ALICE☆ぱれーど ふたりのアリスと不思議の乙女たち
ブランド名 UNISONSHIFT Blossom ジャンル 不思議の国のハーレムADV
発売日 2007.10.12 定価 \8,800
パッケージ 紙製パッケージ(185x259x70mm) マニュアル A4用紙2つ折り
DISC容量 3.16GB(DVD-ROM)
ALICE★ぱれーどオープニングテーマCD : CD-DA=59.1MB、CD-DA2トラック
原画 伊東雑音、Pero シナリオ 神野マサキ、博恵夏樹玉沢円
多々良麦茶、@ピース
音楽 30曲、水月陵 あり(1曲、OP)、
Berry Very Rabbits(Akira・KIYO・ぱんだ)
音声 あり、ありす、安玖深音、涼森ちさと、みる、木村あやか、理多、海原エレナ、成瀬未亜
インタフェース メッセージ送りのみキーボード可 描画 Window・フルスクリーン両対応、
800x600
セーブ箇所 80箇所+クイックセーブ1箇所 CG枚数 110枚
おまけ シーンセレクト、CGモード、スタンドCGモード、BGMプレイヤー、エクストラシナリオ
対象属性 ファンタジー、ドタバタ、コメディ、うさ耳、ボクっ娘、眼鏡っ娘、ショートカット、
オーバーニーソックス、猫耳、エプロンドレス、ツインテール、タカビー、女王様、
リボン、金髪、帽子、ピンク髪、バニー、黒髪、ボブカット、和服、着物、ヘアバンド、
ストレートロング、ストッキング、天然ボケ、スクール水着
1プレイ時間 7〜9時間 お奨め度 6

レビュー
概要
お菓子作りが大好きな主人公は、ある日、学校で不思議なウサギ娘に穴の中に
突き落とされた。その穴を抜けると、そこはおとぎ話から飛び出してきたような
女の子だけの国だった。早く学校に戻りたい主人公は、この国の女王様に、
住民票の裏にスタンプを集めれば元の世界に戻れると聞く。かくして主人公は、
スタンプを集めるため、住民達とスキンシップを深めていく……という、
コミカルでえっちな不思議のハーレムアドベンチャー。
キャラクター・CG・音声・音楽
キャラクターは以下の通り。

シルク。(CV:安玖深音)
白兎。主人公を夢の国に連れてきた張本人。好奇心旺盛でマイペース。
にんじんが大好きで、子ウサギと暮らすのが夢。

ねこさん。(CV:涼森ちさと)
神出鬼没の猫娘。面白いこと、楽しいことが大好きで、唯一の男性である
主人公をからかいまくる。セクハラは呼吸のようなものと言い放つ。

エムドリ。(CV:成瀬未亜)
女王様に仕える謎の鳥。うっかり屋で、いつも余計な一言を言って殴られたり
踏まれたりしている。しかし、むしろそれを喜び、望んでいる。

ルージュ13。(CV:成瀬未亜)
女王様に仕える、同じ顔をした13人の兵隊さん。女王に絶対服従。
非常に有能で、料理などの雑用から戦闘行為までなんでもこなす。

ラヴィニア。(CV:海原エレナ)
夢の国の国王。自分勝手で我が儘で高飛車な女王様。甘い物が大好き。

ファニー。(CV:みる)
紅茶が大好きな帽子屋。しかし、帽子屋らしいことは全くなく、むしろ紅茶屋。
気が弱く、いつもびくびくしている。

ルナ。(CV:木村あやか)
明るくテンションの高いウサギ娘。恥ずかしがり屋。すぐ妄想の世界に旅立つ。

山根さん。(CV:理多)
いつも寝ている糖蜜が大好きな女の子。無口で無表情だが突っ込みは厳しい。
徹底的にマイペース。

深織(みおり)。(CV:ありす)
夢の国に招かれた、もう一人のアリス。おっとりほんわかした雰囲気の女の子。
夢の国が気に入っている。

絵の方は輪郭線が太めでしっかりとした存在感のある独特の絵柄。表情豊かで、
活き活きとした、魅力的な絵だと思います。
CGは明るく鮮やかな色遣いで、丁寧に処理されていていいですね。
立ち絵はポーズ変化・表情変化共にあり。会話に合わせてコロコロと切り替わり、
アクションも大きく、コミカルな表情もあったりと、見ていて楽しいです。

キャラクターは個性豊かな面々揃い。基本的にマイペースなキャラが多く、
主人公はそれに振り回されるような感じです。
中でもエムドリは、ウザいぐらいに個性的です(笑)

音声はキャラクターとのマッチングは良く、演技も問題なし。
みんなとても活き活きと演じられていて、感情移入しやすいです。
中でも圧巻なのは、ルージュ13。13人のキャラを全て1人の声優さんが担当
していて、ばっちり演じ分けられているのは凄いです。
さらにエムドリまで担当していて、もうブラボーとしか言いようがありません。

音楽はほのぼのとした、ちょっとコミカルな曲が多め。おとぎの国の楽しい
雰囲気がよく出ていていいですね。

ゲームを開始すると、短いプロローグの後にオープニングアニメーションが
流れます。
歌は楽しい雰囲気のファンタジック・おとぎ話チックなマーチ調の曲で、
聴いていてわくわくするような感じですね。歌の方も楽しい雰囲気で、
なかなかいい感じです。
絵の方はキャラター紹介・シーン紹介的なものですが、各所にちょこちょこと
アニメーションが入っていて結構動いてますし、演出も凝っていてコミカルな
絵もあったりと、見ていて楽しいです。
システム
インタフェースはメッセージ送りのみキーボード可。
既読スキップ、強制スキップ、バックログ、オートモード搭載。
バックログはマウスのホイール機能に対応しており、音声の再生も可能です。
通常のメッセージ送りもホイールで可能です。

描画はWindow・フルスクリーン両対応。画面サイズは800x600です。
動作はやや重め。スキップ動作もちょっと遅めです。

セーブ箇所は80箇所+クイックセーブ1箇所。セーブ/ロードは随時可能です。
セーブデータはセーブ日時の他、シーン画像と章タイトルもしくはメッセージの
一部が保存されます。
数としては、選択肢は少なく、効果もわかりやすいので、これだけあれば充分
かと思います。

システムはマップ移動場所選択+選択肢決定型のアドベンチャー。
マップは誰がどこにいるのか表示されていますので、誰に会いに行くかを選ぶ
ような感じです。ただ、表示が「?」となっているところがたまにあり、そこは
行ってみないと誰がいるかわかりません。

起動時に毎回ディスクチェックが入るため、ディスクレス起動不可。
バックグラウンドでの動作は可能です。
主人公の名前は「牧野亜梨須(まきのありす)」固定です。
シナリオ・プレイ感
ゲームは主人公がシルクに夢の国スウィートワンダーランドに連れてこられる
ところから始まります。そして、元の世界に戻るため、住民達からスタンプを
集めていく……という話。

前半は、突然変な世界に連れてこられた主人公が、元の世界に戻るために
あがくという展開。
最初、やたらと大学に拘ったり、料理好きやお菓子好きがバレるのを嫌ったり、
なんか主人公の行動が子供っぽくて、ちょっと馴染めませんでした。

後半は、世界にも馴染んで、女王に科せられるイベントをクリアしていきつつ、
住民達と親睦を深めていくという展開。

ラストはお約束ではありますが、わかりやすい展開。ただ、ちょっと展開が
急なので、ともすれば置いてけぼりになりかねませんが。

H度はやや高め。各ヒロインとも複数回(5〜6回)用意されています。尺の方は
そこそこ、描写はそれなりに濃いめです。
内容的には、流されたり誘われたり襲われたり(笑)するようなシーンが多く、
様々なシーンを楽しむことが出来ます。

テキストは誤字はそれほど気になりませんでしたが、文頭に『。』や『」』が
来ることが多々あって、ちょっと気になりました。
プレイ時間・難易度
ゲーム期間は不明。1週間ぐらいでしょうか。一応日の経過は描写されますが、
あまり気にする必要はないですし、そもそもずっと5月4日の世界なので(笑)

ワンプレイは7〜9時間。テンポ良く進むので、それほど長く感じませんでした。
また、共通部が結構多いため、2周目以降はスキップを使えばかなり短縮できる
と思います。
また、2周目からは時間を進めて、その日の残りのイベントを飛ばすことも出来
ますので、さらに短縮が可能です。まあ、なかなか使いづらいですけど。

難易度は低め。基本的に狙ったキャラクターと会い続けていればOKです。
1日に何度か移動できますが、狙ったキャラには最初に逢っておきましょう。
なお、全てのシーンを回収するために、エクストラシナリオもプレイする必要が
あります。
総評
お奨め度は、コミカルなファンタジー物が好きな人にお奨め。
ファンタジーというか、不思議の国のアリスをモチーフにした世界観で、
おとぎ話の世界ですね。
キャラクターは個性的で活き活きとしていますし、声の演技も相まって
会話がとても楽しいです。

ただ、基本的にちょっぴりエッチでコミカルな展開なのですが、たまに
みょーにシリアスになったり、突飛な展開になったりするので、やや感情
移入はしづらい気がしました。

ベースの設定というか、世界観はきっちりした設定はありますが、基本的に
コミカルでノリと勢いで突っ走るタイプの作品ですので、細かいことは気に
しない方がいいでしょう。願い事も、実はすげぇ簡単に叶いますしね。

それほど深みはなく、感動的なストーリーを求めたりすると物足りないとは
思いますけど、明るく楽しく軽いノリの作品で、お手軽にちょっとエッチな
ストーリーが楽しめますので、息抜きにはいいかと思います。
雰囲気が気に入った人は是非どうぞ。基本的に内容は薄いです(笑)

なお、設定やキャラ名など、京阪電車関連のものが見受けられますので、
京阪電車沿線の方も是非どうぞ。←対象狭っ(笑)

最後に。「神様お願いします。私の願いを叶えて下さい」「わかった。叶えた」
……というオチを期待したのは私だけではないハズ。
# 「私の願いを叶えて下さい」が願い(笑)


以下、ラストに関わる話なので、未プレイの方はご注意。

美織シナリオのラスト、画面に手紙を出すんだったら、その前に手紙の内容
読まない方がよかったんじゃないかな……。
ちょっと、手紙の使い方を失敗しているように思います。
あれは最後の隠し球で、上手く使えばいくらでも感動の展開を演出できる
最高のアイテムなのに……。
私も何が書いてあるのかワクワクしていたのでがっかりです。

あと、エムドリエンドきぼー(笑)
# ルージュ13エンドは真面目に欲しかったですけど。



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