七彩かなた-夏休み! ドキラブバカンス夢冒険!-
ブランド名 千世 ジャンル 夏と恋と冒険とHと遊園地
発売日 2006.05.26 定価 \8,800
パッケージ 紙製パッケージ(168x231x41mm) マニュアル A5ブックタイプ
DISC容量 3.63GB(DVD-ROM)
サントラCD : CD-DA=456.6MB、CD-DA31トラック
原画 田口まこと シナリオ 田中天、三国亮、HARE、丹藤武敏、
田中一郎小太刀右京三輪清宗
獄仁、秋史恭、千堂琉宇衣
音楽 34曲、ARI あり(4曲、OP・ED・挿入歌)、
らん丸、榊原ゆい、千葉由美、春日りか
音声 あり、安玖深音、榎津まお、みる、佐本二厘、春日りか、
本多啓吾、広末涼、美咲さぷり、如月葵、津雲亮、藤原しょうこ、田中天
インタフェース メッセージ送りのみキーボード可 描画 Window・フルスクリーン両対応、
800x600
セーブ箇所 240箇所+クイックセーブ12箇所 CG枚数 121枚
おまけ graphic、replay、music
対象属性 ドタバタ、コメディ、ミステリー、ボブカット、妹、アホ毛、オーバーニーソックス、
お兄ちゃん、ショートカット、幼なじみ、赤髪、ツインテール、ストレートロング、
ボクっ娘、お団子頭、着物、和服
1プレイ時間 6〜8時間 お奨め度 6

レビュー
概要
夏休みに入り、主人公は仲良しグループで『ホウライMAZE』という閉鎖された
アミューズメントパークやってきた。『ホウライMAZE』は怪奇現象が原因で閉鎖
されており、その7つの不思議の正体を解明しようとする主人公達。そして、
広場にあった大きな輝石を調べている最中、地震が起こり、平安時代へとやって
きてしまう!? はたして主人公達は元の世界に戻れるのか。『ホウライMAZE』に
隠されたヒミツとは……という、夏と恋と冒険とHと遊園地。……えーっと、
これ、ジャンルなんですか?(^^;
キャラクター・CG・音声・音楽
キャラクターは以下の通り。

若月ひまわり(わかつきひまわり)。(CV:安玖深音)
主人公の妹。スーパールーズ女。勉強はダメ、家事もダメだが、運動神経だけは
抜群。感情表現が豊かな女の子。好奇心アンテナを搭載している(笑)

火立九菜(ひたち・ここな)。(CV:榎津まお)
3歳上の幼なじみ。家事をやらない家事手伝い。おちゃらけでふざけた性格。
「ここたん」と呼ぶことを強要する。人望ゼロ。事態を悪化させるのが得意(笑)

出水祭(いずみ・まつり)。(CV:春日りか)
主人公のクラスメート。姉御肌で曲がったことが大嫌い。さっぱりとした性格で
言うことはずばずばと言う。大工の娘で、音楽大好き。

園城ハギ(えんじょうはぎ)。(CV:美咲さぷり)
フジの双子の妹で、いつもフジと一緒におり、呼吸もばっちり合っている。
常に冷静沈着。さりげなくお金持ちのお嬢様。

菫姫(すみれひめ)。(CV:みる)
平安時代のお姫様。箱入りで育てられたため、好奇心旺盛でわがまま。
ちょっとしたことですぐ気絶する。

夕日(ゆうひ)。(CV:佐本二厘)
菫姫の乳母子。菫姫のことをとても大事に思っており、菫姫に近づくものには
容赦しない。頑固で執念深い。でもかなりドジ。

絵の方はほんわかした可愛らしい絵柄で、とても活き活きしていていいですね。
どこか愛嬌のある、親しみやすい絵柄だと思います。
CGは丁寧に処理されていて、原画の雰囲気も活かされていていいですね。
立ち絵はポーズ変化・表情変化ともにあり。会話に合わせてころころ切り替わり、
感情移入しやすいです。

キャラクターは個性豊か……というか、アクの強い面々そろい。
自分勝手でわがまま放題なキャラばかりで、それはもうしっちゃかめっちゃかな
どたばたストーリーが展開されます。

音声はキャラクターとのマッチングも良く、演技の方も文句なし。
ただ、キャラによって、シーンによってややボリュームにばらつきがあるように
思えます。

音楽は明るくコミカルな独特のノリの曲が多め。軽快なテンポで楽しくなるような
曲が多く、作品を盛り上げてくれます。

ゲームを開始すると、プロローグの後にオープニングアニメーションが流れます。
そのプロローグにもアニメーションが使われているんですけど。
歌はアップテンポでノリのいい、パンチの効いた曲。ややハードですが聴き易い
なかなかいい歌ですね。
絵の方はキャラクター紹介・シーン紹介的なもの。ポイントポイントで結構動いて
ますし、曲に合わせた演出も凝っていて、なかなか見応えのあるオープニングかと。
システム
インタフェースはメッセージ送りのみキーボード可。
既読スキップ、強制スキップ、バックログ、オートクリック搭載。
バックログはマウスのホイール機能に対応しており、音声の再生も可能です。
通常のメッセージ送りもホイールで可能です。

描画はWindow・フルスクリーン両対応。画面サイズは800x600です。
動作は比較的軽快。ただし、描画時のCPU利用率はかなり高めです。
スキップ動作はやや重め。

セーブ箇所は240箇所+クイックロード12箇所。セーブ/ロードは随時可能です。
セーブデータはセーブ日時の他、何日目かと時刻、シーン画像が保存されます。
数としては、それほど選択シーンも多くなく、これだけあれば充分かと。まず
使い切ることはないでしょう。

システムは視点選択型のアドベンチャー。「サイティング・システム」と呼ばれる
システムが採用されています。
これは、キャラが複数いる時、誰に話しかけるかを選択する「キャラサイティング
システム」と、どこに注目するか・誰の話に耳を傾けるかを選択する「ビューサイ
ティングシステム」、誰の視点でイベントを見るか選択する「シーンサイティング
システム」の3つからなります。
また、条件を満たすとタイトルメニューのstartから新たなシナリオをプレイする
ことが出来るようになる、シナリオ追加型のシステムになっています。

ディスクレス起動可。バックグラウンドでの動作は不可です。
主人公の名前は「西乃木涼一(にしのぎ・りょういち)」固定です。
シナリオ・プレイ感
ゲームは主人公達が『ホウライMAZE』にやってくるところから始まります。
『ホウライMAZE』各所にある不思議スポットを調べ、閉鎖された原因を探る
うちに、タイムスリップする……という、どたばたコメディストーリーです。

ストーリーは終始どたばたでコミカルに進みます。個性豊かなキャラクター達が
好き勝手に動き回り、あり得ない事態を引き起こしていく、ジェットコースター
トラブルストーリーです。
各キャラクターが自由に活き活きと動き回り、会話もとても楽しく、各所に
ギャグもちりばめられていて、テンポも良くサクサクと進められます。

そして、エンディング1つごとにホウライMAZEの謎が明らかになっていき、
全てのエンディングを見て、初めて全容が解るような構成になっています。
徐々に謎が明らかになっていく様はなかなか面白く、どんどん先に進めて
行きたくなるような感じです。

ただ、何度も同じシーンをプレイすることになるのですが、条件が変わると
イベントが微妙に変わるため、スキップが効かず、何度も同じイベントを
読まされるのはちょっと辛いですね。

H度はやや低め。描くヒロインとも複数回用意されており、ライトなシーンも
含めてあちこちに散りばめられているのですが、尺は短めで、描写も比較的
あっさりしています。
内容は純愛系のほのぼのHが多いですが、いろんなシチュエーションが用意
されており、様々なバリエーションを楽しめます。

テキストは誤字等はあまり目立ちませんが、句読点が行頭に来ることが結構多く、
ちょっと気になりました。
プレイ時間・難易度
ゲームは7月22日金曜日から始まります。
ゲーム期間は3日間。もちろん1日ずつプレイしていくタイプです。というか、
時間ごとに細かく区切ってイベントが進行していきます。

ワンプレイは6〜8時間。ゲーム期間と比較して結構長いですが、テンポ良く
サクサク進むため、あまり長くは感じないかと。
2周目以降はスキップを使えばそこそこ短縮できますが、新しいシナリオに
入ったときは同じイベントでもスキップできないため、コンプリートしようと
思ったら、結構時間はかかります。

難易度は低め。狙ったキャラと一緒に行動していけばOKです。ただし、クリア
順に制御がかかっており、条件を満たすと新しいシナリオがプレイできるように
なっていくため、最初からいきなり狙ったシナリオには入れない可能性があり
ますので注意が必要です。
総評
お奨め度ですが、コミカルでドタバタでデタラメで無茶苦茶なストーリーが
好きな人にお奨め。
個性豊かすぎるキャラクター達が好き勝手に織りなすストーリーはまとまりが
なく、あっちこっちに動いていくのがなかなか楽しいです。
どんな風に展開するのか全く読めず予想外であんびりーばぼーな展開の連続で、
ドキドキハラハラしながらプレイできると思います。

ただ、イベント間の繋がりも薄く、説明もかなり端折られているため、やや
ストーリーには入り込みづらい気がします。さっきまで平安時代に来たなんて
全然信じてなかったクセに、次のイベントでは菫姫達が平安時代の人だと
いうのは当たり前のこととしてイベントが進んだり、どうにもちぐはぐな
印象が強いです。

さらに、50MBオーバーの巨大な修正ファイルを入れないとおまけモードが
マトモに使えなかったり、効果音のレベルがバラバラだったり、あげくの
果てには落ちたりと、マトモにプレイできる状態ではありません。

個性豊かなキャラクター達が織りなす明るく楽しいドタバタストーリーは
楽しいのですが、イベント感の繋がりが弱かったり、巨大な修正ファイルを
入れないとマトモに遊べないなど、どうにも作りが粗く、丁寧さに欠けて
いるように思えます。ちょっと萎えます。

もう少しきっちり整合性を取って、きっちりデバッグもしてからリリース
して欲しかったところです。

でもまあ、ストーリーは良くできていると思いますし、演出も凝っていて、
ドタバタな展開は楽しいと思いますので、雰囲気やキャラクターが気に入った
人はどうぞ。

最後に。「いとびゅーてほーです」……平安言葉と英語のコラボレート(笑)


パッケージの下側を開いたところにURLが書いてあるのですが、そこにアクセス
するとシステムボイスや壁紙、着メロなんかが落とせるめようになっています
ので、忘れずにアクセスしておきましょう(^^)



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