リリカル♪りりっく
ブランド名 ま〜まれぇど ジャンル 学園恋愛ADV
発売日 2007.07.27 定価 \8,800
パッケージ 紙製パッケージ(230x168x42mm) マニュアル A5ブックタイプ
DISC容量 2.47GB(DVD-ROM)
原画 みけおうフミオ、ちこたむ、たくや シナリオ 黒白線、南愛恵、koZakana、
六月の玉子、Tone、皆川一馬
音楽 32曲、浅野彰 あり(3曲、OP・ED・挿入歌)、
みとせのりこ
音声 あり、成瀬未亜、雛見風香、金田まひる、青山ゆかり、木村あやか、金松由花
空野太陽、風間瞬、左高蹴、鈴美巴、福井信介、滝川晶、六月紫音、高島比菜
インタフェース メッセージ送りのみキーボード可 描画 Window・フルスクリーン両対応、
800x600
セーブ箇所 80箇所+クイックセーブ1箇所 CG枚数 152枚
おまけ CG GALLERY、SCENE REPLAY、MUSIC PLAYER、MOVIE PLAYER、ENDING COLLECTION
対象属性 純愛、魔法少女、学園物、ファンタジー、委員長、幼馴染み、赤髪、ツインテール、
オーバーニーソックス、ツンデレ、体操着、ブルマ、ボブカット、女教師、眼鏡っ娘、
黒髪、ショートカット、銀髪、ストレートロング、金髪、お姫様、メイド、エプロンドレス
1プレイ時間 6〜8時間 お奨め度 7

レビュー
概要
何度も転校を繰り返し、各地を転々としていた主人公は、久しぶりに生まれ
育った街に戻ってきた。そして、懐かしい顔や新しい友人と出会う主人公。
しかし主人公は、ひょんなことから世界の命運を握るほどの力を持っている
ことに気付く。そして、仲間達と共に、世界を護るために立ち上がる。
果たして主人公の運命は……という、学園恋愛ADV。
キャラクター・CG・音声・音楽
キャラクターは以下の通り。

大道寺涼子(だいどうじりょうこ)。(CV:金松由花)
主人公のクラスメイトで、七音の親友。クラス委員長かつ生徒会書記。
内気で大人しいが、BL大好き。カップリングの話になるとアツくなる。

浅倉七音(あさくらななお)。(CV:成瀬未亜)
主人公のクラスメイトで幼馴染み。明るく元気いっぱいな女の子。運動神経
抜群で、歌も上手い。ちょっと乱暴で、主人公によく突っかかってくる。
主人公大好き。

萩原ともえ(はぎわらともえ)。(CV:金田まひる)
主人公のクラスメイトで七音・涼子の親友。超ハイテンションでおしゃべり。
イケメン大好き。感情表現豊かな女の子。

赤城美佐子(あかぎみさこ)。(CV:鈴美巴)
主人公のクラスの担任。真面目で融通の利かない堅物。不純異性交遊大嫌い。
生徒達からは嫌われている。

貴水鈴(たかみりん)。(CV:雛見風香)
主人公のクラスメイトで、生徒会副会長。人を寄せ付けないクールな女性。
冷静で大人びていて頭も良く切れる。成績優秀。しかし、結構毒舌。

クゥ。(CV:青山ゆかり)
突然主人公の前に現れた謎の女の子。神出鬼没で、どこからともなく現れる。
感情表現に乏しく、無口。世間知らずで、物事を間違って覚えることもしばしば。

アリエッタ。(CV:木村あやか)
主人公の夢の中に現れる、異世界・ハーモニアの歌姫。素直で純粋な女の子。
おっとりほんわかした天然系。言われたことをすぐ信じる。とても優しく健気。

ミュゼット。(CV:金松由花)
アリエッタ姫付きの侍女。外見が涼子とそっくり。性格もそっくり。

絵の方はすっきりとした可愛らしい絵柄。原画家さんが複数参加していますが、
それほど気にならず、どのキャラもとても魅力的だと思います。
CGは明るい発色で丁寧に処理されており、とても綺麗で見応えたっぷりです。
立ち絵はポーズ変化・表情変化ともにあり。会話に合わせてコロコロと切り
替わりますし、アクションも大きく、コミカルな表情もあったり、演出も凝って
いるので、見ているだけで楽しいです。
# アリエッタ姫のリボンすげぇ(^^;
# いや、いちおー意味はあるみたいですけど、あれは邪魔だろう……。

キャラクターは個性豊かな面々揃い。メインキャラも個性豊かですが、男性も
含めたサブキャラが、個性豊を通り越してアクが強いです(笑)
アリエッタが可愛くて可愛くて、もう! ←落ち着け

音声はキャラクターとのマッチングはバッチリで、演技の方も文句なし。
ともえのテンションの高いマシンガントークは圧倒されます。

音楽は明るい雰囲気の綺麗な曲が多め。作品の雰囲気を軽やかに包んでくれる
ような感じです。

ゲームを開始すると、長いプロローグの後にオープニングアニメーションが
流れます。……というか、エンディングかと思いました(^^;
歌は軽快なテンポの爽やかで伸びやかで聴き心地のいい歌。自然に耳に
入ってくるような感じの、なかなかいい歌ですね。
絵の方はキャラクター紹介・シーン紹介的なものですが、演出は凝っていて
なかなか見応えはありました。

エンディングも歌あり。歌はアップテンポの力強い曲で、なかなか格好良く、
希望を抱かせるようななかなかいい歌だと思います。

挿入歌もあり。……何語?(^^;
独特の雰囲気を持った、なかなか面白い歌ですね。

なお、変身シーンにもアニメーションが使われています。
システム
インタフェースはメッセージ送りのみキーボード可。
ただ、何かのタイミングで、Enterがフルスクリーン/Windowの切り替えになる
ことがあって、困りました。
既読スキップ、強制スキップ、バックログ、オートモード搭載。
バックログはマウスのホイール機能に対応しており、音声の再生も可能です。
メッセージ送りもホイールで可能です。

描画はWindow・フルスクリーン両対応。画面サイズは800x600です。
動作は比較的軽快。スキップ動作もそこそこ高速です。

セーブ箇所は80箇所+クイックセーブ1箇所。セーブ/ロードは随時可能です。
セーブデータはセーブ日時の他、シーン画像とシーンタイトルが保存されます。
数としては、それほど選択肢も多くなく、効果も明確なので、これだけあれば
充分でしょう。

システムはオーソドックスな選択肢決定型のアドベンチャー。
選択肢の横には、対応するキャラクターのアイコンが表示され、どの選択肢が
誰に関係するのか一目瞭然になっています。
条件を満たすと新たな選択肢が増える、シナリオ追加型のシステムになって
います。

ディスクレス起動可。バックグラウンドでの動作も可能です。
主人公の名前は「高槻拓登(たかつきたくと)」固定です。
シナリオ・プレイ感
ゲームは主人公が生まれ育った街に戻ってくるところから始まります。
幼馴染みと再会したり、ひょんなことから女の子と知り合いになったり、
いきなり命を狙われたりしつつ、話が進みます。

前半は、主人公の持つ力に関係した話が展開し、それに引き寄せられるように
仲間達が集まっていくという展開。
基本的には学園ドタバタストーリーになっていて、明るく楽しい展開です。
ただ、バトルもあったり、メリハリは付いていていいですね。
ちょっとテンション高すぎて、人によっては引くかもしれませんけど。

後半は、世界の運命を握る「歌姫」を探すという展開。ドタバタな展開は健在
ですが、ややシリアス寄りになってきて、最後はなかなかハードな展開に
なったりもします。

ラストはやや強引でご都合主義なところもありますが、まあ綺麗に終わって
くれるので、プレイ後はすっきりするでしょう。

特筆すべきは個性豊かなキャラクター達。いろんなタイプのキャラクターが
揃っていて、ドタバタストーリーが楽しめます。
ただ、ちょっと個性がキツすぎて、人によっては馴染めない可能性もあると
思います。特に男性キャラは、かなりしつこく描写されているため、たまに
うんざりすることもありました。
女性キャラも、テンション高すぎて置いてけぼりにされたり、ヤキモチ焼き
すぎて鼻についたり、腐女子すぎたり(笑)、かなり極端に描写されているため、
やや感情移入はしづらいかも知れません。
# 剣一郎がツンデレすぎる(笑)

そして、演出も非常に凝っていて、見応えがありました。
立ち絵の演出もさることながら、変身シーンのアニメーションや、戦闘シーンの
エフェクトなど、なかなか凝っていて、臨場感たっぷり楽しめました。

H度はやや高め。各ヒロイン複数回(3〜7回)よういされていて、尺の方はやや
短めですが、描写はそれなりに濃いめです。
基本的には純愛系のラブラブHばかりで、内容的にもそれほど変わったものは
ありません。
ただ、特に最初の方のHは、気持ちが伝わってくるようなシーンが多く、まさに
純愛系のHしーんといった感じです。

テキストは誤字等はほとんど気にならず、テンポも良く読みやすいテキストだと
思います。
プレイ時間・難易度
ゲーム期間は不明。1〜2ヶ月ぐらいでしょうか。
基本的には1日ずつ進み、日付が変わる時には「Next Day」等の表示が出るの
ですが、「Next Week」や「4DaysAfter」のように飛ぶこともありますし、
日付が出ないため、特に意識する必要はないでしょう。
# 日付変わってないのに「Next Day」と出ることもありましたけど(笑)

ワンプレイは6〜8時間。テンポ良くサクサク進むので、長さは感じません
でした。また、半分ぐらいは共通シナリオのため、2周目以降はスキップを
使えばそこそこ短縮できるでしょう。

難易度は低め。選択肢は誰に対応しているのか一目で分かりますし、それ
ほど数も多くないため、悩むこともないでしょう。
ただし、クリア順制御のかかっているシナリオがあるため注意が必要です。
総評
お奨め度ですが、ちょっぴりファンタジックな雰囲気の純愛ストーリーが
好きな人にお奨め。ジャンルは「学園恋愛ADV」となっていますが、あまり
学園でのシーンは重視されていないように思えます。特に後半。

キャラクターはみんな個性豊かで魅力的ですし、演出も凝っていてさらに
作品を盛り上げてくれますし、ストーリーもメリハリがあって、最後まで
楽しむことが出来ました。

ただ、ラストがちょっとご都合主義なのと、展開がわかりやすく読みやすい
ため、意外性には欠ける感もあります。
アリエッタシナリオなんかは、ツボに入ればだくだく泣けると思うのですが、
私は展開読めちゃったのと、ラストが強引だったので、今ひとつ感情移入
しきれませんでした……。

とても良くまとまっていて、クオリティも高いんですが、何か飛び抜けた
ところはなく、ややインパクトが弱い、こぢんまりとまとまった作品、という
印象がありました。
でもまあ、これと言った欠点も見当たらない、よくまとまった作品だと思い
ますので、雰囲気が気に入った人は是非どうぞ。

最後に。
「この戦いが終わったらね……あたしケーキの美味しいお店知ってるの。
 だから、そこに一緒に行きましょ?」……それ、死亡フラグですからっ(笑)
# 「前々から言おうと思っていたけど、あなたのこと、そんなに嫌いじゃ
#  なかったわよ?」……なんか、別れのセリフなんですがっ(^^;
##戦いの前にこういうセリフ言っちゃダメっ(笑)


以下、若干ネタバレも含みます。まあ、そんなに気にしなくてもいいかも
ですが。

七音シナリオ、臣が歌姫だったら面白かったのに……(笑)
しかし、いきなり七音が変身した時は素で噴きました。唐突すぎ(^^;
ところで、歌姫って、会えばわかるとか言ってませんでしたっけ?(笑)
最初からずっと一緒にいたのでは……?

ところで、歌い手の力の単位は、やっぱり「チバソング」ですか?(笑)



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