Always〜ふと、気が付けばキミとの日常…〜
ブランド名 daisy feat.GIGA ジャンル 喫茶店ADV
発売日 2006.11.10 定価 \9,240
パッケージ 紙製パッケージ(190x270x40mm) マニュアル B5ブックタイプ
DISC容量 GAME DISC : 1.11GB(DVD-ROM)、Alpha-ROM
初回特典/デジタル同人誌 : 20.1MB、CD-DAなし
予約特典/ミニドラマCD : CD-DA=271.9MB、CD-DA7トラック
原画 てんまそ シナリオ 田中一郎HARE、秋史恭
音楽 18曲、松浦貴雄 あり(1曲、OP)、真優
音声 あり、大谷鞠花、憂木あん、綾川りの、桜川未央、ヒマリ、立花舞、坂元めい
インタフェース メッセージ送りのみキーボード可 描画 Window・フルスクリーン両対応、
800x600
セーブ箇所 35箇所 CG枚数 89枚
おまけ CG mode、Event、Music
対象属性 純愛、ウェイトレス、黒髪、ショートカット、眼鏡っ娘、お下げ、オーバーニーソックス、
金髪、リボン、ポニーテール、ツンデレ、ストレートロング、触角、ボブカット
1プレイ時間 4〜5時間 お奨め度 3

レビュー
概要
両親が海外に行ったため従姉の家で暮らすことになった主人公は、居候させて
もらうかわりに、従姉の経営している喫茶店「ロマンティックフール」で働くことに
なる。そこで様々な女の子と出会う。果たして主人公は、どんな恋模様を描いて
いくのか……という、喫茶店ADV。
キャラクター・CG・音声・音楽
キャラクターは以下の通り。

櫻木沙耶(さくらぎさや)。(CV:ヒマリ)
主人公の従姉で、喫茶・ロマンティックフールのオーナー。
大雑把でがさつだが、お店に対する姿勢は真摯。豪快でアバウトなお姉さん。

金山千雪(かなやまちゆき)。(CV:坂元めい)
ロマンティックフールのアルバイトチーフ。おっとりほんわかした女の子で
ちょっとドジ。

入谷詩帆(いりやしほ)。(CV:憂木あん)
ロマンティックフールで働く女の子。本が大好きで、店でも本屋をメインに
働いている。気が強く口も悪いが、本当は優しく素直な女の子。

高梨ちひろ(たかなしちひろ)。(CV:立花舞)
ロマンティックフールの店長。マイペースでのほほんとした女性だが、仕事に
対してはひたむきで真面目。お店のことをとても大切に思っている。
恋多き女(^^;

水乃森佳澄(みずのもりかすみ)。(CV:大谷鞠花)
ロマンティックフールで働く女の子。主に喫茶店をメインに働いている。
明るく柔らかい雰囲気の女の子。ちょっぴりのんびりや。ややネガティブで
内にこもってしまう傾向がある。

北上可名子(きたがみかなこ)。(CV:桜川未央)
街でヴァイオリンを弾いていた女の子。ひょんな事からロマンティックフールで
働くことになり、一緒に暮らすことになる。元気で無邪気な女の子。気まぐれ。

水乃森雫(みずのもりしずく)。(CV:綾川りの)
佳澄の妹。家事全般が得意で、特に料理はプロ級。クールで達観している。
お姉ちゃんが大好きで、いつもお姉ちゃんのことを中心に考えている。

絵の方はとても可愛らしく活き活きとした絵柄。描き分けもしっかりしていて
構図もわかりやすくていいですね。
CGはややべったりのっぺりした印象で、立ち絵は特に気になりませんが、イベ
ント絵ではやや粗さが目立ちます。
立ち絵はポーズ変化・表情変化ともにあり。パターンはそれほど多くないものの
会話に合わせて切り替わり、感情移入はしやすいかと思います。
ただ……たまに、首の向きと顔の向きが違っていたり、むしろ首が浮いていたり
するのはシュールすぎです。
修正ファイルを入れれば直りますが、今度は立ち絵はアップになっているのに、
顔の表情絵はそのままの大きさで表示されて、のっぺらぼうと生首が表示される
ようになります。すげぇや。

キャラクターは基本的にのほほんとしたマイペースなキャラが多め。
おっとりしたキャラと元気なキャラにはっきり分かれている感じですね。

音声はやや微妙。詩帆はちょっとキャラと合っていないように感じますし、
佳澄や千雪はやや演技に物足りなさを感じます。
また、シーンによって、セリフによって音量がバラバラで、ちょっとプレイ
しづらいですね。
さらに、たまに音声が鳴らなかったり、かと思えばセリフと音声がずれて
いたり、そもそもテキストと音声が違ったりと、かなり酷い状態です。

音楽はゆったりとした落ち着いた曲が多め。作品の雰囲気を柔らかく包んで
くれるような感じです。

ゲームを開始すると、プロローグの後にオープニングアニメーションが流れます。
歌はポップで聴き心地のいい曲。流れるような爽やかな歌声がいいですね。
絵の方はキャラクター紹介・シーン紹介的なもの。特筆すべき点はなし。
システム
インタフェースはメッセージ送りのみキーボード可。
既読スキップ、強制スキップ、オートモード搭載。
……ええ、なんと、バックログがありません。今時珍しいですね。

描画はWindow・フルスクリーン両対応。画面サイズは800x600です。
動作は重め。画像の切り替えでいちいち待たされます。エフェクトをoffに
すれば、すぐに表示されるようになりますが。
ただし、エフェクトを切っていると、日替わり処理の時に日付が表示されなく
なります。エンディングの表示も、同期が取れなくなっているみたいですね。
スキップ動作はやや重め。描画でいちいち引っかかります。

セーブ箇所は35箇所。セーブ/ロードは随時可能です。
セーブデータはセーブ日時の他、シーン画像とゲーム内日付が保存されます。
数としては、それほど選択肢は多くなく、その効果もわかりやすいので、
なんとかなるかな? という感じ。もう少し欲しいところですが。
あと、最新のデータを保持してくれないので、いちいちページを切り替えたり
しないといけないのはちょっと不便ですね。

システムはオーソドックスな選択肢決定型のアドベンチャー。

このゲームにはAlpha-ROMによるプロテクトが施されていて、初回起動時のみ
ディスクチェックが入ります。その後はディスクレス起動可。
バックグラウンドでの動作は可能です。
主人公の名前は「櫻木和哉(さくらぎかずや)」固定です。
シナリオ・プレイ感
ゲームは主人公が沙耶の家にやってきて、ロマンティックフールでアルバイトを
始めるところから始まります。いろんな女の子と出会い、親睦を深めていくうちに
次第に惹かれていく……という、真っ直ぐな純愛ストーリーです。

前半はやや慌ただしいながらもほのぼのとした日常が描かれます。
ロマンティックフールでアルバイトを始め、慣れないながらも頑張りつつ、
いろんな女の子達と親睦を深めていきます。

後半は、各ヒロインの抱えた問題や事件などを絡めた展開。ややシリアスで
重い展開なります。ヒロインによっては、結構鬱々とした展開になったりします。

ラストはすっきり綺麗に終わってくれるので、プレイ後の気分は爽快です。

プレイしていてまず気になったのは、行動と結果が食い違っていること。
「外に出す」を選択したのに中に出してたり、選んだ選択肢と違った行動を
平然と取ってくれる主人公には殺意すら抱きます。……いや、ただの不具合
だと思いますけど……。

そして、最初はほのぼのとした日常が描かれるわけですが、中盤に入ると
いきなりヒロインと親密になって、一気に告白したりと、かなりの急展開に
なってやや置いてけぼりを喰らったような気分です。

さらに、後半は色々と問題が起こったりするのですが、ほとんどあっさりと
解決してしまったり、なんでそうなったのかという説明もなしで、ぽかーんと
することもしばしば。ご都合主義にもほどがあります(^^;

H度はやや低め。各ヒロインとも複数回(3回)用意されています。尺の方は
そこそこ、描写はやや薄めでしょうか。
内容的には純愛らぶらぶ系のものが多く、あまり変則的なシーンはありません。
どちらかというと、甘えたり甘えられたりの、見ていてほのぼのとするような
シーンが多いですね。

テキストは誤字等はあまり気にならず、テンポも良く読みやすいと思います。
ただ、一部シーンによって表現が違ったり、やや統一が取れていないと思える
部分もありました。
休憩に入ることを「電話に入る」と表現されているのですが、シナリオによっては
普通に「休憩」と言っているところもあったり、ちひろの名前が「千尋」と書かれて
いるところがあったり。
あと、テキストの最後にゴミが入っているところが何箇所か見受けられました。
プレイ時間・難易度
ゲームは12/19から始まります。ゲーム期間は3ヶ月程度?
前半は1日ずつ進みますが、後半は豪快に飛びます。

ワンプレイは4〜5時間。プレイしやすい長さだと思います。
2周目以降はスキップを使えばそこそこ短縮できます。

難易度は低め。基本的に狙ったヒロインと話し続けていればOKです。
ただし、たまに主人公が選んだ選択肢とは逆の行動を取ったりすることが
あるので油断できません(^^;
総評
お奨め度ですが、おおらかな心を持った人にお奨め。
立ち絵が崩れたり、音声がデタラメだったり、テキストがおかしかったり、
システムがショボくても、気にせず笑顔でプレイできる人でないと、プレイ
していてつらーい気持ちになるかと思います。
修正ファイルを入れないと、とてもプレイできないような酷い有様。
修正ファイルを入れても、まだ各所に(音声再生を中心として)おかしな
ところが見受けられるのはいかがなものかと。
しかも、プレイを開始して15分も経たない、序盤も序盤の共通ルート(から
選択肢で分岐したところ)ですら問題が発生するという、いったいどこを
デバッグしたのか疑問に思える状態。

他にも、見た記憶のないCGがCG modeに登録されたり、エフェクトをoffに
していると日付の経過が見えなかったり、夜のハズなのに背景が昼だったり、
そもそも服装が違っていたり、バックログがなかったりと、システムはもう
ズタボロ状態で、萎え萎えです。

お話としては前半はまったりとした日常が描かれていて、後半になると
一気に急展開になったりとやや駆け足な印象はありますが、それほど悪く
なく、絵の方も塗りはややショボめですが可愛らしく魅力的で、なかなか
いいとは思うのですが……。音声は、ちょっと微妙な気もしますけどね(^^;

とにもかくにも、システム的な問題が山積みで、それだけでもプレイする気を
削ぐのに充分です。ホントに、どこをデバッグしたのでしょうか。
1回でも通してテストプレイをすれば気付くようなのばかりなのですが……。
もはや、「商品」としてのクオリティに達していないと思います。
ユーザはデバッガじゃないですよ?

デバッグ大好きな人は是非どうぞ(笑)

最後に。「盾B」(笑)
# 「いっ……くうぅっ!    氓氓氓  」もかなりステキでしたが(^^;
# Hシーンで笑わすの反則(^^;



ロビーに戻る  レビュートップに戻る