抜け忍〜捕獲、そして調教へ〜
ブランド名 Waffle ジャンル くのいち調教ADV
発売日 2006.03.10 定価 \9,240
パッケージ 紙製パッケージ(163x232x38mm) マニュアル A5ブックタイプ
DISC容量 2.73GB(DVD-ROM)
原画 さくやついたち シナリオ WAFFLEスタッフ
音楽 20曲、有田宏 あり(1曲、ED)、ぐしゃ人間
音声 あり、岬友美、かわしまりの、桜川未央、風音、彩世ゆう
城樹翔、滝沢アツヤ、後野祭、back麗男、小次郎
インタフェース メッセージ送りのみキーボード可 描画 Window・フルスクリーン両対応、
800x600
セーブ箇所 50箇所 CG枚数 116枚
おまけ 画像鑑賞、場面鑑賞、音楽鑑賞
対象属性 くノ一、調教、陵辱、触手、ショートカット、着物、和服、ストレートロング
1プレイ時間 5〜7時間 お奨め度 5

レビュー
概要
忍者の頭領の息子である主人公は、ある日頭領から任務を与えられる。その
任務は里を抜け出そうとしている抜け忍の三姉妹を捕らえ、頭領の子を産む
のにふさわしいように躾けろ、というものだった。そして主人公は、配下の
者と共に三姉妹の追跡を開始する。果たして三姉妹の運命は……という、
くのいち調教ADV。
キャラクター・CG・音声・音楽
キャラクターは以下の通り。

楓(かえで)。(CV:かわしまりの)
三姉妹の次女。気丈で勇ましい性格だが、優しく思いやりもある女の子。
剣技が得意で、炎の術を使う。

雛菊(ひなぎく)。(CV:桜川未央)
三姉妹の三女。体さ小さいが気は強く、残酷で容赦がない。
優秀な姉にコンプレックスを持っており、自分も認められようと背伸びを
している。からくり籠手を使い、幻術を得意とする。

睡蓮(すいれん)。(CV:岬友美)
三姉妹の長女。冷静で穏やかだが、目的のためには冷酷になる。
千枚通しを武器とし、あやかしの術を得意とする。

伽流羅(かるら)。(CV:風音)
主人公の部下。常に冷静沈着で、確実に任務をこなす優秀なくノ一。
氷の術を得意とする。

葵(あおい)。(CV:彩世ゆう)
屋敷の離れで暮らしている妖艶な女性。妖しい雰囲気を持っており、主人公を
誘惑する。

絵の方はすっきりとして、それでいて肉感と色気のある絵柄。動きもあり、
活き活きとしていて魅力的な絵だと思います。
CGは丁寧に処理されていると思いますが、暗い色遣いが多いため、やや
地味で見栄えのしない、ちょっと見づらい処理ですね。もう少しコントラストを
付けてもよかったのでは? と思ったり。
背景とキャラの色遣いが似ていたり、勿体ないなーと思いました。
立ち絵はポーズ変化・表情変化ともにあり。ポーズ変化のバリエーションは
少なく、表情のパターンもそーんなに多くないです。

キャラクターはみんな忍者ということもあって、それほど自己主張も強くなく、
全体的にやや地味な印象があります。まあ、雛菊は自己主張強めでは
ありますけど。
なんと言っても伽流羅萌え。……このキャラが、名前を呼ばれる度に、
反応してしまうのですが……。これはいったいどういうプレイですか(^^;
まあ、キャラとしてもすっごくいい味出していて大好きですが。

音声はキャラクターとのマッチングは問題なし。演技の方も陵辱シーンの
臨場感が良く出ていていいですね。戦闘時の凛とした雰囲気も良く出ていて
感情移入し易かったです。

音楽は静かで、ややおどろおどろしい曲が多め。次いで緊迫感のある、やや
激しい曲が多いです。
効果音ですが、射精の音、あれはいったい何なんですか(^^;
飲み物を飲んでいるような音がしているんですけど……。

エンディングは歌あり。歌の方は……なんかびみょー(^^;
聞いていてハラハラする感じの、独特の音程がステキです。
ラストの雰囲気台無し。
システム
インタフェースはメッセージ送りのみキーボード可。
既読スキップ、強制スキップ、バックログ、オートモード搭載。
バックログはマウスのホイール機能に対応しており、音声の再生も可能です。
通常のメッセージ送りもホイールで可能、音声のリピート再生も可能です。

描画はWindow・フルスクリーン両対応。画面サイズは800x600です。
動作はやや重め。画面の切り替えでかなり待たされます。
スキップ動作も重め。繰り返しプレイはちょっと辛いですね。

セーブ箇所は50箇所。セーブ/ロードは随時可能です。
セーブデータはセーブ日時の他、シーン画像と何日目か、あとは捕らえた
キャラのパラメータが保存されます。
数としては、エンディングがかなり多く、分岐も複雑でクリアが大変なため、
これだけではちょっと足りないように思います。

システムは選択肢決定型のアドベンチャー+メニュー選択型の調教SLG。
調教パートは、陵辱、恥辱、奉仕、秘薬、妖怪、委任の6つのコマンドから
選択します。ただし、秘薬、妖怪は条件を満たして手に入れるまでは使えま
せんし、委任も条件があるようです。
調教の他に、公開調教、同時調教、休養、調達というコマンドがあります。
調達は、薬を手に入れる調合と、妖怪を手に入れる調伏があります。
各キャラクターは愛情、服従、淫乱、耐久の4つのバラメータを持っており、
この値によって実行できるメニューが変わったり、エンディングが変わったり
します。

ディスクレス起動可。バックグラウンドでの動作も可能です。
主人公の名前は「鷹目(たかめ)」固定です。
シナリオ・プレイ感
ゲームは主人公が抜け忍三姉妹の捕獲、調教を命じられるところから始まります。
命令通りに調教を施しつつ、三姉妹や他のキャラクターとの会話の中で、自分の
生き方について見つめ直す……という感じです。

前半は三姉妹を捕獲しつつ、捕まえたキャラから調教していきます。
捕まえる順番は固定で、自由度はあまりありません。
調教を進めてパラメータが上がれば実行できるメニューが増え、2人以上の
ヒロインを捕獲して、パラメータが上がった場合、同時調教も可能になります。
そうしてどんどん様々な調教が行えるようになっていきます。

エンディングは多く、様々な展開が用意されており、いろんなストーリーが
楽しめるようになっています。ただ、手放しでハッピーエンドというのは
ほとんどなく、どこか切なさのある終わり方が多いです。

特筆すべきは戦闘シーンの演出。遠近感や動きなどが絵で上手く表現されて
おり、なかなか迫力があっていいですね。
ただ、暗めの色遣いが多いため、やや見づらいのは残念ですが。

反面、その演出のお陰でゲームのテンポはやや悪く、描画や効果音の再生で
待たされることが多いのは一長一短ですね。
特に繰り返しプレイの時は、かなり負担になると思います。

H度はやや高め。各ヒロインとも複数回用意されています。尺は、各調教
メニューの初回や、個別イベントのHシーンはそこそこ長め。それ以外は
ちょっと端折った感じになります。
ただ、数自体がかなり多いため、トータルで見るとかなりのボリューム
だと思います。描写の方はそこそこ濃いめ……なのですが、どうにも
インパクトに欠けるというか、やや物足りなさを感じました。
バリエーションはそこそこ豊富ですし、シチュエーションも色々と用意
されているんですけど……。なぜだか私にもわかりません(^^;
二回戦三回戦当たり前ですし、複数人プレイなんかもあるんですが……。
内容はほとんどが調教で、陵辱っぽいシーンも多いのですが、基本的に
ソフトな感じのものが多く、段階が進むとほとんど陵辱色はなくなります。
陵辱が苦手な人でも、まあ耐えられるかな? という感じでしょうか。
そこに物足りなさを感じちゃったのかも知れませんが。
特に、シーンの最後がかけあしで、盛り上がりきらないうちに終わってしまう
ことが多かったから、でしょうか。
……私、陵辱は苦手なハズなんですけどね……(^^;

テキストは若干誤字は見受けられますが、それほど気になることはないかと。
あまり読みづらさはないですが、やや独特の雰囲気を持ったテキストのため、
ちょっと人を選ぶかもです。
# 伽流羅の名前がたまに間違えられているのは許せません(笑)
プレイ時間・難易度
ゲーム期間は約1ヶ月。ただし、エンディングの条件を満たせばそこで終わりに
なることもあります。

ワンプレイは5〜7時間。シナリオによってやや幅はありますが、プレイはし易い
長さかと。全員を捕まえるまでは共通部分も多く、調教メニューも何度か同じ
シーンが出ることも多いため、2周目以降はスキップを使えばそこそこ短縮
出来るかと思います。まあ、スキップ動作は遅いわけですが……。

難易度は高め。基本的に狙ったキャラを調教(奉仕)し続けていればOKなの
ですが、一部条件のわかりづらいエンディングがあったり、そもそもかなり
エンディングの数が多いため、全てのエンディングを見るのは結構苦労する
かと思います。選択肢1つでバッドエンド直行したり、かなり大変です。
総評
お奨め度ですが、くノ一調教物が好きな人にお奨め。
調教メニューは色々と用意されており、薬や妖怪など変わったものもあり、
数も多く、尺もそこそこあって、たっぷり楽しめるかと思います。

また、忍術アクションシーンも良く描かれていて、演出も凝っているため
迫力もあり、かなり見応えがあります。

ただ、システム的にはかなり貧弱で、ややプレイストレスは高いです。
もうすこしシステムを洗練して、かつ軽くして戴ければ嬉しいのですが。

とにもかくにもコンプリートするのが大変で、システム的な問題もあって
繰り返しプレイが辛いため、かなりプレイ負荷は高いです。それでいて、
シナリオ単体ではあまり設定が語られず、ゲームの全容を知るためには
ほぼコンプリートする必要があるなど、どうにもしんどいです。

それと、ヒロインがみんなくノ一で、凛々しい感じのキャラのため、
ある意味ツンデレ要素があるわけですが、それほどギャップは大きくなく、
ツンデレと言うには物足りなさがありますし、似たような雰囲気のキャラが
多いため、今ひとつ個性が足りないように感じました。

Hシーンはかなり多く、バリエーションも豊かで、H度もそこそこ高いと
思うのですが、どうにも静かに淡々と進む印象が強く、今ひとつ乗り切れ
なかったように感じます。

全体的に、そこそこまとまってはいるのですが、どうにも派手さに欠け、
インパクトも弱く、クリアするのが大変なこともあって、終わった後は
「で、何だったの?」という印象を抱いてしまいました。
まあ、その印象を抱かせたのは、とあるエンディングの影響が大きい
気がしますけど、それは最後にこっそり書くとして。

かなり静かで地味な印象のある、独特な雰囲気の作品で、プレイ負荷も
高いため、プレイする人を選ぶと思います。
プレイするときは、攻略に頼った方が賢明かも。自力でコンプリートする
のは結構大変だと思います。難しければ難しいほど燃える人は頑張れ(笑)

もう少しシステムが軽くて使いやすく、また某エンディングのアレな終わり
方さえなければ、もう少し高い評価が出来たと思えるだけに残念です。

最後に。伽流羅がズタボロにされなくて良かったです(笑)
いや、なんか、みょーに感情移入しちゃって(^^;
# まあ、最後はかなり切ないことになったりするんですが……(T_T)


さて、それではこのゲームの評価を一気に貶めたエンディングについて
叫ばせて戴きます。


ハーレムエンド、なんじゃこりゃ〜。


最後の最後にそれはないだろう……。



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