いな☆こい!〜お稲荷さまとモテモテのたたり〜
ブランド名 Whirlpool ジャンル AVG
発売日 2006.09.29 定価 \8,800
パッケージ 紙製パッケージ(166x228x46mm) マニュアル B6ブックタイプ
DISC容量 GAME DISK : 2.97GB(DVD-ROM)、プロテクトあり
サウンドトラックCD : CD-DA=617.7MB、CD-DA25トラック
原画 てんまそペテン師 シナリオ 雨根初居、ゆげちまる
音楽 23曲、ピクセルビー来兎(lisa-rec.net) あり(2曲、OP・ED)、真優
音声 主人公以外フルボイス、木村あやか、みすみ、三咲里奈、みる、
月黒斗夜、黒木大、咲良さく、J・ベロア
インタフェース メッセージ送りのみキーボード可 描画 Window・フルスクリーン両対応、
800x600
セーブ箇所 100箇所+クイックセーブ1箇所 CG枚数 105枚
おまけ CGモード、ムービーモード、シーンモード、サウンドモード
対象属性 ドタバタ、コメディ、学園物、幼馴染み、ツンデレ、ボブカット、お嬢様、ストレートロング、
ヘアバンド、裸エプロン、神様、金髪、触角、巫女装束、オーバーニーソックス、狐耳、
尻尾、天然娘、犬耳、しましま
1プレイ時間 10〜12時間 お奨め度 5

レビュー
概要
母親と死別し、父親は海外出張で家を空けてはいるが、平凡な毎日を送って
いた主人公。しかしある日、夢の中で女の子に告白され、目覚めると隣に
その女の子が眠っていた。そして、仕方なくその女の子と一緒に暮らす事に
なった主人公だが、さらに何者かに祟りをかけられ、女難の相を招く体に
なってしまう。そして始まるHでドタバタな毎日。果たして主人公と周りの
女の子達の運命は……という、神様恋愛アドベンチャー。
キャラクター・CG・音声・音楽
キャラクターは以下の通り。

三堂千尋(みどうちひろ)。(CV:みすみ)
主人公の幼馴染みで、神社の娘。かつ、クラスメイト。
餅や団子が好きで、団子部を作っている。部費で団子を食いまくる部活(笑)
勝ち気で短気で素直じゃない暴力娘。主人公のことが好きだが、素直に
気持ちを出すことが出来ない。
# 「一緒にお昼食べよ? パン買ってこい」(笑)

九条緋伊奈(くじょうひいな)。(CV:三咲里奈)
学園の先輩で、九条財閥の一人娘。蓮見市最高のお金持ち。
人懐っこく友好的な性格で、主人公にも好意を持って接してくる。
お金持ちで、巨乳だが、本人はそれを全く意識していない。
# 「私がお金を出し合ったんだよ」(笑)

神代睦月(かみしろむつき)。(CV:木村あやか)
神界の貴族の娘。狐神の一族で、人間には「お稲荷さん」と呼ばれる。
天真爛漫で素直な天然娘。真っ直ぐだけど世間知らずで、話を曲解したり、
無邪気に酷いことを言ったりする。強い神通力を持っている。

春日更紗(はるひさらさ)。(CV:みる)
神界から来た狗神。臆病で気が弱く控えめな女の子。
恋愛小説が好きで、妄想大好き。神通力は弱い。

葛葉(くずは)。(CV:咲良さく)
睦月の母親。お酒大好き、いたずら大好きな女性。

絵の方はとても活き活きとした可愛らしい絵柄。色気もあって、とても魅力的な
絵柄だと思います。
CGは明るめの発色で丁寧に処理されており、よく映えますね。
立ち絵はポーズ変化・表情変化ともにあり。会話に合わせてパタパタ切り替わり、
コミカルな表情もあったりと、見ていて楽しいです。

キャラクターはツンデレな千尋、マイペースな緋伊奈、天然の睦月、控えめな
更紗という配置になっており、みんな個性があって活き活きとしています。

音声はキャラクターとのマッチングも良く、演技の方も問題なし。
一部、睦月の声がややハスキーになるところがありましたが、まあそーんなに
気にはなりませんでした。
淫語は「ん」の部分が無音になるだけで、ほとんど違和感ありませんでした。

音楽は明るくコミカルな雰囲気の曲が多め。次いで、静かで切ない雰囲気の
曲が多いです。他にも、激しい曲なんかも用意されていて、シーンに合わせた
曲が使用されています。

ゲームを開始すると、プロローグの後にオープニングアニメーションが流れます。
歌は軽快なテンポの爽やかな曲で、とても聴き心地がいいです。
絵の方はキャラクター紹介・シーン紹介的なもの。デフォルメキャラも効果的に
使われていて、見ていて楽しいです。

エンディングも歌あり。歌は明るく楽しい歌で、未来に希望が持てるような
広がりのある歌でいいですね。
システム
インタフェースはメッセージ送りのみキーボード可。
既読スキップ、強制スキップ、バックログ、オートモード搭載。
バックログはマウスのホイール機能に対応しており、音声の再生も可能です。
通常のメッセージ送りもホイールで可能です。

描画はWindow・フルスクリーン両対応。画面サイズは800x600です。
動作はやや重め。音声や効果音の再生でちょっと待たされる感じです。
スキップ動作はそこそこ高速。

セーブ箇所は100箇所+クイックセーブ1箇所。セーブ/ロードは随時可能です。
セーブデータはセーブ日時の他、シーン画像とメッセージの一部が保存されます。
数としては、選択肢はそこそこありますが、分岐は比較的明確ですし、これだけ
あればなんとかなるでしょう。

システムはオーソドックスな選択肢決定型のアドベンチャー。

このゲームにはプロテクトが施されており、起動する度にディスクチェックが
入ります。そのため、ディスクレス起動不可。
バックグラウンドでの動作は可能です。
主人公の名前は「荒木卓也(あらきたくや)」固定です。
シナリオ・プレイ感
ゲームは主人公のところに睦月がやってきて、さらに主人公が祟られるところ
から始まります。祟りを恐れつつも、睦月達と楽しい毎日を過ごしていくという
感じです。

前半は明るく楽しいコミカルな雰囲気で進みます。個性豊かなヒロイン達との
会話は楽しく、みんなこたすらマイペースなため、コミカルでドタバタな毎日が
繰り広げられます。

後半は主人公が気持ちを固めていき、それによって色々な問題が起こったり、
神界のトラブルに巻き込まれたりと、ちょっとシリアスでハードな展開になって
いきます。

ラストはかなりご都合主義感バリバリですが、とりあえずすっきり綺麗にくれる
ので、まあとりあえずOK。

まず気になったのがストーリーの繋がり。このゲームは1話完結型のシナリオが
章立てて進むのですが、章を隔てるといきなりストーリーが展開していたり、
ちょっと食い違いが発生していたりと、どうにも繋がりが弱いです。
また、プレイヤーの知らないところで勝手に話が進んでいるところもあったり、
ややついていくのが大変でした。

また、心情描写や状況説明がかなり端折られており、なんでいきなりそんな
ことを言い出したのかが全然理解できなかったり、さっきまで意固地になって
いたのにいきなり態度が軟らかくなったりと、プレイしていてかなり違和感を
覚えることがありました。ぶっちゃけ、電波なストーリーに思えることも。

さらに、いきなり話の規模が大きくなったり、非現実的で実感の掴みづらい
展開になるため、描写不足も相まって、置いて行かれたような気分になることも。

それと、前半から中盤にかけては祟りの話がメインになるのですが、犯人は
早々にばらしちゃうので、ただ単にHしまくっているだけのように思えるのは
ちょっと勿体ないかも。まあ、ひた隠しにされても、それはそれでもやもや
するとは思いますけど……。

H度はやや高め。各ヒロインとも複数回用意されており、尺の方はそこそこ長め。
描写も比較的濃いめです。2回戦も用意されています。
内容的には、半分以上が祟りによって女の子が言い寄ってくるもので、本番は
やや少なめ。後半、気持ちを確かめ合ってから初めて本番という感じです。
祟りによって流されてHに入るパターンが多いため、導入の不自然さなんかは
もはや気になりません。

テキストは誤字等はあまり気にならず、テンポも良く読みやすいテキストだと
思います。ただし、前述の通り描写不足が目立つので、ちょっと話について
いくのは大変かもです。
プレイ時間・難易度
ゲーム期間は不明。結構日付は飛ぶので、気にする必要はないでしょう。

ワンプレイは10〜12時間。結構長めでした。ただ、半分以上は共通部分のため、
2周目以降はスキップを使えばかなり短縮できるでしょう。

難易度はやや高め。選択肢が結構多く、どう考えているかを問われるような
ものが多いため、結構選択に困ります。まあ、直後に正解か不正解かが解る
ようになっていますし、間違っていた場合でも周りの人が正すように動いて
くれるため、大抵はどっちを選んでも大丈夫……だとは思います。
ただ、1つ間違うとクリアできなくなるような選択肢もあるようで、油断は
出来ません。
総評
お奨め度ですが……微妙に難しいですね(^^;
とりあえず、いろんな女の子といちゃいちゃしたい人にお奨め。ただし、
前半はコミカルでほのぼのとしたドタバタストーリーですが、後半は結構
キツいストーリーがあったりしますし、選択肢は結構考えさせるような
ものが多いため、何も考えず単純に楽しむというわけにはいかないので、
注意が必要です。……なんでこんな構成にしたんでしょうね(^^;

また、ストーリーが結構飛び飛びで、描写も結構端折られており、キャラ
クターの気持ちの変化なんかもやや解りづらいため、ちょっと感情移入は
しづらいのが辛いですね。
シナリオによってはかなり突拍子もない展開になるので、ぽかーんとして
しまうことも。

まあ、Hシーンはあちこちにちりばめられていてなかなか楽しめますし、
キャラクターは魅力的なので、キャラゲーとしてはそれなりに楽しめるかと
思います。ただ、前述の通り感情移入がしづらいのと、シナリオによっては
ヒロインがご乱心したりするので、ちょっと醒めてしまったり、いまひとつ
ノリ切れなかったような印象が強いです。
いっそ、シリアスな部分や小難しい部分はばっさり切り捨てて、ひたすら
べたべたするストーリーにした方がプレイしやすかったような気がします。

とりあえず、キャラクターが気に入って、ちょっとキツい展開でも気になら
ない人ならどうぞ。

最後に。てゆーか、キャンプに行って遭難して死にかけるって、そこは
いったいどんな秘境探検ファム&イーリーですか(^^;
# 魔境伝説アクロバンチ?(笑)



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