ぱすてる
ブランド名 SIESTA ジャンル 学園恋愛ADV
発売日 2007.11.22 定価 \9,240
パッケージ 紙製パッケージ(168x230x40mm) マニュアル A5ブックタイプ
DISC容量 GAME DISC : 1.05GB(DVD-ROM)
初回特典マキシシングル : CD-DA=90.3MB、CD-DA2トラック
原画 雨音颯ゆきうさぎ、moriC シナリオ 市川環、風間ぽなんざ、
高嶋栄二眼鏡友の会/E.C
音楽 17曲、景家淳 あり(2曲、OP・ED)、榊原ゆい
音声 フルボイス、榊原ゆい青葉りんご成瀬未亜藤森ゆき奈、水瀬紗希、
新堂真弓、中澤アユム、三原椎名
インタフェース ややキーボード操作可 描画 Window・フルスクリーン両対応、
800x600
セーブ箇所 88箇所 CG枚数 107枚
おまけ CG mode、Scene mode、Music mode、Staff room
対象属性 学園物、純愛、ドタバタ、幼なじみ、サイドポニーテール、体操着、ブルマ、妹、
ツインテール、お兄ちゃん、オーバーニーソックス、スクール水着、浴衣、裸エプロン、
ピンク髪、ドジっ娘、巨乳、ウェイトレス、メイドさん、ご主人様、黒髪、ストレートロング、
ツンデレ、ボブカット、しましま
1プレイ時間 4〜5時間 お奨め度 5

レビュー
概要
水恐怖症ということを除けば、ごく普通の学園生活を送っていた主人公。
しかし、夏休みを前にして、少しずつ周りの人間関係が変わっていく。
果たして夏が終わる頃、主人公の隣にいるのは誰なのか……という、
学園恋愛ADV。
キャラクター・CG・音声・音楽
キャラクターは以下の通り。

桃瀬美緒(ももせみお)。(CV:榊原ゆい)
主人公のお隣さんで幼馴染み。水泳部のホープで、全国大会に出場するほどの
力を持つ。性格はおっとりのんびりの優しい女の子。ちょっと天然。料理が得意。

結城はるか(ゆうきはるか)。(CV:青葉りんご)
主人公の妹。明るく元気いっぱいな女の子。お兄ちゃんラブ。主人公を見かけ
ると、走り寄ってきて抱きつく。

姫宮ありす(ひめみやありす)。(CV:水瀬沙季)
主人公のクラスメイト。ほんわかした雰囲気の女の子。押しに弱い。よく転ぶ。
どんくさいチャンピオン、キングオブどんくさい、どんくさい世界一(笑)

草薙雪乃(くさなぎゆきの)。(CV:成瀬未亜)
真面目で堅物な女の子。頭が良く面倒見もいいが、主人公に対しては何故か
冷たく当たる。

葉月桜(はづきさくら)。(CV:藤森ゆき奈)
中庭で出会った不思議な女の子。口数が少なく、つかみ所がない。
鳥が大好きで、あちこちの鳥の世話をしている。

姫宮やよい(ひめみややよい)。(CV:新堂真弓)
ありすの母親。明るくさっぱりした性格の女性。人の話を聞かない。
最萌え理論を実践するためにメイド喫茶をやっている。

絵の方はすっきりとしつつも柔らかいタッチのほんわかした絵柄。
とても可愛らしく、見ていて和めるような感じです。
CGは明るく発色のいい塗りになっていて見栄えもいいんですが、一部塗りが
べたっとしていて重く感じることがあったり、ちょっとシーンによって雰囲気が
違うこともありました。ややバラツキが大きいかも。
立ち絵はポーズ変化・表情変化共にあり。会話にあわせてコロコロと切り替わり、
アクションも大きくて見ていて楽しいです。
また、胸が揺れる部分アニメーションが用意されています。……いります? これ。

キャラクターはマイペースなキャラが多め。みんな好き勝手に動いているという
印象が強かったです。また、男性キャラがみんなめちゃめちゃ濃くて、ちょっと
引きました(^^;

音声はキャラクターとのマッチングはそこそこいいとは思いますが、どうにも
演技の面で物足りないキャラがいて気になりました。
さらに、どうにもシーン毎・キャラ毎に音量も違っていて、全体的にクオリティに
かなりバラツキが感じられたのは残念です。

音楽はゆったりとした落ち着いた雰囲気の曲が多め。明るく軽快な曲や、静かな
曲なんかもあって、作品を包み込んでくれる感じです。

ゲームを開始すると、プロローグの後にオープニングアニメーションが流れます。
歌はポップで可愛らしい歌。軽快で爽やかな曲で、聞きやすいですね。
絵の方はキャラクター紹介・シーン紹介的なもの。特筆すべき点は特になし。

エンディングも歌あり。落ち着いた雰囲気の静かな曲で、心に染み入ってくる
ような感じです。ただ、ちょっとラストの雰囲気とはあってないかも? と思える
こともありましたが。もう少し明るくても良かったかも。
システム
インタフェースはややキーボード操作可。メッセージ送りや選択肢決定、
いくらかのメニュー操作はキーボードで可能です。
既読スキップ、強制スキップ、バックログ、オートモード搭載。
バックログはマウスのホイール機能に対応しており、音声の再生も可能です。

描画はWindow・フルスクリーン両対応。画面サイズは800x600です。
動作は比較的軽快。スキップ動作は高速です。

セーブ箇所は88箇所。セーブ/ロードは随時可能です。
セーブデータはセーブ日時の他、シーン画像とゲーム内日付が保存されます。
数としては、それなりに選択肢があり、セーブ/ロードも結構使うことになると
思うんですが、まあこれだけあれば何とかなるでしょう。

システムはオーソドックスな選択肢決定型のアドベンチャー。
選択肢によってその後に発生するイベントが変わってくる、フラグ型のシス
テムになっているようです。

ディスクレス起動可。バックグラウンドでの動作も可能です。
主人公の名前は「結城タカヒロ(ゆうきたかひろ)」固定です。
シナリオ・プレイ感
ゲームは主人公が美緒と鬼ごっこをやっているところから始まります。
主人公は水恐怖症なのですが、美緒は水泳部で、なんとかして水泳部に入れて、
水恐怖症を克服してもらおうと考えていて、放課後の30分で主人公を捕まえる
ことが出来れば、水泳部に入部する、という条件になっています。
どうやら、この学校では、廊下を走っちゃいけないという教えはないようです。
# 雪乃にはいつも走るなと言われてますけど。

前半は、鬼ごっこを繰り返しつつ、平凡な学園生活を送ります。そんな中で、
いろんな女の子と出会い、仲を深めていきます。

後半はヒロインと気持ちを通わせつつ、ヒロインの抱えた問題や悩みを解決
していく、という感じになります。
それほど重くドロドロしたりはしないので、気楽にプレイできます。

ラストはすっきり綺麗に……というか、あっけなく終わります。
なんだか、余韻もへったくれもないような感じですね……。

まずプレイしていて気になったのが、イベントのボリューム。
1つ1つのイベントが非常に短く、シーンの切り替わりの度にアイキャッチが
入るので、よりいっそうイベントがぶつ切りな印象を受けます。
そして、1つ1つのイベントが短いため、各キャラクターの気持ちなどもいま
ひとつ伝わってこず、感情移入がしづらかったです。
そんな状態なので、主人公がヒロインに惹かれていく過程もかなり弱く、
いつの間に好きになったの? という感じです。

また、主人公が水恐怖症という設定や、他にもちょこちょこ細かい設定が
あるんですが、どうにもそれが有効に利用されていないような気がします。
イベントが短いために、描き切れていないような感じ?
まあ、水恐怖症については、全く触れられないシナリオもあったりしますし。

H度はやや高め。各ヒロインとも複数回(4〜6回)用意されており、尺の方は
やや短め、描写は比較的濃いめです。
2回戦も用意されていることもあり、純愛系でありながら、なかなか頑張って
いるとは思います。

テキストはシナリオによって結構誤字が目立つことがありました。
別のシナリオでは全然目に付かなかったりもするんですが。
シナリオの内容やテンポなども含めて、ちょっとバラツキが大きいような
気がします。
プレイ時間・難易度
ゲームは6/16から始まります。
ゲーム期間は2ヶ月強。一夏のストーリーという感じですね。
基本的に1日ずつ進みますが、後半は結構ぽんぽん飛んだりしますので、
あまり気にする必要はないでしょう。

ワンプレイは4〜5時間。元々それほど長くない上、イベントが短くてもの
すごいペースでポンポン進むため、非常に短く感じました。
また、全体の半分以上は共通ルートという感じなので、スキップを使えば
2周目以降はさらに短縮が可能です。
なので、コンプリートするのもそれほど時間はかからないでしょう。

難易度はやや高め。選択肢がそこそこ多く、効果が解りにくいものもあり
(誰に関連する選択肢かわかりづらい)、あるさらに選択肢によってその後
発生するイベントが変わったりするため、狙ったヒロインのイベントが
つぶされてしまうとクリアできなくなってしまいます。
特に美緒はかなりフラグが強いようで、お弁当を作ってもらったり、
一緒に試験勉強をしたりすると、他のキャラのフラグをつぶしまくって
くれたりするので注意が必要です。
総評
お奨め度ですが、手軽に遊べる学園純愛ストーリーが好きな人にお奨め。
ワンプレイは短く、システムも使いやすいので、プレイしやすいと思います。
まあ、難易度はちょっと高かったりしますけど。

ヒロインはみんな個性的でマイペースだったりしますけど、主人公も負けず
劣らずテンション高いので、それほど振り回されることもなく、突き進む
ような爽快なストーリーが楽しめます。

ただ、そのスピード感のせいで、描写がかなり軽く、ぽんぽんと進んでいく
ような感じなので、どうにも感情移入がしづらく、あれよあれよという間に
話が進んでしまっているような感じでした。もはや、プレイヤー置いてけぼり
状態。

また、意味ありげな言動をしていたと思ったら、実は全然たいしたことが
なかったり、いろんな設定を出す割にはあまり有効に使われていなかったり、
どうにも盛り上がりに欠ける、消化不良感の強い作品でした。
もう少し、各イベントや、キャラクターの心情を丁寧に描いて欲しかったな、
と思いました。惹かれていく過程が端折られたた恋愛物は、見ていてあまり
楽しいものでもないですし。

まあ、ヒロインは魅力的だと思いますし、手軽にプレイできて、それでいて
Hシーンはそこそこ濃いので、息抜きがてらプレイするにはいいかもですね。
そのためには、もう少し難易度を下げても良かったんじゃ? と思いますが。

最後に。やよいエンドきぼ……いや、やっぱいいです(^^;


水瀬沙季さんの名前、あちこちことごとく違っているのでどれが正しいのやら(^^;



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