ホシツグヨ | |||
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ブランド名 | Grooming | ジャンル | 伝奇風学園恋愛アドベンチャーノベル |
発売日 | 2007.02.23 | 定価 | \8,800 |
パッケージ | 紙製パッケージ(167x232x41mm) | マニュアル | A5ブックタイプ |
DISC容量 | 1.83GB(DVD-ROM) | ||
原画 | しかとみよ | シナリオ | 永里しの、小沢伝七 |
音楽 | 16曲、アメディオ | 歌 | あり(2曲、OP・ED)、美里 |
音声 | あり、榎津まお、草野花恋、遠野そよぎ、早乙女綾、内野ぽち、 胸肩腎、一一、後野勝彦、戸間斗 |
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インタフェース | ほぼフルキーボードサポート | 描画 | Window・フルスクリーン両対応、 800x600 |
セーブ箇所 | 60箇所 | CG枚数 | 89枚 |
おまけ | 画廊、追憶、楽曲、姿見、声優 | ||
対象属性 | 伝奇物、学園物、女教師、眼鏡っ娘、ストレートロング、お姉ちゃん、幼馴染み、 ボブカット、ヘアバンド、巫女さん、巫女装束、ボクっ娘、リボン、ツインテール、 黒髪、お嬢様、オーバーニーソックス、ポニーテール、和服、着物 |
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1プレイ時間 | 6〜8時間 | お奨め度 | 6 |
レビュー |
概要 |
田舎町で平和に暮らしていた主人公は、ある日の夜、星を見に出かけた池の ほとりで、那美という少女に出会う。その少女は主人公に「その目を大事に しろ」と告げる。意味が解らず途方に暮れる主人公だが、その日から徐々に 運命の歯車が動き出す。那美はいったい何者なのか。主人公の運命はどう なるのか……という、伝奇風学園恋愛アドベンチャーノベル。 |
キャラクター・CG・音声・音楽 |
キャラクターは以下の通り。 高村ほのか(たかむらほのか)。(CV:内野ぽち) 主人公の姉で、学園の教師。おっとりのんびり超絶天然ボケマイペースな女性。 とんでもなくドジで、周りを巻き込むトラブルメーカー。しかし何故か自分の身には 災いが降りかからない。家事は苦手で料理をしようとすると台所を地獄に変えるが、 お茶を入れるのだけは上手い。 日乃宮和奏(ひのみやわかな)。(CV:草野花恋) 主人公の幼馴染みで、家が神社の巫女さん。粗雑で乱暴で男らしい女の子。 可愛いと思われるよりカッコイイとか美人と思われたいらしいが、案外家庭的。 烏丸千早(からすまちはや)。(CV:遠野そよぎ) 主人公のクラスメイトで天文部の仲間。無表情無感動だが口数が少ないわけ ではなく、的確に突っ込みを入れてくる。 機械いじりが好きで、パソコンに関する知識は天才的。 九龍明日羽(くりゅうあすは)。(CV:榎津まお) 主人公のクラスメイトで、この地方の名家、九龍家のお嬢様。あまり人と接した ことがないため、引っ込み思案で世間ズレしている。でも素直ないい娘。 九龍美咲(くりゅうみさき)。(CV:早乙女綾) 明日羽の幼馴染でボディガードで常に刀を持ち歩いている。いつも明日羽の ことを第一に考える。剣の腕は凄いが、案外短気でおっちょこちょい。 那美(なみ)。(CV:榎津まお) 池のほとりで出会った不思議な少女。見た目は明日羽にそっくりだが、物静かで 古風なしゃべり方をして雰囲気は全然違う。マイペースでいたずら好き。 絵の方はほんわかとした雰囲気の柔らかいタッチで可愛らしい絵柄。 CGは原画の雰囲気を活かした柔らかい塗りになっていてばっちりハマってます。 立ち絵はポーズ変化・表情変化共にあり。パターンもそこそこあって、表情も 活き活きしており、コミカルな表情もあったりと、見ていてとても楽しいです。 キャラクターは個性豊かな面々揃い。結構見た目と性格のギャップが大きい キャラが多いかも。 音声はキャラクターとのマッチングもほぼ良し。演技の方は基本的に問題ない んですが、ちょっと和奏は浮いているというか、言葉の扱い、演技自体が乱暴な 印象がありました。言葉遣いが乱暴なのは、そういうキャラなのでいいんですが。 逆に、明日羽と那美は同じ人が演じているわけですが、全然雰囲気の違う役を 見事に演じ分けられていて素晴らしかったです。 音楽はのどかでほのぼのとした雰囲気の曲が多め。静かでしっとりとした曲も あり、ゆったりとした雰囲気が漂っています。 ゲームを開始すると、プロローグの後にオープニングアニメーションが流れます。 歌は静かで落ち着いた雰囲気の、それでいて力強い曲。素直でクセのない、 聴きやすい歌ですね。 絵の方はキャラクター紹介・シーン紹介的なもの。特筆すべき点は特になし。 エンディングも歌あり。しっとりとした歌で、心に染み入ってくるような感じ。 余韻の残る、なかなかいい歌ですね。 ただ、私の環境だと、絵がすごい速さで流れていっちゃって、すぐに終わって しまうという現象が出ましたけど。まあ、環境依存の問題なんでしょうけどねー。 |
システム |
インタフェースはほぼフルキーボードサポート。メッセージ送りや選択肢決定、 メニュー操作等はほとんどキーボードで可能ですが、一部メニューとおまけは キーボードで操作できないようです。 既読スキップ、強制スキップ、バックログ、オートモード搭載。 バックログはマウスのホイール機能に対応しており、音声の再生も可能です。 通常のメッセージ送りもホイールで可能です。 次の選択肢や前の選択肢に飛ぶことも出来ます。 描画はWindow・フルスクリーン両対応。画面サイズは800x600です。 動作は比較的軽快、スキップ動作もそこそこ高速です。 メッセージ表示はセリフ部分はメッセージウインドウ、セリフ以外の地の文は 全画面表示のビジュアルノベルタイプと使い分けられています。最初はちょっと 戸惑うかもですが。 セーブ箇所は60箇所。セーブ/ロードは随時可能です。 セーブデータはセーブ日時の他、シーン画像と自由記述のコメントが保存され ます。コメントの初期値はメッセージの一部になっています。 数としては、選択肢はそれなりにありますが、比較的効果は解りやすいですし、 これだけあればなんとかなるでしょう。 システムはオーソドックスな選択肢決定型のアドベンチャー。 ディスクレス起動可。バックグラウンドでの動作も可能です。 主人公の名前は可変です。初期設定は「高村由利(たかむらゆうり)」で、その 場合は呼びかけには音声が入ります。そうでないときは無音になります。 |
シナリオ・プレイ感 |
ゲームは主人公が那美と出会うところから始まります。平凡な学園生活を送って いた主人公が、それを境に運命が変わっていく……という、伝奇要素も入った ストーリーが展開します。 前半は明るくコミカルな展開。天文部の面々と、楽しい日常を繰り広げて行き ます。会話はコミカルで面白く、テンポ良くサクサクと進む感じです。 後半は、主人公の目のことや、九龍とそれに関わる人達の話を中心に、伝奇 要素も入ったややシリアスなストーリーが展開します。 前半とは打って変わって超常的で突拍子もない展開が多く、ちょっと置いてけ ぼりになりそうなこともあったりと、やや入り込みづらかったです。 ラストはあっけなく、ご都合主義満載の終わり方が多いですが、まあすっきり 終わってくれるのでそれはそれで。 プレイしていて気になったのは、特に後半に見られるご都合主義と超展開。 主人公の目のことや九龍の家にまつわる話は突拍子もなく、説明もそこそこに 急転直下の展開になるため、ちょっとついて行くのが大変でした。 しかも、かなり無茶なことを簡単にやってのけたりと、強引でご都合主義な 力業な展開が目立つ気がします。ちょっと設定の風呂敷広げすぎかなー、と いう気がしました。 H度はやや低め。各ヒロイン複数回用意されており、尺の方はそこそこ長め。 描写の方はややあっさりめです。 基本的に純愛系の普通なシーンが多く、内容的にも特に変わったことはない、 気持ちを確かめ合うようなシーンが多いです。まあ、一部誘われて流されたり というシーンもありますが。 テキストは誤字等はほとんど気にならず、テンポも良く読みやすいテキスト だと思います。ちょっとテンポ良すぎて説明を端折られているような部分も あるので、ヘタすると置いて行かれそうになるかもですが。 |
プレイ時間・難易度 |
ゲームは7月7日の金曜日から始まります。 ゲーム期間は2ヶ月弱。前半は1日ずつプレイしていきますが、後半になると ダイナミックに飛んだりします。 ワンプレイは6〜8時間。テンポもいいのでプレイしやすかったです。 共通部分はそこそこあるので、2周目以降はスキップを使えばそれなりに短縮 出来るかと思います。 難易度はやや低め。選択肢の効果は比較的解りやすく、基本的に狙ったキャラ 寄りの選択をしていれば問題ないかと思います。 |
総評 |
お奨め度ですが、まったりほのぼのした雰囲気の伝奇ストーリーが好きな人に お奨め。後半はかなり突拍子もない超展開になったりしますけど、最後は なんとかまとめてくれますし、人と人との繋がりや絆をメインにした優しい 心温まるお話が展開されます。 前半はコミカルで楽しく、後半は急転直下な怒濤の展開で、テンポ良く最後 まで一気にプレイできるぐらい、プレイはし易い作品だと思います。 ただ、後半の展開は本当に駆け足で、しかも突拍子もない設定がぽんぽんと 出てくるため、ちょっと解りづらく、ついて行くのが大変でした。 説明も端折りがちで、どうしてそうなったのかというのがわからないことも 多いため、どうしてもご都合主義で力業な終わり方に思えてしまうのは残念。 もう少し後半は丁寧に描いてくれれば、もっとわかりやすくて感情移入も 出来たんじゃないかなーと思えるので勿体ないですね。 でもまあ、キャラクターはとても魅力的ですし、田舎の雰囲気がよく伝わる ゆったりとした作品で、メリハリもあってプレイはしやすいと思います。 雰囲気が気に入った人は是非どうぞ。 最後に。学校に真剣持ってくるのはOKなのか?(^^; 主人公、力使いこなすの早すぎ(^^; どんな力なのかも良くわかってないのに使いこなすってすげぇ。 |