Nursery Rhyme-な〜さりぃ☆らいむ-
ブランド名 Lump of Sugar ジャンル ピュアラブは〜とふるADV
発売日 2005.11.25 定価 \8,800
パッケージ 紙製パッケージ(163x230x39mm) マニュアル A5ブックタイプ
DISC容量 GAME DISC : 2.03GB(DVD-ROM)
Memories original sound track : CD-DA=421.0MB、CD-DA26トラック
原画 萌木原ふみたけ シナリオ 澁澤晴明、秋史恭、
高嶋栄二大三元
音楽 24曲、ave;new あり(2曲、OP・ED)、
ave;new feat.佐倉紗織
音声 あり、金田まひる、松永雪希吉川華生、西田こむぎ、松田理沙、
水鏡、神村ひな、中村悠一、石川大介、大久保けんたろう
インタフェース ややキーボード操作可 描画 Window・フルスクリーン両対応、
800x600
セーブ箇所 60箇所 CG枚数 106枚
おまけ CGモード、シーンモード、音楽モード、ムービーモード
対象属性 純愛、ほのぼの、学園物、リボン、幼なじみ、体操服、ブルマ、オーバーニーソックス、
ストレートロング、人妻、未亡人、金髪、お嬢様、ツンデレ、浴衣、ケモノ耳、ボクっ娘、
尻尾、ポニーテール、眼鏡っ娘、長耳、ピンク髪、ドジっ子、ウェイトレス、エプロンドレス、
メイド服、黒髪、ボブカット
1プレイ時間 7〜8時間 お奨め度 7

レビュー
概要
両親が海外赴任することになり、せっかく合格した学園に通いたいという
希望により、知人の家に預けられることになった主人公。その家は、幼い
頃に何度か会ったことのある双子の姉妹と母親の3人家族。さらにその家
には、2人の女性が下宿していた。そして始まるドタバタの学園生活。
女性に囲まれた主人公は、朴念仁ながらも徐々に恋心に目覚めていく。
果たして主人公の恋の行方は……という、ピュアラブは〜とふるADV。
キャラクター・CG・音声・音楽
キャラクターは以下の通り。

巴真紀奈(ともえまきな)。(CV:金田まひる)
主人公が下宿する家に住む双子の妹。明るく元気一杯で、感情表現豊かな
女の子。運動が得意で、「ソフィロス」というスポーツではトップクラス。
ブラックホールの胃を持つ女(笑)

巴有紀奈(ともえゆきな)。(CV:松永雪希)
主人公が下宿する家に住む双子の姉。優しく柔らかい雰囲気の女の子だが、
実はちょっぴり意地悪でさりげなく黒い(笑)
頭が良く、成績はトップクラス。

巴由里亜(ともえゆりあ)。(CV:松永雪希)
主人公が下宿する家の家主。有紀奈と真紀奈の母親で、未亡人。
有紀奈と似たほんわかとした柔らかい雰囲気の女性だが、勘が鋭く何でも
お見通しという雰囲気を持つ。

ティータ・F・ブラント。(CV:吉川華生)
巴家の隣に住むお嬢様。プライドが高く負けず嫌い。勉強が得意な有紀奈と
スポーツが得意な真紀奈をライバル視し、いつでも勝負を仕掛ける。
主人公とは出会いが最悪だったため、冷たい態度をとり続ける。
# 「ハッ……私、流されてる」(笑)

敷島・クルル(しきしまくるる)。(CV:西田こむぎ)
巴家に下宿しているライカン(獣耳種族)の少女。魔法科の2年生。
テストで100点しかとらない天才。飛び級もしているため、年下なのに先輩。
無口で感情表現には乏しいが、自己主張はちゃんとする。結構キツい。
黒猫のぬいぐるみ・アズラエルをいつも持っている。というか、喋る(^^;
アズラエルに対する扱いは酷い(笑)
# 「魔法科よいとこ一度はおいで♪」(笑)

凛・リム=ウェムス(りんりむうぇむす)。(CV:松田理沙)
巴家に下宿するエルファン(耳長種族)の女性。女子大に通っており、教師を
目指している。おっとりぽわぽわした女性で、ドジ。男性恐怖症。
ボランティア活動を頑張っている心優しい女性。

舘川はるな(たちかわはるな)。(CV:神村ひな)
クルルの友達で図書委員。大人しく控えめで、ちょっとオドオドした女の子。
読書好き。図書委員会の良心(笑)

マリー・ケリー。(CV:西田こむぎ)
真紀奈と同じ体育科でソフィロス部であるライカンの女の子。元気でおおらか。
# 「ごめん。彼氏とかマネージャーじゃなくてって……パシリだったんだね」(笑)

絵の方はとても可愛らしく魅力的な絵柄。表情も活き活きとしていて、めちゃ
めちゃ好みです(^^)
CGは明るく発色のいい色遣いで、原画の雰囲気も活かしていてとてもいいと
思います。
立ち絵はポーズ変化・表情変化ともにあり。表情はとても活き活きとしており、
感情移入もし易いです。コミカルな表情もあったりして、見ていて楽しいです。
一部、衣替えしたはずなのに冬服のままの絵が入っていたりするのはご愛敬(^^;

キャラクターは個性豊かなキャラ揃い。ヒューマン、エルファン、ライカンと
いう3つの種族がいるうえ、性格もバラエティに富んでいて、どのキャラクターも
活き活きとしており、会話がとても楽しいです。

音声はキャラとのマッチングも良く、演技の方も文句なし。
キャラクターの特徴を上手く活かしていると思いますし、焦ったときの演技や
泣いている演技なんかもばっちりハマっていて、感情移入しやすいです。

音楽はほのぼのとした明るい曲が多め。ほんわかした雰囲気を醸し出して
くれます。

ゲームを開始すると、プロローグの後にオープニングアニメーションが流れます。
歌は明るくアップテンポな可愛らしい歌で、とってもポップでキュートです(^^)
ノリが良くて聞きやすいですね。
絵の方はキャラクター紹介・シーン紹介的なもの。あんまりアニメーションして
いるわけではないのですが、細かいところがちょこちょこ動いていたり、曲に
合わせてパタパタ切り替わったりと、見ていて楽しいです。コミカルな演出も
あったりして、面白いです(^^)

エンディングも歌あり。可愛らしい感じの歌で、とてもほのぼのします。
システム
インタフェースはややキーボード操作可。メッセージ送りや選択肢決定はキー
ボードで可能ですが、それ以外は無理っぽいです。
既読スキップ、強制スキップ、バックログ、オートモード搭載。
バックログはマウスのホイール機能に対応しており、音声の再生も可能です。
通常のメッセージ送りもホイールで可能、音声のリピート再生も可能です。

描画はWindow・フルスクリーン両対応。画面サイズは800x600です。
動作は比較的軽快です。ただし、コンフィグで「ディレイ」をOFFにしないと
メッセージがたらたら流れるため、ちょっとイライラするかも。
スキップ動作は高速です。ただし、描画で若干引っかかるかも。

セーブ箇所は60箇所。セーブ/ロードは随時可能です。
セーブデータはセーブ日時の他、シーン画像とシーンタイトルが保存されます。
数としては、結構選択肢が多く、分岐もやや解りづらいため、ちょっと足りない
気もします。

システムは移動場所選択+選択肢決定型のアドベンチャー。移動場所選択は
誰がどこにいるのかは表示されませんが、選択肢の順番とヒロインが対応して
いるため、それほど悩むことはないかと思います。
選択肢によってその後のイベントが決まるイベント分岐型ですが、どのルートに
入るかはフラグで管理されているようです。

ディスクレス起動可。バックグラウンドでの動作も可能です。
主人公の名前は「支倉静真(はせくらしずま)」固定です。
シナリオ・プレイ感
ゲームは主人公が巴家にやってくるところから始まります。女性に対してあまり
興味を抱かない主人公が、女の子に囲まれて暮らしていくうちに、徐々に恋心に
目覚めていく……という、純愛ストーリーです。

前半は明るくコミカルな展開。キャラクターがとても活き活きしているため、
会話はとても楽しいですし、ほのぼのとした日常は見ていて和めます。

後半は各ヒロインの抱えた問題と直面しつつ、主人公との距離が縮まっていく
という、まあ王道の展開。
シナリオによってはちょっとシリアスになることもありますが、それほどドロ
ドロすることもなく、あっさり終わる感じです。

ラストはすっきり綺麗に終わり、プレイ後の気分も爽やかです。

特筆すべきはキャラクターの描写。どのキャラクターも活き活きしていて
感情移入しやすく、また個別ルートに入ってもみんなストーリーに絡んで
来るため、人と人との関係が良く描かれていて、ほのぼのした雰囲気を
醸し出してくれます。

逆に気になったのは整合性。見ていないイベントをさも見たかのように
言ったり、仲良くなったかと思ったら次のイベントでは冷たくされたり、
その逆もあったりと、ちょっとキャラクターの言動に一貫性がないように
感じます。主人公自身も、シナリオによってちょっと性格が違うように
感じることもあって、やや統一感には欠けている印象があります。

そして、個別ルートに入ってから、ストーリー展開がいきなり急加速して、
あれよあれよという間に話が進み、1つ大きなイベントを越えたらすぐに
エンディングという感じで、ちょっとあっけなく、物足りなさが強いです。

H度はやや低め。各ヒロインとも複数回(2回)用意されています。尺の方は
やや短めで、描写も比較的あっさりしています。
純愛系のほのぼのとしたシーンばかりで、どちらかというとHさよりも
可愛らしさや萌えを重視したHシーンという感じですね。
若干物足りなさは感じるかも。

テキストは誤字等はあまり気にならず、テンポも良く読みやすいテキスト
だと思います。
プレイ時間・難易度
ゲーム期間は約半年。1週間単位で進んでいきます。

ワンプレイは7〜8時間。やや長めですが、共通部分も多いため、1度クリア
すれば、スキップを使うとかなり短縮できると思います。

難易度はやや高め。選択肢の効果が解りづらく、選択肢によってその後の
イベントが変わるため、なかなか狙ったキャラのイベントが起こせません。
ゲームは週単位で進むわけですが、周の初めの選択肢によって、その週に
起こるイベントが決まるような感じですね。
しかも、個別ルートに入るまで誰のルートに乗っているのかほとんど解らず、
思っていたのと全然違うキャラのルートに入ってしまうこともしばしば。
というか、最初のプレイ、凛狙いだったハズなのに、なぜティータエンドを
見ているんですか? 私(^^;
もしかして私、Mっ子でしたか? 罵られたかったのでしょうか?(^^;
# てゆーか、前半一度も会いに行かなくてもクリアできるんだ……(^^;
総評
お奨め度は、まったりほのぼの純愛ストーリーが好きな人にお奨め。
魅力的なキャラクター達と織り成す純愛ストーリーは見ていて頬が緩むような
ものが多く、萌え満載のストーリーが楽しめます。
個別ルートに入っても各ヒロインがストーリーに絡んでくるため、人間関係も
上手く描かれていて、話を盛り上げてくれます。
サブキャラのアズやフィル、籐吉郎なんかも、いい味を出していますね。

ただ、個別ルートに入ってからがかなり短く、ひと山越えたらすぐエンディング
という感じで、やや物足りなさが強いです。
共通パートはかなり丁寧に描かれているため、個別ルートに入ってからの
かっ飛んだ展開とのギャップが激しく、より物足りなさを感じてしまいます。

そして、選択肢が結構多く、効果が解りにくくて狙ったルートに乗りにくい上、
実際に個別ルートに入るまで誰寄りに進んでいるのか解りづらいです。
さらに、選択肢の選び方によってイベントに不整合が生じたり、ちょっと
選択肢の扱いに問題があるように感じます。
もっと選択肢を減らして、シンプルにしても良かったのではないでしょうか。
元々それほどゲーム性を追求した作品でもないと思いますし……。

あと、主人公がヒロインに惹かれていくところはよく描かれていたと思うの
ですが、ヒロインが主人公に惹かれるところは、弱いシナリオが見受けられ、
ちょっと都合良く感じてしまうことも。
有紀奈なんて、もう主人公のこと好きになったのかよ! という感じですし(^^;

まあ、絵はとても可愛らしく、キャラクターは活き活きとしていて魅力的だと
思いますし、音声もばっちりハマっていて感情移入もし易く、音楽も作品の
雰囲気を盛り上げてくれます。パーツパーツで見れば、非常にクオリティの
高い作品だと思います。
もう少し個別ルートに入ってからを丁寧に描いてもらえればなーと思うと、
ちょっと勿体ないですね。

私はこういう雰囲気が好きで絵柄も大好きなのでお奨め度はやや高めになって
いますが、雰囲気や絵柄がそれほど好きではない人は、お奨め度からちょっと
減点して考えた方がいいかも。
でも、とても雰囲気のいいほのぼのまったりとした純愛ストーリーですので、
絵柄や雰囲気を気に入った人は是非どうぞ。

最後に。アズラエルエンドきぼ……ごめん、いらない(^^;
# てゆーか、アズって結局なんだったの?(^^;
##見事に放置されていたような気が……。


藤吉郎の声が小さいという設定、要ったかな?(^^;
あんまり有効に使われていない気がする……。

あと、クルルの膝抱っこCGは欲しかったな……。



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