ぽっと-Rondo for Dears-
ブランド名 あんく ジャンル ファミレス純愛ADV
発売日 2006.12.08 定価 \9,240
パッケージ 紙製パッケージ(182x259x40mm) マニュアル A5ブックタイプ
DISC容量 GAMEDISC : 1.32GB(DVD-ROM)
原画 榊MAKI シナリオ 秋史恭、大三元
瀬尾順姫ノ木あく
音楽 19曲、雪蛍、
Mas Sawada(ロックンバナナ)
あり(2曲、OP・ED)、榊原ゆい
かわしまりの
音声 主要人物のみフルボイス、かわしまりの、榊原ゆい草柳順子、桜川未央、松田理沙、
青葉りんご中家菜穂中家志穂、滝沢アツヤ、ルネッサンス山田
インタフェース フルキーボードサポート 描画 Window・フルスクリーン両対応、
800x600
セーブ箇所 100箇所+クイックセーブ1箇所 CG枚数 103枚
おまけ SNAP SHOT、REPLAY、JUKEBOX
対象属性 純愛、ウェイトレス、お下げ、オーバーニーソックス、ポニーテール、黒髪、ボブカット、
猫耳、ストッキング、ドジっ娘、ツインテール、眼鏡っ娘、ストレートロング
1プレイ時間 6〜8時間 お奨め度 7

レビュー
概要
ファミリーレストラン「トリアノン」北橋店。この店は、8月いっぱいで閉店
することが決まっていた。主人公は、この地域のエリアマネージャーで、
トリアノンの従業員のうち、本部に残す人材を選別するため、閉店までこの
店で働くことになっていた。気持ちよく閉店するため、最後まで店を盛り上げ
ようとするスタッフ達。果たしてトリアノンはどんな幕切れを迎えるのか。
そしてスタッフ達はどんな道を歩むのか……という、ファミレス純愛ADV。
キャラクター・CG・音声・音楽
キャラクターは以下の通り。

織原日和(おりはらひより)。(CV:松田理沙)
トリアノンの店長。おっとりのんびりしたマイペースな女性。柔らかい
雰囲気と包み込むような優しさでみんなを癒してくれる。でも、結構
いたずら好きのお茶目さん。女の子の胸が大好き。

緒方希美果(おがたきみか)。(CV:榊原ゆい)
別の店からトリアノンに移ってきて閉店まで働くことになったスタッフ。
主人公とは以前一緒に働いたこともある同僚。明るく元気でひょうひょうと
している。ちゃらんぽらんだが仕事の勘は良く、しっかりこなす。
妹たちの面倒を見るために働く、家族想いのいいお姉さん。
ダメな男が好きで、敗北人生確定(笑)

町田静(まちだしずか)。(CV:かわしまりの)
トリアノンのフロントリーダー。真面目で仕事に対して一生懸命。
トリアノンが大好きで、閉店には納得しておらず、主人公に対しても冷たい
態度を取る。

天野輪廻(あまのりんね)。(CV:草柳順子)
トリアノンで働くアルバイト。プライドが高く、つかみ所がない不思議少女。
トリアノンが大好きで、主人公に対して嫌がらせをしたりからかったりする。
細かいことにもよく気付き、仕事はきっちりそつなくこなす。

新田明日葉(にったあすは)。(CV:桜川未央)
別の店から輪廻の紹介でトリアノンに移ってきたアルバイト。輪廻の友達。
あわてん坊のドジっ娘で、いつもいっぱいいっぱい。仕事も失敗が多い。
しかし、明るく元気で、お店のムードメーカー的存在。

剣持玲奈(けんもちれな)。(CV:青葉りんご)
輪廻と明日葉の友達。クールで大人びた雰囲気の女の子。友達想いで優しいが、
結構ちゃっかりしているところも。

緒方揺萌(おがたゆらも)。(CV:中家菜穂)
希美果の妹。緒方姉妹の中で一番の常識人。姉たちを見て、自分がしっかり
しなければと誓う(笑)

緒方珠萌(おがたたまも)。(CV:中家志穂)
希美果の妹。揺萌とは双子。生意気でわがままな女の子。気に入らない人は
とりあえず呪っておく(笑)

絵の方はすっきりとした可愛らしい絵柄。ちょっと笑顔になったときに目が
垂れすぎのような気はしますけど、まあ許容範囲。
CGは丁寧に処理されていていいですね。
立ち絵は表情変化・ポーズ変化共にあり。目パチも用意されています。
会話に合わせてコロコロと切り替わり、アクションも大きく、コミカルな
表情も用意されていたりと、見ていてとても楽しいです。

キャラクターは活き活きとした魅力的なキャラクター揃い。基本的に明るく
元気なキャラと、落ち着いたクールなキャラに分かれている感じですね。
希美果がなかなかいいキャラクターでお気に入りです。
というか、緒方三姉妹がいい味出しすぎ。

音声はキャラクターとのマッチングはよく、演技の方も問題なし。
とても活き活きとしていて、感情移入しやすいと思います。
特に輪廻は、なかなか難しいキャラでありながら、きっちり雰囲気を出して
演じられているのが凄いです。

音楽はほのぼのとした感じの曲が多め。作品の雰囲気を柔らかく包んで
くれます。なんか、みょーに「タッチ」っぽい感じの曲があるんですが(^^;

ゲームを起動するとオープニングアニメーションが流れます。
歌は流れるようなアップテンポの力強い曲。泣き節で切なさが漂いつつ、
力強さがあって訴えかけてくるような、なかなかいい歌ですね。
絵の方はキャラクター紹介・シーン紹介的なもの。何のひねりもなく、
ただ絵を切り替えているだけという感じの、面白みのない映像ですね。
せっかくの歌がちょっと勿体ないです。
なお、タイトルメニューのバックにもこの歌が流れます。

エンディングも歌あり。歌は力強く希望に満ちた歌で、ラストの雰囲気を
しっかり盛り上げてくれる、余韻の残るいい歌だと思うのですが……なんか
エコーかかりまくり、音こもりまくりで、すっごいチープに聞こえてしまうのが
残念です。なんでこんな音響にしたんでしょうね。普通にクリアに録音すれば
よかったのでは……。
システム
インタフェースはフルキーボードサポート。
既読スキップ、強制スキップ、バックログ、オートモード搭載。
バックログはマウスのホイール機能に対応しており、音声の再生も可能です。
通常のメッセージ送りもホイールで可能です。

描画はWindow・フルスクリーン両対応。画面サイズは800x600です。
動作はやや重め。CPU利用率はかなり高いです。スキップ動作はそこそこ高速。

セーブ箇所は100箇所+クイックセーブ1箇所。セーブ/ロードは随時可能です。
セーブデータはセーブ日時の他、シーン画像とゲーム内日付が保存されます。
数としては、選択肢はそこそこ多いものの、効果は比較的明確なので、これ
だけあれば充分かと。

システムはオーソドックスな選択肢決定型のアドベンチャー。

起動毎にディスクチェックが入るため、ディスクレス起動不可。
バックグラウンドでの動作は可能です。
主人公の名前は「城島一誠(じようじまいっせい)」固定です。
シナリオ・プレイ感
ゲームは主人公がトリアノンの閉店を告げ、閉店までの間、主人公自ら店を
取り仕切ることを伝えるところから始まります。
最後まで悔いの残らないように、綺麗に最後を迎えられるように、なんとか
みんなで頑張っていこうとするお話。

前半は、バラエティに富んだ展開。閉店を快く思わない人とギスギスしたり、
他店から来た人を教育したり、なんとか店を盛り上げようとしたり、四苦八苦
しているところが描かれます。
ただ、基本的にはほのぼのとした、ちょっとコミカルな展開ですけど。

後半は、女の子との距離が近づいていき、その女の子の抱えた問題を乗り
越えたりしつつ、閉店まで頑張るという展開になります。
ちょっとシリアスな展開になったり、修羅場があったりしますけど、そんなに
ドロドロすることもなく、比較的すんなりプレイできるかと。

ラストはややご都合主義な印象もありますが、すっきり綺麗に終わるので、
プレイ後の気分も爽快です。コミカルに終わることも多く、楽しいです。

特筆すべき点はキャラクター同士の関係。個別ルートに入っても他のキャラが
話に絡んできたり、みんなで店を盛り上げていくというところがよく描かれて
いるため、とても人間味に溢れる、暖かいお話になっていると思います。
閉店は決定事項なので、鬱々としたお話になるのかと思っていましたが、
そんなことはなく、とても楽しめました。

ただ、突然「見る」「見ない」という選択肢が出てきて、ぽかーんとすることが
ありました。メッセージウインドウには「?」とだけ表示されていて、いったい何を
見るのか見ないのかもわからないという(^^;
いったい何をしたかったんでしょうか……。しかも何度も出てくるんですが。

H度は並。各ヒロインとも複数回(5〜7回)用意されており、尺の方はそこそこ。
描写の方はややあっさりめです。キャラクターによって尺や描写は結構バラ
つきがあるので、一概には言えないのですが。
内容は純愛系のらぶらぶHばかり。それほどバリエーションもなく、ごく普通の
シーンがほとんどです。

テキストは誤字等はほとんど気にならず、あまりクセもなく読みやすいテキスト
だと思います。
プレイ時間・難易度
ゲームは7月11日(火)から始まります。
ゲーム期間は2ヶ月弱。とりあえず8月末の閉店までです。その後の話もあるん
ですけど。基本的に1日ずつ進みますが、たまに飛ぶことがあります。

ワンプレイは6〜8時間。比較的プレイしやすい長さかと。共通部分はそこそこ
あるので、2周目以降はスキップを使えばそれなりに短縮できます。

難易度は低め。狙ったキャラと会い続けていればほぼOKです。
総評
お奨め度ですが、ほのぼのとした暖かい純愛ストーリーが好きな人にお奨め。
閉店を控えたトリアノンの中で、なんとかみんなで頑張っていきつつ、絆を
深めていくという話です。
トリアノンの閉店は既に決定事項のため、あとは残された期間をどうやって
過ごしていくかという話なので、ちょっと盛り上がりに欠けるかなーと思って
いたのですが、そんなことはなく、うまくそれを利用して盛り上げてくれた
のは良かったです。
ただ、ラストはちょっとご都合主義というか、切り替え早っ、と思うことも
ありましたけど。

途中、ちょっと鬱々とした展開になることもありますが、そんなに引っ張らず
すっきり解決してくれますので、プレイはしやすいでしょう。
ボリューム的にもプレイしやすく、とてもよくまとまった作品だと思います。
キャラクターも活き活きとしていて魅力的ですし。

ややインパクトには欠ける感はあり、シナリオによってバラツキも感じますが、
まったりほのぼのとした純愛ストーリーで、気軽に楽しめると思います。
雰囲気が気に入った人は是非どうぞ。

最後に。ウソだと言ってよバニー城島(笑)
# 輪廻のセンス、わからねぇ……。
##「……あの女、侮れねぇ」(笑)


「迷惑かけずに、メガネをかけろ」……誰がうまいこと言えと(笑)
ところで、「らじゃったのだ」はOKなのでしょうか?(^^;

で、ファンディスクで玲奈シナリオを期待してもいいんですか?(笑)



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