ユメミルクスリ | |||
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ブランド名 | ru'f | ジャンル | ダウナー系青春恋愛AVG |
発売日 | 2005.12.22 | 定価 | \8,800 |
パッケージ | 紙製パッケージ(168x231x42mm) | マニュアル | A5ブックタイプ |
DISC容量 | ディスク1 : 510.1MB、CD-DAなし ディスク2 : 278.8MB、CD-DAなし サウンドトラックCD ユメミルセカイ : CD-DA=450.6MB、CD-DA20トラック |
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原画 | はいむらきよたか | シナリオ | ユメミルクスリ製作委員会 |
音楽 | 18曲、Funczion SOUNDS | 歌 | あり(1曲、OP)、Marica |
音声 | あり、柚木かなめ、一色ヒカル、茶谷やすら、 七原ことみ、杉崎和哉、理多、吉川華生、まきいづみ |
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インタフェース | ほぼフルキーボードサポート | 描画 | Window・フルスクリーン両対応、 800x600 |
セーブ箇所 | 40箇所+オートセーブ3箇所 +クイックセーブ1箇所 |
CG枚数 | 71枚 |
おまけ | CG監修、音楽鑑賞、シーン回想 | ||
対象属性 | 学園物、純愛、青春、銀髪、ボブカット、お嬢様、タカビー、ショートカット、黒髪、先輩、 ツインテール、義妹、ストレートロング、ヘアバンド、金髪、尻尾、オーバーニーソックス |
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1プレイ時間 | 7〜9時間 | お奨め度 | 6 |
レビュー |
概要 |
目立たないように、普通であるように、無味乾燥でつまらない学園生活を 送っていた主人公。しかし主人公は、自分が何者でもない、自分の色がない ことについて悩んでいた。そんな中、強烈な色を放つ女の子達と出会い、 関わってはいけないと思いつつも徐々にその色に染まっていく主人公。 果たして主人公はどんな日々を送っていくのか……という、ダウナー系 青春恋愛アドベンチャー。 |
キャラクター・CG・音声・音楽 |
キャラクターは以下の通り。 白木あえか(しらきあえか)。(CV:柚木かなめ) 主人公のクラスメイト。転校早々、クラスの中心人物に睨まれ、それ以来 クラスからははみ出し、いじめも受けていた。大人しく控えめな女の子だが、 芯は強く、健気でひたむきな女の子。 狭山みさき(さやまみさき)。(CV:理多) 主人公のクラスメイト。席が隣で、わりと親しい。ただ、それなりに会話を 交わす程度で、それほど親しいわけではない。 南条京香(なんじょうきょうか)。(CV:吉川華生) 主人公のクラスメイト。クラスのアイドル的存在。常に自分が中心にいないと 気が済まない。人に注目されていないと気が済まない。 主人公はアントワネットと心の中で呼んでいる。 加々見綾(かがみあや)。(CV:七原ことみ) 主人公の義妹。養子である主人公が家族から微妙に距離を置いていることに 気をかけ、なんとか家族になろうと親しく接してくる。 主人公のことは「兄さん」と呼び慕う。 桐宮弥津紀(きりみややつき)。(CV:一色ヒカル) 生徒会長。才色兼備の優等生。ただ、パッと見は凛々しくデキる女性だが、 実はぐうたらでめんどくさがりで何かを決断することが苦手。 自分の将来についてのビジョンを持てず、酷く怯えている。 ケットシー・ねこ子(けっとしー・ねここ)。(CV:茶谷やすら) 主人公がバイト先で出会った謎の女の子。自分のことを「妖精」だと言い張る イタい女の子。やたらめったらテンションが高く、いつもノリノリ。 絵の方はちょっとクセのある、独特の雰囲気をもつ絵柄ですね。儚く脆い 印象のある絵で、作品の雰囲気とはよく合っていると思います。 CGは原画の雰囲気を活かした、落ち着いた淡い雰囲気の塗りで、綺麗に処理 されていていいですね。 立ち絵はポーズ変化、表情変化ともにあり。会話に合わせてコロコロと切り 替わり、コミカルな表情もあり、アクションも大きく、見ていて楽しいです。 綾のアクションは見ていて面白いですし、目を回したあえかはらぶりー。 キャラクターは個性豊か……というか、どこかイタいキャラ揃い。 特にメインヒロインは独特の個性を持ったキャラ揃いで、かなり変わった 雰囲気を醸し出しています。 音声はキャラとのマッチングも良く、演技の方もばっちり。 特にあえかの儚げな雰囲気はとても良く出ていたと思います。 音楽はピアノがメインとなる綺麗な旋律の曲が多め。落ち着いた雰囲気の 静かな曲が多いです。 ゲームを起動するとオープニングアニメーションが流れます。 歌は軽快でスピード感のある、それでいてあまり派手さのない落ち着いた曲。 流れるような旋律が聴いていて心地よい感じです。 絵はキャラクター紹介・シーン紹介的な物。特筆すべき点はなし。 |
システム |
インタフェースはほぼフルキーボードサポート。バックログの音声再生など、 一部の操作のみキーボードで不可のようです。 既読スキップ、強制スキップ、バックログ、オートモード搭載。 バックログはマウスのホイール機能に対応しており、音声の再生も可能です。 通常のメッセージ送りもホイールで可能です。 描画はWindow・フルスクリーン両対応。画面サイズは800x600です。 動作はやや重め。画面効果を省略に設定すれば、それほどストレスもないかと 思います。描画でやや引っかかりますが。スキップ動作はやや重め。 メッセージウインドウが薄い紫色で、その上に白い文字が表示されるため、 かなり見づらいです。文字の縁取りをしないような設定も可能なのですが、 もはや文字を読むのが苦痛になります(^^; セーブ箇所は40箇所+オートセーブ3箇所+クイックセーブ1箇所。セーブ/ロードは 随時可能です。 セーブデータはセーブ日時の他、シーン画像とメッセージの一部が保存されます。 数としては、分岐は比較的解りやすいので、これだけあれば足りるかと。 システムはオーソドックスな選択肢決定型のアドベンチャー。 ディスクレス起動可。バックグラウンドでの動作は不可です。 主人公の名前は「加々見公平(かがみこうへい)」固定です。 |
シナリオ・プレイ感 |
ゲームは主人公があえかやねこ子と出会うところから始まります。 目立たないように、浮かないように努めていた主人公が、彼女達と出会う ことによって、自分の居場所を見つけていく……という青春ストーリーです。 前半はテンション高めのコミカルな展開。ギャグも満載で、明るく楽しい 学園生活という感じです。 ただ、ノリがやたら子供っぽく、どうにも空回りしてる感じがして、ちょっと プレイしていてイタい感じがしました。見てられないというか……。 後半は各ヒロインの抱えた問題と向かい合う、ダークでシリアスな展開。 こちらは重苦しく痛々しい展開が続き、どんより沈んでしまうことも。 ただ、ラストは比較的すっきり終わってくれるので、プレイ後の気分はそれ ほどドロドロはしていません。 まあ、手放しで全てハッピーエンドという感じではないですけど。 H度は並。各ヒロインとも複数回用意されています。尺の方はそこそこ用意 されており、描写もそれなりに濃いめです。2回戦も用意されています。 ただ、HシーンはHさよりも儚さや痛々しさを表に出したシーンも多く、 純粋にHシーンを楽しみづらいシーンもあります。 基本的に純愛系のシーンが多いのですが、一風変わったシーンも多いです。 テキストは誤字はほとんど気にならず、テンポも良く読みやすいテキスト ……なのですが、前述の通りやたらテンションが高く独特の雰囲気が漂う テキストですので、ちょっと人を選ぶかもデスね。 # 「19.せかいにさよなら(フルバーショーン主題歌)」?(^^; |
プレイ時間・難易度 |
ゲーム期間は不明。基本的には1日ずつプレイしていくタイプですが、日付の 経過等はほとんど意識する必要はありません。 ワンプレイは7〜9時間。重苦しい雰囲気が漂う作品ですので、結構長く感じ ました。 難易度は低め。選択肢はそれほど多くなく、効果も比較的解りやすいため、 それほど苦労することもないかと思います。エンディングの数もそんなに 多くないですし。 |
総評 |
お奨め度ですが、儚く切ない、どんよりとした雰囲気の青春ストーリーが 好きな人にお奨め。……微妙(^^; 前半はやたらめったらテンションが高く楽しい雰囲気なのですが、後半は うってかわって重苦しいダークな展開が続き、メリハリがあって引き込む チカラのあるストーリーだと思います。 主人公のキャラクターも掴みやすく、結構思った通りに行動してくれる ことが多かったので、感情移入はし易かったです。 基本的に、なんでもそつなくこなす万能キャラですしね。 ただ、前半のテンションの高さはもはや行き過ぎと思えるぐらいで、人に よっては幼稚で痛々しく見えるかと思います。私もちょっと引きましたし。 そして後半は、重苦しく、逃げ場のない、追い詰められたような展開で、 プレイしていて重い気分になります。 とにもかくにもいろんな意味で「イタい」作品。前半と後半で全く雰囲気が 異なり、どちらもかなり独特の雰囲気を持った作品で、馴染めない人は全然 馴染めない、激しく人を選ぶ、プレイしづらい作品だと思います。 ただ、ストーリー展開が結構思った通りに進んでくれたので、感情移入は しやすく、私はすんなりとプレイすることが出来ました。 ……まあ、前半はちょっと引きはしましたし、後半はどんより憂鬱な気分に なりながらプレイしてましたけど(^^; 「ダウナー系青春恋愛AVG」というジャンルに違わぬ、重い展開でした。 かなり人を選ぶ、プレイしづらい作品だと思いますが、ストーリーはなかなか 面白いと思いますので、雰囲気や絵柄に馴染めそうな人なら、プレイして みても良いのではないでしょうか。 テキストが(色合い的に)読みづらいのだけが残念です。 最後に。ご両親、いい人や……。 屋上での京香いびりシーンは、見ていて胸がすっとしました。 ……私って鬼畜なのでしょうか……(^^; しかし、会話をきっちり録音したり写真を残したり、主人公って結構 頭いいですね(^^; |