モノごころ、モノむすめ。
ブランド名 May-Be SOFT ジャンル 擬人化娘ドタバタ萌エッチAVG
発売日 2005.11.25 定価 \8,800
パッケージ 紙製パッケージ(168x229x40mm) マニュアル B5用紙2つ折り
DISC容量 2.65GB(DVD-ROM)
原画 あかざ シナリオ 帚星
音楽 9曲、父山或人milktub あり(1曲、OP&ED)、井上みゆ
音声 あり、桜川未央、楠鈴音、緒田マリ、細田なな、西田こむぎ、KOHIRO、未来羽
インタフェース ややキーボード操作可 描画 Window・フルスクリーン両対応、
800x600
セーブ箇所 80箇所+クイックセーブ1箇所 CG枚数 74枚
おまけ CGモード、回想モード、Hアニメーションモード、音楽モード
対象属性 擬人化、コメディ、ドタバタ、ギャグ、義妹、赤髪、ボブカット、アホ毛、義姉、ピンク髪、
ツインテール、メイド服、エプロンドレス、オーバーニーソックス、帽子、ストレートロング、
しましま、首輪、ご主人様、ガーターベルト、ストッキング、看護婦、ドジっ子、ナース服、
リボン、金髪、縦ロール、タカビー、ポニーテール、ドリル、緑髪、巨乳、母乳、幼なじみ、
銀髪、お兄ちゃん、感動、ハーレム
1プレイ時間 8〜10時間 お奨め度 7

レビュー
概要
物が好きで、物を大事にする、「物好き」な主人公。ある日、大事にしている
パソコンに謎のメールが届き、開けてみると突然パソコンが女の子になって
しまう。どうやら主人公は、物を人に変えてしまう「擬人化」の能力が備わって
しまったらしい。そうして始まるドタバタな毎日。果たして主人公の生活は
どうなっていくのか……という、擬人化娘ドタバタ萌エッチAVG。
キャラクター・CG・音声・音楽
キャラクターは以下の通り。

向塚茉莉音(こうづかまりね)。(CV:未来羽)
主人公の義妹。明るく元気だが、意地っぱりで乱暴。家では炊事を担当して
おり、腕前はなかなか。主人公のことは「ひろ兄」と呼ぶ。ハードパンチャー(笑)
# お邪魔怪獣マリネゴン(笑)

向塚紗夕(こうづかさゆ)。(CV:西田こむぎ)
主人公の義姉。おっとりほんわかした雰囲気の天然ボケお姉さん。
ハウスキーピングの達人で、家事の殆どを担当するが、料理だけはダメ。
大食い。ドラマを見て文句を言うのが大好き。
お風呂場では前は隠さない主義。絶対に。断固として。

アコ。(CV:桜川未央)
主人公の使っていたパソコンの擬人化。明るく素直な女の子。好奇心旺盛で、
いろんなことに興味を持つ。主人公を「マスター」と呼び慕う。
夢は「あの子って、モンスタースペックだよね」と言われるようになること(笑)

葉月メノウ(はづきめのう)。(CV:楠鈴音)
主人公のクラスに転校してきた女の子。主人公の婚約者だと言い張る。
サウスポー。炎の転入生(笑)
婚約者モードになると、行動力に+10のボーナスが付く(笑)
# 「ちっとも……羨ましいッ……!」(笑)

しま。(CV:西田こむぎ)
茉莉音の履いていた縞々パンツの擬人化。明るく元気で無邪気な女の子。
元がパンツだけに、人の股間が大好きで、シモネタもOK。はいてない。
水玉パンツがライバル。

夢愛(ゆあ)。(CV:緒田マリ)
枕の擬人化。おっとりのんびりした女の子で、目を離すとすぐ寝てしまう。
母性本能が強く、甘えられるのが大好き。巨乳。

メディカ。(CV:細田なな)
救急箱の擬人化。向塚家の健康管理に気を遣い、怪我をした人がいるとすぐ
飛んできて治療をしようとするが、ドジなためいつも失敗する。血が苦手。
いつもいっぱいいっぱいな女の子。

巻子(まきこ)。(CV:楠鈴音)
洗濯機の擬人化。プライドが高くわがままで高慢。自称・ロール(笑)
# 「うおっしゃー」……洗濯機だけに?(^^;

詠未(よみ)。(CV:KOHIRO)
辞書の擬人化。頭が良く知識が豊富だが、ちょっと理屈っぽい。
新しい知識を吸収するのが大好き。

マイ。(CV:緒田マリ)
螺旋鉄騎ゼンマイザーの超合金の擬人化。考え方の堅い軍人気質。
主人公のことを「司令」と呼ぶ。ゼンマイ式のため、ゼンマイが切れると
動けなくなる。

絵の方ははっきりとした分かりやすい絵柄で、表情がとても活き活きとして
おり、可愛らしいです。
CGは明るく発色のいい色遣いで、よく映えますね。
立ち絵はポーズ変化・表情変化ともにあり。表情は非常に豊かで活き活きと
していて、コミカルな表情なんかもあって、見ていてとても楽しいです。

キャラクターは個性豊かなキャラクター揃い。ヒロインの大半は物の擬人化で、
みんなそれぞれ特徴があり、とても活き活きとしています。

音声はキャラクターとのマッチングも良く、演技の方も問題なし。
サブキャラも含めて、兼ね役の人が多いのですが、全然気になることもなく、
すんなり入っていけました。
また、淫語は伏せ字・ピー音ともになく、全てそのまんま表示・発音されます。

音楽はほのぼのとした曲が多め。やや曲数が少なく、いつも同じ曲が流れて
いる印象があります。

ゲームを開始すると、プロローグの後にオープニングアニメーションが流れます。
歌はロック調のちょっとハードながら、どこか可愛らしさのある曲。なかなか
面白い雰囲気の歌ですね。
絵の方はキャラクター紹介・シーン紹介的なものですが、演出がなかなか凝って
いて、見ていて楽しいです。

エンディングも歌あり。ただし、歌はオープニングと同じものです。ただ、この
歌はエンディングにはちょっと合ってないかも……。
特にメノウシナリオではちょっと勘弁して欲しかったかも。余韻、台無し(^^;
システム
インタフェースはややキーボード操作可。メッセージ送りや選択肢決定はキー
ボードで出来ますが、それ以外のメニュー操作等は出来ないようです。
既読スキップ、強制スキップ、バックログ、オートモード搭載。
バックログはマウスのホイール機能に対応しており、音声の再生も可能です。
通常のメッセージ送りもホイールで可能です。

描画はWindow・フルスクリーン両対応。画面サイズは800x600です。
動作はやや重め。
スキップ動作はそれなりに高速ですが、描画や演出で結構待たされるので、
エフェクトをOFFにしないとキツいかも。

セーブ箇所は80箇所+クイックセーブ1箇所。セーブ/ロードは随時可能です。
セーブデータはセーブ日時の他、シーン画像と何日目か、そしてメッセージの
一部が保存されます。
数としては、それほど分岐は多くないですが、選択肢の絡みは結構複雑なため、
このぐらいあってちょうどいいぐらいでしょうか。

システムはオーソドックスな選択肢決定型のアドベンチャー。
特徴はエッチフルアニメーション。これは文字通りHシーンでアニメーションが
使用されるものです。イベント絵がそのままのクオリティで動いている感じで、
とても綺麗で滑らかにアニメーションしており見応えあります。胸の質感とか
上手く表現されていると思います。
ただ、同じ動きの反復で、パターンもあまり多くありませんから、ちょっと
綺麗なGIFアニメーション、という感じもします。また、一部アニメーションが
終わるまで操作を受け付けなくなる部分もあり、ちょっと気になりました。
まあ、設定でOFFにすることも出来ますし、あって困るものではないですね。
また、Hシーンだけでなく、物が擬人化するところもアニメーションで表現
されています。
さらに、ヘアー・アナルの表示もON/OFF可能です。
また、複数キャラの同時攻略が可能で、最後の選択肢で誰のルートに入るか
選択するようになっています。
ただし、特定キャラをクリアしていないと入れないルートもあるようです。

ディスクレス起動可。バックグラウンドでの動作も可能です。
ただし、ムービーの再生時のみ、バックグラウンドでの動作は不可になります。
主人公の名前は「向塚宏明(こうづかひろあき)」固定です。
シナリオ・プレイ感
ゲームは謎のメールが届き、それを見た主人公は擬人化の能力を持ってしまい、
パソコンが擬人化するところから始まります。
他にもいろんな物を続々と擬人化していき、ドタバタな毎日が繰り広げられる
という話です。

ストーリーは終始ドタバタでコミカルに進みます。主人公も含めて総勢11人にも
及ぶ大家族になってしまい、毎日がおもろイベントの連続です。
会話もとても楽しく、各所にギャグやパロディがちりばめられていて、やたら
テンションの高い展開が続きます。

後半、婚約者であるメノウや主人公の過去に関するちょっぴりシリアスな展開も
あるにはありますが、すぐに元の雰囲気に戻ります。

ラストもドタバタのままに終わるものが多く、徹頭徹尾コミカルな雰囲気で
まとめられている感じですね。
ただ、メノウシナリオのみ、全く雰囲気が違って、しっとりとした切ない、
でも心温まる展開になっています。
それと、擬人化したモノ達のシナリオの多くは、個別ルートに入ってから1つ
イベントがあってすぐ終わりという感じなので、ちょっと物足りなさがあるかも
知れません。

特筆すべきは会話の楽しさ。個性豊かなキャラクターが多数登場し、ドタバタな
イベントを繰り広げます。テンション高めなイベントが多く、ギャグやパロディが
満載で、とても楽しいです。

気になったのはイベントの繋がりのなさ。各イベントは基本的に独立して発生
するため、似たようなイベントが何度も起こったりします。たとえばリビングに
行って部屋に戻ってきて、次のイベントではまたリビングに行ったり。
寝ようとしていたのに次のイベントでは家中を歩き回ったりとか。
ちょっと整合性は弱いですね。

H度はやや高め。メインヒロインについては複数回(ほぼ3回)用意されており、
尺の方はシーンによってばらつきはあるもののそこそこ長め。描写の方はやや
あっさりめです。2回戦もあります。
ヒロインの数が多いので、1人1人はそれほど多くなくても、全体で見れば
かなりの数になっています。
内容的には、基本的に純愛系……というか、なし崩しにHシーンに突入してしまう
感じですが、やっていることはごく普通の純愛系Hシーン。擬人化ヒロインは
それぞれの特徴を活かしたシーンも用意されています。

テキストは誤字はあまり気にならないのですが、脱字がちらほら見受けられ
ました。あと、行頭に『、』がくるところがちらほら見受けられました。
ややテンション高めですが、ノリのいい読みやすいテキストだと思います。
プレイ時間・難易度
ゲーム期間は約2週間。基本的に1日ずつプレイしていくタイプです。

ワンプレイは8〜10時間。期間の割には結構長いです。ただ、共通部分が多い
ため、2周目以降はスキップを使えばかなり短縮できるかと。

難易度はやや高め。各ヒロインに対応する選択肢は少なく、ちょっと間違え
るとすぐ別キャラのシナリオに入ってしまうので注意が必要です。
まあ、複数キャラ同時進行が可能ですので、選択肢を大外ししなければ大抵
狙ったキャラのルートは発生するかと思いますけど。
総評
お奨め度ですが、ドタバタコミカルなコメディ作品が好きな人にお奨め。
いろんな物を擬人化して、コミカルでHな毎日を送る、言ってしまえばそれ
だけの作品で、目的は非常に明確です。

キャラクターはみんな個性豊かで魅力的で、数も多く、色んなタイプの
キャラとのお話を楽しむことが出来ます。
終始テンション高めでコミカルに進むため、ちょっと付いていくのが大変な
可能性もありますが、テンポも良くプレイしやすいと思います。
メインキャラだけでなく、サブキャラもいい味を出していて、特に主人公の
クラスメイトや先生はいい味出しすぎです。
# 「えー、もう終わり?」……先生、ステキすぎです(笑)

あまりストーリー性はないですし、細かい設定はさらっとスルーされてたり
しますが、その分雰囲気を楽しめるようになっている、という感じでしょうか。
ラストもそのままぐたぐだに終わってしまうことが多いので、今ひとつすっきり
しない感はありますけど、締めるところは締めるという感じでほろっとする展開
なんかもありますから、最後まで楽しくプレイできるかと思います。
特に、メノウシナリオは他のシナリオと全く雰囲気が違っていて、メリハリも
効いていて楽しめるかと思います。というか、だくだく泣きましたし(^^;
まあ、もうちょっと他のシナリオも頑張って欲しかったかな? という感じ。
# メノウシナリオは、最後にプレイすることを推奨。

雰囲気が気に入るかどうかが全ての作品だと思いますので、雰囲気や絵柄、
キャラクターが気に入った人は是非どうぞ。
コミカルでドタバタな日常と、ちょっぴり感動的なお話が楽しめるかと。

最後に。要するに、「物好き」と「モノ好き」をかけたわけですね(^^;


ところで、主人公の擬人化能力って、結局なんだったの?(^^;



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