 | 311.9MB、CD-DAなし | ||
原画 | 八(はち)、KEN、さっぽろももこ、 Same.、白偽、福永ユミ |
シナリオ | 齋藤ケン坊、みっちぃ、 朝凪軽、川原圭人、米倉ねずみ、 遠山金次、米倉俵 |
音楽 | ぱんだ | 歌 | なし |
音声 | あり、奥田香織、北都南、ありす、本山美奈、成瀬未亜、安玖深音 | ||
インタフェース | フルキーボードサポート | 描画 | Window・フルスクリーン両対応、 800x600 |
セーブ箇所 | 50箇所 | CG枚数 | 24シーン |
おまけ | 回想 | ||
対象属性 | ファンタジー、童話、金髪、ストレートロング、リボン、ロリ、ピンク髪、セーラー服、 黒髪、お姫さま、王女様、ボンデージ、縦ロール、女王様、うさ耳、ボブカット、 ストッキング、ガーターベルト、赤髪、バニー |
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1プレイ時間 | 3〜4時間 | お奨め度 | 5 |
レビュー |
概要 |
電脳ショッピングモールで買い物をしていた主人公は、バグに襲われている 妖精を助ける。妖精は、バグにいくつかのアイテムを奪われており、主人公は 『電脳秋葉原』に潜むバグを探し出し、アイテムを取り戻そうとする。果たして 主人公は、アイテムを取り戻すことが出来るのか……という、オムニバスAVG。 |
キャラクター・CG・音声・音楽 |
このゲームは、童話をモチーフとしたストーリーを読んでいくわけですが、 話によって登場キャラクターは違いますし、名前も「少女」なんてのが普通に いますので、キャラクター紹介は割愛。 絵の方は、6人の原画家さんが参加しており、ストーリー毎に分かれています。 絵柄に統一性はないですが、そもそも全然別の話なので特に気にはなりません。 全体的に、可愛らしく、魅力的な絵柄が多く、それほどばらつきはなかったと 思います。 CGは、これもストーリーによって別の人が担当しており、塗り方には差があるの ですが、総じて丁寧に塗られており、原画担当の人が自ら塗っているものも多く、 原画の味を最大限活かした処理になっていると思います。 立ち絵は基本的にありません。イベント絵のみで進行していきます。 キャラクターは、童話などをモチーフにしたキャラクターばかりで、本来は動物 だったものが擬人化されて出てきたりと、なかなか面白いです。 音声は、1人の声優さんが何役も担当しているため、一部微妙なキャラがいたり、 同じに聞こえるキャラがいたりなどはありましたが、それほど気になることはない でしょう。演技の方も特に問題ないかと。 ちなみに本作品は、ストーリーを進行する、セリフではないいわゆる「地の文」の 部分もナレーションという形で音声が入っています。 淡々とした語り口のナレーションは、なかなか雰囲気が出ていていいですね。 まあ、「太股」を「ふとまた」と読んだり、「鈴口」を「りんこう」と読んだり、ちょっと 微妙な部分もありましたが。 音楽はゆったりほのぼのとした曲が多め。童話がベースになっているため、 それに合わせたファンタジックな曲が多用されています。 |
システム |
インタフェースはフルキーボードサポート。 既読スキップ、強制スキップ、バックログ、オートボイス搭載。 バックログはマウスのホイール機能に対応しており、音声の再生も可能です。 通常時も、音声のリピート再生は可能です。 描画はWindow・フルスクリーン両対応。画面サイズは800x600です。 動作は重め。音声が鳴っている時は、クリックしてもしばらく反応がありません。 スキップ動作は軽快。ただし、たまに引っかかる感がありますね。 セーブ箇所は50箇所。セーブ/ロードは随時可能です。 セーブデータはセーブ日時の他、ストーリータイトルが保存されます。 数としては、1ストーリーあたり選択肢は1〜数個ですし、これだけあれば充分 かと思います。 システムは、移動場所選択+選択肢決定型のアドベンチャー。電脳秋葉原の どこに行くかを選択し、そこで何らかのストーリーを見て、その中で選択肢が 発生する、という形になっています。選択の内容によって、その後のイベントが 変化するようになっています。 ディスクレス起動不可。バックグラウンドでの動作は可能です。 主人公の名前は「ぼく」固定です。……いや、名前ではないと思いますけど(^^; |
シナリオ・プレイ感 |
ゲームは、主人公が電脳ショッピングモールでバグに襲われている妖精を助ける ところから始まります。妖精はバグに大切なアイテムを奪われてしまい、元の 世界に戻れないとのことなので、主人公がアイテムを探し出すことになります。 主人公は電脳秋葉原を歩き回り、各所で様々なストーリーを体験し、その話の 内容によって、バグからアイテムを取り戻していきます。 各ストーリーはシリアスなものからおバカなものまで幅広く用意されていますが、 基本的には理不尽で、シュールな内容になっています。 どれだけアイテムを集めたかによってラストの展開が変わるのですが、全ての アイテムを集めると、ちょっと切ないいい話で締めくくられて終わります。 特筆すべきはストーリーを進行させるナレーションでしょうか。 このゲームはセリフ以外にも、通常の地の文もナレーションが読み上げるように なっています。そして、基本的にはおバカでシュールなストーリーが多いわけ ですが、それを真面目にクールに読み上げている様は、なかなか面白いです。 H度は低め。ステーリーによっては複数回用意されているものもありますが、 基本的に尺は短く、描写も比較的あっさり。ただ、選択肢の内容によっては、 そこそこ濃いめのシーンが展開されるストーリーもあります。 内容は、ファンタジーな舞台でありながら、結構普通のシーンが多め。 ファンタジー世界であることを活かしたシーンは少なめです。 テキストはストーリーによって全然文体等は違いますが、総じて誤字等は少なく、 読みやすいテキストだと思います。 ただ、テキストとは全然違う音声が流れたり、読み方が違ったりなど、音声との 整合性はやや弱いように思えます。 |
プレイ時間・難易度 |
ゲーム期間は全てのストーリーを見るまで。全てのストーリーを見て、妖精の アイテムを全て集めれば終わりになります。集めてなくても終わりますが。 ワンプレイは3〜4時間。ストーリー1本1本は10〜30分程度の短いものばかりで、 1本ずつ区切ってプレイすれば、プレイしやすく、気軽に遊べる長さだと思います。 難易度は低め。各ストーリーは片手で数えられるほどしか選択肢が無く、結果は ストーリーの最後にわかりますので、それほど悩むことはないでしょう。 |
総評 |
お奨め度ですが、簡単お手軽にちょっとエッチな童話を読みたい人にお奨め。 短いストーリーが集まった、いわばオムニバス形式のような作品で、内容は おなじみの童話などをモチーフにした話となっており、気軽にプレイでき、 何も考えずに楽しめると思います。 ただ、童話を無理矢理Hな方向に持って行っていますので、理不尽なものや、 シュールなものも多数見受けられますし、ほとんどベースの設定を拝借して いるだけで、中身は全く別物のストーリーもありますから、細かいことは気に せず、雰囲気に身を委ねる度量は必要かも知れません。 そして、気になるのはボリューム。1周3〜4時間で、各ストーリーは2つの 結末が用意されていますが、2つの結末は大部分が共通になっていたり、開始 早々に終わったりと、対してボリュームに差がないため、実質は結末は1つと 大差ない状態です。 まあ、定価は安めになっていますし、ストーリーの数はそれなりに多いので、 そーんなに気にならないかも知れませんが、やっぱりちょっと物足りなさが ありますね。 まあ、簡単お手軽に楽しめますので、雰囲気が気に入った人はどうぞ。 最後に。原作の童話ファンの人は、ぶちキレそうな話ばかりですね(笑) # いきなり幼児プレイを始める眠り姫(の王子様)はどうだろう(^^; ぶぅ・ふぅ・うーは、さすがにわかる人、少ないんでないかい?(^^; |