マロングラッセ | |||
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ブランド名 | DUEE | ジャンル | 同居生活&学園生活 本道ラブコメアドベンチャー |
発売日 | 2005.01.28 | 定価 | \9,240 |
パッケージ | 紙製パッケージ(154x224x50mm) | マニュアル | A5ブックタイプ |
DISC容量 | Disk1 : 606.0MB、CD-DAなし、CD-ROM XA Disk2 : 650.8MB、CD-DAなし、CD-ROM XA 予約特典お菓子箱 : 480.4MB、CD-DAなし |
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原画 | 大橋薫 | シナリオ | 平岸カヲル |
音楽 | 20曲、DUEE | 歌 | あり(2曲、OP・ED)、藤原鞠菜 |
音声 | 女の子のみフルボイス、木口ゆり、榎津まお、緒田マリ、東十条あすか、 一色ヒカル、小林和実 |
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インタフェース | フルキーボードサポート | 描画 | Window・フルスクリーン両対応、 800x600 |
セーブ箇所 | 48箇所 | CG枚数 | 98枚 |
おまけ | CG鑑賞、シーン鑑賞、BGM鑑賞 | ||
対象属性 | 純愛、ドタバタ、ラブコメ、学園物、黒髪、ストレートロング、お姉ちゃん、ツインテール、 義妹、オーバーニーソックス、お下げ、眼鏡っ娘、白衣、ストッキング、ガーターベルト、 スクール水着、お嬢様、ボンテージ、SM、メイド、ボブカット、エプロンドレス |
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1プレイ時間 | 4〜5時間 | お奨め度 | 5 |
レビュー |
概要 |
幼い頃に両親を亡くした主人公は、栗原家に引き取られ、2人の姉妹とともに 育ってきた。しかし、主人公も成長し、次第に「自分はここにいていいのか」と 悩むようになる。そして、自分の居場所を別の所に求めるようになっていく。 果たして主人公は、自分の帰るべき場所を見つけることが出来るのか…… という、同居生活&学園生活 本道ラブコメアドベンチャー。 |
キャラクター・CG・音声・音楽 |
キャラクターは以下の通り。 栗原文(くりはらふみ)。(CV:木口ゆり) 栗原家の長女で、主人公の姉的存在。そして、母親のいない栗原家の家事 全般を取り仕切る、母親的存在でもある。優しくややおっとりしているが、成績 優秀な優等生で、家事全般も完ぺきにこなす。ただし、怒ると非常に怖い。 栗原晶(くりはらあきら)。(CV:榎津まお) 栗原家の次女で、主人公の妹的存在。主人公のことを「バカアニキ」と呼ぶ。 元気一杯の女の子で、運動神経抜群。人類最強、最終兵器妹(笑) 長岡玲(ながおかれい)。(CV:緒田マリ) 主人公のクラスメイトで、生徒会の実行委員。おっとりのほほんとしているが、 だらしないのが嫌いで、時間に遅れることが許せない。 北海道出身で、気を許した人には道産子弁で話す。 叶雅美(かなえみやび)。(CV:一色ヒカル) 叶財閥のお嬢様。人を見下したような冷たい目をしており、物静かながらも 非常に威圧的。超絶方向音痴。 叶木葉(かなえこのは)。(CV:小林和実) 雅美専属のメイドで雅美の命令なら何でも従う。通称『レッドデス(赤い死神)』。 クールで高圧的だが、雅美が絡むとアツくなる。 しのぶ。(CV:東十条あすか) 河原で見かけた女の子。お金を払えば誰とでも寝ると噂されている。 無口で無愛想、感情表現に乏しい。 絵の方は、はっきりとしたわかりやすい絵柄。ややばらつきはありますが、 絵によってはめちゃくちゃ可愛らしかったりするので侮れません。 ただ、若干クセはありますので、人を選ぶかも知れませんけど。 CGはややべったりとした濃い色遣いで、絵によってはちょっと重たく見えて しまうのは勿体ないかも。でも、処理は綺麗で丁寧だと思います。 立ち絵はポーズ変化・表情変化ともにあり。ポーズ変化のパターンはそれほど 多くないですが、表情は会話に合わせてコロコロ変わり、感情移入はし易いと 思います。 キャラクターは個性豊かな面々揃い。その中でも、明るく元気一杯の晶と、 世間離れした叶コンビが目を引きます。ただ、どのキャラクターも二面性を 持っており、プレイしていくと印象が全く変わったりします。 生徒会長がなにげにいい味出していて結構好きかも。一般的に見ると、かなり むかつく嫌なヤツかも知れませんけど(^^; 他にも、栄三郎さんや岩木など、男性キャラがいい味出してます。 音声はキャラクターとのマッチングも良く、演技の方も問題なし。 特に、文の演技は素晴らしいです。二面性を見事に表現しており、会話に ぐいぐいと引き込まれる感じです。ブラボー。 音楽は穏やかで綺麗な曲が多め。優しく包み込むような曲が多く、聴いていて 温かい気持ちになれます。 ゲームを開始すると、プロローグの後にオープニングアニメーションが流れます。 歌は落ち着いた雰囲気の、しかし軽快な聴きやすい曲。 絵の方はキャラクター紹介・シーン紹介的なもの。それほど目を引く点はなし。 |
システム |
インタフェースはフルキーボードサポート。 既読スキップ、強制スキップ、バックログ、オートモード搭載。 バックログはマウスのホイール機能に対応しており、音声の再生も可能です。 通常時も音声のリピート再生は可能です。 描画はWindow・フルスクリーン両対応。画面サイズは800x600です。 動作は軽快。スキップ動作も高速です。 セーブ箇所は48箇所。セーブ/ロードは随時可能です。 セーブデータはセーブ日時の他、シーン画像が保存されます。 数としては、難易度はそれほど高くないのでこれだけあれば何とかなるとは 思いますけど、エンディングやイベントの数を考えると、もう少しあっても いいかも。 システムは移動場所選択+選択肢決定型のアドベンチャー。 移動場所選択はキャラクターの顔が表示されており、誰に会いに行くかを選ぶ ようなタイプです。 特徴としては「生理日システム」。これは、ヒロイン毎に生理日が決められて おり、その前後はHが出来なかったり、危険日は普段とシーンの内容が変わる など、リアルな演出がなされています。 ディスクレス起動可。バックグラウンドでの動作は不可です。 主人公の名前は「渡辺伸一」固定です。 |
シナリオ・プレイ感 |
ゲームは、主人公の過去の話から始まり、そして現在の日常へと移ります。 このプロローグにあたる過去パートがなかなかいい話で、いきなりうるうる させられました。 前半は明るくコミカルでドタバタな展開。ただ、会うキャラによってはちょっと キツいイベントがいきなり出てくることも。 そして中盤はキャラクターに寄りますがほぼひたすらHするだけの展開。 その間、ストーリーはほとんど進展しません。 終盤に入ると、各ヒロインの抱えている問題や、主人公の悩み、過去などを 絡めた、シリアスな展開になります。 キャラによってはかなり突拍子もない展開になったり、不思議要素が出てきた りと、ちょっとついていくのが大変かも。 ラストはほぼすっきりと終わるのですが、バッド系のエンドではかなりキツい 終わり方もありますので、注意が必要です。 プレイしていて気になったのは、プレイ前に受けた印象と、本編の印象の違い。 パッケージはポップな感じですし、ジャンルも本道ラブコメアドベンチャーと いうことで、ドタバタのラブコメを予想していたのですが、そういう部分は 前半だけで、後半はかなりシリアスな展開になったり、場合によってはキツい 展開になったりと、外された印象が強いです。 H度はやや高め。各ヒロインとも複数回用意されています。尺の方はやや短め。 描写はシーン・キャラによってややばらつきがある感じ。エロエロなキャラは そこそこ濃いですが、淡泊なキャラはあっさり。 基本的に純愛・和姦なんですが、やってる内容は結構酷いものがあって、一部 イタいシーンもありますので、耐性のない人は要注意。 テキストは誤字も少なく、テンポ良く読みやすいテキストだと思います。 |
プレイ時間・難易度 |
ゲームは4月5日の月曜日から始まります。ゲーム期間はキャラによって差は ありますが、約半年。イベントのある日をつまんでプレイしていくような感じで、 いきなり一ヶ月近く飛んだりすることも。 ワンプレイは4〜5時間。サクサクプレイできて、あまり時間は感じません でした。ただ、共通パートが少ないため、コンプリートしようと思うと、結構 時間はかかります。 難易度は低め。基本的に狙ったキャラと会い続けていればOKです。ただし、 生理日に無理矢理Hしようとしたりすると、印象が悪くなったり、バッドルートに 進んだりするので注意。まあ、バッドルートも見ておいた方がいいとは思い ますけど。一部、若干条件の解りづらいキャラもいますので、そこは注意。 |
総評 |
お奨め度ですが、ドタバタラブコメとリアルな人間ドラマの両方を楽しみたい 人にお奨め。ちょっぴり不思議要素もあったり、謎解き的なものもあったりと、 色々な要素が詰め込まれていますので、幅広く楽しめます。 ただ、その幅広さが逆に欠点にもなっている気がします。色んな要素が詰め こまれているせいで、結局何がやりたいのかが伝わりづらく、しかもいろんな 要素がコロコロと切り替わって出てくるため、1つのところに集中できず、 非常に感情移入しづらくなっています。 さらに、ヒロインはみんな二面性を持っていて、それが人間らしさを生み出して いるのですが、そのドロドロとした部分の描写が唐突で、まさに人が変わった ように感じてしまいます。 前半ですっごい気に入ったキャラでも、後半になるとドロドロした一面を見せて 来たりしますので、せっかく萌えていたのに冷めてしまう、ということも。 あんまりキャラに感情移入してしまうと、つらーい気持ちになるかもですね。 それと、シーンとシーンの繋がりが弱く、何の為に挿入されているのかがよく 解らないシーンもちらほら見受けられました。家に帰った時の文との短い会話 とか、寝る前の晶との会話とか、確かに各キャラのシナリオを進めれば意味が あるのはわかるんですけど、他のシナリオでは全く無意味というか、意味不明に 感じることも多々ありました。 あと、売りである「生理日システム」ですが、これの意味も今ひとつ見えて 来ません。確かに危険日に中で終わろうとすると反応が違ったりしますし、 生理日前後ではHを拒否されたりしますけど、それだけという感じ。 さらに、拒否された時に「口でなら……」という選択肢が出てきたりもするの ですが、それを選んでも結局出来ないなど、いまひとつ有効に利用されて いないように感じます。 とにかく色んな要素を詰め込んだ、チャレンジ精神は見受けられますし、 頑張っているなーとは思うんですが、ちょっと色々やりすぎた感は強いです。 各パーツで見ればそこそこいいのですが、全体で見るとまとまりがなく、何が 言いたかったのかよく分からない状態になってしまった気がします。 もっとどこかにポイントを絞って、それをメインに枝葉を付けていけば、解り やすく、プレイもし易かったんじゃないかなーと思えるだけに残念です。 私はプロローグとか、ラスト付近のいわゆる「泣き」の描写が大好きなので、 ここを重点的にやって欲しかったですね。 プロローグでうるうるした時は、結構期待したんですけど、ちょっと期待外れ な感が強いです。 というか、ジャンルで「本道ラブコメアドベンチャー」と言いながら、ラブコメ 描写はかなり少なかった気がするのですが……。 絵もシナリオも雰囲気も独特で、かなりプレイする人を選ぶ作品だと思います。 ただ、ツボにハマるとかなり楽しめる作品だと思いますし、人間の描写はかなり リアルで生々しく、気持ちはびしばし伝わってきますから、絵柄や雰囲気が気に 入った人は是非どうぞ。 ただし、雅美・木葉コンビが好きな人は、回避した方がいいかも……。 最後に。大きな栗の木、つまり、伝説の樹ですね?(笑) # 栗の花の匂いが漂っている街……ちょっと嫌かも(^^; トゥルーエンドでしかエンディングが流れないのはどうだろう(^^; いつの間にか終わってて、びっくりしました……。 |