Honey Coming
ブランド名 HOOK ジャンル はにかみ学園ラブコメADV
発売日 2007.06.29 定価 \8,800
パッケージ 紙製パッケージ(165x230x41mm) マニュアル B6ブックタイプ
(ワンピースケース一体型)
DISC容量 GAME DISC : 2.14GB(DVD-ROM)
HoneyComing Variety Sound Collection "IF" : CD-DA=181.6MB、CD-DA9トラック
原画 松下まかこらっこ シナリオ 川波無人、モーリー、0じろー、
玉沢円、土岐光鳳、神城流、
kozakana、久地マコト
音楽 38曲、松浦貴雄 あり(7曲、OP・ED・挿入歌)、青木春子、
土屋実紀、平野響子、桜川未央、
越智悠、桃井いちご、こいでりこ
音声 主人公以外フルボイス、平野響子、桜川未央、越智悠、桃井いちご、こいでりこ、
まきいづみ、かわしまりの、吹雪桜、青山ゆかり、神月あおい、九条信乃、
北都南、海原エレナ、門戸開、本多啓吾、谷俊介、前中礼二、都夢繰豆、
盛啓介、伊藤涼、角川竜二、湖乃葉、藤月もか、深水雨音、上緒あい
インタフェース ややキーボード操作可 描画 Window・フルスクリーン両対応、
800x600
セーブ箇所 90箇所+クイックセーブ1箇所 CG枚数 110枚
おまけ エクストラ、アナザーストーリー
対象属性 学園物、純愛、幼馴染み、ツインテール、義妹、お兄ちゃん、ショートカット、アホ毛、
女教師、赤髪、ショタ、オカマ、金髪、ツンデレ、タカビー、眼鏡っ娘、ポニーテール、
黒髪、お下げ、先輩、お嬢様、ストレートロング、紫髪、ボブカット
1プレイ時間 8〜10時間 お奨め度 7

レビュー
概要
恋愛に拒否反応があり苦手な主人公。しかし、この春から通うことになった
学園には、「恋愛授業」なるものがあった。通い始めて初めて知った主人公は、
仕方なく授業を受けることになる。果たして、授業を通して恋愛に慣れ、恋を
はぐくんでいくことが出来るのか……という、はにかみ学園ラブコメADV。
キャラクター・CG・音声・音楽
キャラクターは以下の通り。

上条朝陽(かみじょうあさひ)。(CV:平野響子)
主人公の家の隣に住む幼馴染み。明るく元気な女の子だが気が強く、主人公と
よく喧嘩している。天の邪鬼気味。エッチなことに免疫がないが妄想癖あり。
得意技は電気アンマ。

緒方未央(おがたみお)。(CV:桜川未央)
主人公の義妹。でも同い年で同じクラス。おとなしく控えめな女の子。
主人公のことは「お兄ちゃん」と呼び慕う。ちょっと泣き虫。

雷堂苺(らいどういちご)。(CV:まきいづみ)
主人公のクラスの担任で、恋愛授業も担当。学園で最強・最悪な教師(笑)
いつも薙刀を持ち歩いている。

中西薫(なかにしかおる)。(CV:青山ゆかり)
主人公の友人。小柄で中性的な顔立ちだがれっきとした男の子。

紅林司(くればやしつかさ)。(CV:かわしまりの)
一見女性に見えるが、れっきとした男性教師。恋愛授業を担当。
見た目は清楚で女らしいが、いたずら好きでお茶目なオカマ(笑)

多賀谷麻里乃(たがやまりの)。(CV:越智悠)
学園の附属に通う女の子。気が強く高飛車で性格もゆがみ気味。
元お嬢様だったが没落し、バイト三昧の苦労人。かなりセコい。

矢野弘子(やのひろこ)。(CV:吹雪桜)
麻里乃の友達。我が儘放題の麻里乃に振り回されるかわいそうな女の子。

前園・Clarissa・皐(まえぞの・くらりっさ・さつき)。(CV:桃井いちご)
主人公の1つ上の先輩。通称・クレア。イタリア人のハーフ。恋愛授業で
同じクラスになる。清楚で優しく思いやりのある天使か聖母のような女性。
ガーデニングクラブ所属。

七里由馬(しちりゆま)。(CV:こいでりこ)
主人公の1つ上の先輩。恋愛授業で同じクラス。無口で無愛想。
しかも口を開けば毒舌という女の子。超大食い。薙刀部所属。

絵の方はすっきりとして可愛らしい絵柄。表情豊かで活き活きとしており、
とても魅力的だと思います。
CGは綺麗に処理されていて見栄えも良くていいですね。
立ち絵はポーズ変化・表情変化ともにあり。会話に合わせてコロコロと切り
替わり、コミカルな表情なんかもあって、見ていて楽しいです。

キャラクターは個性豊かで様々なタイプの面々が揃っています。
メインキャラも個性的ですが、サブキャラ達が輪をかけて個性的で、ヘタを
すればメインキャラを喰ってしまいかねない勢いです。
紅林先生萌え(笑)

音声はキャラクターのマッチングはいいのですが、演技の方でやや気になる
ところもありました。たとえば苺がちょっと迫力不足というか、ただ声を
張っているだけで芯が通ってないように感じましたし、朝陽も叫んだ時が
ちょっとよれているように思えました。
麻里乃も今ひとつ感情の起伏が伝わって来づらかったですし。
どうも、各声優さんの良く演じているタイプのキャラ、得意としている演技を
ワザと外したような配役がされているような感じで、どうにも違和感がつき
まといました。
サブキャラ、特に男性陣はなかなか良かったんですが……。
しかし、他の作品ではメインヒロインを担当するような声優さんを、平然と
サブキャラで使い捨てるというのはなかなから豪気ですね(^^;

音楽はゆったりとした落ち着いた曲が多め。作品を柔らかく包んでくれている
ような感じです。

ゲームを開始すると、プロローグの後にオープニングアニメーションが流れます。
歌はポップでスピード感のある可愛らしい感じの曲。軽いノリのためか、やや歌が
浮いちゃってる印象もありますけど、まあさほど気にはならないかと。
絵の方はキャラクター紹介・シーン紹介的なもの。ただ、演出は結構凝っていて
見応えはあるかと思います。

エンディングも歌あり。ゆったりとした優しい曲で、しっかり余韻を味わえますし、
温かい気持ちになれるような歌でいいですね。

そして、キャラ毎に挿入歌が用意されているようです。
……なぜ断定しないかというと、どうやらオンリーワンモードでしか流れない
ようなので。そして、後述しますが、オンリーワンモードは1人しか選べないため、
1人分しか聴くことが出来ないんですよね(^^;
システム
インタフェースはややキーボード操作可。メッセージ送りや選択肢決定はキー
ボードで出来ますが、それ以外の操作は出来ないようです。
既読スキップ、強制スキップ、バックログ、オートモード搭載。
バックログはマウスのホイール機能に対応しており、音声の再生も可能です。
通常のメッセージ送りもホイールで可能です。

描画はWindow・フルスクリーン両対応。画面サイズは800x600です。
動作は比較的軽快。スキップ動作もそこそこ高速です。
アイコンやメニューなどの画面デザインが凄く凝っていていいですね。

セーブ箇所は90箇所+クイックセーブ1箇所。セーブ/ロードは随時可能です。
セーブデータはセーブ日時の他、シーン画像とゲーム内日付、自由記述のメモが
保存されます。
数としては、それほど選択肢は多くなく、効果もわかりやすいので、これだけ
あれば充分でしょう。

システムは移動場所選択+選択肢決定型のアドベンチャー。
ゲームを開始する前に、「アミューズメントモード」、「フィーリングモード」、
「オンリーワンモード」の3つのモードのうち1つを選んでからプレイすることに
なります。
「アミューズメントモード」は、ヒロインの愛情値の増減が表示され、移動場所
選択時にも誰がどこにいるのか表示されるようになります。
「フィーリングモード」は、選択肢などの効果が表には出てこず、どこに誰が
いるのかも出てこない、攻略アシストのないモードです。
「オンリーワンモード」は、選んだキャラクターのルートに確実に入ることが
出来るというモードです。ただし、これを選べるのは1人だけのようで、1度使うと
二度と使えなくなるので注意。

本作はAlpha-ROMによるプロテクトが施されており、毎回ディスクチェックが
入るためディスクレス起動不可。バックグラウンドでの動作は可能です。
主人公の名前は「緒方光一郎(おがたこういちろう)」固定です。
シナリオ・プレイ感
ゲームは主人公が愛嬌学園に入学するところから始まります。恋愛授業のことを
知らずに入学した主人公は、そのことを知り、ショックを受けながらも、仕方
なく恋愛授業を受けていきます。そして徐々に恋愛に慣れ、女の子とも親密に
なっていく……という、純愛ストーリーです。

前半は、恋愛に不慣れな主人公が、恋愛授業で苦労していく、ドタバタな毎日が
描かれます。苦労しつつも恋愛授業をクリアしていき、徐々に恋愛になれていく
という感じです。

後半は、ヒロインの抱えた問題と向き合い、それを乗り越えていくという、
ややシリアスですがまっすぐなストーリーが展開します。

ラストはすっきり綺麗にさわやかに終わるので、プレイ後の気持ちは爽快です。
ただ、エンディングが流れてからがひじょーーーーーに長いので(^^;、あんまり
終わったという感じがしないのがなんとも。
まあ、ストーリーとしてはきっちり終わってるんですけど。

特筆すべきは恋愛の過程。基本的に登場人物はみんな恋愛に慣れておらず、
最初は恋愛授業を通して徐々に距離を縮めていき、やがて惹かれ合っていく
という過程がしっかりと描かれていて、見ていてとても初々しいです。

逆に気になったのが主人公の言動。主人公は恋愛に不慣れで恥ずかしがって
いて、恋愛授業なんか受けたくないと言っているのですが、いざ授業になって
みると、結構ノリノリだったり、シナリオによっては普段の会話でも結構慣れて
いるような感あったりと、どうにもちぐはぐに感じました。
まあ、終始拒否されたんじゃ、ウザい気もしますから難しいところですが。

H度は並。各ヒロインとも複数回(2回)用意されています。尺の方はそこそこ、
描写は比較的軽めです。
内容的には純愛系のラブラブHばかりで、特に変わったシーンはありません。
気持ちを確かめ合うようなシーンがほとんどですね。
ただ、Hシーンが出てくるのが、かなり後……というか、エンディング後です(^^;
色々な障害を乗り越えて付き合うところでいったん終わって、その後日談の
ような形でHシーンが展開されるという形になっています。
最初プレイした時は、Hシーンなしでエンディングが流れてきてコケました。
Hシーンを完全に隔離したような感じの、潔い作りですね。

テキストは若干誤字や脱字は目に付きましたがそれほど気にならず、テンポも
良く読みやすいテキストだと思います。
プレイ時間・難易度
ゲームは4月3日(月)から始まります。
ゲーム期間は2ヶ月弱。基本的には1日ずつ進みますが、休日なんかは飛んだり
します。ゴールデンウィークはばっさりと飛んだりとか。

ワンプレイは8〜10時間。結構長いですが、テンポ良くサクサク進むので、
それほど長くは感じませんでした。
ただ、共通部分が少なく、ほとんどが個別イベントという形の作りになって
いますので、2周目以降もスキップがあまり効かず、コンプリートしようと
思うと、かなり時間がかかります。

難易度は低め。最初に「アミューズメントモード」を選んでおけば、誰がどこに
いるのかわかりますし、好感度の増減もわかりますので、さほど難しくはないと
思います。
「フィーリングモード」でも、そーんなに苦労することはないとは思いますが。
総評
お奨め度ですが、初々しい真っ直ぐな純愛ストーリーが好きな人にお奨め。
学園純愛ストーリーの王道と言える作品で、プレイしていて恥ずかしくなるような
イベントがてんこ盛りで楽しめるかと思います。
ヒロインのタイプが様々で、展開も幅広く、いろんな恋愛が楽しめていいですね。

ただ、ちょっと主人公の言ってることとやってることがちぐはぐだったり、
シナリオによって各キャラの行動や考え方がちょっと違っていたりと、若干
気になるところもありました。

でも、演出は凝っていますし、全体的に丁寧に作られている印象で、お話も
面白く、ボリュームもたっぷりで、やりごたえのある作品だと思います。
純愛物が好きな人は是非どうぞ。ただ、ちょっと主人公は好き嫌いが分かれる
かも知れませんので、そこだけは注意で。

最後に。紅林先生エンドは……? ←ねーよ(^^;
# 恋愛授業で、紅林先生を選びまくったのは私だけではないハズ!(^^;
##あと、薫エンドも……(笑)



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