ティルアぱにっく
ブランド名 カクテル・ソフト ジャンル ドタバタフェティッシュADV
発売日 2007.11.22 定価 \9,240
パッケージ 紙製パッケージ(168x232x43mm) マニュアル A5ブックタイプ
DISC容量 ゲームディスク : 4.28GB(DVD-ROM)
Piaキャロットへようこそ!! G.P. トライアルディスク : 69.4MB、CD-DAなし
原画 満月○水瀬凛 シナリオ うらわ、神楽坂ナオ
音楽 17曲、TYRELL LAB.、PATH-TEL あり(2曲、OP・ED)、
ありさ×ひーこ&PATH-TEL
音声 フルボイス、青葉りんご草柳順子中家志穂香澄りょう、かわしまりの、藤森ゆき奈
桜井雅斗、竹田彬夫、真田愛人、P助、小次狼、猫村天、蔵前力士、柏乃ハルコ
インタフェース ややキーボード操作可 描画 Window・フルスクリーン両対応、
800x600
セーブ箇所 50箇所+クイックセーブ3箇所
+オートセーブ1箇所
CG枚数 125枚
おまけ MEMORY(CG、SCENE、MUSIC)
対象属性 学園物、純愛、ドタバタ、ラブコメ、ピンク髪、ボクっ娘、ポニーテール、幼なじみ、赤髪、
ボブカット、リボン、オーバーニーソックス、悪魔っ子、金髪、ツインテール、羽根、
長耳、尻尾、ガーターベルト、ストッキング、ヘアバンド、銀髪、ストレートロング
1プレイ時間 8〜10時間 お奨め度 6

レビュー
概要
主人公、三沢柚希は女の子のような外見をした可愛らしい男の子。それでも
クラスメイトの愛川雛衣に恋をして一途に想い続けていた。しかしある日、
突然目の前に現れた悪魔・ティルアに、不幸にすると言われる。最初は嫌がる
主人公だが、主人公が断ると雛衣が不幸にされると聞き、不幸になることを
受け入れる。そして起こった不幸とは……なんと身体が女性になってしまう
ことだった。しかも、本来なら1ヶ月で元に戻るはずが、魔法が不完全だった
ため、このままでは一生女性の身体のままという。元に戻るためには、
ティルアが力を蓄えて、もう一度性別を変える必要があるという。そして
力を蓄える方法は、主人公が性欲を溜めることだった。残された時間は1ヶ月。
男の子に戻るため、女子寮の中で性欲を溜める毎日が始まる……という、
ドタバタフェティッシュADV。
キャラクター・CG・音声・音楽
キャラクターは以下の通り。

三沢柚希(みつさわゆずき)。(CV:青葉りんご)
本作の主人公で、ティルアによって女性の身体にされてしまう。
元々女の子のような外見で、気が弱くて引っ込み思案で自分に自信がない。
手芸が趣味で、手芸部に所属する。

桜下乙女(さくらしたおとめ)。(CV:香澄りょう)
主人公の幼馴染みで姉的存在。明るくさっぱりとした性格で、細かいことは
気にしない。空手をやっており、すぐに足が出る。鬼部長と呼ばれていた。

愛川雛衣(あいかわひなえ)。(CV:中家志穂)
主人公のクラスメイトで、思い人。クラス委員長。明るく優しく人当たりが
良く、非常に人気が高い。ただし朝は弱く、料理もヘタ。

ティセア・ルミナス・アルヴァージョン。(CV:草柳順子)
愛称・ティルア。魔界の試験のため、主人公を不幸にしに来た悪魔。
しかし、人を不幸にするのはあまり好きではなく、乗り気ではない。
主人公を元の身体に戻すために協力する。明るく元気でちょっとイタズラっぽい
小悪魔的女の子。いや、悪魔ですけど。

柊ゆきの(ひいらぎゆきの)。(CV:かわしまりの)
主人公の後輩で、同じ手芸部員。無口でクール。しかし結構毒舌。
人付き合いが苦手で、出来るだけ人を避けようとする。

椎名ひめゆり(しいなひめゆり)。(CV:藤森ゆき奈)
主人公の後輩で、親友である誠の妹。いつも明るく元気いっぱい、無邪気で
好奇心旺盛の女の子。よく転ぶ。

絵の方は原画家さんが3人いて、ちょっと絵柄に差があるため、最初はやや
慣れるまで戸惑いました。
まあ、全体的にはとても可愛らしくほんわかとした雰囲気で、活き活きとして
いて魅力的だと思います。
CGは明るい色遣いで丁寧に処理されており、見栄えも良くていいですね。
立ち絵はポーズ変化・表情変化あり。口パクも用意されています。会話に
あわせてコロコロ切り替わりますし、口パクは喋る速度にもリンクしていたり
なかなか芸が細かくて、見応えがありました。

キャラクターは個性豊かな面々揃い。ゆきの以外、みんな明るく元気で、
作品の雰囲気も明るい感じです。ただ、主人公は結構うじうじしたり後ろ向き
だったりするので、そこで好みが分かれそうですね。
雛衣はナチュラルに好感が持てました。ただ、キャラ的にはゆきの方がおいし
かったような気がします。

音声はキャラクターとのマッチングは良く、演技の方も問題なし。
ただ、主人公の声が、男の時も女の時も関係なく可愛らしい女の子声で、
やや好みも分かれそうではあります。

音楽はほのぼのとした明るくコミカルな曲が多め。ドタバタな雰囲気がよく
出ています。シリアスな曲、静かな曲はかなり少ないですね。

ゲームを開始すると、プロローグの後にオープニングアニメーションが流れます。
タイトルメニューでそのまま放置しても流れますが。
歌はとっても可愛らしいポップな歌……ですが、歌詞がなかなか凄いです。
舌っ足らずな歌い方と相まって、かなり破壊力はデカいかも。
絵の方は、キャラクター紹介・シーン紹介的なもの。演出が凝っていて見ていて
楽しいです。

エンディングも歌あり。こちらも同じく可愛らしい歌で、不思議な雰囲気の漂う
歌ですね。
システム
インタフェースはややキーボード操作可。メッセージ送りや選択肢決定、ある
程度のメニュー操作はキーボードで可能です。
既読スキップ、強制スキップ、バックログ、オートモード搭載。
バックログはマウスのホイール機能に対応しており、音声の再生も可能です。

描画はWindow・フルスクリーン両対応。画面サイズは800x600です。
動作は比較的軽快。スキップ動作はやや高速です。

セーブ箇所は50箇所+クイックセーブ3箇所+オートセーブ1箇所。セーブ/ロードは
随時可能です。
セーブデータはセーブ日時の他、シーン画像とゲーム内日付、シーンタイトルが
保存されます。
数としては、そこそこ選択肢があったり、イベント回収のための繰り返しプレイが
必要だったりしますので、もう少し欲しいところですね。

システムは選択肢決定型のアドベンチャー。基本的に、誰に会いに行くかを選び、
その中で出てきた選択肢を選んでいくという感じです。
特徴としては「性欲パラメーター」。主人公は性欲のパラメーターを持っていて、
イベントによってこれが増減するのですが……イベントによっては0からいきなり
MAXになったりしますので、そんなに気にする必要はないかも。まあ、この値によって、
見られるようになるイベントもあったりするんですけど。

ディスクレス起動可。バックグラウンドでの動作も可能です。
主人公の名前は「三沢柚希(みつさわゆずき)」固定です。
シナリオ・プレイ感
ゲームは主人公が女の子に変えられるところから始まります。身体が女の子に
なってしまったため男子寮にいるわけにいかず、女子寮に入って、そこで男の子の
身体に戻るため、性欲を溜めていく……という話。

前半は、女の子達とお話をしてうち解けつつ、性欲を溜めるためにちょっぴり
エッチなお願いをしていく、という感じ。
普通ならエロエロ一直線になりそうですが、主人公が超奥手で恥ずかしがり屋で
なよなよしているため、あまりそういう雰囲気はありません。

後半は、主人公が悩んだり、女の子に起こった問題を乗り越えていったりする、
ちょっとシリアスな展開。シナリオによってはかなりヘタれてうじうじした展開に
なるため、ちょっとイライラすることもありました。
しかも、最後はほとんどティルアが解決しちゃったりしますしねー。

最後は明るくハッピーエンド……という感じではあるのですが、元々主人公は
雛衣を一途に想っていたわけで、他の人と結ばれるエンドの場合、ちょっと何か
引っかかるような感じがありますね。なんだか前提を覆されたような感じ。
でもまあ、すっきり綺麗に終わってくれるので、まあいいかな、と。

まず注目すべきは主人公のキャラクター。というか、この作品のほとんどを
決めると言っても過言ではない、大きな要素です。
主人公は女の子の身体になってしまうわけですが、元々の性格からして女々しく
うじうじしていて控えめで恥ずかしがり屋で、可愛いとウザいの瀬戸際という
感じのギリギリのキャラクターだと思います。
なので、この主人公を受け入れられるかどうかが、ほぼ全てのような気がします。
しかも、シナリオによっては本気でうじうじ悩んだり、思いこみで勝手に暴走
したり、ちょっと馴染みづらかったです。
そんな主人公なので、感情移入もちょっとしづらかったです。

H度は並。各ヒロイン本番は基本的に1回です。まあ、主人公が女の子の身体に
なっているので、仕方ないところですが。ただ、性欲を溜めるためのイベントは、
ちらほらと用意されています。尺の方はそこそこ長め、描写も比較的濃いめです。
通常のHシーン以外にも、性欲を高めるシーンや襲われるシーンなど、色々と
用意されています。直接的なHシーンよりも、そういった通常シーンの方がH度
高いような気もしましたが(^^;

テキストは誤字等はほとんど気にならず、テンポも良く読みやすいテキストだと
思います。
プレイ時間・難易度
ゲームは7月9日から始まります。
ゲーム期間は1ヶ月弱。1日ずつ進んでいきます。1日は4つの時間帯に分けられて
おり、各時間帯で誰に会いに行くかを選びます。ただし、平日は学校に行くため
夜の選択しかありませんが。

ワンプレイは8〜10時間。共通部分はそこそこあるため、2周目以降はスキップを
使えば結構短縮できるかと思います。

難易度はやや低め。基本的に狙ったキャラと逢い続けていればOKです。
ただ、選択肢によって性欲が増減し、それによって見られるイベントもあったり
するため、コンプリートしようと思うとちょっと注意が必要になります。
まあ、そんなにたいしたことないですけど。
総評
お奨め度ですが、性転換純愛物が好きな人にお奨め。……限定的すぎ。
ただ、性転換物と言っても、主人公は元々女々しい性格をしているため、それ
ほど差がないのが面白いですね。むしろ、女装物に近い感じ?
内容としては男の子に戻るため、性欲を溜めるという話ですが、主人公がそんな
性格なので、むしろどぎまぎしてうろたえている様が楽しめます。

ヒロインもみんな魅力的で、前提として雛衣が気に入っていないと感情移入が
難しいわけですが、充分に魅力的で自然に気に入りましたし、他のヒロインも
自然に惹かれるような感じでした。
また、各ヒロインの個別ルートに入っても、他のヒロインがしっかり話に絡んで
きて作品を盛り上げてくれるのもいいですね。

ただ、前半は明るく楽しい展開なのですが、後半がかなり重苦しい展開になり、
うじうじじめじめした雰囲気になるため、ちょっと人によっては嫌な印象を抱く
かも知れません。元々、主人公が快活なキャラじゃないので、明るくすっきり
解決、というのが難しいですし。

そして、メインの目的である性欲を溜めることも、基本的に特定のイベント
さえこなせば溜まりますので、あーんまり効果的ではなかった気がします。
まあ、シビアにしすぎると難易度が跳ね上がりそうですけど、もうちょっと
行動によって展開の幅があったらな、と思いました。

ともあれ、キャラクターがみんな魅力的で、ヒロイン達はもとより、主人公も
可愛らしくて、一風変わった作品になっていると思います。
ちょっと感情移入はしづらいかもですが、それを補って余りある可愛らしさが
あると思いますので、雰囲気や主人公のキャラクターが受け入れられる人は
是非どうぞ。ちょっと人を選びそうなのは否めませんが。

最後に。ドクロ君がいい味出し過ぎです(^^)


自分の趣味に誇りを持てないヤツがオタクやんなっ(笑)



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