王賊
ブランド名 ソフトハウスキャラ ジャンル ファンタジー戦争SLG
発売日 2007.06.29 定価 \8,800
パッケージ 紙製パッケージ(156x224x36mm) マニュアル A5ブックタイプ
DISC容量 1.89GB(DVD-ROM)
原画 佐々木珠流
明音G・むにょ
シナリオ 内藤騎之介
音楽 46曲、Angel note あり(1曲、OP)、ことり
音声 あり、羽高なる、森永佳奈、青山ゆかり、天水るみ、松永雪希渋谷ひめ、大波こなみ、
朝田孝、原田友貴、草柳順子、神崎ちひろ、蝦押丈、モイマン拓也、中家志穂
中家菜穂野ノ宮恋春日アン、北都南、櫻井ありす民安ともえ逢川奈々、一条光、
島田友樹、加藤一樹、藤田恵一、機知通
インタフェース ややキーボード操作可 描画 Window・フルスクリーン両対応、
800x600
セーブ箇所 100箇所 CG枚数 350枚
おまけ QUIZ、CG鑑賞、音楽鑑賞、おまけシナリオ、イベント回想
対象属性 ファンタジー、陵辱、メイド、ボブカット、ご主人様、赤髪、ポニーテール、ガーターベルト、
金髪、ストッキング、黒髪、リボン、ボブカット、アホ毛、オーバーニーソックス、縦ロール、
メイド服、尻尾、エプロンドレス、羽根、触手、首輪、ヘアバンド、長耳
1プレイ時間 15〜40時間 お奨め度 7

レビュー
概要
主人公は、ヴィスト王国との幾多の不利な戦いに勝利し、各国から注目されて
いる傭兵。ある日、エルト王国でくつろいでいたところ、大軍に囲まれ捕らえられ
てしまう。牢屋で過ごしていた主人公の下に、エルト王国の将軍と内務大臣が
やってきて、主人公に将軍を支える軍師になって軍を動かして欲しいと頼む。
なんでも将軍は就任したばかりで実力が伴っておらず、戦争で国土の半分を
失った今では滅亡の危機だという。ヴィスト王国と戦うための力を欲しており、
なおかつあまり表には出たくない主人公は、将軍と内務大臣の身体を報酬に
引きうける。かくして、軍備を整えつつヴィスト王国との戦いを開始する主人公。
果たして戦いの行方は……という、ファンタジー戦争SLG。
キャラクター・CG・音声・音楽
キャラクターは以下の通り。

奈津山八重(なつやまやえ)。(CV:森永佳奈)
主人公の片腕であるメイド。本業は忍びで、情報収集を得意とする。
マイペースだが有能な部下。

アルイエット。(CV:羽高なる)
エルト王国の将軍で総大将。父の後をついで将軍の地位に就いたが、実力が
伴っておらず軍をまとめられていない。本人も力不足を認識しており、主人公の
助力をあおぐ。

ムスト。(CV:青山ゆかり)
エルト王国の内務大臣。見た目は幼いが長年にわたって内政を支えている。
冷静で頭も切れるが、お茶目な一面も。

エルネア。(CV:天水るみ)
エルト王国の女王。王が亡くなり一応国のトップだが、実際は貴族たちが
取り仕切っているため、お飾り。

一葉(ひとは)。(CV:草柳順子)
エルト王国の同盟国・奈宮皇国第三皇女。真面目で国のことを第一に考える
お姫様。身持ちは固い。

ネイ。(CV:渋谷ひめ)
ヴィスト王国突撃軍団長の獣人。短気で直情の猪突猛進娘。突撃フェチ。
ただし、王女リディアには忠義を尽くす。

ルティモネ。(CV:神崎ちひろ)
エルト王国の同盟国・ノイル王国の姫。とても大事に過保護に育てられた
世間知らずのお嬢様。

リディア。(CV:松永雪希)
ヴィスト王国の王女で北方方面軍団の軍団長。出来るだけ温和に勢力拡大を
進めようとしている。

ケーニスクフェア。(CV:大波こなみ)
ヴィスト王国の飛竜軍団長。すぐに調子に乗ってドジを踏む。

他にも数多くの魅力的なサブキャラが登場します。

絵の方は可愛らしく活き活きとした絵柄。色気もあって魅力的だと思います。
CGは丁寧に処理されており、原画の雰囲気も活かされていていいですね。
立ち絵はポーズ変化はなし、表情変化はあり。それほどパターンは多くない
ですが、会話にあわせて変わりますし、そもそもキャラクターが非常に多い
ので、トータルではかなりの枚数があります。

キャラクターは個性豊かな面々揃い。メインキャラよりも、むしろサブキャラや
雑魚キャラの方がいい味を出しているかも(^^;

音声はキャラクターとのマッチングは良く、演技の方も問題なし。
サブキャラは兼ね役が多いですが、それほど気になりませんでした。

音楽は荘厳な曲や勇ましい曲、コミカルな曲まで幅広く取り揃えられており、
シーンにあった曲が使われていていいですね。

ゲームを開始すると、プロローグの後にオープニングアニメーションが流れます。
歌はアップテンポで聴きやすい爽やかな曲で、すんなり入れていいですね。
絵の方はキャラクター紹介・シーン紹介的なもので、特筆すべき点はなし。

エンディングも歌あり。ただし、オープニングと同じものですが。

なお、DVD内のおまけフォルダにパロディ版のオープニングアニメーションが
入っていて、そちらは非常に弾けています。もう、雰囲気台無し(笑)
システム
インタフェースはメッセージ送りのみキーボード操作可。ただし、ウインドウ内に
マウスカーソルが入っている必要があります。
既読スキップ、強制スキップ、バックログ、オートモード搭載。
バックログはマウスのホイール機能に対応しており、音声の再生も可能です。

描画はWindow・フルスクリーン両対応。画面サイズは800x600です。
動作はやや重め。アドベンチャーパートはそうでもないですが、シュミレーション
パートは結構レスポンスが悪いです。
スキップ動作はそこそこ高速。

セーブ箇所は100箇所。セーブ/ロードはミッション選択画面と戦略マップ画面で
可能です。
セーブデータはセーブ日時の他、所持金と軍団数、部隊数、アルイエット隊と
ジン隊のそれぞれRankと兵種、称号が保存されます。
数としては、そんなにあちこちセーブする必要もないかと思いますので、これ
だけあれば大丈夫でしょう。

システムは戦略級SLG。1軍団4部隊からなる軍を編成し、ミッションをクリア
していきます。戦闘シーンはヘックスマップのシミュレーションになります。
ミッションには推奨軍団数と最大軍団数があり、推奨軍団数を超えると、行動
回数が減るような仕組みになっています。通常は推奨軍団数でいいと思いますが、
大軍団を相手にする時には行動回数を犠牲にして軍団を増やすなどという作戦も
とれるようになっています。
戦闘はスキルを使用して行います。スキルには使用回数制限があり、種類は
豊富に用意されています。部隊によって覚えるスキルが異なります。
また、ランクが上がると新たなスキルを覚えることが出来、覚えられるスキルも
増えていきます。

プロテクトはかかっていませんが、毎回ディスクチェックが入るためディスクレス
起動不可。バックグラウンドでの動作は可能です。
主人公の名前は「ジン=アーバレスト」固定です。
シナリオ・プレイ感
ゲームは主人公がエルト王国に捕まり、軍師として起用される所から始まります。
軍を整えてヴィスト王国に侵攻しつつ、様々な女の子たちと出会っていきます。

ストーリーは終始軽いノリで進みます。滅亡寸前だったエルト王国が、大国の
ヴィスト王国に反撃を開始するという戦争物ですが、いまひとつ緊迫感がない
というか、戦闘中に発生するミニイベントがトボケ過ぎててステキです(笑)

ラストはまあ無難にすんなり終わるのですが、エピローグはお約束なものから
力業なものまで数多く用意されていて、いろんなお話が楽しめます。
というか、兵士とか副官のエピローグはいらんだろう(笑)

ゲームシステムは比較的シンプルで、軍団を編成して、ミッションを選択して、
戦闘に勝っていく、というだけです。必須のミッションは基本的に一本道の
ため、自由に出来るのは軍団の編成ぐらいで、思ったより出来ることは限ら
れています。そのかわり、部隊は数多く用意されていて、スキルも豊富にあり、
ランクが上がるとさらにスキルが増えたりと、軍団編成の自由度は非常に高い
です。まあ、使える部隊はある程度限られますが……。

H度は並。各ヒロインとも複数回用意されており、サブキャラも含めるとその
数はかなりのものです。尺の方はイベントによって様々ですが、全体的に
比較的短め。描写の方もややあっさりめです。ただ、2回戦3回戦当たり前と
いう感じなので、それなりに充実していると思います。

テキストは誤字等はほとんど気にならず、軽いノリのテンポのいいテキストで、
とても読みやすいと思います。
プレイ時間・難易度
ゲーム期間は不明。目的を達するまで、エンディングの条件を満たすまでです。

ワンプレイは15〜40時間。非常に幅が広いですが、プレイスタイルによって
かなり変わってきますから。無駄なミッションは無視して、必要最低限の
ミッションを、最短ルートでクリアしていって10時間ちょい、入念にランクを
上げたり、軍団編成に凝って時間を掛けたりすれば、簡単に40時間を超え
ると思います。
戦闘がヘックスマップのシミュレーションなため、結構時間はかかりますね。
2周目以降はイベントはほとんどスキップできますし、戦闘にもあまり時間が
かからなくりますので、半分以下にはなるかと思いますが。
# 「平原での激突」ミッションなんて、これ1つで2時間ぐらいかかりましたし。
# まあ、中盤の山場の総力戦ですから仕方ないでしょうけど。
##何ターン持ちこたえるとか、敵を全滅するというミッションは、どうしても
##時間がかかってしまいますね。

難易度は並。1周目の最初はちょっと苦戦するかも知れませんが、ある程度
ランクが上がって戦力が整ってくれば、一気に進めることが出来るでしょう。
問題は、部隊の配置が自由に出来ないこと。ほとんど最初の配置が全てで、
いきなり敵のど真ん中にぽつんといたりすることもあって、そうなるともう
どうしようもないこともしばしば。
戦略マップでもセーブできるので、念のためにマメにセーブしておいた方が
良いかと。
あと、全てのイベントを集めようと思うと結構大変です。

なお、2周目はイベントで参加する主要キャラクター以外はすべてそのまま
引き継ぎ可能です。主要キャラクターはランクはFに戻ってしまいますが、
クイズに全問正解するとスキルポイントは9に出来ます。
まあ、どのみちランクを上げないとスキル覚えられませんけど……。
総評
お奨め度ですが、ゲーム性の高い戦略級シミュレーションが好きな人にお奨め。
軍団の編成はかなり自由度が高く、いろんな方向性の育て方が出来ます。
イベントも豊富で、じっくり腰を据えて楽しめる作品だと思います。

ただ、ストーリーは基本的に一本道で、1度クリアしてしまうと、2周目以降は
ほとんどイベントの回収になるため、やや作業の感が強いですね。
また、戦闘がターン性のシミュレーションのため、ちょっと時間がかかるのも
辛いです。

イベントは非常に数が多いのですが、短いうえに軽いものが多いため、やや
印象に残りにくいです。戦闘の合間なんかにはさまれる、ショートコント的な
雑魚キャラの会話の方が面白かったりして(^^;

軍団の編成は幅広いものの、それ以外の部分は基本的にシンプルなため、
とっつきやすいとは思いますが、やり込み要素はちょっと減っているように
思えます。
でもまあ、ボリュームはありますし、イベントを全部回収しようと思ったら
そこそこやりこめますが。コツを掴めばそんなに苦労はしないでしょうけど。

ゲームとして楽しめますし、様々なキャラのいろんなイベントを見ることが
出来るので、じっくり楽しみたい人は是非どうぞ。

最後に。主人公、軽すぎ(^^;
# なんか、プロローグでの印象と全然違うんですけど……(笑)
##そして、トール隊長いい人すぎ(笑)


以下に、ちょっとした攻略法というか、覚えておくと便利かも知れない情報を
ちょこちょこと。別に隠す必要もないんですが(^^;

このゲーム、序盤はあんまり強いユニットは購入できませんし、自動的に参加
してくる部隊が結構あるので、当面はそれプラス補給部隊で充分かと。
まず、ジン隊とアルイエット隊を大事にするのは当然として、ランクが上がると
クラスチェンジして強くなるリーダー候補のルカ隊とトール隊も大事に育てて
あげましょう。覚えるスキルは攻撃力や防御力を上げる軍団スキルと、遠距離
攻撃が出来るスキルか「隊列」を覚えておけばいいかと。
あと、補給部隊はランクが上がって大治癒を覚えると非常に便利です。

中盤以降は、軍団を増やすためと戦略の幅を広げるために、弓騎兵や忍者、
魔法使い(大魔法使い)あたりを育てていけばいいかと。
特に後半は大軍団との乱戦が多いので、範囲攻撃の出来る魔法使いはかなり
便利です。……味方も巻き込みますが(^^;
ただ、魔法使い・大魔法使いは足が遅いので、鬼人の方が使い勝手はいいかも
知れませんね。防御力も高いですし。高速詠唱は出来ませんけど……。

とにかく、移動力の高いユニットの方が使い勝手がいいので、中盤までは騎兵や
忍者を中心とした軍団にするのがいいでしょう。忍者の「絶」は非常に便利です。
移動力ないユニットは、「隊列」で移動力を上げてやるのがいいかと。

あと、ミッションは出来るだけ素早くクリアすることをお奨めします。
その方が入る経験点が多いようで、ランクが上がりやすいです。

こんな感じで、あとはお好みで趣味に走った軍団を作ればいいかと。
まあ、あくまで私が薦めやすいやり方ですが、参考になれば。

ちなみに、私のお気に入りのユニットは、直接攻撃系なら漆黒騎士と忍、
魔法系なら鬼人とダークマジシャンでしょうか。
絶+飛燕(or剣舞)+連続攻撃はちょー強いですし、飛行+高速詠唱+大暗黒魔法の
殲滅力は異常(^^;
こいつらを軸に、直接攻撃に特化した部隊と、魔法攻撃に特化した部隊を
作っておけば(軍団スキルで強化しておけば)、まず負けないでしょう。
2周目以降は、竜が異常に強いですけど。

とりあえず、ギュンギュスカー商会から依頼をクリアした時は、部隊を貰う
方がいいような気がします。漆黒騎士が貰えますし。こいつの波状攻撃は
シャレにならん強さですからねー。
# 運営費はベラボーに高いですけど(^^;

コストパフォーマンスで言うなら、魔法使いと鬼人ですね。どちらもランク
上げないと使えませんけど(^^;
魔法将軍の下に入れた魔法使いや、移動力を強化した鬼人の殲滅力はすげー。

まあ、最強の部隊は実はベトなんですけどね。Sランクにすると、ほとんどの
スキルを覚えられるという。そこまで育てるのが大変ですけど(^^;



ロビーに戻る  レビュートップに戻る